2015年3月16日月曜日

冠動脈疾患有症状: CT血管造影は、生理負荷検査より、臨床的アウトカム改善に寄与するとは言えない

ほぼ1万名の有症状患者で、CTAと、機能試験(運動負荷心臓エコー、核ストレス試験、ストレス心エコー)を、組み合わせプライマリアウトカム(死亡、心筋梗塞、不安定狭心症入院、重大治療副作用)で比較


Outcomes of Anatomical versus Functional Testing for Coronary Artery Disease
Pamela S. Douglas , et. al.
for the PROMISE Investigators
N Engl. J Med. March 14, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1415516



年齢平均 60.8±8.3歳、女性比率 52.7%、胸痛・DOE 87.7%
検査前閉塞性CAD 53.3±21.4%

フォローアップ期間中央値25ヶ月

プライマリエンドポイントイベント 
CTA群 164/4996 vs  機能検査群 151/5007
 (補正ハザード比, 1.04; 95% 信頼区間  0.83 to 1.29; P=0.75)

CTAでは、機能検査に比べ 閉塞型CADのない患者のカテーテル回数が少ない (3.4% vs. 4.3%, P=0.02)
しかし、CTA群内ではランダム化後90日内のカテーテル検査施行患者数が多い (12.2% vs. 8.1%)

患者あたりの累積放射線照射量中央値は、CTA群で機能検査群より少ない(10.0 mSv vs. 11.3 mSv)が、機能検査群では 32.6% が暴露無し、そして、包括的暴露量はCTA群で多い  (平均 12.0 mSv vs. 10.1 mSv; P<0 .001="" blockquote="">

PCSK9阻害モノクローナル抗体の臨床的効果

ACC年次学会の話題は、まず、PCSK9阻害モノクローナル抗体の治験により、臨床的イベント減少効果が示されたこと


サノフィのAlirocumab、 AmgenのEvolocumabとも、2千から5千規模の検討結果だが、まだ、結論的ではないという意見もあるが、同種薬剤での2つの結果が同様の結果であったことは意義深いという結論 




Alirocumabは、monoclonal antibody that inhibits proprotein convertase subtilisin–kexin type 9 (PCSK9) 阻害モノクローナル抗体
スタチン投与中患者で、LDLコレステロールを減少させるが、その大規模・長期研究

 78週間、最大耐用量スタチンに付加する形での長期投与効果



Efficacy and Safety of Alirocumab in Reducing Lipids and Cardiovascular Events
Jennifer G. Robinson, et. al.
for the ODYSSEY LONG TERM Investigators
N Engl. J Med. March 15, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1501031


24週、-62%低下で、78週間後も継続

副作用として、注射部位反応(5.9% vs 4.2%)、筋肉痛(5.4% vs 2.9%)、神経認知機能(1.2% vs 0.5%)、眼科イベント(2.9% vs 1.9%)


post-hoc解析にて、MACE(重大心血管副事象’冠動脈疾患死亡・非致死的心筋梗塞・致死的/非致死的虚血性卒中、血管再建必要な不安定狭心症)率低下 1.7% vs 3.3%;  ハザード比 0.52%、95%信頼区間 0.31〜0.90)





PCSK9阻害モノクローナル抗体、Evolocumab

2つのオープンラベル、ランダム化トライアル(4465名)
evolocumab 親トライアルのP2もしくはP3のうち1つを完遂した症例



Efficacy and Safety of Evolocumab in Reducing Lipids and Cardiovascular Events
Marc S. Sabatine, et. al.
 for the Open-Label Study of Long-Term Evaluation against LDL Cholesterol (OSLER) Investigators
N Engl. J Med. March 15, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1500858


標準治療に比べ、evolocumab治療群では、LDL 61%減少; 中央値 120 → 48 mg/dL , p < 0.001


副作用の大多数は同様、例がとして、神経学的イベントが介入群で多い。
副作用イベントリスクは、LDL到達度に応じた、有意なばらつきはない。

 1年時点心血管は標準治療群の2.18% → 0.95%へ減少
ハザード比 0.47;95%信頼区間、 0.28 〜 0.78 p=0.003





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