以下の治験ではその10倍量
Q-SYMBIO研究:小規模プラシーボ対照トライアル
オーストラリア・オーストリア、デンマーク、ハンガリー、インド、マレーシア、ポーランド、スロバキア、スウェーデンの17センター
420名の慢性心不全 NYHA II or IV、 多くは駆出率低下 平均 31%
平均年齢 62.3%
CoQ10 100 mg × 3回/日 vs プラシーボ
プライマリ長期エンドポイントは、2年後心不全悪化計画外入院・心血管死・緊急心臓移植・人工呼吸必要、短期評価3ヶ月
CoQ10投与にて、2年後重大副事象的心血管イベント率 14% vs 25%と減少 (ハザード率 2.0, 95% CI 1.3-3.2)
3ヶ月後、NYHA分類改善比率は2群同等 CoQ10 44% vs プラシーボ 39%
2年後、CoQ10似て改善比率有意増加 CoQ10 58% vs 45% p = 0.047
全原因・心血管死亡率ともにサプリメント投与群で減少するが、副作用に関しては有意差無し
"The effects of coenzyme Q10 on morbidity and mortality in chronic heart failure: results from the Q-SYMBIO study"
Mortensen S, et al
HFC 2013; Abstract 440.
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/HFC/39424
心不全への付加的治療となるか?大規模トライアルが必要。重症心不全患者の心筋組織サンプルでのCoQ10値低下し、血中濃度減少は心不全死亡率増加と相関した。より小規模トライアルでは心不全患者におけるCoQ10のベネフィットが示されているが、生存率への影響提示には検出パワー不足。
著者 Mortensen は、CoQ10により、class IVからIへの改善があり、MACEプライマリエンドポイントを加えると、全原因死亡率減少、心血管死亡減少有意となる ( 9% vs 17% p=0.03, 8% vs 15% p=0.02)と述べている。サブグループ横断的に一致したベネフィットである。
筆者は、CoQ10はOTCサプリメントとして利用可能だが、医師と相談の上使用すべきと述べている。確立した心不全治療薬との相互作用など不明。ただ、相互作用の可能性はかなり少ないだろうと筆者。
筆者:
"I do not recommend [that patients] buy and take this kind of supplement, but I'm not worried if the patients are impressed by the results and want to use this kind of approach," he said. "It is surely safe."
10倍量で治験するか、今の健保適応打ち切れば良いのに・・・