2013年8月24日土曜日

アルツハイマー病:海馬フェリチン鉄増加認める →鉄のダークな側面

高身長遺伝子変異:鉄吸収増加 ・・・ 低身長は鉄供給により是正の可能性?  2013/08/22


って、鉄のホワイトな面を紹介したが、今度はブラックな面・・・



Increased Iron Levels and Decreased Tissue Integrity in Hippocampus of Alzheimer's Disease Detected in vivo with Magnetic Resonance Imaging.
J Alzheimers Dis. 2013 Jun 21. [Epub ahead of print]


鉄は、フリーラジカル反応を触媒するわけで、加齢と共に脳灰白質へ蓄積され、加齢関連疾患、例えばアルツハイマー病の発症リスクと関連する可能性がある。



今までのMRI研究で、基底核領域の鉄蓄積が示されていたが、アルツハイマー病の最重要領域である海馬は、アルツハイマー病抵抗性の他の領域、例えば、視床下部に比べ、検討されていなかった。
そこで、アルツハイマー病 31名、68名の健康対照比較。

高-、低-フィールド強度MRI装置にて定量的にフェリチン分子含有鉄量を field dependent relaxation rate increase (FDRI) method定量化

transverse relaxation rate (R2) 減少を組織損傷の指標とする


健康対照者にくらべ、アルツハイマー病患者は、海馬のフェリチン鉄増加(p = 0.019)だが、視床下部では認めない (p = 0.637),
そして、海馬ではR2減少あるも、視床下部では認めない (p < 0.001 、p = 0.37)

サンプル全体で、FDARIと  R2 は負の相関。

アルツハイマー病では、海馬障害がフェリチン鉄蓄積と共に観察される。


前向き研究が必要。




南アフリカ:colored民族での対非喫煙者比較での、喫煙寄与死亡率5割増し

このcolouredって意味合いは、有色人種という意味合いではないらしい、アフリカ系黒人と欧州系白人の混血という意味合いのようだ。




Differences among the coloured, white, black, and other South African populations in smoking-attributed mortality at ages 35—74 years: a case-control study of 481 640 deaths
The Lancet, Volume 382, Issue 9893, Pages 685 - 693, 24 August 2013



【背景】現行喫煙パターンの結果的影響はアフリカではまだ観察されてない。しかし、南アフリカでは、coloured男女(黒人・白人混血)ともここ数十年喫煙が進んでいる。coloured、白人、黒人(アフリカ系)での死亡率評価

【研究方法】 症例対照研究、南アフリカ死亡統計 481,640(35−74歳、1999-2007年)、年齢、性別、住民グループ、教育、喫煙5年前まで(yes/no回答)、基礎疾患情報を含む
症例は喫煙関連とされる疾患原因死亡
対照は選別された他疾患(除外としてはHIV、肝硬変、未知疾患、外因死、精神疾患)

疾患特異的症例対照比較は喫煙関連相対リスクを計算 (RRs; 喫煙既往・非喫煙者混合のため影響希釈)

これらRRsは、国内死亡率と組み合わせ、喫煙寄与死亡率を求める
合計にて、総死亡率における相対リスクと喫煙寄与数を求める
These RRs, when combined with national mortality rates, yielded

【結果】 colored populationにて、喫煙頻度は男女とも高く、喫煙既往・非喫煙者より喫煙者で総死亡率約50%高い (男性, RR 1·55, 95% CI 1·43—1·67; 女性, 1·49, 1·38—1·60)


RRsは、白人では同様(男性, 1·37, 1·29—1·46; 女性, 1·51, 1·40—1·62)だが、アフリカ系では少ない  (男性, 1·17, 1·15—1·19; 女性, 1·16, 1·13—1·20)

これらの相関がほぼ原因的であると仮定するなら、死亡全ての喫煙寄与比率は、
男性 35−74歳 colored 27% (5608/20 767) 、白人 14% (3913/28 951) 、 アフリカ系 8% (20 398/264 011)

女性に関しては、coloured  17% (2728/15 593) 、 白人 12% (2084/17 899)、 アフリカ系 2% (4038/205 623)


国内死亡率でも、colouredは白人より死亡率高く、colouredの喫煙ハザードは白人の2倍を超える


【結論】
肌の色のちがいでみる喫煙寄与死亡率最高はcolouredで、アフリカ系が最も少ない。

治療不応性てんかん半球切除・・・機能的予後良好とは言えない

Long-term functional outcomes and their predictors after hemispherectomy in 115 children
Epilepsia Article first published online: 23 AUG 2013
DOI: 10.1111/epi.12342


治療不応性てんかんに対する、大脳半球切除:hemispherectomy115名の子供を平均6.05年間の長期フォローアップ
多くである、70名/115名は痙攣発作無し、96名/115名は自立歩行可能となった。

しかし、多くの領域で日常機能障害が多く存在することが報告された。
6歳以上で、3分の2で軽度言語障害、85%ではメインの通学で補助必要か、特殊学校への通学となっている。年齢相応の読書能力なのはわずか18%のみ。

てんかん再発症例で、歩行、言語、読書、行為能力に関するアウトカム不良が多い。

以前の報告では、大脳半球切除により52%−80%の無てんかんというもので、先天的・後天的半球性てんかん・薬物治療不応例での有効な治療法とされてきた



半球切除および半球離断
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/neurosurg/rinsho/tenkan2.htm

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note