2013年11月5日火曜日

【日本人・2型糖尿病】食物繊維・水溶性、野菜・フルーツ摂取量多いと卒中リスク低下、だが、冠動脈性心疾患減少せず

2型糖尿病合併症研究、新潟大学?
http://www.med.niigata-u.ac.jp/emh/wp/?p=159

食物繊維成分、特に、水溶性食物繊維、それに、野菜、フルーツは、卒中低下発症リスク低下と相関するも、冠動脈性心疾患増加とは関連しない・・・という。



Intakes of Dietary Fiber, Vegetables, and Fruits and Incidence of Cardiovascular Disease in Japanese Patients With Type 2 Diabetes
Shiro Tanaka, et. al. for the Japan Diabetes Complications Study Group
Published online before print October 29, 2013, doi: 10.2337/dc13-0654 Diabetes Care October 29, 2013 

1414名のコホート
1日平均量4分位比較
食物繊維 8.7−21.8g、エネルギー摂取 1442.3−2058.9 kcal
野菜、フルーツ:228.7−721.4g

フォローアップ中央値 8.1年間、卒中68、CHD 96

以上から、4分位最高vs最小比較ハザード比
・食品繊維による卒中HR 0.39 (95% CI 0.12–1.29, P = 0.12)
・野菜・フルーツによる卒中HR 0.35 (0.13–0.96, P = 0.04)

冠動脈性疾患との相関認めず

水溶性食物線維1g摂取増加毎ハザード比は小さく (0.48 [95% CI 0.30–0.79], P < 0.01) なり、それは、総食物線維(0.82 [0.73–0.93], P < 0.01)、不溶性食物線維 (0.79 [0.68–0.93], P < 0.01) より程度が大きい。


今までは、日本人は、冠動脈性心疾患頻度が少ないので、リスク要素がはっきりしないというとらえ方だったが、このコホートでは卒中頻度と負けない数のCHD






ヘルシー・エイジング: 高齢者健康状態・幸福状態は、中年期の食事に影響を受ける ;アンチエイジングは現時点では絵空事・・・

高齢になっての幸せの条件として、重大慢性疾患がないこと、運動身体面に異常が無いこと、認知機能上問題が無いこと、メンタル面に異常が無いことがあげられる。

アンチエイジングなんで、現在の所、非現実的理想
ヘルシー・エイジングは、現実的であり、若い頃からの健康食が重要である。


Nurses' Health Studyは女性に於ける検討でAnn. Int. Med.雑誌に、中年期の食習慣が、高齢期におけるこれら幸せの条件に深く関わることが横断研究で示唆された。先行して、Whitehall IIコホート(男性7割、女性3割)がAm J. Med.誌に掲載されていた。


AHEI(2010)の内容に関しては、「野菜、フルーツ、全粒穀類、加糖飲料・フルーツジュース、ナッツ・レジューム、レッドミート・加工肉、トランス脂肪酸(総摂取量比で表現)、長鎖脂肪酸(%表示、ω3類(EPA/DHA)考慮)、PUFA(%表示)、ナトリウム、アルコール」で、healthy eating plateが代表的

The Association Between Dietary Patterns at Midlife and Health in Aging: An Observational Study
Cécilia Samieri,  et. al.
Ann Intern Med. 2013;159(9):584-591. doi:10.7326/0003-4819-159-9-201311050-00004 

【背景】 加齢世代の健康・well-being(満足できる生活状況)維持はクリティカルな問題

【目的】 中年世代の食パターンと健康加齢確率の相関性検討

【デザイン】Cross-sectional observational study.

【セッティング】Nurses' Health Study.

【被験者】50歳代後半から60代前半(中央値、59歳)主要慢性疾患無し、食事データ存在、10,670名(1984−1986年)、平均15年後での健康関連情報

【測定項目】中年期食事の質を、2つの食品関連アンケート平均(1984−1986年の間)の  Alternative Healthy Eating Index-2010 (AHEI-2010) と Alternate Mediterranean diet scoreを用い確認
 “Healthy” aging(健康加齢)を70歳以上で、4つの健康ドメイン(重大慢性疾患、認知機能・身体機能・メンタルヘルス障害のないこと)に異常の無いこととする

【結果】多変量解析後
中年期AHEI-2010( upper vs. lower 5分位)は、 健康加齢 対 通常加齢 オッズ比として、34%増加 (95% CI, 9% to 66%; P for trend < 0.001)

Alternate Mediterranean diet をいかに遵守するかで、健康加齢オッズ比は46%増加  (CI, 17% to 83%; P for trend = 0.002)

健康加齢の4つの項目、重大慢性疾患がないこと、認知機能障害なし、身体機能障害なし、メンタルヘルスに異常の無いことを別々に解析したところ、AHEI-2010と、Alternate Mediterranean dietにおいて、身体機能、メンタル機能と重大異常が無いこと有意相関性があった。


【研究限界】地域住居に関わる共役要素の可能性、多く共役要素が考えられるが、測定後差組み合わせパターンによるBiasは除外できない

【結論】中年期の健康的食事は、高齢期の健康、Well-beingと相関する。





ほとんど同じ内容
Whitehall IIコホート(51.3歳± 5.3、こちらは女性比率29.%)
AHEIへの遵守性低下は、心血管・非心血管疾患死亡リスク増加と関連
加え、西洋食(揚げ物、加糖食品、加工食品・レッドミート、粉粒体加工穀類、高脂肪乳製品)は、理想的加齢を阻害する (odds ratio for top vs bottom tertile: 0.58; 95% confidence interval, 0.36-0.94; P = .02)、これは他の健康行動と独立した要素。
Does Overall Diet in Midlife Predict Future Aging Phenotypes? A Cohort Study 
Am J Med. 2013 May; 126(5): 411–419.e3.doi:  10.1016/j.amjmed.2012.10.028





変形性膝及び股関節症・待機的関節全置換術:心血管死亡改善

propensityマッチランドマーク解析にて、股関節・膝関節変形性関節症重症・住民コホートにおいて、primary elective total joint arthroplasty(一次的待機的関節全置換術)により心血管予防的ベネフィットが認められる。

The relation between total joint arthroplasty and risk for serious cardiovascular events in patients with moderate-severe osteoarthritis: propensity score matched landmark analysis
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f6187 (Published 30 October 2013)
Cite this as: BMJ 2013;347:f6187


2ndライン治験 イリノテカン vs パクリタキセル :初期化学療法不応進行期胃がん化学療法

フルオロピリミジン+プラチナ剤治療無効例への腹膜無重度転移進行性胃がん:イリノテカン vs パクリタキセル ランダム化オープンラベル


Randomized, Open-Label, Phase III Study Comparing Irinotecan With Paclitaxel in Patients With Advanced Gastric Cancer Without Severe Peritoneal Metastasis After Failure of Prior Combination Chemotherapy Using Fluoropyrimidine Plus Platinum: WJOG 4007 TrialShuichi Hironaka,et.al.
Published online before print November 4, 2013, doi: 10.1200/JCO.2012.48.5805
JCO November 4, 2013 JCO.2012.48.5805 

プライマリエンドポイントは、全生存率 (OS)
セカンダリエンドポイントは、 無進行生存率(PFS)、 奏功率、 副事象、 3rd line治療への進展率


http://www.medpagetoday.com/HematologyOncology/Chemotherapy/42709)解説あり


週1回パクリタキセル(アブラキサン)は、週2回イリノテカン(カンプトサール) セカンドラインとして同等というもの

プライマリエンドポイント 9.5ヶ月 vs 8.4ヶ月(ハザード比 1.13 95% CI 0.85 to 1.49, p=0.38)

ランダム対照治験:アルコール依存へのガバペンチン投与 有効

アルコール依存症における承認薬剤の処方比率は、米国内ではアルコール症の9%弱だが、カルシウムチャンネル/GABA関連薬剤である、gabapentinが、一般にはジェネリック処方されている。
断酒率、重度飲酒率、アルコール関連不眠、dysphoria(情動不安)、酒渇望行動への影響

Gabapentin Treatment for Alcohol Dependence: A Randomized Clinical Trial
Barbara J. Mason, et al.
JAMA Intern Med. Published online November 04, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11950

【デザイン・被験者・セッティング】 12週間後、二重盲験プラシーボ対照化、ランダム化用量ばらつきありトライアル
18歳超の150名の男女(現行アルコール依存)
2004年−2010年、1施設、外来クリニック研究施設(一般病院隣接)にて施行

【介入】経口ガバペンチン(投与量 0(プラシーボ)、900mg、1800mg/日)
同時、マニュアル指示カウンセリング

【主要アウトカム測定】  断酒、重度飲酒なしを複合プライマリとし、気分・睡眠・飲酒渇仰をセカンダリとする(12週間研究)

【結果】  ガバペンチンは有意に断酒・無重度飲酒率を改善

禁酒率 :プラシーボ群 4.1%  (95% CI, 1.1%-13.7%)  vs ガバペンチン 900mg/日群 11.1% (95% CI, 5.2%-22.2%)、ガバペンチン1800mg/日 17.0% (95% CI, 8.9%-30.1%) (P = .04 for linear dose effect; number needed to treat [NNT] = 8 for 1800 mg)

重度飲酒無し比率は、それぞれ、 22.5% (95% CI, 13.6%-37.2%) i、29.6% (95% CI, 19.1%-42.8%)、4.7% (95% CI, 31.4%-58.8%) (P = .02 for linear dose effect; NNT = 5 for 1800 mg)

同様の線形用量依存効果が、気分 (F2 = 7.37; P = .001),、睡眠 (F2 = 136; P < .001)、アルコール渇望 (F2 = 3.56; P = .03)でみられる。

薬剤関連副作用イベント認めず、中止につながる副作用(9/150)、研究時期、研究競合など群間差なし

【結論】ガバペンチン(特に、1800mg投与量)では、アルコール依存治療に有効、再発関連症状である、不眠、dysphoria、酒渇望行動に有効。安全性は良好。
アルコール依存に対して薬物的治療、ガバペンチンは重要なベネフィットをもたらすオプションである。


現時点で、日本では、ガバペンチンの効能・効果
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法


gabapentin:アルコール依存へ有望な治療薬の可能性 2008年 05月 29日

牛乳:ボトル小さくすると効果有り、そして、カウンセリング介入は体重へは影響与えないが、牛乳摂取量・カロリー摂取量減少にはつながる

牛乳瓶の内容量について、欧米などの3.8Lなどのガロン瓶も存在するなど、規定されているのは英国の568ml、日本200ml規定などは例外の方?

冷蔵庫に牛乳瓶のでかいやつがあれば、確かに、その消費量は増加するだろう。で、それが肥満の一因に?

 Bottle-Weaning Intervention and Toddler Overweight
Karen Bonuck et. al. 
the Journal of Pediatrics Received 3 May 2013; received in revised form 5 August 2013; accepted 13 September 2013. published online 04 November 2013.
目的 
1)介入である、Women, Infants, and Children (WIC)-based counseling interventionが牛乳消費量減少に有効か? 
2)この介入は牛乳瓶からのエネルギー摂取減少に寄与するか? 
3)この介入は子供の85パーセンタイル体重/身長(weight-fo-length)リスクに寄与するか?

研究デザイン:牛乳瓶、消費2ボトルを超過する親をランダム化し、この消費減少介入を行う 
n=300、12ヶ月のオッズ

結果 
1年間フォローアップ ミルクからのカロリー(OR 0.36, 95% CI 0.18 to 0.74 )、総カロリー(β −1.15 , p= 0.43)は介入群で減少(OR 0.23, 95% CI 0.08 to 0.61) 
しかし、体重過多リスク(体重/身長 85パーセンタイル )は変わらない (OR 1.02、 95% CI 0.5 to 2.09)  
介入群は15ヶ月、18ヶ月目の牛乳瓶減少は、sippy cup使用 WICベースカウンセリングルーチンケアの簡易介入にて、体重過多リスクには影響を与えなかった。 
しかし、牛乳瓶使用やエネルギー摂取量減少にはつながった。 
特に、Sippy cup使用介入にて、体重過多リスク減少を認めた。

 結論
子供は、液状成分でのカロリー摂取比率が高い。親は、牛乳瓶から、sippy cupからのカロリー摂取過剰に注意すべきであろう。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note