ラベル ICU の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ICU の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年6月9日水曜日

Covid-19 ICUでの早期リハビリテーションの現実性と効果示唆

一般病床やリハビリテーション/介護施設への転床/転院がうまくいかなければ医療リソースの消費が続く。そのためにも早期リハビリテーション必要だろう


Early Rehabilitation Feasibility in a COVID-19 Intensive Care Unit

Journal Pre-proof

Early Rehabilitation Feasibility in a COVID-19 Intensive Care UnitMatthew 

R. Stutz, et al.

DOI:https://doi.org/10.1016/j.chest.2021.05.059

Reference:CHEST 4327

https://journal.chestnet.org/action/showPdf?pii=S0012-3692%2821%2901092-8


重症患者の生存者は、身体的、精神的、認知的な機能障害をもたらす長期的な罹患率を抱えています。早期の動員は機能的転帰を改善し、質の高い重症患者ケアには不可欠です。 重症患者の早期リハビリテーションは、コロナウイルス2019(COVID-19)パンデミックで見られたスタッフの不足、病院の収容力の低下、呼吸不全の重症化など、さまざまな障害によって延期される可能性がある。

COVID-19から回復した患者は、集中治療室(ICU)入室後の入院リハビリテーションが有効であることが示されている。このことは、急性疾患後の障害は一般的であり、リハビリテーションを早期に移行することにメリットがあることを示唆。SARS-CoV-2に感染した重症患者にリハビリテーションを提供した単一の学術施設の経験を紹介。

今回のレトロスペクティブ・チャートレビューでは、2020年3月1日から7月31日までに鼻腔咽頭ぬぐい液の逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応でSARS-CoV-2感染が確認されてICUに入院した患者を対象とした。理学療法または作業療法の診察が指示され、ベースラインの可動性の障害が観察され、少なくとも1回の治療セッションが提供された患者を対象とした。リハビリテーションチームには、理学療法士と作業療法士が1名ずつ所属し、週7日体制で活動しました。リハビリテーションチームは、理学療法士と作業療法士が1名ずつ所属し、週7日体制で行われた。 患者は、毎日の安全性スクリーニングに続いて、標準化された漸進的早期移動性ジャーナルを受けた Pre-proof プロトコルを実施。収集した臨床結果は、リハビリテーションのセッション数、セッションの長さ、完了したアクティビティ、必要なサポート、せん妄の有無、重篤な有害事象。

調査期間中、COVID-19のICUには290名の患者が入院した。診察を受けたが参加しなかった主な理由は、血行動態が不安定であったこと、ベースラインの可動性に障害がないと評価されたこと、リハビリテーションの指示から24時間以内にICUを退院したことであった。

患者の特徴は表1にまとめられている。大多数(85%)の患者は低酸素性呼吸不全でICUに入院した。

47人(40%)の患者が挿管され、機械的換気期間の中央値は11日(IQR、4~16日)であった。3人の患者がECMOを受けながら治療に参加した。9人(8%)の患者は、重度の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)と難治性低酸素症のために神経筋遮断を受けていました。また、COVID-19に対する標的療法として、レムデシビル(42%)、ヒドロキシクロロキン(28%)、トシリズマブ(32%)、コルチコステロイド(7%)、療養血漿(1%)が頻繁に投与されていました。

このコホートのICUおよび病院での死亡率は、それぞれ17%と19%でした。患者は合計379回のリハビリテーションを完了した。患者1人当たりのICU入院中の治療セッション数の中央値は2、(IQR:1~4)であった。平均動脈圧65mmHg未満、低酸素血症(パルスオキシメトリー88%未満)、重度の頻呼吸(呼吸数40以上)のために、10回のうちほとんどの治療セッションが延期された。

入院から最初のセッションまでの期間の中央値は4日(IQR,3-5)であった。

治療初日のSOFAスコアの中央値は4(IQR,3-5)であった。

理学療法や作業療法を行ったICU日数の割合は中央値で33%(IQR、21-50%)。各セッションで達成された最大活動レベルは、歩行が186例(49%)、ベッドサイドの椅子に座るのが26例(7%)、立つのが55例(15%)、ベッドの端に座るのが88例(23%)、ベッド上での受動的・能動的な可動域訓練が24例(6%)であった。

侵襲的人工呼吸(21%)、高流量鼻カニューレ(45%)、ヘルメットやフェイスマスクによる非侵襲的陽圧換気(7%)、ECMO(12%)などの治療を受けている呼吸不全の患者にセラピーセッションを提供しました。

また、血管作動薬の投与(4%)や持続的腎代替療法(6%)が必要な患者には、理学療法や作業療法が行われました。

混乱評価法(CAM-ICU)で判断されたせん妄は頻繁に発生し(セッションの32%)、治療の絶対的な障害とはならなかった(表2)。重篤な有害事象は62名の患者に発生した。脱飽和度80%未満は129回(34%)発生したが,休息により回復した。低血圧症(収縮期血圧90mmHg未満)は7セッション(2%)で発生した。

 活動停止後に上室性頻拍が持続した患者が1名いた。顕著な患者の動揺が4回(1%)発生した。治療中にデバイスが取り外された例はなかった。94名の患者が生存し、退院先は自宅(57名、61%)、急性期リハビリテーション病棟(16名、17%)、長期急性期病院(9名、10%)、亜急性期センター(8名、8%)、熟練看護施設(4名、4%)であった。退院場所の療法推奨は82%の症例で行われた。急性期または亜急性期のリハビリを推奨された患者が自宅に退院した例は17件であった。また、研究期間中にSARS-CoV-2と診断されたことを記した治療チームのメンバーはいなかった。

この報告では、COVID-19が存在するICUで理学療法および作業療法を実施することが可能であることを示しています。有害事象はほとんどなく、COVID-19と診断されたセラピストもいなかったことから、セラピーサービスを提供することは、患者とセラピーチームのメンバーにとって安全であると思われた。患者は高度な呼吸サポートを受けているにもかかわらず、セラピーに耐えていた。患者の退院先は他のCOVID-19コホートとは明らかに異なり、急性期リハビリテーションや自宅に退院する患者が多かった[9, 10]。このことは、急性期疾患の早期にリハビリテーションの取り組みをシフトすることで、機能的転帰を改善できることを示唆している。本研究にはいくつかの限界があります。第一に、レトロスペクティブな性質上、対照群がないため、臨床転帰に対するリハビリテーションの効果を評価することができません。第二に、早期のリハビリテーションが回復に及ぼす影響を評価するための長期的な機能データが収集されていません。 今回の報告では、COVID-19を持つ重症患者に対する早期リハビリテーションの可能性が明らかになりました。さらに、急性期後の環境におけるリハビリテーションの有効性が知られていることから、治療サービスを早期に開始することの臨床的意味を明らかにする研究が必要です[8]。本報告は、質の高い重症患者の治療に不可欠であることが知られている介入を継続することの実現性と重要性を強調するものです。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

2020年10月14日水曜日

救急患者用ベッドサイド・ポータブル低磁場核磁気共鳴画像検査実用へ

 low-field, portable MRI

 脳損傷の臨床評価において、神経画像診断は重要なステップである。従来の磁気共鳴イメージング(MRI)装置は高磁場(1.5~3T)で動作するため、アクセス制御された厳しい環境が必要とされていた。集中治療室で神経損傷の発生と進行を効果的にモニターするためには、タイムリーな神経画像診断へのアクセスが限られていることが、依然として重要な構造的障壁となっている。最近の低磁場MRI技術の進歩により、放射線室の外でも、ベッドサイドで強磁性体の存在下でも、臨床的に意味のある画像を取得することが可能になった。


Assessment of Brain Injury Using Portable, Low-Field Magnetic Resonance Imaging at the Bedside of Critically Ill Patients

Kevin N. Sheth, et al.

JAMA Neurol. Published online September 8, 2020. doi:10.1001/jamaneurol.2020.3263

https://jamanetwork.com/journals/jamaneurology/article-abstract/2769858



We investigated patients with neurological injury or alteration using a low-field (0.064-T) portable MRI device at the bed- side in neuroscience intensive care units (ICUs) and COVID-19 ICUs. This point-of-care (POC) MRI used no cryogens and plugged into a single, 110-V, 15-A standard power outlet

The device dimensions rendered it maneuverable within the confines of an ICU patient room (Figure 1). 





A self-contained motor and driving capability facilitated the deployment of a single device across the institution. The 5-Gauss (0.0005-T) safety perimeter had a radius of 79 cm from the center of the magnet. This work aimed to demonstrate the potential role of low-field, portable MRI to obtain bedside neuroimaging in an ICU setting.




The POC MRI examinations were performed at the bedside using a prototype 0.064-T MRI system (with Mk 1.2 RC6.3-7.2 software and Mk 1.6 POC MRI RC8.0.2 software [Hyperfine Re- search Inc]). Examinations were acquired using an 8-channel head coil. The POC MRI used a biplanar, 3-axis gradient system with a peak amplitude of 26 mT/m (on the z-axis) and 25 mT/m (on the x-axis and y-axis). Scan parameters were controlled using a computer interface (iPad Pro, third generation; Apple). 
Available pulse sequences included T1- weighted (T1W), T2-weighted (T2W), fluid-attenuated inver- sion recovery (FLAIR), and diffusion-weighted imaging (DWI) with apparent diffusion coefficient (ADC) mapping


<hr>
本来は日本のメーカーが率先して開発すべき分野だと思うのだけど・・・
全ての分野で遅れてしまった日本

2020年1月18日土曜日

PEPTICトライアル:ICU人工呼吸患者ストレス潰瘍予防 PPI vs H2RA

PPIの方がH2Rブロッカーより上部消化管出血予防に有効というメタアナリシスがあり
Alhazzani  W, Alenezi  F, Jaeschke  RZ, Moayyedi  P, Cook  DJ.  Proton pump inhibitors versus histamine 2 receptor antagonists for stress ulcer prophylaxis in critically ill patients: a systematic review and meta-analysis.  Crit Care Med. 2013;41(3):693-705. doi:10.1097/CCM.0b013e3182758734
ただ、データ不足、方法論的限界、出版バイアスの可能性で堅牢なものではなかった
さらに、PPIsがH2Rブロッカーに比べ院内感染、Clostridioides difficile感染リスク増加や免疫抑制作用、NK細胞活性、好中球chemotaxis、superoxide産生など死亡率悪化へ懸念あり


 Proton Pump Inhibitors vs Histamine-2 Receptor Blockers for Ulcer Prophylaxis Treatment in the Intensive Care Unit (PEPTIC) trialが構築された


キーポイント:
機械的換気を必要とする成人のストレス潰瘍予防のためにPPIとH2RBを併用する戦略では、院内死亡率の統計的に有意な差は生じませんでしたが、薬物使用のクロスオーバーによって研究の解釈が制限される場合があります。




ICU入院中のストレス潰瘍予防とししてのPPIs vs H2R遮断(H2RBs


クラスター交叉ランダム化臨床治験

量の記載は

The specific PPI or H2RB, dose, mode of administration and duration of study treatment will be the individual ICU clinician’s decision or until the patient is discharged from ICU (whichever is shorter)
クラスターランダム化試験であり、施設任せ



プライマリアウトカムは、index入院中の90日間内の死亡率
セカンダリアウトカムは、重度消化管出血、CD感染、ICU/入院期間


26,982名の患者をランダム化、154 opt out、26,828名解析(平均[SD]年齢、58 [17.0]歳; 9691 [36.1%]は女性)

 死亡率分析に含まれる患者は26 771人(99.2%)。 PPIグループの13415人の患者のうち2459人(18.3%)が90日までに病院内死亡、H2RBグループの13356人の患者のうち2333人(17.5%)が90日までに病院内死亡(リスク比、1.05 [95%CI 、1.00〜1.10]、絶対リスク差、0.93パーセントポイント[95%CI、-0.01〜1.88]パーセントポイント、P = .054)。

 ICU部位ごとにPPIに無作為化された患者の推定4.1%が実際にH2RBを受け、ICU部位ごとにH2RBに無作為化された患者の推定20.1%が実際にPPIを受けた。

 臨床的に重要な上部消化管出血は、PPIグループの1.3%およびH2RBグループの1.8%で発生(リスク比、0.73 [95%CI、0.57〜0.92]。絶対リスク差、-0.51パーセントポイント[95%CI、-0.90 〜0.12パーセントポイント]; P = .009)。

  Clostridioides difficile感染率とICUおよび病院の入院期間は、治療群ごとに有意差無し。 PPIグループの1人の患者で1つの有害事象(アレルギー反応)が報告された。

結論:ICU人工呼吸患者において、ストレス潰瘍予防とししてのPPIs vs H2RBs比較として入院死亡率 18.3% vs 17.5%で有意差閾値に至らず

Effect of Stress Ulcer Prophylaxis With Proton Pump Inhibitors vs Histamine-2 Receptor Blockers on In-Hospital Mortality Among ICU Patients Receiving Invasive Mechanical Ventilation
The PEPTIC Randomized Clinical Trial
The PEPTIC Investigators for the Australian and New Zealand Intensive Care Society Clinical Trials Group, Alberta Health Services Critical Care Strategic Clinical Network, and the Irish Critical Care Trials Group
JAMA. Published online January 17, 2020. doi:10.1001/jama.2019.22190
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2759412













プロトコール遵守が少ないし、交叉試験の役割果たしているのかも疑問なのだが・・・

2019年10月16日水曜日

ICU-ROX 研究:低酸素脳症における酸素投与問題提起

プライマリアウトカムより、低酸素脳症患者サブグループpost-hoc解析の問題提起が注目点


HIE subgroup posthoc analysis revealed improved survival and GOS-E at 6-mths.
A lot of discussion around treatment separation, secondary outcomes, and HIE post-hoc analyses.

要約だけ読んでも議論点がわからない論文となってる・・・良いのだろうか?


Conservative Oxygen Therapy during Mechanical Ventilation in the ICU
The ICU-ROX Investigators and the Australian and New Zealand Intensive Care Society Clinical Trials Group
Young P, et al
NEJM 2019;
DOI: 10.1015/NEJMoa1903297.
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1903297



https://www.anzctr.org.au/Trial/Registration/TrialReview.aspx?id=369229

ICU収容後数日を超え人工呼吸必要な成人1000名患者を2群割り付け
翌日も人工換気継続可能と予測され、人工換気2時間内登録
オーストラリア・ニュージーランド 21 ICU

救急92%、急性脳障害 40%

Randomised to conservative vs usual oxygen

2群ともdefaultの酸素飽和度下限を SpO2 90%


  • 保守的酸素群:SpO2上限アラームを音声にする:97%到達、許容下限までSpO2到達ならFiO2 0.21まで減少;Conservative 91-96%, could use FiO2 0.21
  • 通常酸素群:FiO2、SpO2に特異的測定点を設定せず;no protocol defined upper limit, discourage use of FiO2 <0 .3="" li="">



Treatment separation- FIO2 0.21 received more in conservative arm (median 29 hours vs 1 hour), and less time with SpO2 of 97% or higher (median 27 hours vs 49 hours).

It is worth noting 1/3 of conservative patients had SpO2 >96%, and treatment separation dropped off by D5.

プライマリアウトカム:無人工換気日数:day 28までのランダム化からの日数

人工換気day 28で、保守的酸素投与群と通常酸素投与群で統計学的差を認めず
VFDs:人工換気不要日数 21.3 vs 22.1
保守的酸素投与群ではFiO2  0.21状態期間中央値 29時間 vs 通常酸素投与群 1時間


セカンダリアウトカム:


day 180での死亡率 保守的酸素投与群 33.7%、通常酸素投与群 34.5% ; HR 1.05 95% CI, 0.85 - 1.30

サブグループ解析:低酸素脳症(HIE)患者でのVFD増加有意に存在
HIEサブグループPost hoc解析、対死亡率 -43%、Kaplan-Meyer曲線にて 生存率改善示唆
6ヶ月GOS-E変化はアウトカム改善


FいO2 0.21のICU内の時間は保存的酸素療法群が通常酸素投与群より多く、中央値 29時間 (IQR 5−78時間)、と1時間(IQR 0-17時間)で絶対的時間差は 28時間; 95% CI< 22- 34時間
保存的酸素投与群では SpO2 96%超過時間短く時間 27時間 ( IQR, 11-63.5時間)、対し、通常酸素糖羊群 49時間 (IQR, 14 - 30時間);絶対差 22時間, 95% CI, 14 -30時間

全体的には保守的酸素群はVFDs day 28の改善と相関せず
180日死亡率、保守的酸素群: 35.7% vs 通常酸素投与群: 34.5% 非補正オッズ比 1.05 (95% CI, 0.81 - 1.37)




研究者たちは有給被雇用労働、認知機能に関し2群間差認めず

低酸素性-虚血性脳症患者の2群差は明瞭にあり;day 28にて保守的酸素投与群での低酸素血症性-虚血性脳症症例は人工換気不要日数 21.1日間 vs 通常酸素群での低酸素血症性-虚血性脳症ではなし

通常酸素投与群は保守的酸素投与群に比べ180日間死亡率高い (43% vs. 59%)





低酸素血症性-虚血性脳症患者への保守的酸素療法のベネフィットの可能性を示唆
保守的酸素療法は心肺停止蘇生後の二次性脳障害頻度減少が生物学的に可能性有り、観察研究では、高酸素血症暴露は有害であることが示唆されている。


“Our data are suggestive of a possible benefit of conservative oxygen therapy in patients with suspected hypoxic-ischemic encephalopathy,” the authors wrote. “It is biologically plausible that conservative oxygen therapy reduces the incidence of secondary brain damage after resuscitation from cardiac arrest, and observational data suggest that exposure to hyperoxemia in such patients may be harmful.”

The authors noted that their trial did not rule out the possibility of benefit or harm had they used a more liberal oxygen regimen in their usual-care group, and that different conservative regimens might also have achieved different outcomes.



The number of ventilator-free days did not differ significantly between the conservative-oxygen group and the usual-oxygen group, with a median duration of 21.3 days (interquartile range, 0 to 26.3) and 22.1 days (interquartile range, 0 to 26.2), respectively, for an absolute difference of −0.3 days (95% confidence interval [CI], −2.1 to 1.6; P=0.80). The conservative-oxygen group spent more time in the ICU with an Fio2 of 0.21 than the usual-oxygen group, with a median duration of 29 hours (interquartile range, 5 to 78) and 1 hour (interquartile range, 0 to 17), respectively (absolute difference, 28 hours; 95% CI, 22 to 34); the conservative-oxygen group spent less time with an Spo2 exceeding 96%, with a duration of 27 hours (interquartile range, 11 to 63.5) and 49 hours (interquartile range, 22 to 112), respectively (absolute difference, 22 hours; 95% CI, 14 to 30). At 180 days, mortality was 35.7% in the conservative-oxygen group and 34.5% in the usual-oxygen group, for an unadjusted odds ratio of 1.05 (95% CI, 0.81 to 1.37).

2018年11月28日水曜日

抗生剤耐性出現頻度中等度・高度ICUでは口腔洗浄/SDD/SOD戦略有効とは言えない

抗生剤耐性出現頻度の低い場合は、咽喉頭部除菌(selective oropharyngeal decontamination:SOD)ではアウトカム改善効果示されているらしい


de Jonge  E,  et al.  Effects of selective decontamination of digestive tract on mortality and acquisition of resistant bacteria in intensive care: a randomised controlled trial.  Lancet. 2003;362(9389):1011-1016. doi:10.1016/S0140-6736(03)14409-1PubMedGoogle ScholarCrossref

de Smet  AM,  et al.  Decontamination of the digestive tract and oropharynx in ICU patients.  N Engl J Med. 2009;360(1):20-31. doi:10.1056/NEJMoa0800394PubMedGoogle ScholarCrossref

一方、以下論文の通りだとすると 抗生剤耐性出現頻度中等度・高度の場合
Standard care :daily CHX 2% body washings and a hand hygiene improvement program
当面徹底することを推奨することとなる


Key Points

  • 疑問点 クロルヘキシジン2%口腔洗浄、 選択的消化管除菌(selective digestive tract decontamination:SDD)と選択的咽喉頭部除菌(selective oropharyngeal decontamination:SOD)の使用は、抗菌薬耐性頻度中等・高度のICU人工呼吸患者において、多剤耐性グラム陰性細菌による血行感染リスク減少と関連するか?
  • 知見:8665名のランダム化患者で、クロルヘキシジン1%口腔洗浄、 選択的消化管除菌(selective digestive tract decontamination:SDD)と中咽頭の選択的除菌(selective oropharyngeal decontamination:SOD)の使用は、クロルヘキシジン体洗浄ベースライン気管・手指衛生改善プログラムとk多剤耐性グラム陰性細菌のICU獲得血行感染に有意差を認めず(補正ハザード比, 1.13, 0.89 〜 0.70)
  • 意義:抗生剤中等・高頻度ICUでの換気患者では、クロルヘキシジン1%口腔洗浄、SOD、SDDでは、標準ケアに比べ有意に多剤耐性グラム陰性菌血行感染有意減少差を認めず




Decontamination Strategies and Bloodstream Infections With Antibiotic-Resistant Microorganisms in Ventilated Patients
A Randomized Clinical Trial
Bastiaan H. Wittekamp, et al.
JAMA. 2018;320(20):2087-2098. doi:10.1001/jama.2018.13765

介入:
標準:  daily CHX 2% body washings and a hand hygiene improvement program
ベースライン6−14ヶ月後、3つにランダム化

  • CHX 2% mouthwash
  • SOD (mouthpaste with colistin, tobramycin, and nystatin)
  • SDD (the same mouthpaste and gastrointestinal suspension with the same antibiotics)

x1日4回

主要アウトカムと測定項目:ベースラインとの比較

  • プライマリアウトカム:ICU獲得MDRGNB血行感染出現頻度
  • セカンダリアウトカム:28日死亡率


 結果:8665名患者(年齢中央値 64.1歳、男性 64.2% 5561名)
ベースライン、CHX、SOD、SDD期間各々 2251、2108、2224、2082名)

ICU獲得MDRGNB血行感染は144名、154エピソードで、ベースライン 2.1%、CHX 1.8%、SOD 1.5%、SDD 1.2%

ベースラインとの比較で絶対リスク減少は、CHX、SOD、SDD各々  0.3% (95% CI, −0.6% to 1.1%)、0.6% (95% CI, −0.2% to 1.4%)、0.8% (95% CI, 0.1% to 1.6%)
補正ハザード比は、各々、 1.13 (95% CI, 0.68-1.88)、 0.89 (95% CI, 0.55-1.45)、 0.70 (95% CI, 0.43-1.14)

day 28粗死亡率リスクは、ベースライン、CHX、SOD、SDDで 31.9%、 32.9%、 32.4%、 34.1%

28-day死亡率補正オッズ比はCHX、SOD、SDDでベースライン比較  1.07 (95% CI, 0.86-1.32)、1.05 (95% CI, 0.85-1.29)、 1.03 (95% CI, 0.80-1.32)





2018年5月25日金曜日

PARTNER研究: ICU管理:家族サポート介入

無理矢理過ぎる語呂合わせ

PARTNER (PAiring Re-engineered ICU Teams with Nurse-driven Emotional Support and Relationship-building)

ICUの滞在期間を減らし、入院コストを下げると・・・病院経営者や日本財務省大喜びの結果

患者あたり 平均コスト $170、抑制効果28%


A Randomized Trial of a Family-Support Intervention in Intensive Care Units
Douglas B. White, , et al., for the PARTNER Investigators
N Engl.J.Med May 23, 2018 DOI: 10.1056/NEJMoa1802637

登録:1420名の成人、6ヶ月フォローアップサーベイに家族同意:1106
患者は最重症、入院後6ヶ月以内死亡率60%程度、自宅独立生活可能1%未満

介入:

この種の入院コストはその国毎の医療状況に依存するので日本に適応できるかどうかは分からない
看護師、医師、ソーシャルワーカーというのは普通だろうが、スピリチュアルケア提供者てのが日本では一般的では無いと思う。家族をサポートするコミュニケーション・スキルトレーニングを12時間受けた看護師主導型のプログラム。看護師は家族と連日面会し、多職種医療専門家・家族のミーティングをICU入室後48時間内にアレンジする。家族サポート介入を臨床専門家ワークフローへ組み入れるよう質向上専門家が助言する。
PARTNER  is delivered by the interprofessional team in the ICU, consisting of nurses, physicians, spiritual care providers, social workers and others who play a part in patient care. The program is overseen by nurse-leaders in each ICU who receive 12 hours of advanced communication skills training to support families. The nurses meet with the families daily and arrange interdisciplinary clinician-family meetings within 48 hours of a patient coming to the ICU. A quality improvement specialist helps to incorporate the family support intervention into the clinicians’ workflow.
プライマリアウトカム:
6ヶ月後Hospital Anxiety and Depression Scale (HADS)のsurrogates’ mean score (症状悪化示唆 score range from 0 to 42)
事前設定セカンダリアウトカム:

  • mpact of Event Scaleのsurrogates’ mean score(IES; scores range from 0 to 88, with higher scores indicating worse symptoms)
  • the Quality of Communication (QOC) scale (症状悪化示唆 score range from 0 to 100, 最良スコア程高値で臨床家・家族のコミュニケーション最良)
  • modified Patient Perception of Patient Centeredness (PPPC) scale (scores range from 1 to 4, 最小スコアほど患者-、家族中心ケアがなされていることが示唆される)
  • 平均ICU滞在期間



患者の落ち着き、感情的にwell-being、思考、文化的ニーズがリスペクトされ、臨床アクションが導かれた臨床アクションで、介入に参加した家族は、彼らの愛する人は、患者中心の医療を受けたと報告する蓋然性が高いと報告。
Families who participated in the intervention were more likely to report that their loved one received patient-centered care – where the patient’s comfort, emotional well-being, beliefs and cultural needs were respected and guided clinical actions. 

介入群と対照群に群間差認めず

  • 6ヶ月時点surrogates’ mean HADS score(11.7 and 12.0, 、β係数, −0.34; 95% 信頼区間 [CI], −1.67 to 0.99; P=0.61)
  • mean IES score (21.2 and 20.3; β係数, 0.90; 95% CI, −1.66 to 3.47; P=0.49)


surrogates’ mean QOC score は対照群に比べ介入群で良好  (69.1 vs. 62.7; beta coefficient, 6.39; 95% CI, 2.57 to 10.20; P=0.001)、同様、 mean modified PPPC score (1.7 vs. 1.8; beta coefficient, −0.15; 95% CI, −0.26 to −0.04; P=0.006)も良好


ICU平均滞在期間は対照群に比べ介入群で短縮 (6.7 days vs. 7.4 days; i発生率比率, 0.90; 95% CI, 0.81 to 1.00; P=0.045)
死亡患者内ICUでの平均滞在数短縮が寄与したものと思われる (4.4 days vs. 6.8 days; 発生率比率, 0.64; 95% CI, 0.52 to 0.78; P<0 .001="" p="">
PARTNER介入を受けたうち、 patient-centeredness category(患者中心的カテゴリー)を79.2%と評価し、対し、通常ケアでは 63.2%となった


介入により、入院期間3日間以上カット(13.5→10.4日間、 平均ICU滞在期間短縮 7.4〜6.7日間)



よく分からないけど、家族から途絶したICUという印象が昔はあったが、今は、家族を積極的に組み入れるスタンスに変わってきたようだ



2018年5月12日土曜日

プレセデックス ICU せん妄予防効果

ICU入室中の妄想

dexmedetomidine iv 0.2 μg/kg/h every 15 min (Richmond Agitation and Sedation Scale score of −1 もしくは 最大投与 0.7 μg/kg/h まで)

RCTにてせん妄予防効果確認

Low-Dose Nocturnal Dexmedetomidine Prevents ICU Delirium. A Randomized, Placebo-controlled Trial
Yoanna Skrobik , et. al.
AJRCCM Vol. 197, No. 9 | May 01, 2018
https://doi.org/10.1164/rccm.201710-1995OC

  • 夜間:プレセデックス(dexmedetomidine)投与にて、ICU滞在中のせん妄無し維持患者比率相関(投与群 40(89%) vs プラシーボ 27 (54%)) 相対リスク 0.44; 95%信頼区間 , 0.23 - 0.892 ; p=0.006
  • Leeds Sleep Evaluation Questionnaire 平均スコアは同等 (平均差 0.02; 95% 信頼区間 0.42-1.92) 


Incidence of hypotension, bradycardia, or both did not differ significantly between groups.


プレセデックス
http://www.maruishi-pharm.co.jp/med2/files/anesth/support/92/sup.pdf?1483664997


2016年10月20日木曜日

ICU酸素投与理念:Conservative vs Conventional

72時間以上ICU滞在した重症患者において
ICU酸素投与理念:Conservative vs Conventional 
どっちが正しいでしょう?

conventionalが過剰投与気味:不安な新人医療従事者がやりがちな方法

予備的検討で多施設検討が必要と筆者等も記載しているが・・・


Effect of Conservative vs Conventional Oxygen Therapy
on Mortality Among Patients in an Intensive Care Unit
The Oxygen-ICU Randomized Clinical Trial
TRIALREGISTRATION clinicaltrials.govIdentifier:NCT01319643
JAMA. 2016;316(15):1583-1589. doi:10.1001/jama.2016.11993
対象:Modena 大学病院(イタリア)のmedical-surgical ICU

conservative(保守的) vs conventional(慣習的)って日本語になるのだろうが・・・

酸素投与
PaO2 70-100 mm Hg あるいは SpO2 94-98%維持 (conservative group)
標準ICU診療にしたがい、PaO2値を 150 mm Hgまでもしくは SpO2を 97%-100%まで増加(conventional control group)

主要アウトカム/測定 プライマリアウトカム:ICU死亡率、セカンダリアウトカムは、ICU入所後48時間新規臓器不全・感染

434名(年齢中央値 64歳;女性 43.3%)
酸素投与宝
・conservative (n = 216)
・conventional  (n = 218)
modified intent-to-treat analysis


ICU入室中昼間荷重PaO2平均化は、conventional群で有意増加 (P < .001)   (中央値 Pao2, 102 mm Hg [中間4分位, 88-116]) vs the conservative 群 (median Pao2, 87 mm Hg [interquartile range, 79-97])
ICU入室中死亡
conservative群  25 (11.6%)
conventional 群 44 (20.2%)
(絶対的リスク減少 [ARR], 0.086 [95% CI, 0.017-0.150]; 相対リスク [RR], 0.57 [95% CI, 0.37-0.90]; P = 0.01)


conservative oxygen therapy群では以下発生リスク減少
新規ショックエピソード(ARR, 0.068 [95% CI, 0.020-0.120]; RR, 0.35 [95% CI, 0.16-0.75]; P = 0.006)
冠不全(ARR, 0.046 [95% CI, 0.008-0.088]; RR, 0.29 [95% CI, 0.10-0.82]; P = 0.02)
新規血行感染 (ARR, 0.05 [95% CI, 0.00-0.09]; RR, 0.50 [95% CI, 0.25-0.998; P = 0.049)







救急搬送時につきあうことがあるが、救急隊員もconventionalな対応と取ることが多い

2016年10月6日木曜日

慢性呼吸不全;再挿管高リスク抜管後介入:NIV vs high flow oxygen療法群

再挿管リスクの高い患者での抜管後介入
NIV vs high-flow酸素療法群 比較


再挿管リスクなどは変わらないが、副事象から考えれば、圧倒的に high-flow群が望ましい?


Effect of Postextubation High-Flow Nasal Cannula vs Noninvasive Ventilation on Reintubation and Postextubation Respiratory Failure in High-Risk Patients
A Randomized Clinical Trial
Gonzalo Hernández,  et. al.
JAMA.
Published online October 05, 2016. doi:10.1001/jama.2016.14194



再挿管リスク予測される高リスク予定抜管後状態

  • 65歳以上
  • APACHE-II>12 (抜管日)
  • BMI> 30
  • 分泌物管理困難
  • ウィーニング困難・長期化
  • 併発症1つ以上
  • 人工呼吸主適応が心不全
  • COPD中等症・重症
  • 気道管理問題
  • 人工呼吸長期化



プライマリアウトカムは、72時間以内再挿管、抜管後呼吸不全
非劣性限界を10%と定義
セカンダリアウトカムは、呼吸器感染症・敗血症、MOF、入院期間・死亡率、副事象イベント、再挿管までの期間

604名(平均年齢 65 [SD 16]歳、男性 388 [64%])
NIV群 314、high-flow  oxygen群 290


再挿管不要比率
high-flow群 66 (22.8%) vs NIV群 60 (19.1%)
(absolute difference, −3.7%; 95% CI, −9.1% to ∞)



抜管後呼吸不全比率
high-flow群 78 (26.9%)
NIV群  125 (39.8%)
 (risk difference, 12.9%; 95% CI, 6.6% to ∞)

 再挿管までの期間・時間に有意差無し
high-flow群 26.5 時間 (IQR, 14-39 時間)
NIV群  21.5 時間 (IQR, 10-47 時間)
(absolute difference, −5 時間; 95% CI, −34 to 24 時間)

ランダム化後ICU滞在期間中央値は、high-flow群が短い
high-flow群  3 日間 (IQR, 2-7) vs NIV群  4 日間 (IQR, 2-9; P=.048)

他のセカンダリアウトカムは2群同様

治療離脱必要な副事象はhigh-flow群 無し vs NIV群 42.9% (P < 0.001)



対象の発端病態は、内科系疾患5割〜6割、COPD急性増悪5%〜1割程度、感染がらみ13%〜15%、術後3-4割強、外傷 4%〜6%程度

基礎疾患・病態ばらばらな中の分析

2016年4月6日水曜日

低リスク患者:High-flow nasal cannula oxygen (HFNC) vs 通常酸素療法:抜管後効果

ハイフロー療法についてのナラティブ・レビュー
http://kaigyoi.blogspot.jp/2015/02/blog-post_19.html




High-flow nasal cannula oxygen (HFNC)  vs 通常酸素療法:抜管後効果


Effect of Postextubation High-Flow Nasal Cannula vs Conventional Oxygen Therapy on Reintubation in Low-Risk Patients
A Randomized Clinical Trial
Gonzalo Hernández, et. al.
JAMA. 2016;315(13):1354-1361. doi:10.1001/jama.2016.2711.

低リスク群
(65歳未満、APAHEIIスコア12未満、BMI 30未満、適切な分泌管理、単純なウィーニング、合併症0−1、心不全や中等度・重度COPDなし、気道管理問題・人工呼吸遷延なし)

通常の酸素療法に比べ、high-flow nasal cannula oxygen使用により、再挿管低リスク群での72時間内再挿管リスク減少

527名(平均年齢51 [レンジ, 18-64]歳
高流量治療 264名、 通常酸素療法 263名

72時間内再挿管は 高流量群は通常酸素療法群より少ない(高流量 13 名 [4.9%] vs 通常治療 32 [12.2%]  絶対差, 7.2% [95% CI, 2.5% to 12.2%]; P = 0.004)
創刊後呼吸不全も、高流量群で少ない  (22/264 名 [8.3%] vs 38/263 [14.4%]; 絶対差, 6.1% [95% CI, 0.7% to 11.6%]; P = .03)

再挿管までの期間は群間差なし (高流量群 19 時間 [中間4分位, 12-28]  vs 通常値量群15 時間 [中間4分位, 9-31] ; 絶対差, −4 [95% CI, −54 to 46]; P = .66]

副事象報告なし





私自身は、水浸し治療に関してあまねく使用することの危険性に危惧を感じている


http://www.jseptic.com/journal/49.pdf

2015年10月14日水曜日

ICU急性呼吸不全&免疫不全:非侵襲性人工呼吸は酸素療法より28日目死亡率改善しない

臨床実地的に多大な影響を与えそう、特に化学療法中発症の呼吸不全に対して・・・



急性呼吸不全ICU入室免疫不全患者において、早期非侵襲的人工換気は、通常の酸素療法比較にて28日目の死亡率減少に寄与しない


Effect of Noninvasive Ventilation vs Oxygen Therapy on Mortality Among Immunocompromised Patients With Acute Respiratory Failure
A Randomized Clinical Trial
Virginie Lemiale, et. al.; for the Groupe de Recherche en Réanimation Respiratoire du patient d’Onco-Hématologie (GRRR-OH)
JAMA. Published online October 07, 2015. doi:10.1001/jama.2015.12402


多施設ランダム化トライアル、374名の重症免疫不全患者(84.7%が造血系あるいは固形腫瘍治療中):フランス・ベルギーの28ICU







Probability of Survival at Day 28
Probability of survival and subgroup analyses of the risk of day-28 mortality Kaplan-Meier estimates of the probability of day-28 mortality in immunocompromised patients with acute respiratory failure receiving either early noninvasive ventilation or oxygen only. Statistical test used the log-rank test.

2015年6月18日木曜日

重症集中治療成人:非蛋白カロリー制限は予後悪くしない

低栄養や蛋白異化促進に対して補充すれば良いという古典的な考えによる栄養補給が実際には合併症や死亡率を促進するという報告が重なるも、異なる報告も存在する。
2つの対照試験(Martin CM,  et. al.    CMAJ 2004;170:197-204  Doig GS, et. al. JAMA 2008;300:2731-2741 )で、高度腸管栄養は通常栄養と比べ死亡率減少明らかでなかった。一方で、カロリー制限が生命予後改善の可能性を示す検証もある。


仮説として、可能な限り低栄養にして蛋白制限した場合の予後検証

結論から言えば、重症集中治療患者において、非蛋白カロリー制限経腸栄養は非制限に比べ予後悪化させない


Permissive Underfeeding or Standard Enteral Feeding in Critically Ill Adults
Yaseen M. Arabi,et. al. for the PermiT Trial Group
N Engl J Med 2015; 372:2398-2408June 18, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1502826

7つのセンターに内科・外科・外傷理由入院、894重症成人を対象

Permissive Underfeeding:カロリー要求量の40−60%、標準は70−100%。蛋白要求量を1.2−1.5g/体重kg


プライマリ・アウトカムは、90日目死亡率

ベースライン特性は2群同等;機械式人工呼吸 96.8%
介入期間中、許容的低栄養管理群は 835±297 kcal vs 対照標準 1299±467 kcal :それぞれカロリー要求量の46±14% vs 71±22% p < 0.001)

蛋白摂取量は2群同等;  57±24 vs  59 ±25 g/日

90日死亡率同等 121/445 vs 127/440 相対リスク 0.94、 95%信頼区間 [CI] , 0.76 - 1.16 ; p=0.58


重度副事象報告無し



重症患者では、カロリー要求量通常より高く、高カロリー設定にしないといけないと言われた大昔・・・
 

2015年1月9日金曜日

人工呼吸関連病態:ventilator-associated conditions (VACs)

ventilator-associated conditions (VACs) :人工呼吸関連病態ってなるのだろうか? ventilator-associated pneumonia (VAP) に限定するのではなく、ICUの質の評価指標としてのVACs





A Prospective Evaluation of Ventilator-Associated Conditions and Infection-Related Ventilator-Associated Conditions
Anthony F. Boyer, et. al.
Chest. 2015;147(1):68-81. doi:10.1378/chest.14-0544


VACsの最頻度イベントは、 感染症関連VAC、infection-related VAC (IVAC) 、すなわち、IVACで、 50.7%、そして ARDS 16.4%、 肺水腫 14.9%、 無気肺 9.0%と続く

IVACsのうち、44.1%がprobable VAPで、17.6%がpossible VAP

VACの37.3%である25例は予防可能性のあるイベントとされ、86エピソード、84名の患者で、VAPイベントが生じた。

VAP検出のためのVACクライテリアの検出感度   25.9% (95% CI, 16.7%-34.5%).


人工呼吸器の有害性局面は人工呼吸関連肺炎だけではない。広範にとらえてICU管理の質を高め、VAP周辺評価も行うということだろう。

ターゲットが広がりすぎると、目的がぼやけることはままあること・・・そうならないよう祈る


恥ずかしながら、possibleとprobalbeなど、感覚的にいまだぴんと来ない ・・・ 私。
参考:http://www.ravco.jp/cat/view.php?cat_id=5561




2014年10月31日金曜日

ICU重症早期栄養管理:経口 vs 非経口


生命危機状態にある重症成人患者早期栄養管理において、腸管栄養か、非経口投与か
どちらが優れているか? 

予後としての30日目死亡率差はないことのようだが、栄養不十分でほんとの検討になったのかやや疑問が残る



Trial of the Route of Early Nutritional Support in Critically Ill Adults

Sheila E. Harvey, et. al.
for the CALORIES Trial Investigators
N Engl J Med 2014; 371:1673-1684October 30, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1409860


【背景】クリティカルな重症成人患者の栄養早期サポートの供給について最も有効なルートは未だ不明。供給ルートに関して、非腸管(非経口)ルートが腸管ルートに比べ優れてるという仮設を立てて検証

【方法】プラグマ的、ランダム化トライアル(33の英国ICUのいずれかに無計画入室成人)
割り付け
・腸管栄養
・非腸管栄養

入室後36時間内、連続5日間

プライマリアウトカムは30日目の死亡率
 【結果】
2400名登録:非腸管栄養 1191名、腸管栄養 1197名


30日後死亡:非腸管 393/1188(33.1%) VS 腸管 409/1195(34.2%)
(relative risk in parenteral group, 0.97; 95% confidence interval, 0.86 to 1.08; P=0.57)


腸管栄養群比較した場合に非腸管栄養群有意に減少したのは
  • 低血糖(44 patients [3.7%] vs. 74 patients [6.2%]; P=0.006)
  • 嘔吐vomiting (100 patients [8.4%] vs. 194 patients [16.2%]; P<0 .001="" li="">

有意差ない項目は
・治療感染合併症平均数 (0.22 vs. 0.21; P=0.72)
・90-day mortality (442 of 1184 patients [37.3%] vs. 464 of 1188 patients [39.1%], P=0.40)
・セカンダリアウトカムに当たる別途14項目発生数
・副事象イベント


カロリー摂取は2群間同じで、目標摂取量には多くで到達せず

2014年3月26日水曜日

ICU重症患者気管切開タイミング:挿管後気管切開までの長短で、臨床的アウトカム差認めず

長期人工呼吸患者気管切開のタイミング


早期(ET)::喉頭挿管(<注意>原文直訳)10日内 vs 後期(LT):喉頭挿管 10日超過



Timing of Tracheostomy in Critically Ill Patients: A Meta-Analysis
Huibin Huang,et. al.
PLOSone Published: March 25, 2014 DOI: 10.1371/journal.pone.0092981




メタアナリシス評価(9つのRCT 2072被験者)

LT/PI比較して、ETでは短期死亡率有意差無し   [relative risks (RR) = 0.91; 95% 信頼区間(CIs) = 0.81–1.03; p = 0.14]、また長期死亡率でも有意差無し (RR = 0.90; 95% CI = 0.76–1.08; p = 0.27)

加えて、ETではICU滞在期間著明減少と相関せず  [加重平均差 (WMD) = −4.41 日間; 95% CI = −13.44–4.63  日間; p = 0.34]、ventilator-associated pneumonia (VAP) (RR = 0.88; 95% CI = 0.71–1.10; p = 0.27) 、人工呼吸期間 (WMD = − 2.91 日間; 95% CI = −7.21–1.40  日間; p = 0.19)ともに有意相関せず。

2014年2月25日火曜日

インフルエンザA(H1N1) パンデミック(pdm)09ウィルス感染重篤患者

 インフルエンザA(H1N1) pdm09ウィルスは、2009年来世界に循環し続け、時に、入院・重篤合併症・死亡などを生じているされるが、米国内では、今シーズンまでに目立ったものがない。65歳未満成人の検査確認インフルエンザ関連入院・死亡はH1N1が寄与。H1N1 PDM09は発見以来抗原変異認めず。若年・中年男性への比較的影響はワクチン摂取率の低い世代ということと、H1N1 PDM09ウィルス交叉抗原免疫の影響によるものと思われる。 

 インフルエンザシーズンの重症患者のリスクとして、H1N1 PDM09患者のケア・管理への示唆提供

Critically Ill Patients With Influenza A(H1N1)pdm09 Virus Infection in 2014
Lena M. Napolitano, et. al.
JAMA. Published online February 24, 2014. doi:10.1001/jama.2014.2116

 H1N1pdm09ウィルス感染の大多数は重篤な病態を生じないが、時に急激悪化例が存在する。典型的には4-5日程度で、発熱、咳嗽、鼻漏、筋痛突然発症。4-5日後急激悪化有り、低酸素血症、ショック、多臓器障害が生じる。血行動態・酸素モニタリングが必要で、相関・蘇生施設が必要となる。非侵襲的人工呼吸から60%が気管内挿管へ進む。


 挿管必要重篤H1N1pdm09患者は急速進行性ウィルス性肺炎、重症ARDS(PaO2/FiO2 < 100)発症リスク高い。ステロイドはインフルエンザ特異的治療・ARDS治療のため回避すべき。理論的にはステロイドは炎症誘導性損傷を軽減するが、グラム陰性細菌・真菌肺炎促進とウィルス繁殖遷延化の理論的可能性のため忌避。一方、Empiricalな広域抗生剤を開始すべき。ARDSケアの起訴は、低一回換気量・PEEP増加による肺opening維持。ポジショニング(腹臥位を含めた)、ECMO、神経筋遮断、吸入NO、肺保存的介入など、脂肪アウトカムへまだ一致した結論のないアプローチがある。


 敗血症・輸液補正不能難治性低血圧はH1N1pdm09の30%程度に出現。高用量昇圧剤と急性腎障害との関連性示唆。インフルエンザ脳症・脳炎・心筋炎・心膜炎など稀なる合併症。禁煙・横紋筋融解症・肺塞栓・深部静脈血栓リスク。


抗ウィルス薬は果たして有効か・・・重症患者への抗ウィルス治療有効性RCTのエビデンス充分とは言えない。RT-PCRによる下気道検体検査による治療期間・コントロール期間判定に有効かも。オセルタミビル耐性出現によるものより、治療中の臨床的改善不良・悪化は、主に、急性肺障害やインフルエンザ関連ARDS合併症によるものと考えられる。


 今後、急激悪化例をいかに早期同定するか、適切な抗ウィルス薬治療戦略・エンドポイントの設定、免疫調整剤・アジュバント治療の役割が課題。



朝からの状況、インフルエンザB → インフルエンザA 3連続 → インフルエンザB 2連続 ・・・ 見事に混在してるわ

2014年2月24日月曜日

24時間継続人工呼吸:PPIは、対H2RAに比べ、消化管出血・肺炎、C. difficle感染リスク増加

24時間以上機械式人工呼吸必要成人患者の薬物疫学的コホート研究

PPIは、上記病状において、消化管出血、肺炎、C. difficile感染増加をもたらす。


Histamine-2 Receptor Antagonists vs Proton Pump Inhibitors on Gastrointestinal Tract Hemorrhage and Infectious Complications in the Intensive Care Unit
Robert MacLaren, PharmD, et. al.
JAMA Intern Med. Published online February 17, 2014.

プライマリアウトカムは、侵襲的人工呼吸開始48時間以降のICD-9コード化・胃腸出血、肺炎、CDI(Clostridium difficile感染)

35312名のうち、H2RA 13,439(38.1%) 、 PPI
 21,873(61.9%) 
H2RAの方が頻度少ないのは、胃腸出血(2.1% vs 5.9% ; P < 0.001)、 肺炎(27% vs 38.6% ; p <  0.001)、 CDI 2.2% vs 3.8% ; p <  0.001)

propensity score・共役要素補正後、PPIsでのオッズ増加は、  GI hemorrhage (2.24; 95% CI, 1.81-2.76)、 肺炎 (1.2; 95% CI, 1.03-1.41)、 CDI (1.29; 95% CI, 1.04-1.64)

同様な結果がpropensity-matched モデル 8799名のコホートでも見られる。

2014年2月20日木曜日

DELIRIA-Jグループ RCT:ロゼレム せん妄予防効果 ・・・ 劇的効果

順天堂大学の名前が出てくる研究


多施設判定側盲目ランダム化プラシーボ対照トライアル・・・パーフェクトな盲目化試験じゃないことが、ちょっと問題か?

劇的効果が示されている。高齢者入院者にほぼルーチンに使いたくなるほどの効果・・・ホントなら


Preventive Effects of Ramelteon on Delirium
A Randomized Placebo-Controlled Trial
ONLINE FIRST
Kotaro Hatta, et. al.; for the DELIRIA-J Group
JAMA Psychiatry. Published online February 19, 2014. doi:10.1001/jamapsychiatry.2013.3320 



4つの大学病院と1つの一般病院のICUと通常救急病棟患者、65-89歳、重症医学的状況での新規入院・経口投与可能患者 77名

ラメルテオン 8mg/日 33名、 プラシーボ 34名

主要アウトカムは、せん妄(DSM -IV基準)


ラメルテオン投与は、せん妄のリスク低下:3% vs 32% p=0.003
相対リスク 0.09(95% 0.01 - 0.69)

リスク因子補正後も、オッズ比 0.07(95% CI, 0.0008 - 0.54)


せん妄発症までのKaplan-Meier 推定にて差:  6.94 (95% CI, 6.82-7.06) 日 vs プラシーボ 5.74 (5.05-6.42)日



2014年1月18日土曜日

ICU重症患者せん妄:スタチンで軽減 :炎症抑制効果の可能性

せん妄はICU患者で多く、アウトカム悪化の要因。神経性炎症もメカニズムとして考えられる。スタチン効果の可能性あり。


スタチン継続加療にて、重症患者のせん妄リスク軽減


"Statin use and risk of delirium in the critically Ill"
Source reference: Page V, et al
Am J Respir Crit Care Med 2014.

ランダムエフェクト多変数ロジスティック回帰にて、前日スタチン投与は、その後のせん妄無し評価としては、オッズ 2.28 (CI, 1.01 to 5.13 p < 0.05)、CRP低下と相関( β - 0.52 , p < 0.01)

CRP補正すると、このeffect sizeは有意でなくなった (OR = 1.56, (CI 0.64 to 3.79) p=0.32)

2014年1月9日木曜日

CHiP研究:小児重症ICU患者:厳格血糖コントロールと通常コントロールで主要臨床アウトカム差認めず、でも、コスト軽減あり

小児重症ICU患者で、厳格血糖目標管理は重大な臨床的アウトカムに影響を与えないという結論だが・・・結果を見ると、コストでは厳格コントロール群の方が良好なのだが・・・


A Randomized Trial of Hyperglycemic Control in Pediatric Intensive Care
Duncan Macrae, et. al.
for the CHiP Investigators
N Engl J Med 2014; 370:107-118January 9, 2014
DOI: 10.1056/NEJMoa1302564


【背景】 重篤な小児高血糖tight control のためインスリン注を行うべきか、不明。

【方法】 16歳以下の小児ICU、12時間以内人工呼吸必要・昇圧剤必要見込み
・tight 血糖コントロール:目標 72-126 mg/dL
・通常血糖コントロール:目標 216 mg/dL未満

プライマリアウトカムは、ランダム化後30日での生存日数と人工呼吸無使用
難治例除外心臓手術後主要事前層別サブグループ解析
病院及び地域医療サービスのコストも評価

【結果】 イギリス13センター総数1369名をランダム化:tight血糖コントロール 694、通常コントロール 675:60%は心臓手術

30日目生存日数・人工呼吸不要・群間差平均は、0.36日 (95% 信頼区間l [CI], −0.42 to 1.14);  サブグループ毎の差影響認めず

重度低血糖( < 36 mg/dL)は、tight コントロール群で、通常コントロール群より多い(7.3% vs 1.5% p < 0.001)

平均12ヶ月間コストは、tightコントロール群で低コスト、心臓手術後のサブグループに限っては12ヶ月間コストは同等。心臓手術外ではtightコントロール群が通常群より13120米ドル少ない  (95% CI, −$24,682 to −$1,559)


【結論】この多施設ランダム化トライアルでは、重度小児疾患ICU患者において厳格血糖コントロールは主要臨床的アウトカムに影響を与えず、低血糖については厳格コントロールで発生頻度多い。
(Funded by the National Institute for Health Research, Health Technology Assessment Program, U.K. National Health Service; CHiP Current Controlled Trials number, ISRCTN61735247.)

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note