2013年6月7日金曜日

Brain-computer interface (BCI): ヒトの思考だけでヘリコプターを操る



ヒトの思考だけでヘリコプターを操る

 ALSなどの患者さんにとって意思疎通や意思表明など使えるのではないかと思われる、 imagery-based brain-coputer interfaceの実現


( http://youtu.be/rpHy-fUyXYk)

ミネソタ大学研究者たちが、脳のみでフライングロボットを操作
将来的におもしろいことになりそう



【論文】
Quadcopter control in three-dimensional space using a noninvasive motor imagery-based brain–computer interface
Karl LaFleur , et. al.
J. Neural Eng. 10 046003

【女子大生】ヨガ運動直後、認知パフォーマンス・反応性改善

20分のセッションのHatha yoga1回で、脳の機能改善し、中等度から強度の好気的運動より優れているという報告。若年女子大生を被験者30名報告

身体運動・姿勢だけではなく、呼吸調整、瞑想を含む、インド伝統のサイエンスであり、生き方である。注意力・マインドフルネス要素を含むが、そのベネフィットは大まかにも調査されてなかった。
20分座位、起立、背臥位ヨガで、様々な筋肉群の等尺性収縮・弛緩、そして、呼吸調整をする者。瞑想姿勢・深呼吸を含む。
20分トレッドミルによる歩行、ジョギングしたときの好気的運動セッションも施行。

Gotheらは、参加者が、ヨガ運動後、認知タスクでの反応時間改善、正確性改善したことに驚きを持った。一方、好気的運動では、ワーキングメモリ・抑制コントロールスコアの改善は認められなかった。

The Acute Effects of Yoga on Executive Function
Journal of Physical Activity and Health. 2013, 10, 488 – 495

背景: ヨガ運動は普及してきているが、ヨガ運動と認知機能の関連に関する研究は少ない。この研究の目的は、好気的運動比較で、急性ヨガ運動セッションの、認知機能への効果を検討。
研究方法: 反復測定デザインを大学年齢世代登録者30名 (平均年齢 20.07、 SD 1.95)
3つのcounterbalanced testing session
・ヨガ運動セッション
・好気的運動セッション
・ベースライン評価
 
flanker and n-bak taskを用い、認知的パフォーマンス評価 
  
結果: 認知機能パフォーマンスは、抑制・ワーキングメモリータスクにおいて、一連のヨガ運動後、好気的運動に比べ、反応時間短縮、正確性増加について、有意に優越。
好気的運動・ベースラインパフォーマンスでは有意な差を認めず、急性好気的運動や認知機能文献に関する報告と相反する報告となっている。
 
結論: ヨガのような伝統的な他の手法による認知機能への影響を調査する必要性について、運動終了後の経過おtタスクパフォーマンス改善に関わる認知機能評価開始の時間の重要性について議論すべき知見であった。

PRISMA:2型糖尿病でも強化自己血糖測定有効

自己血糖測定(SMBG)をより強力な計画下に施行した場合はたしてコントロールに影響を及ぼすか?さらに、これは、HbA1c 0.1%の変化は統計学的には有意だが、臨床的意義はないと考えた上での研究。
1年後、群差 0.45% vs 0.24%の差が生じ、有意と考えられたという報告に


前向きランダム化PRISMA研究
12ヶ月ランダム化臨床トライアル
・intensive structured monitoring (ISM) :週3日間  4ポイント血糖特性(空腹時、食後、食後2時間、消化吸収後)  501名
・active control (AC) :ベースライン・6ヶ月・12ヶ月時点での4ポイント血糖特性 423名
2つのプライマリエンドポイントは、階層化順:
12ヶ月時点でのHbA1c変化と、blood glucose index 低・高目標患者比率
ITT解析にて、HbA1c減少程度は、ISMの方がACより大きい(−0.39% vs  −0.27%) 群差  −0.12% (95% CI, −0.210 〜 −0.024; P = 0.013)
Per-Protocolでは、群差は、 -0.21%   (−0.331 〜 −0.089; P = 0.0007)
研究終了時、ACよりISMでの、HbA1c臨床的有意義減少差が多い (> 0.3、 >0.4、>0.5%)  (P < 0.025)
12ヶ月時点でのリスクターゲット到達・維持患者比率は、ISM 74.6%、 AC 70.1% (p = 0.131)
受診2、3、4剤投与は AC群よりISMで変化率大きい (P < 0.001).

Intensive Structured Self-Monitoring of Blood Glucose and Glycemic Control in Noninsulin-Treated Type 2 Diabetes
The PRISMA Randomized Trial
Published online before print June 4, 2013, doi: 10.2337/dc13-0092
Diabetes Care June 4, 2013

PTSD:脳扁桃体nocieptin受容体エンコード遺伝子 OPRL1 ・・・ 薬物治療への希望

増大する不安、うつ、外傷性イベント目撃による記憶引き金の問題などを特徴とするPTSD治療可能性につながる研究とのこと。

Tront大学Anderoのチームは、2時間毎に木製板にテープ固定したマウスモデルで、学習・記憶障害・不安の既知PTSD徴候を示す実験で、その後、対照と比較し、扁桃体組織にて、1千中の数十の遺伝子で違いが見られ、一つは、OPRL1で、脳化学物質として、nociceptinの受容体を形成する遺伝子。別のPTSD実験で恐怖記憶固定化と呼ばれるプロセスをこのnociceptin受容体は沈静化する作用を示した。


脳内のnocieptinと呼ばれる分子の蛋白受容体をエンコードする遺伝子である、OPRL1は、高度ストレス状態でこれを強く発現する。これが外傷後ストレス症候群の症状と関連すると筆者

POSTTRAUMATIC STRESS DISORDER
Amygdala-Dependent Fear Is Regulated by Oprl1 in Mice and Humans with PTSD
Sci Transl Med 5 June 2013: Vol. 5, Issue 188, p. 188ra73  
Sci. Transl. Med. DOI: 10.1126/scitranslmed.3005656

PTSD発症・継続を司る扁桃体依存性分子メカニズムはまだ不明。最近の観察研究で、オピオイド鎮痛剤が、外傷影響のTPSD発症減少させる可能性が示唆されている。
調整困難恐怖(dysregulated fear)マウスモデルで、amygdala nociceptin (NOP)/orphanin FQ receptor (NOP-R)をencodeするOprl1 gene (opioid receptor–like 1)の扁桃体内の発現変化を認めた。NOP-Rアゴニストを全身・中枢性に注入したところ、恐怖記憶consolidationを障害する。
OPRL1内SNPsはヒトにおいて、小児での事故歴自己報告や外傷イベント後PTSD症状(n=1847)と関連する。SNPは、恐怖判別生理的驚愕反応と、扁桃体・島部機能的結合性のMRI解析とも相関する。
Oprl1が扁桃体機能、恐怖プロセシング、PTSD症状と関連することを示唆
さらに、Oprl1/NOP受容体活性化が、恐怖記憶固定化と関連することも示唆、外傷イベント後のPTSD予防法を示唆する。


老人施設入所診断書でわかる 地方自治役人のアホさ

以前、老人施設入所時感染症検査強要する施設の存在  2011年 02月 04日 で、憤懣を感じたことを書いたが、当地域地方行政から「かかりつけ医へ入所時診断書」を依頼され、その中身が、以前と同じことに激怒している。

「Lues」 「結核」「肝炎」「皮膚感染」など感染「有・無」○記載させる部分が相変わらず残っている診断書・・・ もうアホとしか・・・
今年、3月14日、厚生労働省から「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」が公表された。このマニュアル発表を知らないのか、無視しているのか・・・ 

http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/tp0628-1/dl/130313-01_04.pdf

概要:
「 H17年版のマニュアルをもとに、19年に作成された「特別養護老人ホームにおける感染対策ガイドライン」の内容を統合し、近年の動向や新しい知見を踏まえ改訂したものである。主として介護老人福祉施設、介護老人保健施設での活用を想定しているが、その他の高齢者施設や居住系及び通所サービス事業所などでも活用可能と位置づけられている。

 改訂のポイントとして、1)入所者の人権の尊重と感染症に対する正しい理解の一層の促進、2)職員の健康管理の内容の充実、3)職種ごとに取り組むべきことの明示、4)個別の感染対策の内容の充実(感染経路別予防措置策の見直し、薬剤耐性菌や肺炎マイコプラズマ・誤嚥性肺炎の追加)が挙げられている。」



1)感染症有無と、感染伝播性は異なる
例えば、結核に関して感染既往を問題にするのであれば、ツベルクリン反応を行う(老人ではQFTなどのリンパ球反応性の意義は懐疑的)こととなる。ただ、肺内などの活動性結核病変がなければ、感染危険性はかなり低いと思われる。梅毒も同様で、梅毒感染既往検査と梅毒トレポネーマ菌体存在検査に分けられる。
2)ガイドラインでは、最も重要視すべきは、「痂皮型疥癬と結核など」とある。痂皮型疥癬では「痂皮の有無」の判断とできれば専門医受診が必要で、結核に関しては、「結核菌の排菌」と「胸部X線写真」が具体的に記載され、入所後も、管理を推奨している。
3)他の感染症に関しては、「感染症既往」「現在治療中の感染症」「経過観察中のもの」の確認が推奨されている。ただ、「感染症の既往があることや慢性感染症に罹患していることが、サービス提供の拒否理由にはならない」と書かれている。
さらには、行政経由で診断書提出って、個人のプライバシーも無視しているわけで、なんとも情けない地方行政。

noteへ実験的移行

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