2013年7月5日金曜日

ケアホーム住居者:運動介入にてうつ改善示せず

某アジア一国の整形外科関連学会が、まともな臨床的前向き研究証拠示さず、ロコモとかロコモトレーニングとか提唱しているが、あれってそんなにうまく効果証明できるはずもないと私は思う

以下の論文は・・・運動介入によるうつ改善をめざしたもの

高齢ケアホーム居住者において、うつ は、アウトカム不良と関連。運動は、低リスク介入として、希望が託されている。中等度強度の運動プログラムは、うつ症状広汎的にケアホーム居住者の症状を軽減するか仮説検証。

クラスターランダム化対照化治験

結論から言えば、有意差認めず ・・・ 介入治験はうまく効果証明できてない



Exercise for depression in elderly residents of care homes: a cluster-randomised controlled trial
Martin Underwood , et. al.
The Lancet, Volume 382, Issue 9886, Pages 41 - 49, 6 July 2013

2008年12月から2010年4月9日まで、ケアホームをランダム化
ランダム化にて、78施設、891名  (介入 35、対照 43) 

5研究被験者グループと5非研究住民グループのグループ 運動平均セッション数 3191

GDS-15スコアのある居住者で、 ベースラインでうつ状態 374/765(49%)
12ヶ月フォローアップスコアあるのは484/765 (53%)

GDS-15スコア全体では、12ヶ月時点で、介入群では対照群に比べ、0.13(95% CI -0.33 〜 0.60)点高い。

ベースラインでのうつ居住者に限れば、 GDS-15スコアは、対照群に比べ、介入群では、0.22 (95% CI -0.52 〜 0.95) 高い。

横断区分解析研究終了時、ランダム化後132名の追加居住者を含み、うつ状態オッズ比は 対照比較の介入群 0.76( 95% CI 0.53 〜 1.09)




HPV:健康成人への口腔感染は稀で多くは自然消失する ・・・ 男性HPVワクチンって不要では・・・

HPV経口感染は口腔咽頭がんの要因、男性での発生頻度は不均衡的に増加しているが、その予防手段は不明。念頭にはHPVワクチンが有ると思うのだが・・・
HPV4価ワクチン:男性への有効性2011年 02月 03日
CDC: いわゆる子宮頸がんワクチン男児(男性)接種推奨 H24.2.6

HPV感染の自然史に関わる報告

結論は、健康成人男性での、発がん性HPV口腔感染は稀で、しかも、感染は1年以内に消失する



HIM( HPV Infection in Men )コホート :ブラジル・メキシコ・米国居住、HIV陰性・性器関連がん病歴無し

HPV感染確認のため、口腔洗浄・うがいサンプル2回以上とアンケートを、4年間、6ヶ月毎

Incidence and clearance of oral human papillomavirus infection in men: the HIM cohort study
The Lancet, Early Online Publication, 2 July 2013doi:10.1016/S0140-6736(13)60809-0Cite or Link Using DOI

フォローアップ期間 中央値 12.7ヶ月(IQR 12.1-14.7)ヶ月
1526名、平均  18-73歳


フォローアップ12ヶ月間で、
全セロタイプHPV経口感染発症は 4.4%(95% CI, 3.5 - 5.6; n=115 感染発症)
発がん関連HPV経口感染 1.7% (1.2—2.5; n=53 感染発症)
HPV16経口感染 0.6% (0.3—1.1; n=18 感染発症)


発がん性HPV経口感染は喫煙と有意相関するが、婚姻状態・同棲状態とは相関しない。
しかし、各国、年齢群、記録性行為横断的に同様。


HPVセロタイプ全てで、感染期間中央値は6.9ヶ月(95% CI, 6.2-9.3; n=45 感染消失 )
発がん性HPVでは、6·3 ヶ月 (6·0—9·9; n=18 感染消失 )
HPV16では、 7·3ヶ月 (6·0—not estimable; n=5 感染症質)


HPV16経口感染発生18回のうち、2回以上の研究受診で持続したケースは、8回

結論としては、健康成人男性での、発がん性HPV口腔感染は稀で、しかも、感染は1年以内に消失する。感染関連予防効果を明確化するHPV自然史に関する追加研究が必要。




SLE:低ビタミンD患者へのビタミン剤補充 ・・・ 疾患活動性・蛋白尿関連指標改善

ビタミンDと免疫系の関連性機序的は以前から話題になっているが、実際の疾患でのそのインパクト・・・ 疾患活動性を治癒的に改善するほどではないが、補完治療としては意味はありそう。

活動性スコア 21%ほど改善し、 蛋白尿と関連する臨床指標を15%ほど改善する

Vitamin D in Systemic Lupus Erythematosus: Modest Association With Disease Activity and the Urine Protein-to-Creatinine Ratio
Michelle Petri1, et. al.
Arthritis & Rheumatism   Volume 65, Issue 7, pages 1865–1871, July 2013

SLE患者でのビタミンD濃度増加が疾患活動性改善と関連するかの検討

25−OH D3< 40 ng/ml低値 総数 1006名のSLE患者患
ビタミンD2 50,000 unit 週投与 + カルシウムビタミンD3 1日2回投与

SLE患者特性: 女性 91%、 平均年齢 49.6歳、 白人 54%、 アフリカ系アメリカ人 37%、他 8%
25(OH)D  40 ng/ml未満患者において、 25(OH)D 20-unit 増加毎、「Safety of Estrogens in Lupus Erythematosus National Assessment (SELENA) version of the Systemic Lupus Erythematosus Disease Activity Index (SLEDAI)」 22の減少を認めた (  95% 信頼区間 (95% CI], - 0.41, - 0.01)  p=0.032


これは、SELENA-SLEDAI 5以上症例オッズ 21%減少に相当。


平均尿中蛋白/Cr比は2% ( 95% CI -0.03, -0.01)減少 p = 0.0001
これは、15%減少症例オッズ15%(95% CI 2.27減少に相当


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