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2022年7月4日月曜日

神経COVID-19の脳脊髄液バイオマーカー

 未査読文献


論文:

Chaumont, H. et al. (2022). Cerebrospinal fluid biomarkers in SARS-CoV-2 patients with acute neurological syndromes. Molecular Neurobiology. doi: https://doi.org/10.21203/rs.3.rs-1746190/v1. https://www.researchsquare.com/article/rs-1746190/v1



2022年6月20日月曜日

COVID-19急性感染後(PASC)のバイオマーカーとしてのスパイク蛋白

Post-acute sequelae of COVID-19 (PASC) とその管理が課題。

PASCに関連するバイオマーカーを同定することは、PASCに罹患した患者の分類を最適化し、適切な治療法を開発するために必要である。


Persistent circulating SARS-CoV-2 spike is associated with post-acute COVID-19 sequelae, Zoe Swank, Yasmeen Senussi, Galit Alter, David R. Walt medRxiv 2022.06.14.22276401, DOI: https://doi.org/10.1101/2022.06.14.22276401, https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2022.06.14.22276401v1

https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2022.06.14.22276401v1.full.pdf

【方法】PASCおよびCOVID-19患者の血漿サンプルを分析し、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)抗原およびサイトカインの割合を評価し 研究チームは、SARS-CoV-2感染歴のある63人(うちPASCと診断された37人)の血漿試料を検査。

血液サンプルは、抗SARS-CoV-2抗体検査または逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)検査でSARS-CoV-2が初めて陽性と診断されてから最長12カ月間、2、3回採取された。さらに、SARS-CoV-2の既往があるがPASCの診断がないと報告された人からは、診断後5ヶ月間まで血液サンプルを採取。また、超高感度1分子アレイ(Simoa)分析法を用いて、 spike (S)-1 subunit, full-length spike, as well as nucleocapsid (N) などのSARS-CoV-2抗原の比率を推定。さらに、COVID-19患者のサブセットと多数のPASC患者から、異なる時点で血液サンプルを採取

【結果】PASC患者の多くは女性であり,COVID-19感染後,女性の方が比較的症状が持続することが示された.PASCと診断されなかった者のうち、10名が集中治療室(ICU)に入院し、7名が挿管を必要とした。  また、SARS-CoV-2陽性診断から数ヶ月後でも、PASC患者のほぼ65%でS、S1、Nのいずれかが検出された。


SARS-CoV-2抗原レベルの経時変化。SARS-CoV-2感染後、PASCまたはCOVID-19で診断された個人の血漿中のS1(A)、スパイク(B)、N(C)の濃度を経時的に測定した。リピートサンプリングが可能な場合は、複数のデータポイントが同じ個人に対応する場合がある。データポイントは、平均値±SD(n = 2)を表す。破線は、各アッセイのLODを示す。

 

S抗原は、PASC経験者の60%で検出されたが、COVID-19患者ではS抗原は検出されなかった。S1抗原は、PASCと診断された人の5分の1で比較的少ない程度に検出され、Nは異なる時点で1人の患者でのみ検出された。また、重症のCOVID-19により入院した患者のうち、診断後1週間以内にNとS1が検出された。さらに、重症のCOVID-19患者からは、フルスパイク・タンパク質は検出されなかった。

また、SARS-CoV-2陽性診断から数ヶ月後でも、PASC患者のほぼ65%でS、S1、Nのいずれかが検出されたS抗原は経験者の60%で検出された。 PASC患者のうち、12人の患者で複数回抗原が検出され、抗原の循環が示唆された。また、多くの患者で、数ヶ月にわたってフルスパイク抗原のレベルが一定であるパターンが認められた。また、抗原が検出される場合とされない場合のばらつきも認められ、採血の時期が重要であることが示唆された。一方、6人のCOVID-19患者が示した時間的抗原プロファイルは、COVID-19の診断後すぐに高いレベルの抗原を示し、すぐに検出不可能なレベルまで減少した。

2022年4月28日木曜日

特発性肺線維症:予後因子マーカー MMP-7


個別患者データ(IPD)メタアナリシスは、解析及びアウトカムの標準化、潜在的交絡因子の一貫した調整、患者特性に応じた堅牢なサブグループ解析を可能にし、従来の集計方法よりも多くの利点を提供するため、エビデンス収集及び統合のためのゴールドスタンダードと考えられ、血液由来のバイオマーカーの系統的レビューを通じて、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)-7を測定した十分な研究が特定され、IPFにおけるこのバイオマーカーの予後の可能性の標準的な分析を促進することができた。


A systematic review of blood biomarkers with individual participant data meta-analysis of matrix metalloproteinase-7 in idiopathic pulmonary fibrosis

Fasihul A. Khan, et al.

European Respiratory Journal 2022 59: 2101612;

 DOI: 10.1183/13993003.01612-2021

https://erj.ersjournals.com/content/59/4/2101612

【背景】 特発性肺線維症(IPF)の予後予測マーカーとして血液由来のバイオマーカーが広く知られているが、データに依存した閾値を用いた解析、交絡因子に対する一貫性のない調整、多様なエンドポイントなど、一般化できない結果をもたらすことが多いという限界があった。個人参加者データ(IPD)のメタアナリシスは、これらの限界を克服するための強力なツールである。血液由来のバイオマーカーの系統的レビューを通じて、IPFにおけるこのバイオマーカーの予後予測の標準化された分析を促進するために、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)-7を測定した十分な研究が同定された。

【方法 】2020年11月12日に電子データベースを検索し、未治療のIPF患者において、少なくとも1つの事前に指定したバイオマーカーによって層別化し、ベースライン、または3ヶ月間の変化のいずれかで測定した転帰を報告する前向き研究を同定した。MMP-7を予後因子として調査する研究のIPDが求められた。主要アウトカムは標準化されたMMP-7 z-スコアによる全死亡で、副次的アウトカムは12ヵ月間の疾患進行とし、すべて年齢、性別、喫煙、ベースラインの強制生命維持能力で調整した。

【結果】 特定された12の研究のうち9つの研究でIPDが入手でき、1664人の参加者のアウトカムが報告された。ベースラインのMMP-7値は死亡リスク(調整後ハザード比1.23、95%CI 1.03-1.48、I2=64.3%)および疾患進行(調整後OR 1.27、95%CI 1.11-1.46、I2=5.9%)と関連があった。限られた研究において、MMP-7の3ヶ月の変化は転帰と関連していなかった。

【結論】 IPDメタアナリシスにより、未治療のIPF患者においてベースラインのMMP-7値が大きいことは独立して予後不良のリスク増加と関連するが、短期的な変化は疾患の進行を反映しないことが示された。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。


死亡率



%FVC低下



2018年12月11日火曜日

COPD: 血中好酸球数減少は予後不良バイオマーカー


韓国からの報告


Blood eosinophil count as a prognostic biomarker in COPD
Published 31 October 2018 Volume 2018:13 Pages 3589—3596
International Journal of COPD 2018:13 3589–3596


【背景】血中好酸球増加はCOPD急性増悪予防に於ける吸入ステロイド反応性のバイオマーカーで、血中好酸球数減少は吸入ステロイド使用COPD患者で肺炎リスク増加と関連する。しかし、血中好酸球数に関する予後的役割の検討は少ない。COPD血中好酸球数に基づき関連因子と死亡率検討。

【目的】Lung Disease cohort (n=395) 、韓国COPD Kangwon University Hospitalの Dusty Area cohort (n=234) 。2つの合併コホートを3つに分ける:高 5%以上、中 2-5%、低 2%未満

【結果】高血中好酸球数群は

  • 6分間歩行距離長く (high =445.8±81.4, middle =428.5±88.0,  low =414.7±86.3 m)
  • BMI高値(23.3±3.1, 23.1±3.1, 22.5±3.2 kg/m2 )
  • 気腫指数低く (18.5±14.1, 22.2±15.3,  23.7±16.3)
  • IC/TLC比高い (32.6±7.4, 32.4±9.2,  29.9% ± 8.9%) (P<0.05)


生存期間は、好酸球数増加ほど増加 (high =9.52±0.23, middle =8.47±1.94, low =7.42±0.27 年間, P<0.05)

多変量線形回帰解析で、気腫指標は血中好酸球数と独立して逆相関 (P<0.05)

【結論】COPDPB類似:H31.2において、気腫重症度は血中好酸球数低値と関連し、生存期間の長さは血中好酸球増加と関連するが、多変量解析では明らかではなかった。

Keywords: blood eosinophil, COPD, biomarker

2013年7月16日火曜日

AAIC:アルツハイマー病マーカー候補 ・・・ アポリポ蛋白J/Clusterin、TMP(チアミン代謝物質)、Tauフラグメント(A,C)

臨床診断and/or神経認知試験結果と、血中などでのタウ蛋白フラグメント、チアミン代謝産物、clusterinとして知られるアポリポ蛋白J間の有意相関報告が、Alzheimer's Association International Conferenceでなされた。

http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/AAIC/40466

Primary source: Alzheimer's Association International Conference
Source reference:
Gupta V, et al "Establishing apolipoprotein j as a potential candidate for Alzheimer's disease biomarker panel: Australian Imaging, Biomarker and Lifestyle (AIBL) Flagship Study of Aging" AAIC 2013; Abstract O1-02-03.

Additional source: Alzheimer's Association International Conference
Source reference:
Zhong C, et al "Altered blood thiamine metabolism in Alzheimer's disease" AAIC 2013; Abstract O1-02-02.

Additional source: Alzheimer's Association International Conference
Source reference:
Henriksen K, et al "A caspase-generated epitope of tau measured in serum predicts progression of disease in people with early Alzheimer's disease" AAIC 2013; Abstract O1-02-01.



Apolipoprotein J/Clusterin
 オーストラリアのVeer Bala Guptaは、Apo J/clusterin値が、MCIや明らかなアルツハイマー病と相関するという報告を行った(Australian Imaging, Biomarkers, and Lifestyle Flagship Study of Aging)

コホート(健康コホート590名、MCI 93名、アルツハイマー病 150名)
フォローアップ18ヶ月
この蛋白は βアミロイド蛋白のクリアランスに働くため、魅力的バイオマーカーで、多く(全てではないが)この疾患のクリティカルな物質と考える専門家が多い。
ベースラインでの 平均血中Apo J/clusterin値はアルツハイマー病患者で有意に高値(アルツハイマー病 約 360 pg/mL vs MCI 約320 pg/mL / vs MCI 約280 pg/mL、 p<0 .001="" br="">
年齢は、認知機能に独立して、この蛋白濃度と相関。65歳未満と比較し75-85歳、85歳超では有意に高値 。 APOE genotypeと独立して関連。ε4遺伝子とも同様に関連し、アルツハイマーリスク増加と関連する。ベースライン MMSEスコア、口頭言語関連に
有意相関(r 0.344、 0.258) 0<0 .001="" br="">
βアミロイド蛋白プラークを用いたPET画像、脳スキャンでの海馬容積との相関性
18ヶ月フォローアップからのデータ解析でもほぼ同様。
guptaは、Apo J/clusterin値がアルツハイマー病リスクスクリーニングに有益と主張。
年齢、性別、APOε4 allele存在ベース下モデルでは、AUCは0.77から0.82に増加。

Apo J/clusterinは、3年前のイギリスの研究で、MCIや健康ボランティアに比較して診断患者で有意高値 という報告があった。急激進行認知症でこの濃度増加との報告もされた。
  2011年のドイツの研究者は、認知障害確立した患者でのみ増加するが、将来リスクあるが現在認知障害ある場合では増加は認めないという報告。







Thiamine Metabolites
上海のFudan大学のChunjiu Zhongの報告で、アルツハイマー病を示唆する血中バイオマーカーはビタミンのチアミン代謝物
thiamine monophosphate (TMP)と thiamine diphosphate (TDP) がアルツハイマー病と関連するか検討。臨床診断アルツハイマー病63名、対照401名。アルツハイマー病 31名、血管性認知症 65名、前頭側頭型認知症10名、対照200名
結論として、TDPは、単独マーカーとして AUC 0.808、カットオフ値 103.26 nmol/L

TDPとTMP値に年齢を組み合わせたモデルでは、APOE4-陰性患者のAUC 0.909、感度 85.1%、特異度90.9%、APOE陽性患者では、パフォーマンスは若干悪くなりAUC 0.885

TDPは、MMSEスコア、CDR(Clinical Dementia Rating)と相関せず、疾患重症度判断には使えないことを示唆。




Tau Fragments
Neurofibrillary tanglesは、βアミロイドプラークに加えアルツハイマー病のもう一つの重要なhallmarkであり、診断ツール開発努力されている。デンマークのNordic BiosienceのKim Henriksenはこの巨大物質故血液脳関門通過できないため血中評価に不適切ということに苦労してるが、脳プロテアーゼがこれを切り分けフラグメントとして血中移行することを利用。caspase-3酵素で、Tau-Cとなる、Tau-Aと呼ばれる酵素のfragmentを解析。
比較として、異なる酵素によるTau-Aの他fragmentと比較。
 
アルツハイマー病 39名、28週、52週トライアル




Tau-CはベースラインのADAS-Cogスコアの変化と有意に相関するも、期待に反して、この相関はnegativeであった。Tau-Cの高濃度は、Lillyトライアルでは疾患進展と逆相関。逆にTau-Aは高値で疾患傾向増加。
Tau-A/TauC比率増加で、疾患進行急激で、r 変量係数は、28週で0.46、 52週で 0.50

アルツハイマーと他認知症疾患との鑑別調査されてない。バイオマーカー候補として、発展してると筆者等、Lewy小体病や前頭側頭型認知症などの特異的な可能性もある。



2012年3月19日月曜日

COPD:バイオマーカー利用で死亡率予測改善効果

COPD予後推定として、IL-6などのバイオマーカーがどの程度寄与するか?

Inflammatory Biomarkers Improve Clinical Prediction of Mortality in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Bartolome R Celli, et. al.
Am. J. Respir. Crit. Care Med. March 15, 2012 rccm.201110-1792OC
ECLIPSE study登録者の1843名、3年間フォローアップ
死亡 168/1843  (9.1 %) 
非生存者は、高齢で、気流制限より重症、呼吸苦強く、高BODEスコア、気腫強く、合併症率高く、入院既往多い場合。
年齢、BODEスコア、入院歴を含む臨床変数が、最も確実な死亡率の予測要素 (C-statistic of 0.686, p<0.001)。
バイオマーカーは一つ、IL-6が、C staticsを0.708へ改善し、他のバイオマーカーを加えた場合、0.726へ改善。

COPDはlow-gradeの炎症が特徴で、従来の死亡予後因子に、炎症性パラメータを加えることで、死亡率予測改善されるのではないかという仮説の立証

検討したのは、白血球巣、血中・血清フィブリノーゲン、ケモカインリガンド18、SP-D、CRP、 Clara cell secretory protein-16、 interleukin-6 と -8、TNFα。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...