2013年4月12日金曜日

「新型」インフルエンザに関する法律

無き祖父が名前に「新」をつけると、後々困るぞと、言ってた(嘘)が・・・「新幹線」は未だに「新幹線」・・・ 

「新感染症法」に、「新型インフルエンザ」か・・・ 最近の役人は「新型」がすきらしい。そもそも、新型インフルエンザは「novel influenza」の和訳。CDCのサイトでは、新しく判明したインフルエンザ血清型のを"novel"と表現するようだが、"novel influenza"にそれほど意味合いがあるとは思えないのだが・・・法律となり、法律が施行される。


法律名まで、「新型インフルエンザ等対策特別措置法 (平成二十四年五月十一日法律第三十一号)」
http://law.e-gov.go.jp/announce/H24HO031.html

”感染防止策や医療対策の手順を盛り込んだ行動計画案”



感染症学会であげられた論点・問題点
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/pandemic/topics/201210/527229.html
1.この法律は“新型”インフルエンザが対象か?  
2.そもそも“新型”インフルエンザとは何か? H5N1亜型なのか?  
3.H5N1亜型が本当にパンデミックを起こすのか?  
4.“新型”であれ、死亡が64万人などということは起こり得るのか?  
5.季節性インフルエンザ以下なら発動しないとあるが、発生後直ちに見極められるのか? また、その基準はどのようなものなのか?  
6.検疫(同法第29、30条)は必要なのか? 有効なのか?  
7.臨時の医療施設の開設(同法48、49条)とは「発熱外来」のことか?  
8.外出禁止や集会禁止(同45条)で果たして流行を抑えられるのか?  
9.インフルエンザで、電気やガス、水道が使えなくなるのか(同52条)?  
10.ワクチン対策(同46条)で、プレパンデミックワクチンは有効か? 安全か?  
11.流行の第一波では、抗インフルエンザ薬の早期投与が根本的対策ではないのか?

まとめ:感染症専門家の目から見てこれだけ多くの問題のある法律が、なぜ成立したのかと疑問視する声がほとんどだった。




新型インフルエンザ等対策特別措置法に関する質疑応答集
www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/housei/.../siryou3.pdf

新型インフルエンザとは、その観念としては、
季節性インフルエンザと抗原性が大きく異なるインフルエンザであって、一般に国民が免疫を獲得していないことから、全国的かつ急速なまん延により国民の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるもの 
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html 

具体的には

全国的かつ急速なまん延のおそれのある新感染症が発生したことを判断するに 当たっては、厚生労働省が、WHO、国立感染症研究所、研究者ネットワーク等を通じ、 2条1号 発生状況、最新の知見を情報収集し、これをもとに判断することとなる。
要するに厚労省が定義権をもち、官僚が「新型インフルエンザと言えば新型インフルエンザ」ということ。




第31条
(医療等の実施の要請等) 第三十一条  都道府県知事は、新型インフルエンザ等の患者又は新型インフルエンザ等にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者(以下「患者等」という。)に対する医療の提供を行うため必要があると認めるときは、医師、看護師その他の政令で定める医療関係者(以下「医療関係者」という。)に対し、その場所及び期間その他の必要な事項を示して、当該患者等に対する医療を行うよう要請することができる。 2  厚生労働大臣及び都道府県知事は、特定接種を行うため必要があると認めるときは、医療関係者に対し、その場所及び期間その他の必要な事項を示して、当該特定接種の実施に関し必要な協力の要請をすることができる。 3  医療関係者が正当な理由がないのに前二項の規定による要請に応じないときは、厚生労働大臣及び都道府県知事は、患者等に対する医療又は特定接種(以下この条及び第六十二条第二項において「患者等に対する医療等」という。)を行うため特に必要があると認めるときに限り、当該医療関係者に対し、患者等に対する医療等を行うべきことを指示することができる。この場合においては、前二項の事項を書面で示さなければならない。 4  厚生労働大臣及び都道府県知事は、前三項の規定により医療関係者に患者等に対する医療等を行うことを要請し、又は患者等に対する医療等を行うべきことを指示するときは、当該医療関係者の生命及び健康の確保に関し十分に配慮し、危険が及ばないよう必要な措置を講じなければならない。 5  市町村長は、特定接種を行うため必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、第二項又は第三項の規定による要請又は指示を行うよう求めることができる。

「医療関係者の範囲」は、今後の検討会議で決めるらしい。
「医療関係者が正当な理由がないのに前二項の規定による要請に応じないとき」の「正当な理由」とは「接種医師自身が新型インフルエンザ罹患」とのことを想定らしい。

損失補償・実費弁償(62条)、損害賠償(63条)
第五章 財政上の措置等 (損失補償等) 
第六十二条  国及び都道府県は、第二十九条第五項、第四十九条又は第五十五条第二項、第三項若しくは第四項(同条第一項に係る部分を除く。)の規定による処分が行われたときは、それぞれ、当該処分により通常生ずべき損失を補償しなければならない。 2  国及び都道府県は、第三十一条第一項若しくは第二項(第四十六条第六項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による要請に応じ、又は第三十一条第三項(第四十六条第六項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による指示に従って患者等に対する医療等を行う医療関係者に対して、政令で定める基準に従い、その実費を弁償しなければならない。 3  前二項の規定の実施に関し必要な手続は、政令で定める。 (損害補償) 
第六十三条  都道府県は、第三十一条第一項の規定による要請に応じ、又は同条第三項の規定による指示に従って患者等に対する医療の提供を行う医療関係者が、そのため死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり、又は障害の状態となったときは、政令で定めるところにより、その者又はその者の遺族若しくは被扶養者がこれらの原因によって受ける損害を補償しなければならない。 2  前項の規定の実施に関し必要な手続は、政令で定める。
上記、「特定接種」・「登録事業者」及び労務・施設確保に関する質問が多い。

そして、法律上の「正当な理由」に関する具体的な事項を聞きたがってるのがわかる。


指定(地方)公共機関は自治体に労務、施設、設備、物資の確保について応援を求 めることができ、正当な理由がない限り拒めないとされているが、具体的にどのような 内容を想定しているのか。


厚生労働大臣が、特定接種、登録事業者の登録に関し、労務又は施設の確保等 必要な協力を求めた場合に、協力を拒むことができる「正当な理由」とは、具体的には どのような理由を想定しているのか。
厚生労働大臣が、特定接種、登録事業者の登録に関し、労務又は施設の確保等 必要な協力を求めた場合、登録事業者、都道府県、市町村は、正当な理由がない限り 拒否できないが、これは法定受託事務か。費用弁済はされるのか。 


厚生労働大臣が、特定接種、登録事業者の登録に関し、労務又は施設の確保等 必要な協力を求めた場合、登録事業者、都道府県、市町村は、正当な理由がない限り 拒否できないが、これは法定受託事務か。費用弁済はされるのか。 
「新型インフルエンザ等にかかっていると疑うに足りる正当な理由」とは、臨床症状 に加えPCR検査結果陽性も含まれるのか。





「医療関係者が正当な理由がないのに前二項の規定による要請に応じないとき は、」とあるが、正当な理由については、医師の不在などが考えられるが、ここで想定し ている正当な理由は具体的にどのようなものか。 
応援を拒むことができる「正当な理由」とは、具体的にはどのような理由を想定して いるのか。
「正当な理由」「必要があると認めるとき」とは、具体的にどのような場合か。(停留施設の使用等、医療などの実施要請、他の治療公共団体への応援要求、感染防止のための協力要請、 土地等の使用,緊急物資の運搬
 



日本消化器がん検診学会: 血清ピロリ抗体とペプシノゲン組み合わせリスクへの批判

ヘリコバクター・ピロリ除菌療法に関する理事会声明
一般社団法人日本消化器がん検診学会
http://www.jsgcs.or.jp/02news/notice60.html

胃内視鏡などの画像診断を割愛する検診法の批判とABC検診(血中ピロリ抗体と血中ペプシゲン値組み合わせのリスク評価への批判がなされている。


リスクの高い集団に集中的に内視鏡検査を実施していくという方式の胃がん検診(いわゆるABC検診)を、標準法であるX線検査に代わる検診として導入する動きが一部であります。この検診により一般集団から容易にピロリ菌感染者を拾い上げ、除菌治療に誘導することが可能なことから、除菌治療による胃がん予防を標榜してこの検診を拡大していく可能性があります。この血清マーカーを用いた検診については、実施方法そのものが確立されたとは言い難いものであり、死亡率低減効果等、有効性のエビデンスが得られていないことから、対策型検診としては推奨されていない現状を踏まえますと、除菌治療を組み込んだこの検診を計画的な比較試験等による適正な評価を経ることなく拡大していくことは、看過できない大きな問題であると考えます。




内視鏡をスルーしたH.pylori検査を検診側が勧めることで、医療保険ルールや現存医学的エビデンスをを無視した除菌につながる可能性がある。

いまでも、検査機関側から勧められて、わけのわからないまま、H.pylori検査を組み込む事業者が存在する。


今回の、学会側の対応は、素直に評価できる。

座位時間長いと心血管疾患リスク増加

"sit on one's laurel" :あぐらをかく ・・・ということらしい

人間、あぐらをかくと、やっぱりだめなようだ。
でも、好きこのんで、座位仕事してるわけでもない場合もあるわけで・・・



座ってるばかりだと心血管系リスク増加するわけで、ある程度の運動量でないとなかなか相殺されない。

WHIコホートの報告

Relationship of Sedentary Behavior and Physical Inactivity to Incident Coronary Heart Disease: Results from the Women's Health Initiative
Circulation. 2012; 125: A006




上記AHA報告のJACCの4月9日出版で、閉経後女性に関する分析で、心血管疾患既往のない対象者で報告

Chomistek AK, Manson JE, Stefanick, ML, et al. The relationship of sedentary behavior and physical activity to incident cardiovascular disease: Results from the Women's Health Initiative. J Am Coll Cardiol 2013. Available at: http://content.onlinejacc.org.


運動活動群(高、中、低、無活動定義での)どの群でも、座位時間長いほど有害
例外は、運動カテゴリー最大群で、ジョギング4−5時間あるいは、ウォーキング7時間にそうとする群で、これらの女性では心血管リスク増加は見られず。
上から2番目の高運動群、中等度運動群、中等度運動週2.5時間、週8.4−20met-時間
中央値12.2年間のフォローアップで、座位時間が内外ほど、運動の少ないほど、心臓疾患、卒中のリスク増加と相関。

心血管疾患補正ハザード比は、座位時間1時間/1日増加毎にリスク増加 1.02(95% CI, 1.01-1.03)、また、運動週MET-hour増加毎に 0.990(95% CI, 0.987-0.992)。座位時間長いほど、運動が少なく、逆も同様。



脳波徐波同期音刺激で、睡眠リズム改善し、記憶改善する可能性 ・・・ 真の睡眠Capへ?

脳の活動性に同調した聴覚刺激を与える、閉鎖ループは、脳の活動性を上げ下げして、記憶を助ける。結果、前日学習情報を記憶改善効果をもたらす。

睡眠中のslow oscillation rhythmとsynchronyする音刺激は効果的という報告。


真の睡眠キャップができるのかもしれない。


脳のリズムは、学習・記憶作成可能とするため、異なる状況下での情報加工調整に働く。
<1 blockquote="" hz="">
徐波oscillation rhythmをより促進する、
徐波oscillationの出現常態をより促進するリズム出現する聴覚刺激が、徐波oscillation rhythmをより深く促進し、位相紡錘波活動性を促進し、結果、叙述的記憶が固定化される。
タイミングを外した徐波oscillationリズム刺激では無効。
この閉鎖ループ刺激により、睡眠リズム促進し、機能的向上が図れるかもしれない。



Auditory Closed-Loop Stimulation of the Sleep Slow Oscillation Enhances Memory Hong-Viet V. Ngo, et. al.
j.neuron.2013.03.006


テレビをつけっぱなしにして寝ると、当然ながら、上記synchronicityに悪影響を与える。不眠を訴える高齢者の多くに、寂しいからとテレビつけっぱなし、電灯明々と・・・という場合がある。

私の聞き違い? メタボリックメモリーの解説

たまたま偶発的に見た某国営放送の糖尿病解説、"metabolic memory"を私と異なる理解で説明している場面に出くわした。
「一度、糖尿病のコントロールを良くすると、将来的に、動脈硬化への防御作用は継続する。これをメタボリックメモリーといい、血糖コントロールをがんばってください」という内容に聞き取れた。


metabolic memoryって、「過去の高血糖暴露の痕跡が、かりに血糖正常化しても、その後の糖尿病血管合併症に影響を与える」という悲観的なものとおもってたけど・・・違う解説を聞いてしまった。

調べてみた。


The concept of a “metabolic memory,” that is of diabetic vascular stresses persisting after glucose normalization, has been supported both in the laboratory and in the clinic and in both type 1 and type 2 diabetes.

血糖改善後も糖尿病血管性ストレスは持続することは、検査レベルでも、臨床レベルでも、1型でも、2型でも、支持される。
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism February 1, 2009 vol. 94 no. 2 410-415

ひょっとしたら、メタボリックメモリーという現象があるから、気を引き締めて、常に厳格な血糖コントロールしてくださいという意味だったのかもしれない。その場合でも、ACCORD studyの知見に反することとなるけど・・・


テレビ局側でカットされ、誤解を与える番組になった可能性があるが、糖尿病患者さんたちが多く見る番組 ・・・ 医学監修まともにやってはどうだろうか?

NHKの解説は、政治的におかしいことは周知の事実だが、ためしてガッテンだけでなく、E-TVでやられている番組でも変。



本日放送分で確認した・・・ NHKはこの放送なんども繰り返しているらしい

やはり、薬の効果として、「メタボリック・メモリー」を紹介している。





「メタボリック・ドミノ」は説明としてうまいなぁ・・・と思ってただけに、なんだか残念。

カナダ糖尿病協会積極的ガイドライン:40歳以上全員スタチン、55歳以上全員降圧剤投与

糖尿病患者は全員、スタチンを40歳で、血圧薬剤は55歳で、なにもリスクがなくても服用すべき、そして、15歳で糖尿病の場合、30歳を超えたらスタチン服用すべき

カナダ糖尿病協会(CDA)のガイドライン

http://guidelines.diabetes.ca


米国糖尿病協会:ADAでは、他に少なくとも一つのリスク要素がある場合とされている。糖尿病患者の多くが高血圧症を有することから、現実的にはそう差はないのかもしれないと解説もされているが、積極的なスタンスである。
ACE阻害剤・ARB使用は55歳以上ではは同様。高血圧・微量アルブミン尿・心血管疾患のある糖尿病患者では推奨されている。しかし、これらの薬剤は、アルブミン尿発症遅延化エビデンスは十分ではなく、若年でも全てすべからく投与に対し疑問視している解説。
スタチン投与に関しては、http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Diabetes/3840040歳での使用は grade Dとされ、2型糖尿病では grade A, level-1 evidenceとされる。

解説:http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Diabetes/38400



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