ラベル 副鼻腔炎 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 副鼻腔炎 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2019年3月20日水曜日

慢性鼻副鼻腔炎(CRS)のクラリスロマイシン治療 システミック・レビュー&メタアナリシス

序文から
慢性副鼻腔炎(CRS)は鼻ポリープの有無により2つのphenotypeに分類。鼻ポリープを伴うCRSwNP、鼻ポリープを伴わないCRSnNP。CRSの根底の病態生理家は複雑で感染と炎症の要素関与。マクロライド系薬剤の有効性は抗炎症作用、抗biofilm、免疫調整として用いられているが、その有効性はまだinconsistent。2つのRCTでベネフィット報告あり、特にIgE低値患者での有効性が一方で示されている。一方でモメタゾン フランカルボン酸エステル・スプレーによるCRSnSPへの治療では、クラリスロマイシンの付加的効果を示せなかった。さらに、Videlerらの研究ではCRSへのアジスロマイシン3ヶ月付加治療後プラシーボ比較で効果認めず。CRSの治療におけるマクロライドの使用に関するエビデンスに基づく医学的勧告もまた変更されました。ヨーロッパおよび中国の現在のガイドラインでは、CRSsNP患者またはCRS患者における経口マクロライドの使用が推奨されていたが、米国のガイドラインでは、マクロライドはCRSの治療には任意選択であると示唆された。中国のCRSガイドラインでは14員環系マクロライドは好酸球増加なくアレルギー検査陰性症例の非アレルギー性CRSsNPで使用。2012年の欧州ガイドラインでは推奨レベルA→Cへ格下げ。




Clarithromycin for the treatment of adult chronic rhinosinusitis: a systematic review and meta-analysis
Zhenxiao Huang, MD, PhD and Bing Zhou, MD
International Forum of Allergy & Rhinology, Vol. 00, No. 0, xxxx 2019
背景:この系統的レビュー(SR)の目的は、慢性副鼻腔炎(CRS)の治療に対する経口クラリスロマイシンの安全性と有効性を評価すること。

方法:このSRおよびメタアナリシスは、介入のSRのためのコクランハンドブックに概説されている勧告に基づいて行われた。プロトコルは、SRの国際的な見込み登録者であるPROSPEROに登録された。英語と中国語の電子データベースが検索され、無作為化比較試験のみが含まれた。

結果:1738人の患者を対象とした17件の研究
11の研究で、鼻腔ステロイドスプレー±食塩による鼻腔洗浄に経口クラリスロマイシン追加で鼻腔ステロイドスプレー単独より効果あるかを検討
組み合わせ治療レジメンは中期的(1-3ヶ月)での臨床的症状を統計学的有意に改善。
短期的(1ヶ月未満)及び中期的の内視鏡及びCTスコア改善、長期的(3ヶ月超)での臨床症状、内視鏡スコア改善。
 有害事象の発生率は、この併用療法の使用によっては増加せず。 
症状、内視鏡的スコア、およびCTスコアに関して、クラリスロマイシン経口投与群と鼻腔内ステロイド単独投与群との間に有意差は認められなかった。

 結論:CRSの治療のために、鼻腔用食塩水洗浄の有無にかかわらず鼻腔内ステロイドスプレーを使用するより鼻腔内ステロイドスプレーに経口クラリスロマイシンを追加することはより良い結果を達成する可能性はある。経口クラリスロマイシン単独でも鼻内グルココルチコイドスプレー単独と同様の効力を有することができることを確認するための十分な証拠はない。この分野の質の高い証拠が必要。





専門ではないのでコメントできるほどの知識も経験も無いが
この分野もphenotypeにより治療戦略模索している様相

COPDの治療戦略もまだまだ不確定的なのと似ている

2019年3月15日金曜日

急性鼻副鼻腔炎診断のための徴候・所見の正確性

臨床的印象が結構正確らしい

検尿試験紙の白血球エステラーゼ反応が簡便で役立ちそうという話に惹かれる



Accuracy of Signs and Symptoms for the Diagnosis of Acute Rhinosinusitis and Acute Bacterial Rhinosinusitis
Mark H. Ebell, et al.
doi: 10.1370/afm.2354
Ann Fam Med March/April 2019 vol. 17 no. 2 164-172
http://www.annfammed.org/content/17/2/164.full

目的 急性鼻副鼻腔炎(ARS)診断のための徴候と症状の正確性評価

方法 MEDLINE検索、臨床的ARS疑い外来患者の研究・感度/特異度計算のためのデータ収集
1,649名初期同定、クライテリア合致17
急性鼻副鼻腔炎は任意の有効参照スタンダードによる診断、急性細菌性副鼻腔炎(ABRS)は鼻腔穿刺の膿性または細菌培養陽性で判断。テストの正確さの要約推定値を計算するために、二変量メタアナリシスを使用しました。

結果 ARS臨床的疑い患者の内、画像診断ARS 51%、ABRS 31%
ARS "rule in"上ベストな所見は、中鼻道(middle meatus)の膿性分泌物  (positive likelihood ratio [LR+] 3.2) と、全体的臨床的印象 (LR+ 3.0)
ARSの"rule out"上ベストな所見は、全体的臨床的印象n (negative likelihood ratio [LR−] 0.37)、正常な透視性(translumination)所見(LR− 0.55)、先行気道感染のないこと(LR− 0.48)、鼻汁 (LR− 0.49)、膿性鼻汁 (LR− 0.54)


データ不足だが、全体的臨床的印象(LR+ 3.8, LR− 0.34),異常嗅覚 cacosmia (呼吸時悪臭 fetid odor on the breath) (LR+ 4.3, LR− 0.86) 、歯痛  (LR+ 2.0, LR− 0.77)  BRSの最良予測要素

いくつかの臨床的ルールが提案されているが、前向き評価研究は存在しない.


結論 臨床的にARSを疑う患者において、三分の一ほどABRS
全体的臨床的印象、異常嗅覚、歯痛がABRSのベストな予測要素
CRPや尿検査を含めた臨床的意志決定ルールは期待できるが、前向き評価が必要




HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...