2012年12月8日土曜日

BG系睡眠薬は市井でも肺炎を増加させ、肺炎死亡率増加させる


重篤な患者では、ベンゾジアゼピン系は、感染症、多くの敗血症死亡率増加に関連する。しかし、市井でのベンゾジアゼピン系使用と肺炎リスクの関連は不明であった。

市井でのベンゾジアゼピン使用も、市中肺炎発症リスク増加と関連、市中肺炎死亡率増加とも関連している可能性がある

The impact of benzodiazepines on occurrence of pneumonia and mortality from pneumonia: a nested case-control and survival analysis in a population-based cohort Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2012-202374
nested case-control study(対照 29697、市中肺炎:CAP症例 4964)をHealth Improvement Networkから抽出

ベンゾジアゼピン薬剤は、肺炎リスク増加と関連  (OR 1.54, 95% CI 1.42 to 1.67)

ジアゼパム(セルシン、ホリゾンなど)、ロラゼパム(ワイパックスなど)、テマゼパム(エバミールなど)に関しては、CAPリスク増加と関連するが、クロルジアゼポキシド(バランス、コントールなど)ではCAP発症と関連せず

薬剤クラスとして、ベンゾジアゼピン系薬剤は、事前CAP診断後の30日死亡率 (HR 1.22 (95% CI 1.06 to 1.39)) 、長期観察死亡(HR 1.32 (95% CI 1.19 to 1.47)) と相関する

ジアゼパム、クロルジアゼポキシド、ロラゼパム、テマゼパムはこれらの患者の長期間観察死亡率と関連



症例対照研究のため挟雑要素・共役要素入り込む可能性があるが、年齢の層別化くらいして欲しかった。

睡眠薬と死亡率の関連 ;年18回分処方ですら死亡率増加 H24/02/29

新規睡眠薬スボレキサント(オレキシン受容体アンタゴニスト) 第III相試験で有用性 H24/06/15



薬物だけでコントロールするってのがそもそも間違いのような気がする。“不眠症”とは、“眠れないことを悩む”ことであり、“眠れなくても悩まなければ不眠症でない”


睡眠薬→転倒→肋骨骨折など→疼痛咳嗽忌避による気道感染増悪の可能性がある
マイスリーは、転倒の独立した危険因子 ・・・ 即刻対処必要 H24/11/21
MrOS研究:老人肋骨骨折リスク:骨折既往、骨密度低値 2010年 03月 17日
メタアナリシス:薬剤と高齢者転倒 2009年 11月 24日


肋骨ベルト禁忌という認識のある日本外の国でも、関連性があるわけで、転倒と肺炎リスク貯蔵させる肋骨ベルトの関連が日本ではなおさらかも。


睡眠薬処方使用に関して強力なRegulationが必要な時期 ・・・ 不要な医療費を増大させている可能性がある。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note