2019年2月19日火曜日

中等度重度ARDS;食道内圧モニタリングPEEP設定は従来のエンピリカルPEEP設定優位性認めず

人工呼吸による肺障害(ventilator-induced lung injury (VILI))を最小化するためのアプローチは、1回換気量を少なく設定するなど行われているがPEEP設定については不明な部分が多い
PEEPタイトレーションの一つ食道内圧モニタリングにての先行報告(EPVent)があり、その実証臨床トライアル

結果的には否定的 “Optimizing” PEEPは未だ不明



結論:中等度・重度ARDS患者において、PES ガイド化PEEPは従来のエンピリカルPEEP-FIO2と比較して、死亡・生存者人工呼吸不要日数組み合わせイベントに差を認めず、有効性明らかではなかった。



Effect of Titrating Positive End-Expiratory Pressure (PEEP) With an Esophageal Pressure–Guided Strategy vs an Empirical High PEEP-Fio2 Strategy on Death and Days Free From Mechanical Ventilation Among Patients With Acute Respiratory Distress Syndrome: A Randomized Clinical Trial 
Jeremy R. Beitler, MD, MPH; Todd Sarge, MD; Valerie M. Banner-Goodspeed, MPH; et al
第2相RCT米国内14病院多施設、200名、16歳以上中等度・重症ARDS: PaO2:FiO2 200mm Hg以下)
2012年10月31日〜2017年9月14日まで登録、長期フォローアップ 2018年7月30日まで

介入:PES ガイド化PEEP  vs エンピリカルPEEP-FIO2 (n 102 vs 98)

プライマリアウトカム:ランク化複合スコア(死亡とday 28の生存人工呼吸不要日数)
事前設定セカンダリアウトカム:28-day死亡率、生存人工換気不要日数、レスキュー治療必要性)

結果: 200名登録(平均[SD]年齢, 56 [SD 16 ]歳、女性 46%、28day フォローアップ完遂
プライマリ複合エンドポイントでは治療群有意差無し
(PESガイド化PEEPの相対的良好アウトカム確率: : 49.6% [95% CI, 41.7% to 57.5%]; P = 0.92)
28日時点死亡:PES;-ガイド化PEEPの良好割り付け 33/102 vs エンピリカルPEEP-PIO2 30/98(30.6%)
(リスク差,1.7% [95% CI, −11.1% to 14.6%]; P = 0.88)

生存者間人工換気不要日数でも有意差無し (中央値 [IQR]: 22 [15-24] vs 21 [16.5-24] days; 差中央値, 0 [95% CI, −1 to 2] days; P = .85).

PES-ガイド化PEEP患者は、レスキュー治療確率低いy (4/102 [3.9%] vs 12/98 [12.2%]; リスク差, −8.3% [95% CI, −15.8% to −0.8%]; P = 0.04)

7つの他の事前設定セカンダリアウトカム項目についてどれも有意差無し

副事象としてはgrossな圧損傷、PES-ガイド化PEEP 6名 vs エンピリカルPEEP-FIO2 5名



ちなみに、設定法をいつもの如く手抜きGoogle翻訳

PES-Guided PEEP Group
PEEPは、少なくとも1日1回評価され、呼気終末PLを0〜6 cm H2Oの間に維持するために必要に応じて調整され、PEEPがPESによって推定される胸腔内圧よりも低くなることも実質的に超えることもない。 経験的なPL-FIO2表を使用し、酸素化目標を維持した最も低いPL-FIO2の組み合わせを目標とした。
一回換気過多を軽減するために、吸息終末期のPLが20 cm H2Oを超えた場合、VTは4 mL / kgの予測体重(PBW)まで減少しました。 重度の呼吸困難または酸血症では、吸息終末PLが20 cm H2O以下のままであれば、VTを最大8 mL / kg PBWまで上昇させることができた。
0.5以下のFIO2で0の呼気終末PLがいったん24時間許容されると、患者は離乳プロトコルに移行し、PEEPとFIO2はPLに関係なくさらに徐々に減少した

Empirical PEEP-FIO2 Group
PEEPは、オキシゲーションの目標を維持しながら、経験表で可能な限り低いPEEP-FIO2の組み合わせを維持するように調整されました。 経験則表は、最近のOSCILLATE試験の対照群から採用された8。PES誘導戦略への交差は禁止された。 PL測定値は治療チームに開示されず、PEEPを選択する際に考慮されなかった。 一回換気過多を軽減するために、気道プラトー圧が最近のARDS試験で使用されている範囲内の閾値である35 cm H2Oを超えた場合、VTを4 mL / kg PBWまで低下させることができる3,8,10。 気道プラトー圧が35 cm H2O以下のままであれば、最大8 mL / kgのPBWまで増加させることができた。




エディトリアル 参照

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