2014年3月18日火曜日

Flu Watch cohort study:インフルエンザ症状でるのは感染者の4分の1、医療機関受診は17%のみ

季節性インフルエンザ・2009H1N1 インフルエンザパンデミックの時、約5名に1人が感染し、感染者の23%だけが症状有り、わずか17%のみが医療機関受診。

Comparative community burden and severity of seasonal and pandemic influenza: results of the Flu Watch cohort study
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 17 March 2014

背景

感染リスク、感染時症状、疾患重症度、コンサルテーション回数を含め、住民のインフルエンザへの影響評価が、将来のコントロール・予防情報のために必要。季節性・パンデミックインフルエンザのコミュニティーバーデンや重症度を、異なる年齢群毎、研究年、比較、そして、従来のサーベイランスがこの領域で過小票アしている部分について考察を追加。

方法

プレシーズン、ポストシーズン血清診断、週報、鼻ぬぐい液RP-PCR同定インフルエンザで、季節性・パンデミックインフルエンザを5連続コホートで施行 (England 2006—11; 5448 person-seasons' follow-up).

結果
ウィルス種特異的血清診断4倍抗体をベースに判断すると、非ワクチン接種者においては、毎冬 18%(95% CI, 16-22%)罹患。
これら感染者のうち、ヒト・インフルエンザ季節100人・季節毎、69、インフルエンザ非感染100人・季節では44。
感染時年齢補正寄与疾患比率が100人季節23(13−34)であることは、多くのインフルエンザ感染が無症状デ有ることを意味する。
血清学上確認感染者全例の25%(18-35)で、PCR確認疾患。PCR確認の17%(10−26)が医療機関受診の病態。
これらの状況からは、パンデミックと季節性インフルエンザ比較上有意な差はない。PCR確認診断のうち、2009パンデミックウィルス種感染事例では、季節性H3N2感染に比べ、より極端に重症症状が少ない。

解釈

季節性インフルエンザ・2009パンデミックインフルエンザの特性は、無症状感染率が同程度で、多くの有症状例は自己管理し、両機関受診無かった。コミュニティーにおいて、2009パンデミックは、季節性より軽症であった。



インフルエンザ疫学を医療機関データだけに頼るのは無理がある


臨床症状無しのインフルエンザが高頻度ということは、軽症・無症状インフルエンザ感染が伝播に関わる

三次喫煙(THS):ヒト細胞DNA損傷をもたらす → 発がん可能性など

セカンドハンドスモークにはない、長期的存在故に影響をもたらす、サードハンドスモーク独特の毒性機序が示された。


Wiki
「三次喫煙」(third-hand smoke) という言葉は、ダナ・ファーバー癌研究所によって作りだされた新語であり二次喫煙」が終わった後の喫煙を指す。喫煙者が自身の肺に吸い込む「一次喫煙」(first-hand smoke) に対して、喫煙者が吐き出した煙や保持するタバコの先から立ち上る煙などが大気を経由して他人に吸入されることが「二次喫煙」(second-hand smoke) である。三次喫煙は、受動喫煙が終わった後も表面上にまだ残る有害物質を吸入することである



NNA(4-(Methylnitrosamino)-4-(3-pyridyl)-butanal)は、DNAと接触して発がん性化学物質を形成する、NNK 4-(methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanone))は、DNAをbreak-downする。DNAへのダメージは、脂肪増生となり、がん性腫瘍形成となる。


Thirdhand smoke causes DNA damage in human cells
Bo Hang et. al.
Mutagenesis (2013) 28 (4): 381-391.

THSは高リスクであることが最近報告されはじめた。エビデンスとして、屋内環境で広がることが知られているが、の遺伝子毒性可能性、特に、リスク評価意義側面として現実的には検証されてなかった。THSの重大な特性は年齢と共に科学的なtransformationが示され、屋内環境NO(HONO)と反応する吸収されたニコチンによりタバコ特異的ニトロソアミン(TSNAs)、例えば、4−(メチルニトロソアミノ)−4−(3−ピリジル)(NNA)と、4-(メチルニトロソアミノ)−1−(3−ピリヂル)-1 - ブタノン(NNK)を形成する。 
2つのin vitroアッセイで、ヒトセルライン上のTHSの遺伝子毒性評価

THSは研究室システムにて、短期(急性)−及び長期(慢性)暴露を形成。液状クロマトグラフィー・タンデム・スペクトロメトリー解析にて、セルロース器質へしみこましたTHS抽出TSNAsと通常のタバコアルカロイドを定量化。
ヒトHepG2細胞にTHS急性・慢性暴露させ、24時間後alkaline Comet asseyでDNAストランドのbrakeが有意に増加。NNA単独暴露細胞培養にて、有意に、DNA損傷高レベル示された。NNAはセカンドハンド喫煙からのフレッシュな状況では見られず。喫煙がなされた後、HONOとニコチンは長く反応し、THSで合成されるTSNAが主に形成される。
long amplicon-定量PCRアッセイ定量化にて、未処置細胞に比較して、慢性THS24時間暴露後のヒト培養細胞のhypoxanthine phosphoribosyltransferase 1 (HPRT) とpolymerase β (POLB) geneのoxidative DNA傷害レベル定量的に有意に高値となる、このことで、THS暴露が酸化ストレス増加と関連し、HTS-媒介毒性に関して重要な寄与要素であることが示された。

THSがヒト細胞ラインでのgenotoxicに働くことを示した最初の研究。



田舎のタクシー乗ると、タバコの匂いぷんぷん!

システマティック・レビュー&メタアナリシス:冠動脈性心疾患:飽和脂肪酸制限ガイドラインでアドボケートするほどの現行エビデンスは存在せず

メディアの関心も高いようだ
http://goo.gl/cM0zAu

今までは“飽和脂肪酸=悪”という訳だったわけだから、その根拠がないなどとなると・・・驚く


国際共同研究解析にて、コホート・RCTにおいて、冠動脈疾患と飽和脂肪酸摂取の関連性に関して驚くべき報告がなされた。

ガイドラインでは、脂肪酸摂取変容をアドボケートしているが、多価飽和脂肪酸の高摂取制限や、総飽和脂肪酸制限と冠動脈疾患との関連性を示唆するエビデンスは存在しない


飽和脂肪酸摂取制限は悪いことではないだろうが、ガイドラインでアドボケートするほどの現行エビデンスは存在しない



Association of Dietary, Circulating, and Supplement Fatty Acids With Coronary Risk: A Systematic Review and Meta-analysis
Rajiv Chowdhury, et. a.
Ann Intern Med. 2014;160(6):398-406-406. doi:10.7326/M13-1788


脂肪酸食事摂取に関する32の観察研究(530,525名)、脂肪酸バイオマーカー17観察研究(25,721名)、脂肪酸サプリメント・ランダム化対照トライアル27(103,052名)

観察研究にて、ベースライン食事脂肪酸摂取量トップvsボトム3分位比較 冠動脈相対リスク :飽和脂肪酸  1.02 (95% CI, 0.97 to 1.07) 、 単不飽和脂肪酸  0.99 (CI, 0.89 to 1.09)、 長鎖ω3不飽和脂肪酸  0.93 (CI, 0.84 to 1.02)、  ω6不飽和脂肪酸  1.01 (CI, 0.96 to 1.07) 、  トランス型脂肪酸  1.16 (CI, 1.06 to 1.27)

血中脂肪酸推定では、それぞれ、 1.06 (CI, 0.86 to 1.30)、  1.06 (CI, 0.97 to 1.17)、   0.84 (CI, 0.63 to 1.11)、   0.94 (CI, 0.84 to 1.06)、  1.05 (CI, 0.76 to 1.44)

個別血中脂肪酸値と冠動脈性心疾患との相関に関しheterogeneityあり
ランダム化対照トライアルにて、冠動脈疾患相対リスクは、α-linolenic 0.97 (CI, 0.69 to 1.36)、 長鎖ω3PUFA 0.94 (CI, 0.86 to 1.03)、 ω6PUFAサプリメント 0.89 (CI, 0.71 to 1.12)




Calculator-gate問題など、脂質再考する良い時期なのかもしれない

悪玉コレステロール低下のため飽和脂肪酸摂取制限するというのは、不正確なことで、飽和脂肪酸のみ非難することは、結果的に炭水化物摂取やω6PUFA増加をもたらすことになるのではないかと・・・
https://soundcloud.com/bmjpodcasts/replacing-saturated-fats-are/s-iBi03


http://www.cbc.ca/news/health/saturated-fat-alone-doesn-t-predict-heart-disease-risk-1.2576252


noteへ実験的移行

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