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2022年8月16日火曜日

肺胞上皮細胞CD38:細胞老化と線維化促進 IPF治療につながるか?



CD38 Mediates Lung Fibrosis by Promoting Alveolar Epithelial Cell Aging

Huachun Cui ,et al.

AJRCCM, https://doi.org/10.1164/rccm.202109-2151OC       PubMed: 35687485

https://www.atsjournals.org/doi/10.1164/rccm.202109-2151OC

【背景】特発性肺線維症(IPF)は肺胞上皮細胞(AEC)の様々な傷害に起因するとする一般的なパラダイムであり、AECの老化が病態の主要なドライバーであるとの認識が広まっている。しかし、肺線維症における肺胞上皮の老化が、どのような要因によって引き起こされるのかについては、まだ十分に解明されていません。肺胞上皮の老化を抑制し、病態の進行を抑制する方法は、依然として課題である。

【目的】 AEC CD38 (cluster of differentiation 38)が細胞の老化と肺線維化を促進する役割を明らかにすること。

【方法】 シングルセルRNAシークエンス、リアルタイムPCR、フローサイトメトリー、ウェスタンブロッティングを用いた。

【測定方法と主な結果】 ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)ヒドロラーゼの基幹分子であるCD38が、AECの老化と肺線維化の促進に極めて重要な役割を果たすことを見いだした。IPF肺においてCD38の発現が増加し、患者の肺機能と逆相関していることを見出した。CD38は主にヒト肺実質のAECに存在し、IPFのAECでは顕著に誘導されていた。同様に、CD38の発現は、若齢マウスの線維化肺のAECで上昇し、老齢マウスのAECではさらに上昇した。これは、老齢動物におけるAECの老化表現型の悪化と肺線維化の悪化に対応していた。その結果、CD38の上昇は細胞内のNADを低下させ、NAD依存性の細胞・分子活動の老化を促進させることがわかった。さらに、CD38の遺伝的および薬理学的不活性化により、これらのNAD依存的事象が改善され、ブレオマイシン誘発肺線維症が改善されることを明らかにした。


【結論 】本研究は、肺胞CD38を標的とすることが、この病態を治療するための新規で効果的な戦略であることを示唆している。

2022年7月2日土曜日

肺線維症:YAP阻害としてのスタチンとオーロラキナーゼA阻害剤MK-5108

YAP(yes-associated protein)は、動物において、細胞増殖とアポトーシスの調節を通じて器官のサイズを制御するシグナル伝達経路であるHippoシグナル伝達経路のkey transcription factor(Yes-Associated Protein 1: Role and Treatment Prospects in Orthopedic Degenerative Diseases - PubMed (nih.gov))である。線維芽細胞においても同様で、スタチンをYAP阻害剤として確認した。

正常な細胞増殖には、有糸分裂と減数分裂の過程においてオーロラAが適切に機能することが必要不可欠である。オーロラAは1つまたは複数箇所のリン酸化によって活性化され、その活性は細胞周期のG2期からM期への移行時にピークに達する。そのオーロラキナーゼA(Aurora kinase A)の高選択的阻害剤MK-5108が線維芽細胞においてprofibroticな作用を抑制する・・・というお創薬に繋がる話



Screening for Inhibitors of YAP Nuclear Localization Identifies Aurora Kinase A as a Modulator of Lung Fibrosis

Yang Yang, et al.

https://doi.org/10.1165/rcmb.2021-0428OC       PubMed: 35377835

https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1165/rcmb.2021-0428OC

特発性肺線維症は、病的な線維芽細胞の活性化と瘢痕形成を伴う異常な肺リモデリングを特徴とする、治療選択肢が限られた進行性の肺疾患である。YAP (Yes-associated protein) は、線維芽細胞の活性化を制御する機械的および生化学的シグナルを媒介する転写活性化因子である。ヒト肺線維芽細胞を用いたhigh-throughput small-molecule screenによりHMG-CoA(3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルコエンザイムA)還元酵素阻害剤(スタチン)をYAP阻害剤として同定している。ここでは、このスクリーニングのトップヒットから、いくつかのオーロラキナーゼ阻害剤も同定されたことを報告する。AURKA (Aurora kinase A) に対する高選択的阻害剤である MK-5108 は、ヒト肺線維芽細胞において YAP のリン酸化とcytoplasmic retentionを誘導し、profibrotic 遺伝子発現を有意に低下させることが確認された。YAPの核移行とプロフィブロシス遺伝子発現の抑制効果は、AURKAの阻害に特異的であり、オーロラキナーゼBやCは阻害せず、Hippo経路キナーゼのLATS1およびLATS2(Large Tumor Suppressor 1 and 2)には依存しなかった。MK-5108の効果をさらに特徴付けると、アクチン重合およびTGFβ(Transforming Growth Factor β)シグナルへの影響を介して間接的にYAPの核局在を阻害することが示された。さらに、MK-5108の投与は、ブレオマイシン肺線維症モデルマウスの肺コラーゲン沈着を減少させた。これらの結果は、線維芽細胞におけるYAPを介したプロフィブロティック活性におけるAURKAの新規な役割を明らかにし、抗線維化活性を有する新規薬剤の同定に向けたYAP阻害剤の低分子スクリーニングの可能性を明らかにするものである


2021年6月5日土曜日

Pleuroparenchymal fibroelastosis (PPFE):肺損傷との関連性

Pleuroparenchymal fibroelastosis (PPFE):肺損傷との関連性 – 内科開業医のお勉強日記 III (makise.mobi)

Pleuroparenchymal fibroelastosis (PPFE)は上葉が侵される進行性かつ致死性の間質性肺疾患である。原因は不明であるが,PPFEの病理組織学的証拠は,比較的一般的で良性の疾患であるpulmonary apical capのそれと驚くほど類似している。片側の外科的肺損傷後6年以上経過してから,PACが明らかに非対称なPPFEに進展した患者の症例を報告この2つの病態の組織学的類似性から、これら2つの病態は、肺損傷に対する異常反応の共通の生物学的経路を背景にしており、PACの存在は、進行中の炎症性傷害に直面してPPFEを発症する可能性を高めていることを提案するものである。この症例は、PACからPPFEへの病理組織学的進化を、誘因となる傷害の前後で説明している。


Pulmonary Apical Cap as a Potential Risk Factor for Pleuroparenchymal Fibroelastosis

Daniel-Costin Marinescu,et al.

DOI:https://doi.org/10.1016/j.chest.2021.01.011

https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(21)00038-6/fulltext?rss=yes

2020年9月11日金曜日

特発性肺線維症:安定と進行性病態での循環血中RNAの違い

循環系に存在しない遺伝子のみを対象として、COPDを含むサンプルで、IPF標本と対照比較

COPDでもいくらか共通の遺伝子変化が認められた。循環中バイオマーカーを特徴づけることができれば、IPFの病態や進行だけでなく、COPDのような他の慢性線維化/リモデリング肺疾患についても理解が深まる可能性がある

 IPFの進行性と安定性の間で遺伝子発現に統計的に有意な差が認められたが、傾向が認められたので、真の有意性を確認するためには、より大きなコホートが必要である。

 また、関与しているタンパク質の多くは、IPFの発症機序に関与している可能性があり、これらのバイオマーカーに焦点を当てた将来の機能研究が必要とされている。



Circulating RNA differences between patients with stable and progressive idiopathic pulmonary fibrosis

Britt Clynick, et al.

European Respiratory Journal 2020 56: 1902058; 

https://erj.ersjournals.com/content/56/3/1902058

DOI: 10.1183/13993003.02058-2019

ベースラインのFVCとDLcoを採血時から±6カ月間評価し、線形回帰モデルを用いてベースラインの肺機能から縦断的なFVCとDLcoの軌跡を±6~12カ月間決定
ベースラインから6~12ヶ月以内にFVC≧10%および/またはDLco≧15%の低下が認められた場合、進行性IPFを定義
各群10名の患者の血漿を分離し、RNAを抽出した。135,000以上の転写産物の発現をマイクロアレイ(Human Clariom D; ThermoFisher Scientific)を用いて解析し、安定型と進行型のIPFサンプル間で発現プロファイルを比較
2つのIPF群間で2倍以上の差があるトップターゲットを同定し、液滴デジタルPCR(ddPCR、BioRad)を用いて、安定型(n=33)と進行型(n=24)の独立したコホートと無病型(n=15)のIPF患者との間で、発現の差を検証し、絶対的な発現測定値を比較
サンプルを数千個の均一なナノリットルサイズの液滴に分割し、エンドポイントPCRを行い、テンプレート濃度を、検出可能な陽性液滴(増幅ターゲットを含む)と陰性液滴(増幅ターゲットを検出しない)の比率のポアソン統計分析を用いて決定
IPF(ホルマリン固定パラフィン包埋)IPF5検体、健常肺対照4検体、IPFと正常線維芽細胞株、および疾患対照群として使用したCOPD血漿5検体について、IPF患者循環中に検出された遺伝子の発現を確認するための解析
遺伝子発現量の予測性能は、年齢FVCベースライン、性別、GAPステージを調整したCox比例ハザード回帰分析を用いて検討し、主成分分析(PCA)を用いてグループ間およびグループ内の全体的な変動性を調べた

平均年齢はIPF安定群で71±7歳(n=33,男性21名),IPF進行群で65±10歳(n=24,男性15名),健康対照群で62±10歳(n=15,男性8名)であった。ベースラインでの肺機能は予測比で、安定群ではFVC79±26%、DLco49±15%、進行群ではFVC78±18%、DLco43±13%

ddPCRにて 8つのtranscript(TAF2、NT5C2JAK1、 TAOK1、 TRAM1、RP11-726G23.6、 MIR6841)のうち7つが、PFと対照で違いを見いだした

ddPCRの検証で、IPF肺組織およびIPF線維芽細胞において、健康な肺組織および正常なコントロールから得られた線維芽細胞と比較して、7つの転写物のより高い発現を確認した。免疫組織化学(IHC)による免疫局在化染色は、有意に発現したTAF2を特徴付けるために、5つのIPF肺FFPEサンプルで実施された。より強いTAF2の発現は、気管支上皮細胞、肺胞上皮細胞、平滑筋細胞および線維芽細胞の細胞質で観察されたIPF組織(図1B)は、健康な肺(図1C)と比較して(図1B)。TAF2の発現は多変量Cox回帰において死亡率の増加を予測した(p<0.05)。PCAにより、TAF2RP11-726G23.6の発現はIPFの進行状況と正の予測関係を示した(p=0.036)。


興味深いことに、COPD患者の循環中の遺伝子発現解析では、MIR6841以外のすべての遺伝子において、健常者と比較して有意に発現量が増加しており(p=0.055)、エビデンスの強さが中程度であったことから、慢性線維化・リモデリング肺疾患におけるこれらの遺伝子の関連性の可能性が示唆された。

TAF2(TAA-Box Binding Protein Associated Factor-2)は、RNAポリメラーゼIIの中核となる転写機構の重要な構成要素をコードしている。  TAFタンパク質は、IPFの発症に重要な因子である分化・増殖を制御している。

興味深いことに、Human Protein Atlas Tissue Gene Expression Profilesのデータセットから得られた肺のデータによると、TAF2の発現は肺の全細胞型と比較して、肺細胞と内皮細胞で50~75%を占めていることが報告されている

NT5C2 (5'-Nucleotidase, Cytosolic-II)は、細胞内プリン代謝や細胞生存に重要な役割を果たすヒドロラーゼをコードしています。その機能は細胞内ヌクレオチドプールのホメオスタシスの維持に関与していることが示唆されており、IPFでのさらなる研究が必要である。

JAK1(Janus Kinase 1)は、分化、増殖、生存、遊走に関与するいくつかのシグナル伝達経路の活性化に関与するチロシンキナーゼタンパク質であり、JAK1の下流で作用するSTAT3は、線維芽細胞の表現型の主要な調節因子である。

TAOK1(Thousand And One Amino Acid Protein Kinase-1)は、ストレス活性化MAPK経路に関与するプロテインキナーゼをコードし、DNA損傷応答やアポトーシスを制御している。 MAPKシグナル伝達カスケードは、EMTなどの梗塞発生に関わる細胞の制御に関与していることが知られている。 TAOK1はIPFでは報告されていないが、α平滑筋アクチン(α-SMA)の過剰発現を介して肝線維化を悪化させることが報告されている。


TRAM1(Translocation Associated Membrane Protein-1)は、哺乳類の小胞体(ER)の一部を形成し、その膜上でタンパク質の移動を促進するタンパク質をコードしている。TRAM1はERストレス下でアップレギュレーションされており、IPFに関連している可能性がある。

RP11-726G23.6とMIR6841は、タンパク質をコードする能力を失ったノンコーディング遺伝子である。

MIR6841は、IPFには記載されていないが、肺線維症との関連が知られているmTORC2(Mammalian Target of Rapamycin Complex-2)のサブユニットを形成するタンパク質コード遺伝子であるRICTOR(RPTOR Independent Companion of MTOR Complex-2)と関連している



2019年9月30日月曜日

INBUILD:病因不問 進行性線維性間質性肺疾患への抗線維化薬剤効果

ERSで発表

ニンテダニブは進行性線維性間質性肺疾患(progressive fibrosing interstitial lung diseases)の臨床的原因を問わずその進行を抑制するという仮説検証


Nintedanib in Progressive Fibrosing Interstitial Lung Diseases
Kevin R. Flaherty,., et al., for the INBUILD Trial Investigators
N. Engl. J. Med.  September 29, 2019
DOI: 10.1056/NEJMoa1908681
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1908681

2重盲検プラシーボランダム化第三相、15ヶ国治験
CTにて線維性肺疾患病変10%超の症例; ニンテダニブ 150mg 1日2回
治療にかかわらず直近24ヶ月間質性肺病変進行で、FVC 予測比45%以上、DLCO予測比 30-80%

総数663名、全体 FVC1年間減少 -80.8 mL/年 vs プラシーボ -187.8ml/年 ;差 107 ml/年 (95% CI 65.4-148.5)
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2019年9月6日金曜日

AT2 アゴニスト C21:肺線維症・肺高血圧症治療の可能性

実験モデルでは、C21-induced agonism of the AT2 receptorは腎臓障害、心発作、虚血性卒中、ラ氏島障害への防御効果有り
さらに、 Rathinasabapathy博士等は、C21投与はf monocrotaline-induced PH(実験肺高血圧)をストップし、PD123319(AT2-receptor antagonist)併存投与で可逆性を示した。


C21の肺線維症/合併心肺合併症ラットモデル(ブレオマイシンモデル)での臨床的可能性が見いだされた
Sprague Dawley ratの8週齢雄によるブレオマイシンによる肺線維症・肺高血圧症で、独立プロトコール: 1)予防プロトコール:ブレオマイシン投与直後腹腔内 C21注射 0.03mg/kg/day、2)治療プロトコール:ブレオマイシン投与後3日後 C21注射
心電図、血行動態、Fulton's index評価 2週後
さらに遺伝子発現、hddryoxyproline量、組織変化を評価

肺高血圧低下、肺血管のmuscularization減少、心機能回復
肺線維症予防的効果:細胞外マトリックスリモデリング減少及びはいコラーゲン蓄積減少みられた。
 肺マクロファージ浸潤減少による炎症性ストレス軽減
アウトカムは予防治療群とも同等
合成activator C21は臨床的効果の可能性あり



The Selective Angiotensin II Type 2 Receptor Agonist, Compound 21, Attenuates the Progression of Lung Fibrosis and Pulmonary Hypertension in an Experimental Model of Bleomycin-Induced Lung Injury
Anandharajan Rathinasabapathy , et al.
Front. Physiol., 27 March 2018
https://doi.org/10.3389/fphys.2018.00180
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fphys.2018.00180/full









Description: AT2 Agonist C21 is the first potent and selective agonist of angiotensin AT2 receptors, preventing endothelial inflammation and leukocyte adhesion in vitro and in vivo.
https://www.medkoo.com/products/16861






AT2アゴニスト
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/100/2/100_432/_pdf

C21 は

  • 抗炎症や抗アポトーシス効果などにより心筋梗塞後の心筋リモデリングを抑制し,心機能の低下を防ぐ作用を有する
  • 脳卒中の発症を抑制する可能性
  • AT2受容体を刺激することによりブラジキニンを介して脳血流が増加し神経におけるシナプス数の増加を誘導して認知機能を向上している可能性

2019年8月2日金曜日

特発性肺線維症:白血球テロメア長は免疫抑制剤暴露による予後悪化バイオマーカー?

逆に言えば、テロメア長温存なら免疫抑制療法も効果可能性有り

 The division of IPF patients into two groups by telomere length that demonstrate drastically different outcomes implores the practice of routine genetic sampling in future clinical trials. 

現時点では特発性肺線維症での免疫抑制剤は原則使用しないことを強く推奨となっているが・・・



Telomere Length and Use of Immunosuppressive Medications in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Chad A. Newton  , et al.
https://doi.org/10.1164/rccm.201809-1646OC       PubMed: 30566847
All AJRCCM I Vol. 200, No. 3 | Aug 01, 2019
https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201809-1646OC


PANTHER-IPF 62% (49/79)  とACE-IPF, 56% (28/50) で正常より10パーセンタイル未満の白血球テロメア長(LTL)

PANTHER-IPFでは、プレドニゾロン/アザチオプリン/N-アセチルシステイン暴露は10パーセンタイル未満LTLの場合死亡・肺移植・入院・FVC減少組み合わせエンドポイント効率(ハザード比, 2.84; 95% 信頼区間 1.02–7.87; P = 0.045)

 この所見は、ACE-IPFの免疫抑制剤暴露プラシーボ群で再現 (ハザード比, 7.18; 95% 信頼区間, 1.52–33.84; P = 0.013).

propensity-matched University of Texas Southwestern Medical Center IPF cohortで、10パーセンタイル未満LTLの場合で、免疫抑制剤と組み合わせエンドポイントに同様の相関あり (ハザード比, 3.79; 95% 信頼区間, 1.73–8.30; P = 0.00085).

免疫抑制剤とLTLのinteractionはPANTHER-IPF + ACE-IPF clinical trial、 University of Texas Southwestern Medical Center IPF cohortで観察された

PANTHER-IPFとACE-IPFを組み合わせた臨床試験(Pinteraction = 0.048)、およびTexas University of Southwest Medical CenterのIPFコホート(Pinteraction = 0.00049)について、免疫抑制とLTLの間に相互作用が見られた。





親族研究でpathogenic variance原因とするテロメア機能障害示唆し、telomere maintenance pathwayをencodeする遺伝子(TERT, TERC, PARN, RTEL1, NAF1, DKC1, TINF2) が家族性肺線維症のメカニズムとして示唆された。非家族性IPF成人でこれら遺伝子のいくつかのrare variantが報告され、テロメア長短縮は多くのIPFで見られ、生存率減少と相関する

筆者等は病因的テロメア関連遺伝子変異、テロメア長短縮、非IPF肺線維症診断患者でIPF診断の奨励度同様な生存率を示すことを報告。

 Newton CA, Batra K, Torrealba J, Kozlitina J, Glazer CS, Aravena C, Meyer K, Raghu G, Collard HR, Garcia CK. Telomere-related lung fibrosis is diagnostically heterogeneous but uniformly progressive. Eur Respir J 2016; 48: 1710-1720. 

終末期肺線維症患者(肺移植施行しその後免疫抑制剤長期治療となった)テロメア長短縮ではテロメア長温存患者より、生存率低下し、移植後の合併症もより多かったという報告もある。






2019年4月5日金曜日

単球が特発性肺線維症:生存率バイオマーカーとして浮上

単球数は特発性肺線維症だけでなく、全身性硬化症、骨髄線維症他の線維性疾患において生存率マーカーとなり得る
喘息に於けウル好酸球マーカー、肺癌に於ける循環中腫瘍細胞などと同様、疾患活動性反映の可能性

KL-6、SP-Dなどが活動性マーカーとして使えないのでかなり期待
但し、この報告で真に治療効果マーカーになっているかどうかは不明
化合物(PBI-4050およびTD139など)が少なくとも部分的にマクロファージに作用する可能性がある場合、単球数は今後の臨床試験における治療バイオマーカーとして評価される可能性はある

Increased monocyte count as a cellular biomarker for poor outcomes in fibrotic diseases: a retrospective, multicentre cohort study
Madeleine K D Scott, et al.
The Lancet Respiratory Medicine
Open AccessPublished:March 29, 2019
DOI:https://doi.org/10.1016/S2213-2600(18)30508-3

【背景】特発性肺線維症患者について、臨床所見同様の症例でも肺移植割り付けのためせねばならぬ為層別化改善のためのバイオマーカーが差し迫って必要。特発性肺線維症患者から特異的免疫細胞タイプアウトカム悪化リスク高い患者が同定できるか?サイトメトリーと電子カルテ記録で所見評価

【研究方法】Gene Expression Omnibus at the National Center for Biotechnology Informationからのtranscriptome dataを用い特発性肺線維症患者の末梢血単核細胞(PBMC)サンプル 120についてdiscovery analysis施行
statistical deconvolutionを用いた13の免疫細胞比率推定、移植free生存率と細胞種との相関を研究
2つの独立したコホート(COMET、Yale)の特発性肺線維症患者からのPBMCサンプル使用しvalidation検証
COMETでは45名の特発性肺線維症患者サンプルでフローサイトメトリーを使用し単球数profile(2010年3月2日〜2011年3月10日)、単球数増加が疾患進行のプライマリアウトカムと相関するか検討
Yaleコホートでは特発性肺線維症15名(対照 5名)で52のgene signatureを用い高リスク/低リスク・分類(2014年4月28日〜2015年8月20日)、単球比率(measured by cytometry by time of flight) が高リスク患者で高値かどうか検討

45,068名の特発性肺線維症、全身性硬化症、肥大型心筋症、骨髄線維症患者を電子カルテにて血球値調査し、絶対的単球数0.95 K/μL以上で全死亡率と相関するか検討
Stanford (Jan 01, 2008, to Dec 31, 2015), Northwestern (Feb 15, 2001 to July 31, 2017), Vanderbilt (Jan 01, 2008, to Dec 31, 2016),  Optum Clinformatics DataMart (Jan 01, 2004, to Dec 31, 2016) cohorts

【結果】discovery analysisにて、CD14+ classical monocyte推定比率平均以上では、移植free生存率短縮と相関 (ハザード比 [HR] 1.82, 95% CI 1.05–3.14)するが、T細胞比率増加、B細胞比率増加は相関せず (0.97, 0.59–1.66; and 0.78, 0.45–1.34)

COMETトライアルとYaleコホートの2つの検証コホートで、単球数増加はアウトカム不良リスク高い (COMET Wilcoxon p=0.025; Yale Wilcoxon p=0.049)

 COMET、 Stanford、 Northwestern dataset横断的に、単球数 0.95 K/μL 以上は、FVC補正後も死亡率と相関 (HR 2.47, 95% CI 1.48–4.15; p=0.0063)、性・年齢・生理学指数補正後も死亡率と相関 (HR 2.06, 95% CI 1.22–3.47; p=0.0068)

特発性肺線維症7459名のカルテ解析で単球数 0.95 K/μL 以上はcensoring eventとしての肺移植に関し死亡リスク増加を診断時年齢、性別補正後認める (Stanford HR=2.30, 95% CI 0.94–5.63; Vanderbilt 1.52, 1.21–1.89; Optum 1.74, 1.33–2.27)

単球絶対数は肥大型心筋症でも3つのコホート横断的に生存率短縮と相関し、3つのコホート中2つは全身性硬化症、骨髄線維症患者でも相関認めた

【結論】単球は特発性肺線維症や他の線維性疾患では単球数を評価に入れ込むべき。
繊維症での単球のメカニズムの検証が進めば、新しい治療の開発の手助けになるかもしれないという感想




Figure 2Classic monocyte (CD14+ CD16–) count association with poor outcomes in patients with idiopathic pulmonary fibrosis



Figure 3Survival of patients with idiopathic pulmonary fibrosis patients up to 5 years after diagnosis



2019年2月28日木曜日

マスト細胞:肺線維症の進展に関与

IPF経過中好酸球増加

Mechanical stress-induced mast cell degranulation activates TGF-β1 signalling pathway in pulmonary fibrosis
Shimbori C, et al. Thorax 2019;0:1–11.
doi:10.1136/thoraxjnl-2018-211516



実験的あるいはヒト肺線維症の線維性細胞外マトリックス(fibrotic ECM)のマスト細胞への影響検討

IPF肺において、マスト細胞数増加し重症度(FVC減少)と関連
血中tryptase値はIPFで増加し、FVCと逆相関

TGF-β1有機性肺線維症モデルで、chymase-陽性、tryptase陽性マスト細胞の線維肺への集積観られた
肺組織を脱細胞化し、骨髄・腹膜由来マスト細胞をreseedすると正常ECMに比べTGF-β1多く遊離
(活性化TGF-β1:骨髄由来マスト細胞(BMMC)-DL vs BMMC-TGF-β1 p=0.0005、
腹膜マスト細胞(PMC)-DL vs PMC-TGF-β1 p=0.0003、
総TGF-β1:BMMC-DL vs BMMC-TGF-β1 p=0.001)

肺の器械的進展は、マスト細胞脱顆粒を生じる;マスト細胞stabiliserは脱顆粒抑制(ヒスタミン :対照 vs doxantrazole p=0.004、β-hexosaminidase: 対照 vs doxantrazole 差平均=1.007, 95% CI 0.27000 to 1.744, p=0.007)、TGF-β1活性化(pSmad2/Smad2: 対照 vs doxantrazole p=0.006)

Cromoglycateはラットの肺線維化減衰(コラーゲン: phosphate-buffered saline (PBS) vs cromoglycate p=0.036, 線維領域 PBS vs cromoglycate p=0.031)





序文:(いつもの手抜きGoogle翻訳)

特発性間質性肺炎の最も一般的な形態である特発性肺線維症(IPF)は、原因不明の慢性かつ致命的な疾患です。ニネタニブとピルフェニドンは最近、IPF治療のためにいくつかの国で承認されました。 IPFの治療において重要なマイルストーンを提供する一方で、これらの治療法は減速することに限定されますが、病気の進行を止めることはありません。

したがって、IPFの細胞性および分子性の病因に焦点を当てて、より的を絞った治療法が必要とされているが、それはよく理解されていないままである。 IPFは、進行性の線維芽細胞および筋線維芽細胞の増殖ならびに細胞外マトリックス(ECM)の広範な無秩序な沈着を特徴とし、その結果肺胞構造が破壊される。線維芽細胞および筋線維芽細胞は、ECMの過剰な沈着の原因となるマトリックス産生細胞である。この異常で無秩序なECM沈着は、肺の構造的完全性を破壊し、異常な生体力学的および生化学的特徴を引き起こす。
線維性ECM内に形成された微小環境が2つの構造肺細胞の挙動に影響を及ぼしそして線維症の悪循環を形成するという証拠が増えている。

肥満細胞は骨髄中のCD34発現造血幹細胞に由来します。
ヒト肥満細胞は、不均一性を示し、そしてそれらのセリンプロテアーゼ含有量によって、トリプターゼのみ、キマーゼのみ、またはトリプターゼ陽性およびキマーゼ陽性の両方の肥満細胞として分類される。 トリプターゼ陽性肥満細胞はげっ歯類粘膜型肥満細胞といくつかの性質を共有している。粘膜肥満細胞は通常、肺や腸の粘膜組織に見られ、主にトリプターゼを発現します。一方、げっ歯類の結合組織肥満細胞と特徴を共有するトリプターゼ陽性およびキマーゼ陽性肥満細胞は、主に腸粘膜下組織の結合組織、腹腔、周囲の血管および皮膚に見られます。しかしながら、組織分布はげっ歯類の場合ほど明確には画定されておらず、ほとんどのヒト組織は肥満細胞型の混合集団を有する。

肥満細胞は、アレルギー性疾患や急性炎症性疾患の主要なエフェクター細胞として最もよく知られていますが、肥満細胞は線維症と関連すると推測されています
肥満細胞を線維芽細胞と共培養すると、線維芽細胞の増殖、遊走、コラーゲン産生、α平滑筋アクチン(α-SMA)発現、およびトリプターゼ、ヒスタミン、ロイコトリエンおよびレニンによる線維芽細胞収縮が誘導されることが示されています。
 さらに、線維芽細胞は肥満細胞を養う幹細胞因子(SCF)を産生します9。これらの知見は肥満細胞と線維芽細胞の間の密接な相互作用を浮き彫りにしています。
キモトリプシンセリンプロテアーゼである肥満細胞由来のキマーゼも潜在性TGF-β1を活性化することができます。
TGF-βは、線維芽細胞の活性化および筋芽細胞への線維芽細胞分化の誘導を介した肺線維症の発症における最も強力な線維化促進因子の1つです。
したがって、キマーゼは、潜在的TGF - β1活性化を介して線維芽細胞増殖およびコラーゲン合成を誘導することができ、肥満細胞の活性化および脱顆粒は、直接的および/または間接的に組織線維症に寄与し得る。肥満細胞とIPFの関連は、古くからある研究と新しい研究の両方のトピックです。増加した数の肥満細胞がIPFまたは実験的肺線維症モデルにおいて線維性肺組織に存在することが長い間知られている。

それにもかかわらず、肥満細胞は、線維形成中の他の細胞ほど広くは研究されておらず、そして肺線維症の進行におけるそれらの役割は追求されていない。

本研究では、肥満細胞と線維性ECMとの相互作用および肺線維症発症における肥満細胞の病態生理学的役割の影響を評価した。線維性肺のマトリックス微小環境が肥満細胞の表現型と機能をどのように制御するかを理解することは、IPFの治療選択肢としてその細胞を標的とするための新たな機会を提供するかもしれません。

2018年5月21日月曜日

特発性肺線維症:組み替えヒト・ペントラキシン2にて肺機能減少抑制効果

ペントラキシン 2

線維細胞 fibrocyte、通常末梢血単球から由来した、通常不活性な線維芽細胞様(休止期)細胞で、特発性肺線維症の病的プロセスに関与示唆(BMC Med. 2015 Nov 9;13:277. doi: 10.1186/s12916-015-0515-0.)。(ペントラキシン 2として知られている)血中アミロイドPは単球の線維促進的線維細胞(profibrotic fibrocyte)への分化を抑制し、炎症促進マクロファージへの分化の抑制作用を有し、肺線維化の鍵となるメディエーターであるTGF-β1産生抑制作用を有する。
特発性肺線維症において血中ペントラキシン 2濃度は減少し、疾患重症度と相関し、線維化のmodulationの役割がありそう。


・・・ということで、組み替えヒト・ペントラキシン2の効果

特発性肺線維症・予備研究において、組み替えヒトペントラキシン治療 vs プラシーボにおいて、28週間において肺機能低下減少効果


Effect of Recombinant Human Pentraxin 2 vs Placebo on Change in Forced Vital Capacity in Patients With Idiopathic Pulmonary FibrosisA Randomized Clinical Trial
Ganesh Raghu, et al.
JAMA. Published online May 20, 2018. doi:10.1001/jama.2018.6129
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2681945

意義:
特発性肺線維症(IPF)は進行性の線維性肺疾患で予後不良。治療進行中止しうる適切な治療はない


目的:
組み替えペントラキシン 2 vs プラシーボ比較:28週め平均強制肺活量(FVC)予測比%にて治療効果判定


研究デザイン・セッティング・被検者:
第2相ランダム化二重盲検プラシーボ対照化トライアル、18施設7ヶ国、参入被検者 IPF n=117 ,年齢 40-80歳 

  • FVC ≥50%及び ≤90% predicted
  • FEV1/FVC比 >0.70
  • 一酸化炭素拡散能 [Dlco] ≥25% 及び ≤90% predicted
  • 6分間歩行距離 ≥150 m 

研究機関2015年8月から2017年5月

介入:
組み替えヒトpentraxin 2 (10mg/kig 4週毎静注, n=77) vs プラシーボ ( n=39) 24週間
併存IPF治療状態で層別化


主要アウトカム・測定項目:
プライマエンドポイント:ベースラインから28週目のFVC予測比最小自乗変化 (MCID , 2%-6%)
セカンダリエンドポイント:HRCT上の肺容積の平均変化(全体、正常、間質性肺疾患)と6分間歩行距離(MCID 24-45m)


結果:
117名のランダム化患者のうち、対象薬1剤以上使用 116名(平均年齢 68.6歳, 男性 81.0%、IPF診断からの平均期間 3.8年)、研究完遂 111(95.7%)
ベースラインから治療28週目までのFVC予測比パーセンテージ最小自乗平均差 ペントラキシン -2.5 vs 対照薬 -4.8  (差, +2.3 [90% CI, 1.1 to 3.5]; P =  0.001)

総肺容積(差, 93.5 mL [90% CI, −27.7 to 214.7])、HRCT定量的肺実質特性(差, 正常肺容量差 , −1.2% [90% CI, −4.4 to 1.9]; 間質性肺病変容, 1.1% [90% CI, −2.2 to 4.3])、Dlco測定値何れも有意差無し (差, −0.4 [90% CI, −2.6 to 1.7])


6分間歩行距離は、組み替えヒトペントラキシン治療患者で -0.5m vs プラシーボ群で -31.8m  (差, +31.3 m [90% CI, 17.4 to 45.1]; P < .001)

ペントラキシン治療群最頻度副事象は咳嗽  (18% vs 5%)、疲労 (17% vs 10%)、鼻咽頭炎 (16% vs 23%)

結論と知見:
特発性肺線維症・予備研究において、組み替えヒトペントラキシン治療 vs プラシーボにおいて、28週間において肺機能低下減少効果示された。
今後有効性安全性研究追加必要
Trial Registration  clinicaltrials.gov Identifier: NCT02550873

2017年9月2日土曜日

特発性肺線維症自然史:大気汚染の影響

特発性肺線維症は病因不明で環境要素の関与が示唆されている。喫煙、金属・木材埃なども具体的に候補としてあげられている。一方、大気汚染は気道疾患一般にその関与が示唆され、喘息コントロール、肺機能の成長、COPD頻度、COPD急性増悪、呼吸器関連死亡率との関連など。
韓国の特発性肺線維症コホートからオゾン、NO2の急性増悪前6週間での関与が報告されている。フランスでの国内長軸前向きコホート検証報告



Role of atmospheric pollution on the natural history of idiopathic pulmonary fibrosis
Lucile Sesé , et al.
Sesé L, et al. Thorax 2017;0:1–6.
doi:10.1136/thoraxjnl-2017-209967



前向きコホート:French cohort COhorte FIbrose (COFI)

急性増悪(AEs)発症は、発症前6週間の平均オゾン濃度増加に関連 (HR 1.47 , 95%信頼区間:CI , 1.13 - 1.92 / 10 μg/m3) p=0.005



PM10、PM2.5の暴露累積レベルはWHO推奨値を34%、100%超過。

死亡率は有意にPM10/10μ/m3あたり HR=2.01, 95% CI 1.07 to 3.77、PM2.5/10μ/m3あたり HR=7.93, 95% CI 2.93 to 21.33 で増加

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2017年4月18日火曜日

特発性肺線維症:制酸剤にて予後改善?

GERDがIPF予後のリスク要素。ピルフェニドン治療患者へのAAT(制酸剤)投与の予後への影響検討

後顧的解析のため明確な結論づけできないが

重症胃腸症状・重症呼吸器感染症など増加の一方、IPF疾患進行緩徐化の可能性


Antacid Therapy and Disease Progression in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis Who Received Pirfenidone
Kreuter M. et. al.
Respiration DOI: 10.1159/000468546 Published online: April 12, 2017
http://www.karger.com/Article/Abstract/468546

【目的】ピルフェニドン治療患者のAATのIPF進行への影響評価
【方法】ピルフェニドン3トライアル治療IPF患者のpost hoc解析 
CAPACITY [PIPF-004/PIPF-006] と ASCEND [PIPF-016]
肺機能、運動耐容能、生存率、入院、副作用[AEs]を52週間解析:ベースラインAAT使用による解析
進行具合はFVC 10%以上減少、6分間歩行距離 50m以上低下、死亡(1年間)
【結果】 623名中、AAT 44%

52週時点 AAT vs 非AAT間の有意差無し

  • 疾患進行 (24.9 vs.  30.6%; p = 0.12)
  • 全原因死亡率 (2.9 vs.  4.0%; p = 0.47)
  • IPF-関連死亡率(1.1 vs.  2.0%; p = 0.37)
  • 全原因入院(16.1 vs.  18.3%; p = 0.48)
  • % FVC平均変化 (–2.7 vs.  –3.1%; p = 0.44)


絶対変化ではなく、相対変化としてのFVC10%以上減少はAATで良好  (15 vs.  22%; p = 0.03).



重症胃腸副事象:AEs (3.7 vs.  0.9%; p = 0.015) 、重症肺感染症 (3.7 vs.  1.1%; p = 0.035)はAATで多い


2017年4月4日火曜日

特発性肺線維症: 後顧的解析 ピレスパと急性増悪

ピレスパ投与 vs 非投与にて急性増悪後生命予後に違い


Pirfenidone for acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis: A retrospective study
Kenta Furuya,  et. al.
Respiratory Medicine May 2017, Vol 126. p 93-99
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.rmed.2017.03.026

後顧的解析;IPF症例 135名 2008年から2015年
死亡例47名抽出 男性 42名、平均年齢 73.5歳


臨床的特性はピルフェニドン治療群20例と、ピルフェニドン非治療例で同等

rhTM治療受けてない25名を除外、22名(男性20名、女性2名、平均年齢 73.7歳)データ解析

ピルフェニドン未治療12例と治療10例で比較

3ヶ月生存はピルフェニドン群で良好 (55% vs 34%, p = 0.042)

rHTM治療群において、単変量解析にて、ピルフェニドン無治療は3ヶ月目死亡のリスク要素  (hazard ratio, 6.993; p = 0.043)


2017年2月1日水曜日

IPF:特発性肺線維症:スタチン使用により疾患関連アウトカム改善?

あくまで後顧的解析、ただ、今後前向き臨床トライアルする価値はある



Effect of statins on disease-related outcomes in patients with idiopathic pulmonary fibrosis
Thorax 2017;72:148-153 doi:10.1136/thoraxjnl-2016-208819

pirfenidone3つのトライアル(CAPACITY 004 と 006、 ASCEND) でのベースラインでのスタチン使用にてカテゴリー分け

1年間フォローアップの疾患進行、死亡率、入院、死亡・FVC10%低下・6分間歩行距離(6MWD) 50m以上低下組み合わせアウトカム


ベースライン:スタチン使用 276 (44%) vs 非スタチン使用 (56%)
両群群間差はほぼなし、例外はスタチン使用者は高齢で心血管疾患やリスク要素多い

多変量解析(ベースライン特性群間差補正)にて、スタチンでは以下低リスク versus non-users

  • 死亡 or 6MWD decline (HR 0.69; 95% CI 0.48 to 0.99, p=0.0465)
  • 全原因入院 (HR 0.58; 95% CI 0.35 to 0.94, p=0.0289)
  • 呼吸気管連入院 (HR 0.44; 95% CI 0.25 to 0.80, p=0.0063)
  • IPF-related mortality (HR 0.36; 95% CI 0.14 to 0.95, p=0.0393) 


スタチン優位ながら有意差無し versus non-users

  • 疾患進行 (HR 0.75; 95% CI 0.52 to 1.07, p=0.1135)
  • 全原因死亡 (HR 0.54; 95% CI 0.24 to 1.21, p=0.1369)
  • 死亡 or FVC 低下 (HR 0.71; 95% CI 0.48 to 1.07, p=0.1032)






2016年12月9日金曜日

AETHER:特発性肺線維症への間葉系幹細胞治療

間葉系幹細胞、MSCs、 mesenchymal stem cellsによる、特発性肺線維症への治療可能性

9名のIPF症例を、若年無関係男性ドナーからの骨髄由来間葉系幹細胞 20, 100, or 200 x 106割り付け


治療関連緊急重症副事象認めず
2例のIPF進行による無治療関連死亡(疾患悪化、急性増悪)
60週後、FVC予測値比率減少 3.0%、平均 %DLCO減少平均 5.4%

Allogeneic human mesenchymal stem cells in patients with idiopathic pulmonary fibrosis via intravenous delivery (AETHER): a phase I, safety, clinical trial
Marilyn K. Glassberg, et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.10.061
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=2589087




安全性がプライマリエンドポイントのP1研究

セカンダリエンドポイントとしてのFVC, DLCO減少として期待抱けそう・・・

2016年1月25日月曜日

特発性肺線維症:システミックレビュー・ネットワークメタアナリシス:プレスパ・オフェブともに厳しい評価

2014年8月以前の研究のランダム化評価のシステミックレビュー・ネットワークメタアナリシス

なかなか手厳しい結果


単独治療16種類の30研究を登録レビュー

fixed effectモデル、random effectモデルとも、プラシーボより優れた呼吸器疾患死亡率改善効果認めたものなし
全原因死亡率においてピルフェニドンとニンテナビブは、fixed effect modelにおける帰無仮説境界を軽度またぐ効果あり
注目すべきは、呼吸器特異的死亡率、全原因死亡率、FVC予測比において両薬剤とも明確で、クリアなアドバンテージ認めず


Drug Therapy for Treatment of Idiopathic Pulmonary Fibrosis: Systematic Review and Network Meta-Analysis
W. Canestaro, et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2015.11.013



2015年5月20日水曜日

特発性肺線維症:肺機能低下してもピレスパなど治療継続すべき?

私は個人的には特発性肺線維症と診断後積極的に治療を勧める方だが、FVC低下し続ける症例に対してやはりネガティブな気分になることがある


ATSの報告をみると、そういう考えは良くないのかもしれない・・・



FVC減少していく場合でも特発性肺線維症治療継続しましょう
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ATS/51613


NathanらのASCENDCAPACITY研究  1247名、ピルフェニドン 34名、プラーボグン 68名で、治療開始6ヶ月間にFVC10%以上低下した症例に注目したデータ解析


ピルフェニドン群患者のうち、58.8%がFVC減少なし
プラシーボ群では 38.2% (p=0.059)

on-treatment解析結果も同様。ピルフェニドン群1例、プラシーボ群15例でFVC10%以上減少もしくは死亡で、相対的差 83.3% (p=0.032)




2014年10月17日金曜日

米国FDA:特発性肺線維症薬剤 ピルフェニドン・ニンテダニブ承認


nintedanib (Ofev):血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)の1-3、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の1-3、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のαとβを標的とする低分子チロシンキナーゼ阻害薬

pirfenidone (Esbriet):ピレスパ:炎症性サイトカイン(TNF-α,IL-1,IL-6等)の産生抑制と抗炎症性サイトカイン(IL-10)の産生亢進を示し,Th1/2バランスの修正につながるIFN-γの低下の抑制,線維化形成に関与する増殖因子(TGF-β1,b-FGF,PDGF)の産生抑制などの作用


FDA News Release
FDA approves Ofev to treat idiopathic pulmonary fibrosis
For Immediate Release
October 15, 2014
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm418994.htm



DA News Release
FDA approves Esbriet to treat idiopathic pulmonary fibrosis
For Immediate Release
October 15, 2014
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm418991.htm

2014年4月8日火曜日

modified ILD-GAP Index:すべての間質性疾患に対して応用可能!

慢性間質性肺疾患(ILD)におけるリスク予測は、その疾患毎特異性;患者毎特異性のばらつきのため、困難。GAPモデルを用いた、慢性ILD患者死亡率予測の正確性について検討。
要素としては、IPF(特発性肺線維症)患者で検討された性別、年齢、肺機能の予測モデルに基づく。

IPF(307)、慢性過敏性肺臓炎(206)、結合組織疾患関連ILD(281)、特発性NSIP(45)、分類不能ILD(173)


Predicting Survival Across Chronic Interstitial Lung Disease: The ILD-GAP Model
Christopher J. Ryerson,
Chest. 2014;145(4):723-728. doi:10.1378/chest.13-1474 

GAPモデルは全てのILDサブタイプにおいて良好なパフォーマンスを示し (c-index, 74.6 in the combined cohort)、全てのステージの重症度、フォローアップ期間評価横断的に維持できる。
  
GAPモデルは、代替的予測モデル比較して同様のパフォーマンスを示す。


修正ILD-GAP指数は、全てのILDサブタイプにおいて、単純リスク予測モデルとして 疾患特異的生存率推定のため、適応するよう開発


これに、 結合組織疾患関連ILD、慢性過敏性肺臓炎、特発性NSIPにおいて補正された生存率推定斟酌した疾患サブタイプを加えたもの

 
CHEST フルテキスト・アクセス権切れてた....


GAP index
http://pulmccm.org/2012/review-articles/new-ipf-staging-and-prognosis-model-announced-ann-intern-med/



noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note