2012年6月5日火曜日

慢性気管支炎急性増悪:痰の色と細菌感染の関連 ;膿性痰・呼吸苦より意義大きい

痰の色と細菌感染の関連

喀痰の色、特に、緑・黄色は、病的細菌感染の予測要素であり、膿性痰や呼吸苦の存在より、予測的意義が大きい。しかし、必ずしも抗生剤治療の要素であるとは限らないと書かれている。

Sputum colour and bacteria in chronic bronchitis exacerbations: a pooled analysis
Marc Miravitlles,et. al.
Eur Respir J 2012 39:1354-1360

喀痰試料 4089のうち、4033で色報告
1898(46.4%)で、培養陽性
緑・黄色喀痰は細菌を有する可能性(58.9%、45.5%)
透明喀痰では18%、赤褐色では39%培養陽性

陽性培養要素は喀痰の色が最も強い推定要素で、他、喀痰の膿性、呼吸苦増加、男性、熱のなさ

喀痰の色が緑・黄色 vs 白色では、感度94.7%、特異度15%の細菌感染

以前は、P痰、M痰としつこく記載させてた気がする・・・
http://www.nmckk.jp/pdf.php?mode=puball&category=JJCD&vol=24&no=7&d1=2&d2=2&d3=2

個別長軸的研究メタアナリシス:抗うつ薬治療と自殺の関係は無い! ・・・ という結論



我々は、まともな個別的長軸的検討をせずに、抗うつ薬と自殺関連指標について、ぐちゃぐちゃ言っていたことになる。

抗うつ薬と自殺念慮・行為の関係はシロ! という話


小児や若者での抗うつ薬と自殺念慮や行為との関係について、FDAはblack box警告をしている。
若年者に関して標準評価法を用いて抗うつ薬の安全性を評価したメタアナリシス


Suicidal Thoughts and Behavior With Antidepressant TreatmentReanalysis of the Randomized Placebo-Controlled Studies of Fluoxetine and Venlafaxine
Robert D. Gibbons et. al.
Arch Gen Psychiatry. 2012;69(6):580-587. doi:10.1001/archgenpsychiatry.2011.2048



フルオキセチンに関する12の成人、4つの高齢者、4つの若年者RCT、 塩酸ベンラファキシンに関する21成人トライアル

 Children's Depression Rating Scale–Revised and the Hamilton Depression Rating Scaleと自殺気と・自殺副事象イベントを9185名で解析

フルオキセチンとベンラファキシンは成人・高齢者において自殺念慮・行為を減少させる
この予防効果は、治療中うつ症状減少によるもの

若年者では、うつ治療反応にかかわらず、自殺念慮・行為へ、有意な影響は みられず
服薬若年者での自殺リスク増加のエビデンス認められず

知る限り、これが大規模発表・未発表研究からの長軸個別レベルデータを用いたうつ症状への介入的役割を調査した抗うつ薬治療中うつ患者で自殺念慮・行為についての最初の研究である。


成人・高齢者 フルオキセチンとベンラファキシン塩酸 うつ重症度補正自殺リスク
実線:対照、破線:治療患者




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