2013年6月22日土曜日

【がちんご】認知症患者に電子タグをつけるべきか?、否か?

Yes vs Noで紙上議論



Should patients with dementia who wander be electronically tagged? Yes
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f3603 (Published 20 June 2013)

リアルタイム追跡により、行方不明患者を探すコスト削減効果があり、行政はそれを進めている。GPS追跡で、徘徊など特定の患者に有害性リスクを軽減することは確か。
倫理的リスクは軽度という主張。




Should patients with dementia who wander be electronically tagged? No
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f3606 (Published 20 June 2013)

"malignant social psychology of dementia"という側面で行われている、社会現象ともなっているという批判。非倫理性という側面とともに、患者個人のwellbeingへやケアの阻害にもなるという。
模物化(objectification)、幼児化(infantilisation)、無力化(disempowerment)

認知症のない人間にこれらのことを行おうとすれば、オートノミーより安全性だけを重視していると批判されることだろう。

例えば、画像電話、ランプ技術、紛失物locatorなど自立生活をサポートする補助的テクノロジーを促進すべきで、相互的メッセージ化技術で、motion transmittedな光を伴うランプが特に興味ある技術であると筆者。
トレーニングの重要性や向精神薬の誤った使いかたなどにも一部言及。

妊娠貧血:鉄剤投与で出生時低体重リスク減少

母体の貧血と出生前鉄剤使用、血液学的・副作用妊娠アウトカムへの影響要約


Anaemia, prenatal iron use, and risk of adverse pregnancy outcomes: systematic review and meta-analysis
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f3443 (Published 21 June 2013

48 のランダム化トライアル(女性 17,793)と44コホート(女性 1,851,682)
鉄剤使用で、対照群に比べ、母体平均ヘモグロビン濃度 4.59増加(95%信頼区間 3.72-5.45) g/dl増加、有意に貧血リスク減少(相対リスク 0.50、 0.42-0.59)、鉄欠乏症( 0.59, 0.46-0.79)、鉄欠乏性貧血 (0.40,0.26-0.60)、低生下時体重 0.81, 0.71-0.93)

早期産への鉄の影響は有意でない (相対リスク 0.84, 0.68 〜 1.03)

コホート研究解析で、第1、第2トリメスター貧血での、妊娠低体重リスク(補正オッズ比 1.29, 1.09 〜 1.53)、早期産リスク (1.21, 1.13 〜 1.30) 増加示された。

暴露反応解析で、1日あたりの鉄剤投与10mg増加毎、66mg/日まで、母体貧血相対リスクは0.88(0.84-0.92)(線形傾向 P < 0.001)

10mg/日増加毎
生下時体重は15.1(6.0 - 24.2) g増加 (線形傾向 P = 0.005)
低体重リスクは3%減少 (相対リスク 0.97, 0.95 - 0.98) (線形傾向 P f<0 .001="" br="" nbsp="">
投与療法生後、アウトカムに対して、使用期間では有意差認めず

さらに、平均Hb1g/L増加毎、生下時体重14.0(6.8-21.8)g(線形傾向 P = 0.002)
しかし、平均ヘモグロビンは生下時体重、早期産リスクに相関しない。

妊娠期間に関わる有意な影響認めず、同様に妊娠年齢比較低体重、低身長に有意差認めず

人工呼吸関連肺炎(VAP)抗生剤レジメン 短期(7-8日間) vs 長期(10-15日間)比較:抗生剤無使用日数に差、但し、再発に関しては議論必要


人工換気関連肺炎(VAP)への7-8日間の短期 vs 10-15日間の長期レジメン比較

プライマリアウトカムは、死亡率、抗生剤無投与期間、臨床的・微生物学的再発
セカンダリアウトカムは、無人工呼吸日数、人工呼吸器使用期間、ICU滞在日数

抗生剤短期レジメンで抗生剤無使用期間増加するが、死亡率・再発に差を認めないという結果。だが、長期レジメンの方が再発少ない傾向で、臨床的というより、微生物学的な評価結果でこういう傾向に出るのだろうという考察。

Short- versus long-duration antibiotic regimens for ventilator-associated pneumonia: a systematic review and meta-analysis
George Dimopoulos,  et. al.
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-0076


全てのRCTで死亡率データを含む、一方、再発、抗生剤使用無し日数データはそれぞれ、3、2つのRCTに過ぎない

死亡率は両群差認めず (Fixed Effect Model(FEM): オッズ比 (OR)=1.20, 95% 信頼区間(CI) 0.84-1.72, p=0.32)

短期治療期間群で、抗生剤無使用日数増加;プール化比重平均差 3.40 日間(Random Effects Model: 95% CI 1.43 to 5.37, p<0 .001="" p="">
対照群比較で再発に差を認めず

しかし、長期間治療群で再発減少傾向あり  (FEM: OR=1.67, 95% CI 0.99-2.83, p=0.06)。アウトカム持続にかかわらず、2群での差を認めない。感度分析でも同様の結果。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note