2015年7月4日土曜日

COPD患者:脳fMRI mPFC、ACC活動性と「脅威に対する心理的な警戒状態」との関連性


「cue」や「vigilance」という心理学用語は、「脅威に対する心理的な警戒状態」に関連する用語と解釈すれば良いと思う。



COPD患者の重要な障害の原因は、呼吸困難で有ることは間違いないが、上り階段など環境要素が呼吸困難自覚を示し、身体活動以前に呼吸困難を訴える状況になる。呼吸困難を引き起こすきっかけ、すなわち「cue」に関連する脳の活動がCOPDと健康対照で違うのではないかという仮説を証明。


COPD患者において、脳のemotional circuitryは呼吸困難関連cueを患者自身がどうとらえるかと関係し、鬱、疲労、vigilance(警戒感)に影響される。

顕著なclueへの反応高まれば、慢性疼痛・喘息の症状知覚亢進と関連。こういった所見はCOPDにとって上記ごときメカニズムが著明となるのかもしれない。



Dyspnea-related cues engage the prefrontal cortex:
Evidence from functional brain imaging in COPD
Mari Herigstad,  et. al.
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.15-0416 

COPD患者 41名 と 健康対照 40名マッチ化

fMRIタスクにて、COPD患者では、mPFC(内側前頭前皮質)とACC(前帯状皮質)の活動性が、言語CueによるVAS反応と相関していた。
この割創は、患者報告アンケートによるうつ、疲労、呼吸困難のvigilance(警戒感)と相関。
前部島皮質、外側PFC、楔状部はVAS呼吸困難スケールと相関していたが、アンケートとは相関せず



運動指導するときに、この心理的メカニズムを理解しておかないといけないのだろう。Cueに対する不安感・・・

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