2015年1月9日金曜日

バイスタンダー保険の存在: 善意の行為であっても責任追及されますという広告 ・・・ 保険より法制度をしろよ

本日日経新聞記事の一部だが、「バイスタンダー保険」の解説である。






バイスタンダー保険とは、”応急手当実施者が感染等の被害を受けてしまったかどうか不安な場合に、血液検査等を実施した場合の検査費用や、応急手当実施者が結果的に相手に損害を負わせてしまった場合に、応急手当実施者が実施された者から責任を問われた場合に生じる裁判費用等の負担を補償するという仕組みとしての保険制度”だそうだ。

ちょっと考えてみると・・・

この保険の存在は、善意の行為であっても、「実施された側からの責任追及がありえる」と社会的に認知されているという事実の反映である。


話題になることの多かった「飛行機内ドクターコール」についても、機内でドクターコールに応じた医師にかかる責任については、飛行中の航空機内と いう特殊な状況下で行われる診療行為であることからも明らかなように、診療を行う場所が医療施設ではない上に、利用できる医療器具、医薬品も限られること から、医師に要求される注意義務違反は、通常の医療施設における診療行為に対する注意義務違反とは異なり、相当に軽減されると解される」とは書かれてるものの、免責されるとは書かれてない。


バイスタンダーにせよ、医療従事者にせよ、善意の第三者の救命行為に関しての免責は、一般が負担する形の保険じゃなくて、法的に整備されるべき問題だと思う!



軽症・中等症CKD:メトホルミン禁忌とは言えない

eGRF 30-60 mL/min/1.73m2 の定義である、軽症・中等症慢性腎臓病(CKD)において、適度な減量とその後の注意深い腎機能評価あれば、使用可能というエビデンス


Metformin in Patients With Type 2 Diabetes and Kidney DiseaseA Systematic Review
Silvio E.Inzucchi, et. al.
JAMA.2014;312(24):2668-2675. doi:10.1001/jama.2014.15298.


メトホルミン使用者での乳酸アシドーシスの包括頻度は、人年あたり約10万対 3~10で、その頻度は全住民の背景からは一般的に分離困難。


CKD患者における、メトホルミン関連患者の乳酸アシドーシスリスク増加は、限定的
RCTにてメトホルミンの安全性検証は腎機能障害者でなされてない。


住民ベースの研究では、処方カウンターにて、4名に1名程度の腎障害ありの患者に処方されている実態があるが、乳酸アシドーシス増加の報告は示されてない。


観察研究にて、メトホルミンのベネフィットとして大血管アウトカムへの効果可能性あり、特に腎障害近畿とされている患者でさえその効果が期待される。



まぁ 世界的には第一選択であるはずの薬剤を無視し、高齢者、即、メトホルミン使用禁止の日本の糖尿病医療はかなり特異な国・・・ リーダーたちの言動がおかしいと感じてるのは私だけではないようだ・・・


といいながら、やはり飲酒が原因と思われるメトホルミン不耐性の場合はある。
むずかしいところだが、 副作用周知の上使用すれば問題ない例がほとんどだと思う。EBMというなら、日本の糖尿病医療はそれを無視している。

人工呼吸関連病態:ventilator-associated conditions (VACs)

ventilator-associated conditions (VACs) :人工呼吸関連病態ってなるのだろうか? ventilator-associated pneumonia (VAP) に限定するのではなく、ICUの質の評価指標としてのVACs





A Prospective Evaluation of Ventilator-Associated Conditions and Infection-Related Ventilator-Associated Conditions
Anthony F. Boyer, et. al.
Chest. 2015;147(1):68-81. doi:10.1378/chest.14-0544


VACsの最頻度イベントは、 感染症関連VAC、infection-related VAC (IVAC) 、すなわち、IVACで、 50.7%、そして ARDS 16.4%、 肺水腫 14.9%、 無気肺 9.0%と続く

IVACsのうち、44.1%がprobable VAPで、17.6%がpossible VAP

VACの37.3%である25例は予防可能性のあるイベントとされ、86エピソード、84名の患者で、VAPイベントが生じた。

VAP検出のためのVACクライテリアの検出感度   25.9% (95% CI, 16.7%-34.5%).


人工呼吸器の有害性局面は人工呼吸関連肺炎だけではない。広範にとらえてICU管理の質を高め、VAP周辺評価も行うということだろう。

ターゲットが広がりすぎると、目的がぼやけることはままあること・・・そうならないよう祈る


恥ずかしながら、possibleとprobalbeなど、感覚的にいまだぴんと来ない ・・・ 私。
参考:http://www.ravco.jp/cat/view.php?cat_id=5561




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