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2020年9月28日月曜日

LDL時間的暴露とCVDリスク

40歳以前からLDLコレステロールコントロールすべき



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研究者らは、低密度リポ蛋白コレステロール(LDL-C)と年齢曲線の下の面積と心血管疾患(CVD)発症リスクとの関連性、および面積の蓄積の時間経過によるリスクの変調について検討した(同じ面積の増加に対するリスク増加が年齢によって異なる場合)。この目的のために、CARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)試験のデータを用いてプロスペクティブ解析を行った。被験者は、1985年から1986年にかけて登録された18歳から30歳までの無症状の成人4,958人であった。その結果、偶発的なCVDイベントのリスクは、LDL-Cへの累積的な過去の曝露量に依存していることが示されたが、それとは独立して、蓄積面積の時間経過に依存していた。

同じ面積の蓄積比較で、若年期に蓄積された場合と高年期に蓄積された場合では、若年期の影響がリスク上増加することが示され、人生の早い時期からの最適なLDL-Cコントロールが重要であることが強調された。

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Time Course of LDL Cholesterol Exposure and Cardiovascular Disease Event Risk

Michael J. Domanski, et al.

Journal of the American College of Cardiology Volume 76, Issue 13, September 2020

DOI: 10.1016/j.jacc.2020.07.059

https://www.onlinejacc.org/content/76/13/1507?rss=1


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背景 

低密度リポ蛋白コレステロール(LDL-C)濃度と暴露時間の増加に伴い、心血管疾患(CVD)の発症率が増加する。LDL-C対年齢曲線下面積は、リスクパラメータとして考えられる。この指標をデータに基づいて実証することはできませんし、面積の蓄積の時間経過がリスクを修飾するかどうかも不明


目的 

CARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)試験のデータを用いて、LDL-C対年齢曲線下面積とCVD発症リスクとの関係、および面積の蓄積の時間経過によるリスクの変調について、同じ面積の増加に対するリスクの増加が年齢によって異なるかどうかを評価した。


方法 

本研究は、1985年から1986年に登録された18歳から30歳までの無症状の成人4,958人を対象としたプロスペクティブ研究である。アウトカムは、非致死的冠動脈性心疾患、脳卒中、一過性脳虚血発作、心不全による入院、心臓再灌流、末梢動脈疾患介入、または心血管死を複合したものであった。


結果 

40歳以降の中央値16年間の追跡期間中に275人の参加者がCVDイベントを発症した。性、人種、および従来のリスク因子を調整した後、LDL-C下面積対年齢曲線、および面積蓄積の時間経過(LDL-C曲線の傾き)の両方がCVD発症リスクと有意に関連していた(ハザード比:1.053、100mg/dl×年あたりのp<0.0001、ハザード比:0.797/mg/dl/年あたりのp、それぞれ0.045)。


結論 

CVDイベントの発症リスクは,LDL-Cへの累積的な先行曝露と,独立して,面積の蓄積の時間経過に依存する。同じ面積の蓄積でも、高年齢に比べて若年ではリスクが高くなり、人生の早い時期から最適なLDL-Cコントロールを開始することの重要性が強調された。


 

2019年11月26日火曜日

Treat Stroke to Target 研究:虚血性卒中後LDLコントロールは厳格に LDL < 70 mg/dL





A Comparison of Two LDL Cholesterol Targets after Ischemic Stroke
Pierre Amarenco, et al. for  the Treat Stroke to Target Investigators
N. Engl. J. Med. November 18, 2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1910355
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1910355


ACC解説
Treat Stroke to Target - Treat Stroke to Target
https://www.acc.org/latest-in-cardiology/clinical-trials/2019/11/15/17/51/treat-stroke-to-target

この報告の要点
The Treat Stroke to Target trial では、ASCVD患者および虚血性脳卒中/ TIA患者において、LDL-C 90-110 mg / dl目標という緩い基準より、70 mg / dl未満の積極的なLDL-Cの減少が優れていることが示された。

説明:
この試験の目的は、確立されたアテローム性動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)と虚血性脳卒中または一過性虚血発作(TIA)の患者のスタチンによる積極的な脂質低下の安全性と有効性を評価すること

研究デザイン
適格な患者は、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)の目標が70 mg / dl(n = 40)または90-110 mg / dl(n = 40)のいずれかで、スタチン療法に1:1で無作為化された。 スタチンと用量はすべて許容された。 LDL-C滴定は、3週間の無作為化後に行うことができる。エゼチミブを含む他の脂質低下療法は、追加療法として必要に応じて利用できる。

  • 登録者総数2,873
  • フォローアップ期間:5.3年
  • 平均患者年齢:67歳
  • 女性の割合:32%
  • 糖尿病の割合:23%

包含基準:

  • 18歳以上
  •  変更されたランキンスケールスコアが0〜3の過去3か月以内の虚血性脳卒中
  • 15日以内のTIA
  • 帰属脳虚血領域の同側または反対側の頭蓋外または頭蓋内脳動脈の狭窄を含むASCVDの証拠。太さが4 mm以上の大動脈弓のアテローム硬化性プラーク;または冠動脈疾患の既知の歴史
  • スタチン療法の適応
  • LDL-Cは、スタチンを使用する場合は≤70mg / dl、スタチンを使用しない場合は≤100mg / dl


その他の顕著な特徴/特性:

  • インデックスイベント:虚血性脳卒中:86%
  • 前の脳卒中/ TIA:11%
  • 以前の冠動脈疾患:17%
  • ベースラインLDL-C:135 mg / dl
  • 血圧:141/80 mm Hg
  • ヘモグロビンA1c:6.3%
  • 低い標的(LDL-C <70 90-110="" dl="" li="" mg="">
  • エゼチミブの使用:33.8%対5.8%
  • 2。7年で30%の薬物中止

主な調査結果:
資金不足のため、トライアルは早期中断。 
主要転帰、主要有害心臓イベント(脳梗塞または原因不明の脳卒中、心筋梗塞[MI]、不安定狭心症とそれに続く緊急冠動脈血行再建、緊急頸動脈血行再建で治療されたTIA、CV死亡)のlower-target vs higher-target LDL-C比較は、85%対10.9%(ハザード比0.78、95%信頼区間0.61-0.98、p = 0.04)

  • 非致死的脳血管障害(CVA)/脳卒中:5.7%対7.0%
  • CV死亡:1.2%対1.7%

lower-target vs higher-target LDL-C比較のセカンダリアウトカム:

  • MIまたは緊急血行再建術:1.4%vs 2.2%(p = 0.12)
  • 全原因死亡率:6.2%対6.5%(p> 0.05)
  • 頭蓋内出血:1.3%対0.9%(p> 0.05)
  • 3.5年での平均LDL-C:65対96 mg / dl(p <0 .05="" li="">
  • 新たに診断された糖尿病:7.2%対5.7%(p> 0.05)

解釈:
この試験の結果は、ASCVDおよび虚血性脳卒中/ TIAの証拠がある患者において、70 mg / dlを目標とする積極的なLDL-Cの削減は、LDL-Cが90-110 mg / dlのより控えめな削減よりも優れていることを示した。この利点は、主に、致命的ではないCVA /脳卒中イベントの数値的に大きな減少によってもたらされた。頭蓋内出血と真性糖尿病の発症率は、数値的にはより積極的なコントロールで高かったが、統計的に有意ではなかった主にエゼチミブである非スタチン脂質低下療法の追加使用は、下位標的群の患者の約3分の1で必要であった。このトライアルは、資金の損失のために時期尚早に中止されたが、これらの結果は依然として非常に重要であり、将来のガイドラインに役立つ可能性がある。これらの結果は、冠状動脈疾患の患者の間で指摘された同様の発見も反映している。より積極的な低下(<50 dl="" mg="" p="">


2018年米国心臓病学会/アメリカ心臓協会のコレステロールガイドラインでは、確立されたASCVD患者の高強度スタチン使用を推奨している。さらに、非常にリスクの高いASCVD患者(複数の主要なASCVDイベント[最近の急性冠症候群、MIの病歴、虚血性脳卒中の歴史、症候性末梢動脈疾患]または1つの主要なASCVDイベント+複数の高リスク条件[65歳以上]年、ヘテロ接合性家族性コレステロール血症、経皮的冠動脈インターベンション/冠動脈バイパス移植、糖尿病、高血圧、慢性腎臓病、現在の喫煙、治療にもかかわらずLDL-C≥100mg / dl、慢性心不全の病歴])、LDLへの治療C <70 dl="" mg="" p="">


2019年9月5日木曜日

mendelian randomization 研究:LDLコレステロールと収縮期血圧の心血管生涯リスク

天が与えたランダム化研究とも考えられる、遺伝子リスクスコアと心血管疾患リスクの関連性、それはまるでタバコのリスクのPack-Yearsのよう・・・


1) LDL-C値とSBP(収縮期血圧)の心血管リスクへの独立関連要素であるという証拠を示した
2)対数線形的用量依存関連性が感S夏去れ、LDL-CとSBPの組み合わせによる、心血管疾患リスクへの関連性が明確化された
3)研究結果によりLDL-CとSBPの組み合わせと心血管疾患の関連性の強度は主にLDL-C、SBP暴露の強度と期間に依存する
4)LDL低下とSBP低下の組み合わせ長期暴露と心血管イベントリスクの関連性のその強度を定量化、形状を明らかにすることにより、この研究結果を利用し新しいアルゴリズム設計により、ヒトへのLDL-C、SBP暴露による心血管疾患生涯リスク推定可能となる




最初にダメ押し
LDL低値および収縮期血圧低下の生涯遺伝的曝露は、心血管リスクの低下と関連。 ただ、これらの所見は、これらの危険因子の治療から得られる利益の大きさを表すわけではない。

多くのランダム化トライアルによりLDL-C、SBP(収縮期血圧)低下5年間治療が心血管イベント低下をもたらすことは示されている。

Baigent  C, Blackwell  L, Emberson  J,  et al; Cholesterol Treatment Trialists’ (CTT) Collaboration.  Efficacy and safety of more intensive lowering of LDL cholesterol: a meta-analysis of data from 170,000 participants in 26 randomised trials.  Lancet. 2010;376(9753):1670-1681. doi:10.1016/S0140-6736(10)61350-5PubMedGoogle ScholarCrossref

Silverman  MG, Ference  BA, Im  K,  et al.  Association between lowering LDL-C and cardiovascular risk reduction among different therapeutic interventions: a systematic review and meta-analysis.  JAMA. 2016;316(12):1289-1297. doi:10.1001/jama.2016.13985
ArticlePubMedGoogle ScholarCrossref

Ettehad  D, Emdin  CA, Kiran  A,  et al.  Blood pressure lowering for prevention of cardiovascular disease and death: a systematic review and meta-analysis.  Lancet. 2016;387(10022):957-967. doi:10.1016/S0140-6736(15)01225-8PubMedGoogle ScholarCrossref
加え、 mendelian randomization研究でも経時累積的にベネフィットが示されている。
Cohen  JC, Boerwinkle  E, Mosley  TH  Jr, Hobbs  HH.  Sequence variations in PCSK9, low LDL, and protection against coronary heart disease.  N Engl J Med. 2006;354(12):1264-1272. doi:10.1056/NEJMoa054013PubMedGoogle ScholarCrossref

しかし、LDL-C低値、SBP低値の生涯リスクへの影響は不明。そこで、randomizationをinstrumentとして生涯リスクへの影響を検討

目的  LDL-C低下と、SBP低下組み合わせ生涯暴露と心血管疾患生涯リスクへの影響検討

デザイン・セッティング・被験者  438 952 名、UK Biobank(2006 〜 2010) 2018年までフォローアップ 遺伝的LDL-C、SBPスコアをinstrumentsとして用い、LDL-C低下、SBP低下、その両者の生涯リスクへグループ分け
血中LDL-C、SBP、心血管イベント発生率の差を群間で比較し、生涯リスクとの関連性を推定。

暴露:血中LDL-C、SBPの差を中央値未満遺伝子スコアと比較
中央値より高値の遺伝リスクスコアはLDL-C低値、SBP低値と相関

主要アウトカムと測定項目:重大冠動脈イベント(定義:冠動脈死、非致死性心筋梗塞、冠動脈血管再建)のオッズ比

結果 被験者 438,952名、平均年齢 65.2歳(range 40.4-80.0歳)、女性 54.1%、初回重大冠動脈 24,980

参照群と比較し、中央値超のLDL-C遺伝子スコア被験者は LDL-C値 14.7-mg/dL低値、重大冠動脈インベントリスクオッズ比 0.73 (95% CI, 0.70-0.75; p< 0.001)


中央値超のSBP遺伝子スコア 被験者は、SBP 2.9-mm HG低値で、重大冠動脈イベント OR 0.82 (95% CI, 0.79-0.85, P<0.001)

中央値超の両者遺伝子スコア群被験者では、LDL-C 13.9-mg/dL低値、  SBP 3.1- mmHg低値で、重大冠動脈イベント OR 0.61 (95% CI, 0.59-0.64; P< 0.001)

 4 × 4 factorial analysisでは、遺伝子リスクスコア増加ほど、LDL-C、SBP低値で、量依存的に重大冠動脈イベントリスク低下

メタ回帰分析では、 LDL-C 38.670mg/dL低値 SBP 10-mm Hg低値組み合わせで 重大冠動脈 OR 0.22 (95% CI, 0.17-0.25; P< 0.001)で、心血管死 OR 0.32  (95% CI, 0.25-0.40; P < 0.001)




Association of Genetic Variants Related to Combined Exposure to Lower Low-Density Lipoproteins and Lower Systolic Blood Pressure With Lifetime Risk of Cardiovascular Disease
Brian A. Ference, et al.
JAMA. Published online September 2, 2019. doi:10.1001/jama.2019.14120
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2749533

2019年7月4日木曜日

低LDL血症と脳内出血の関連性

中国北部の疫学研究で、低LDL血症と脳内出血(ICH)の関連性報告



Low-density lipoprotein cholesterol and risk of intracerebral hemorrhage: A prospective study
Ma C, et al
Neurology 2019; DOI: 10.1212/WNL.00000000000078.
https://n.neurology.org/content/early/2019/07/02/WNL.0000000000007853

2006年ベースラインにて卒中・心筋梗塞・がんを有しない96,043名(平均年齢 51.3歳)
 current cohort study

血中LDL-C濃度評価 2006年、2008年、2010年、2012年評価

累積LDL-C平均濃度をこの期間の全ての評価可能LDL-C測定値から計算
脳内出血はカルテレビューにて確認

フォローアップ9年間、ICH発生753

ICH-リスクはLDL濃度 70-99 mg/dLと100以上で同等

一方、LDL 70 mg/dL未満では、70-99 mg/dLに比べICH発症高リスク ; 補正ハザード比1.65 (95% 信頼区間 [CI] 1.32–2.05) for LDL-C concentrations of 50 to 69 mg/dL)、 50mg/dL未満 2.69 (95% CI 2.03–3.57)



最近のスタチンのメタアナリシスでは、スタチン治療とICHリスクに関し関連性として有意性を認めないと筆者等も記載

PCSK9阻害剤の2つのトライアルでも出血性卒中リスク増加を認めてない。同様にIMPROVE-ITやFOURIERトライアルでも有意性相関は認めない。

だが、これらの知見は、基本1.0年間から6.0年間の報告であり、サンプルサイズとして出血リスク少なすぎて正規相関前提の帰無仮説検証でよいのかという基本的疑問が呈せられる。

LDL低下を煽りすぎることは善なのだろうか? 「悪玉」コレステロールと果たしてホントに言い切って良いのだろうか?





2018年4月18日水曜日

LDL-コレステロール降下療法:超強化療法のベネフィットは ベースライン100mg/dL超過症例

どう解釈したら良いのか、正直分からない

ベースラインLDL−C 低値症例、特に、< 100 mg/dL症例は、最近のトライアル多く、エゼチミブやevolocumab付加治療トライアル比率が大きく、筆者等の結論をそのまま鵜呑みにできるのかさえ分からない

どなたか懸命な方の解釈を待つことにしたい





スタチンによる心血管イベント低下作用、さらにスタチン強化治療、エゼチミブ付加治療、PCSK9-阻害モノクローナル抗体によるLDL-コレステロール低下療法の効果も確固たるエビデンスが示されている。しかし、個別トライアルにおいて死亡率、心血管エンドポイント減少程度結果は一定していない。総死亡・心血管死亡ベネフィットはいくつかのプラシーボ対照スタチン心血管疾患アウトカム、スタチントライアルメタアナリシスにおいて認められるが、エゼチミブやevolocumabのスタチン付加治療において中等度 vs 強化治療比較で5年間トライアルで心血管死亡率の減少効果差を認めなかった。臨床トライアル毎の治療効果の差をいかに解釈するかで治療ベネフィットの推定に影響を与えることとなる。
これが臨床ガイドラインや、臨床トライアルデザイン、個別臨床意志決定にも影響を与えることとなる。ベースラインの平均、中央値LDL-C値は 最初のトライアルでは188 mg/dLから、バックグラウンドスタチン治療付加evolocumabトライアルでは 92 mg/dLまで減少している
LDL-C降下療法有効性の差は、LDL-C減少程度に影響されるだけでなく、ベースラインLDL-C値に影響される。故に、今回ベースラインLDL-C値、LDL-C低下程度が致死性・非致死性心血管イベント減少にいかに関連するか検討



Key Points

  • Question  LDL-C低下後の総・心血管疾患死亡減少程度はベースラインLDL-C値に影響されるか? 

  • Findings  34のRCT、270,288被検者のメタアナリシスにおいて、さらなるLDL-C効果強化療法は、ベースラインLDL-C高値ほど総死亡率をより減少させる  (発生率比,ベースライン値 40-mg/dL増加毎 0.91 ); しかし、ベースラインLDL-C値 < 100 mg/dLではその減少関連性はみられない。心血管死亡率との関連性も同様。

  • Meaning  LDL-C降下療法最大ベネフィットは、ベースラインLDL-C 100 mg/dL以上で観察される




Association Between Baseline LDL-C Level and Total and Cardiovascular Mortality After LDL-C Lowering A Systematic Review and Meta-analysis
Eliano P. Navarese,et al.
JAMA. 2018;319(15):1566-1579. doi:10.1001/jama.2018.2525



【論文意義】LDL-コレステロール低下薬剤トライアルによる致死性・非致死性エンドポイントへの特異的な効果は様々のよう

【目的】ベースラインLDL-C値が、全死亡・心血管死亡率リスク減少に関わるか検証


【データ・ソース、研究選択】 Electronic databases (Cochrane, MEDLINE, EMBASE, TCTMD, ClinicalTrials.gov, major congress proceedings) were searched through February 2, 2018, to identify randomized clinical trials of statins, ezetimibe, and PCSK9-inhibiting monoclonal antibodies.

【データ抽出・合成】 Two investigators abstracted data and appraised risks of bias. Intervention groups were categorized as “more intensive” (more potent pharmacologic intervention) or “less intensive” (less potent, placebo, or control group).


【メイン・アウトカムと測定】
共同プライマリエンドポイント: 総死亡率・心血管死亡率
Random-effects meta-regression and meta-analysis評価:ベースラインLDL-C値と死亡率エンドポイントとセカンダリエンドポイント(重大心血管イベント:MACEを含む)の関連性評価


【結果】 34トライアルにおいて、 136,299名intensive(強化)治療、 133,989名less intensive(非強化) LDL低下療法

全原因死亡率は強化療法( vs 非強化療法)で低下 (7.08% vs 7.70%; rate ratio [RR], 0.92 [95% CI, 0.88 to 0.96])するも、ベースラインLDL-C値によりその影響ばらつきあり


Meta-regressionにて強化LDL-C効果療法はベースラインLDL-C値高値で全原因死亡率低下効果大( ベースラインLDL-C 40-mg/dL増加毎のリスク比変化 , 0.91 [95% CI, 0.86 to 0.96]; P = .001; 絶対的リスク差 [ARD], インシデント −1.05 症例/1千人年 [95% CI, −1.59 to −0.51])が、メタ解析においてベースラインLDL-C値が 100 mg/dL以上の時のみ認める


心血管疾患死亡率は、強化療法 (vs 非強化療法)において減少  (3.48% vs 4.07%; RR, 0.84 [95% CI, 0.79 to 0.89]) するも、ベースラインLDL-C値により変動


Meta-regressionにて、強化LDL-C低下療法は、ベースラインLDL-C値より高値ほど心血管死亡率減少作用大きい(ベースラインLDL-C 40-mg/dL増加毎のリスク比変化, 0.86 [95% CI, 0.80 to 0.94]; P < .001; ARD, インシデント−1.0 症例/1千人年 [95% CI, −1.51 to −0.45])するが、メタ解析ではベースラインLDL-C 100 mg/dL以上の時のみ効果が大きい  (P < 0.001 for interaction)

ベースライン LDL-C値 160 mg/dL以上症例のトライアルでは、メタアナリシスで 全原因死亡率リスク減少最大 (RR, 0.72 [95% CI, 0.62 to 0.84]; P < .001; 1千人年あたり4.3減少 ) となる

LDL-C降下療法より強化するほど、ベースラインLDL-C値高い場合、心筋梗塞、血管再建術、MACEに対して、より大きなリスク減少がみられる










【結論・レビュー】 このメタアナリシス・メタ回帰解析において、ベースラインLDL-C値高患者において、より強化治療ではそうでない治療に比べ、全原因・心血管死亡率リスクを大きく低下させること判明
この関連性は、ベースラインLDL 100 mg/dL未満症例においては認めず、ベースラインLDL-C高値患者にのみLDL-C低下治療の最大ベネフィットがもたらされる





登録クライテリア
The main inclusion criteria were (1) randomized trials in- cluding at least 1000 patients receiving the allocated pharmacologic LDL-C–lowering strategy for a minimum of 48 weeks; (2) use of statin, nonstatin, or statin in combination with non- statin therapies (either ezetimibe or a PCSK9-inhibiting mono- clonal antibody); and (3) reported cardiovascular and mortality outcomes of interest. Trials performed in populations with heart failure or end-stage renal disease requiring hemodialysis were excluded; additional exclusion criteria are listed in eTable 1 in the Supplement. 


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