2012年1月26日木曜日

”退院”はともかく、”入院”を曜日で削減するって・・・ 頭おかしいんじゃないのか? 厚労省!

金曜入院と月曜退院が多い病院、診療報酬減 厚労省方針

http://www.asahi.com/politics/update/0126/TKY201201250784.html

  厚生労働省は、入院期間が長くなりがちな「金曜入院」や「月曜退院」などの割合が高い病院について、病院側が受け取る入院基本料を減額する方針を固めた。不必要な医療費を抑制するねらい。診療報酬改定を議論している中央社会保険医療協議会で了承されれば、4月から実施する。  厚労省によると、金曜日に入院した患者の平均入院日数は18.14日で、曜日別で最長。最も短い水曜日の入院患者より3日余り長い。一方、退院の曜日別では、月曜日が17.79日と最も長く、最も短い土曜日退院とは3日近い差があった。  金曜日の入院は全体の14%、月曜日の退院は11%で、曜日別で見ると少なめ。ただ、厚労省は、治療を行わないことが多い土日を挟んで入退院させることが、入院日数を長くして医療費を押し上げる一因になっていると判断。高齢化で医療費が年々増えるなか、効率化のために見直すことにした

”退院”はともかく、”入院”を曜日で削減するって・・・ 頭おかしいんじゃないのか? 厚労省!


患者は我慢して我慢して土日が怖いので、金曜日受診、即、入院  って パターン多いことをしらないのだろうなぁ
・・・ さすが、臨床経験の少ない(乏しい)とはいえ ・・・ アホすぎないか?


土日退院に対応するためには、会計のため、事務員を土日勤務させなければならない。則ち、休日・祝日加算を従業員へ支払わなければならない。疲弊化した病院に さらなる負担を強いることになるだろう。

中年公務員のデータ;長時間労働ほど大うつエピソード増加

中年公務員のデータ;長時間労働ほど大うつエピソード増加
Overtime Work as a Predictor of Major Depressive Episode: A 5-Year Follow-Up of the Whitehall II Study
Virtanen M, Stansfeld SA, Fuhrer R, Ferrie JE, Kivimäki M (2012)
PLoS ONE 7(1): e30719. doi:10.1371/journal.pone.0030719


“報道の自由度”  日本のランク低下 主犯たちの記事

“報道の自由度”



http://en.rsf.org/squelettes/img/en/logo-en.png

http://en.rsf.org/press-freedom-index-2011-2012,1043.html

HDL特性改善:ナイアシン徐放・シンバスタチン合剤はアトルバスタチンより

イベントへの影響は不明で、あくまでも検査上の影響だが・・・
SIMCOR® (niacin extended-release / simvastatin) という合剤の効果報告



Niacin extended-release/simvastatin combination therapy produces larger favorable changes in high-density lipoprotein particles than atorvastatin monotherapy
Vascular Health and Risk Management 
Published Date January 2012 Volume 2012:8 Pages 39 - 44 
DOI: http://dx.doi.org/10.2147/VHRM.S22601


ナイアシン徐放+シンバスタチン(NER/S) vs アトルバスタチン単剤

前者により、HDL分子サブクラスの数・サイズ、small HDLの数の減少を示した。

加えて、small・medium/large HDL粒子サイズの分布に変化が見られた。


軽度認知機能障害は男性に起きやすい

MCI(mild cognitive impairment;軽度認知機能障害)は男の方が多い。


The incidence of MCI differs by subtype and is higher in men:
The Mayo Clinic Study of Aging
Neurology WNL.0b013e3182452862; published ahead of print January 25, 2012, 

Mayo Clinic Finds Mild Cognitive Impairment is Common, Affects Men Most http://newsblog.mayoclinic.org/2012/01/25/mayo-clinic-finds-mild-cognitive-impairment-is-common-affects-men-most/


 1500名ほどの高齢者を3年間追跡し、この間、男性は1000名あたり72、女性は57名発症の頻度であるという報告。

 年齢、教育・婚姻状態などによる影響はあるが、性差の影響だけは一貫しているという報告。


心血管生涯リスクの検討(10年程度の検討ではなく・・・) 55歳のリスク状態で2-3割決まる

近年、心血管疾患荷重を減らそうとする臨床的・公衆衛生的努力はグローバル、短期(一般に10年間)リスク推定に基づいている。しかし、短期的な意味では大多数が低リスク。

生涯リスクを計算することが、より包括的アセスメントとしてふさわしいのは当然。

ということで、18のコホート、男女250,000名を越える人員のデータ(Framingham Heart Study、 Multiple Risk Factor Intervention Trial、 Coronary Artery Risk Development in Young Adults study 、 Multi-Ethnic Study of Artherosclerorisisを含む)から、リスク要素の重みに従い層別化し、非血管疾患リスクを完全に補正することをめざして、心血管イベントの生涯リスクを計算。



リスク要素
  • 糖尿病
  • 現行喫煙
  • 平均コレステロール: 180mg/dL未満
  • 平均収縮期血圧: 薬物無しで 120/80 mm Hg 未満
1つ以上で、リスクありとする。


80歳以上の心血管死亡リスクは、55歳でのリスク状況で、男で29.6%、女で20.5%予測できるということになる。

Lifetime Risks of Cardiovascular Disease

Jarett D. Berry, M.D., Alan Dyer, Ph.D., Xuan Cai, M.S., Daniel B. Garside, B.S., Hongyan Ning, M.D., Avis Thomas, M.S., Philip Greenland, M.D., Linda Van Horn, R.D., Ph.D., Russell P. Tracy, Ph.D., and Donald M. Lloyd-Jones, M.D.
N Engl J Med 2012; 366:321-329January 26, 2012


18のコホート研究(257,384名の黒人男女、白人男女)で心血管リスク+
45、 55、 65、 75歳で測定
血圧、コレステロール、喫煙状態、糖尿病を5つのmutually exclusive categoryに分けて検討
残りの心血管余命リスクを、対抗イベントとして心血管死無しを指標として、年齢毎カテゴリ毎推定

リスク要素層別化横断的に、心血管疾患生涯リスクの著明な差を見いだした。
55歳の被験者の内、至適リスク要素特性(総コレステロール  , < 180 mg /dL [4.7 mmol /L]; 血圧 < 120 mm Hg 収縮期と  80 mm Hg d拡張期; 非喫煙状態s; 非糖尿病状態 )は、リスク要素2つ以上の被験者にくらべ 80歳での心血管死亡リスク低値  (男性: 4.7% vs. 29.6%, 6.4% vs.女性  20.5%)

これら至適リスク要素特性 は、致死的冠動脈疾患・非致死的心筋梗塞生涯リスクも低い  (男性 3.6% vs. 37.5%, 女性 < 1% vs. 18.3% ) 、致死的・非致死的卒中 (男性 2.3% vs. 8.3%,  女性 5.3% vs. 10.7%)

リスク要素層別化内でも同様の傾向が、黒人・白人ともにことなるbirth cohort横断的に見られる







黒人・白人男性 リスク要素集合体・死亡リスク競合補正心血管死亡リスク(55歳時)
 





 白人・黒人女性 リスク要素集合体・死亡リスク競合補正心血管死亡リスク(55歳時)

 


解説:http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Prevention/30854

コエンザイムQ10は血圧コントロール不充分例の補完治療としても不適切

メタボリックシンドローム+血圧コントロール不良 30名 に対し、coenzyme Q10 100mg/日 プラシーボとの12週間交差対照トライアル


プラシーボ比較で、 coenzyme Q10では、24時間持続血圧の収縮期血圧、拡張期血圧、心拍と関連せず(0.60、 P = 0.12、P = 0.10)
しかし、昼間拡張期血圧は、coenzyme Q10で、90mm Hg、85 mm Hg以上閾値に対する治療としては有意に低下 (P = 0.007、P = 0.03)
Coenzyme Q10は、耐用性は良いが、臨床的な安全性パラメーターの変化と関連せず。


A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Crossover Study of Coenzyme Q10 Therapy in Hypertensive Patients With the Metabolic Syndrome
American Journal of Hypertension (2012); 25 2, 261–270. doi:10.1038/ajh.2011.209


coenzyme Q10は、一部状況では、拡張期血圧改善する可能性があるが、メタアナリシスで報告されてたよりその影響は少なく。さらに、メタボリックシンドローム合併降圧剤投与でも不充分文和血圧コントロールの時の補完治療としては不適切である。




Unfortunately we are unable to provide accessible alternative text for this. If you require assistance to access this image, please contact help@nature.com or the author


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昼間の血圧を明らかに下げているのに、降圧治療として不適切・・・という部分に反論が出るかもしれない。
この研究はABPMで検討されている。そのため、昼間の降圧降下程度では、トータルとしては意義が少ないと説明されている。
降圧効果の判定に関してABPMでその有効性が要求され手いる時代なのである。
昼間の通常の診察室血圧が下がった位では・・・その意義付けの地位は低いということなのだろう。

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