以下は、高齢者女性における運動の検討
週何回どの運動をするかというのが重要
今回は、週毎に1回ずつ好気的・嫌気的運動を行うか、2回ずつ行うか、3回ずつ行うか、単純に、それぞれの回数ともに増加させた場合の効果比較。
いずれの運動も除脂肪体重・筋力増加し、脂肪量減少させる効果があった。
しかし、週2回ずつの好気的運動トレーニングと嫌気的運動トレーニングの組み合わせ、すなわち週4回の運動がもっとも確実に、総消費エネルギーも、運動消費エネルギーも増加した。
週毎の運動回数は多ければ多いほど良いというものではない。
週2回好気・週2回嫌気運動においては非運動トレーニングAEE(運動以外の活動性エネルギー消費量)が有意に増加するが、運動回数の多い、週3回好気・週3回嫌気運動トレーニングむしろ減少するということから、エネルギー消費時間が長すぎて回復する時間が確保できず、運動エネルギーを押さえる順応反応が生じてることが考えられる。
Combined Aerobic/Strength Training and Energy Expenditure in Older Women.
Med Sci Sports Exerc. 2013 Jan 30.
Hunter GR, et. al.
【目的】高齢者群において
レジスタンス・トレーニングとエアロビック・トレーニングに関する、3つの異なるパターン
総エネルギー(TEE)と、活動性関連エネルギー消費量(AEE)への影響
【方法】
72名女性、60-74歳をランダムに以下の3つの群に割り付け
・
エアロビック 週1回+レジスタンス 週1回(1+1)
エアロビック 週2回+レジスタンス 週2回(2+2)
エアロビック 週3回+レジスタンス 週3回(3+3)
体組成(DXA)、疲労感、うつ、気力(アンケート)、筋力(IRM)、血中サイトカイン(ELISA)、最大酸素摂取量(漸増式トレッドミル)、安静時エネルギー消費量、TEE測定
以上を前値と、16週後測定
エアロビックトレーニングは、最大心拍80%レベルの40分間
レジスタンストレーニングは、10の異なる運動の10回の反復2回(最大反復の80%レベル)
【結果】
全てのグループで、除脂肪体重増加、筋力、好気的運動能力増加、脂肪量減少
サイトカインや疲労・うつに関して、グループ介入毎に差を認めず
フィットネス・体蘇生変数に関して群差がでるまでの時間にはなかった
2+2群で、TEEとAEE増加するが、他の群では見られなかった。
非運動トレーニング(NEAT)は、2+2群で有意に増加(+200 kcal/日)
1+1群は増加傾向を示した(+68 kcal/日)
3+3群は有意に減少(-150 kcal/日)
高齢女性(60-74歳)女性の話・・・男性、若年者、より高齢者には別のパターンがあるのかもしれない。また、長期継続した場合に、運動外運動代謝低下というのが解消される可能性も考えられる。