2012年12月12日水曜日

閉塞型無呼吸症候群患者の高地旅行にダイアモックス投与有効

海水面に近い高度で居住する閉塞型無呼吸症候群の多くの患者が高地旅行した場合、低酸素血症・睡眠時無呼吸症候群増悪を生じる可能性がある。


閉塞型無呼吸症候群患者の高地旅行には、アセタゾラミド+autoCPAP有効なようだ


Effect of Acetazolamide and AutoCPAP Therapy on Breathing Disturbances Among Patients With Obstructive Sleep Apnea Syndrome Who Travel to AltitudeA Randomized Controlled Trial
Tsogyal D. Latshang, et. al.
JAMA. 2012;308(22):2390-2398. doi:10.1001/jama.2012.94847.


2回の高地山村への3日間の短期滞在期間での検討
1630mで2日間、2590mで1日、2週間洗い流し期間800m未満での滞在
アセタゾラミド(750m/日) or プラシーボ +autoCPAP

アセタゾラミド+autoCPAPは、プラシーボ+autoCPAPと比較すると、1630m、2590mでの夜間酸素飽和度増加:中央値 94% (中間四分位 [IQR], 93%-95%) と 91% (IQR, 90%-92%) vs 93% (IQR, 92%-94%) と 89% (IQR, 87%-91%)

中央値増加は、それぞれ、 1.0% (95% CI, 0.3%-1.0%) と 2.0% (95% CI, 2.0%-2.0)

2590mでの酸素飽和度 < 90%夜間時間中央値は、 13% (IQR, 2%-38%) vs 57% (IQR, 28%-82%; P < .001)

アセタゾラミド+autoCPAPは、プラシーボ+autoCPAP比較で、1630m、2590mで、睡眠時無呼吸コントロール良好: apnea/hypopnea index 中央値(イベント/時間) 5.8  (5.8/h) (IQR, 3.0/h-10.1/h) と 6.8/h (IQR, 3.5/h-10.1/h) vs 10.7/h (IQR, 5.1/h-17.7/h) と 19.3/h (IQR, 9.3/h-29.0/h); 減少分中央値 3.2/h (95% CI, 1.3/h-7.5/h) と 9.2 (95% CI, 5.1/h-14.6/h)



1500m程度で、高地と判断するかどうか不明

“日本一標高の高い所に役所がある市町村 :川上村(長野県) 村役場の標高1,185m”だそうだ、

ちなみに、ホテルとして・・・
上高地帝国ホテル(1496m: 長野県松本市安曇上高地 http://wisteriahill.sakura.ne.jp/GMAP/GMAP_ALTITUDE/index.php で検索)

ホテル立山(2430.0000:  富山県中新川郡立山町芦峅寺室堂 ) 
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標高の高いところにある有名どころのホテル

喫煙と心臓突然死 本数・年数で直線的関連 禁煙20年で非喫煙者レベルに

喫煙は心臓突然死のリスク要素で、非喫煙者の2.5倍のリスク
喫煙本数・年数と直線的に関連
だが、禁煙20年間で非喫煙者域に回復


"Smoking, smoking cessation, and risk of sudden cardiac death in women"
Sandhu R, et al
Circ Arrhythm Electrophysiol 2012; DOI: 10.1161/CIRCEP.112.975219.

前向きの研究で、喫煙と禁煙の心臓突然死の関連研究

冠動脈性心疾患・卒中・がんを基礎として有さない101018名の女性(NHS)
ベースライン1980年

フォローアップ30年間で、心臓突然死 351イベント

非喫煙者比較で、現行喫煙者の心臓突然死リスクは、冠動脈リスク要素補正後、2.44(95% CI, 1.80-3.31) 倍

多変量解析にて、現行喫煙者では、日毎喫煙定量 (P for trend, < 0.0001)
喫煙量の軽度から中等量(1-14/日)では、心臓突然死リスクは1.84倍 (95% CI, 1.16-2.92)と有意に増加。

喫煙5年間増加する毎に、心臓突然死リスクは8%増加(HR 1.08; 95% CI, 1.05-1.12,  p<0.0001)

禁煙後心臓突然死リスクは時間と共に減少し、20年間禁煙状態持続後、心臓突然死リスクは、非喫煙者と同等となる(p for trend、P < 0.001 )

米国内視力障害の増加は糖尿病増加が一因と報告

米国の健康栄養調査: National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES)の分析


米国内の視力障害増加の一因は、全身性疾患としての糖尿病管理が不充分で、国家的取り組みの甘さが露呈していると著者ら。
喫煙、収入、教育レベルなどの寄与要素は、社会的貧困層ならでは障がいも関連し、パフォーマンスベースの検討、HRQOLの検討を医療コストとともに検討しなければならないと、著者ら。

Prevalence of Nonrefractive Visual Impairment in US Adults and Associated Risk Factors, 1999-2002 and 2005-2008
Fang Ko, et. al.
JAMA. 2012;308(22):2361-2368. doi:10.1001/jama.2012.85685.

非屈折性視力障害の荷重頻度は
・20歳以上で21%増加し、1999-2002年の1.4%から2005-2008年の1.7%へと増加 (P = .03)
・20-39歳の非ヒスパニック系白人では0.5%から0.7%へと増加(P = .008)

多変量解析にて
1999-2002年の比屈折性視力障害の統計学的有意なリスク要素は
・加齢 (年毎オッズ比 [OR], 1.07; 95% CI, 1.05-1.09)
・貧困 (OR, 2.18; 95% CI, 1.31-3.64)
・無保険 (OR, 1.85; 95% CI, 1.16-2.95)
・糖尿病診断からの10年以上の病歴 (OR, 1.93; 95% CI, 1.15-3.25)

2005年では
・加齢 (OR, 1.05; 95% CI, 1.04-1.07)
・貧困 (OR, 2.23; 95% CI, 1.55-3.22)
・高校未満の学歴 (OR, 2.11; 95% CI, 1.54-2.90)
・糖尿病診断からの10年以上の病歴 (OR, 2.67; 95% CI, 1.64-4.37)

糖尿病診断からの10年以上の病歴 の頻度は、22%増加(2.8%から3.6%へ)(P=.02)
ヒスパニック系20-39歳は133%(0.3%から0.7%)(p<0 .001=".001" br="br">

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