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2016年4月15日金曜日

Swedish Spinal Stenosis Study (SSSS) :腰部脊柱管狭窄症手術 脊椎固定術加える必要性に疑問

腰部脊柱管狭窄症(LSS)±変性脊椎すべり症に対する、脊椎固定術+外科的減圧術 vs 外科的減圧術のみ比較

Swedish Spinal Stenosis Study (SSSS)


e.g. http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000170.html
手術療法の基本は、神経除圧術(椎弓切除術)です。本法は椎弓という腰椎の骨の一部を切除することにより、神経に対する圧迫を解除します。本法は19世紀から行われており、本疾患に対する手術法として日本国内のみならず世界各国で行われています。脊柱管狭窄の原因として腰椎変性すべり症(腰椎がずれてしまう状態)を合併している場合、原因となっている椎体を固定する手術(後方進入椎体間固定術、後側方固定術)が必要となる場合があります


とされていたが、固定術を加える必要性は乏しいという結論


A Randomized, Controlled Trial of Fusion Surgery for Lumbar Spinal Stenosis
Peter Försth, et. al.
N Engl J Med 2016; 374:1413-1423April 14, 2016
DOI: 10.1056/NEJMoa1513721

50−80歳247名の:腰部脊柱管狭窄症
 decompression surgery plus fusion surgery (fusion group) vs decompression surgery alone (decompression-alone group)

 プライマリアウトカムは、術後2年後Oswestry Disability Index (ODI; レンジ 0 〜 100, 高値ほど機能障害重度)


結論から言えば
ODIの平均スコア群間有意差認めず : fusion群 27 vs 減圧単独群 :24  P=0.24
6分間歩行距離 同様 : 397 m vs 405m  , P=0.72


変性脊椎すべり症有無で同様結果

5年フォローアップでも同様

入院期間は、fusion群 7.4日間 vs 減圧単独群 4.1日p (P<0 .001="" p="">追加手術必要数は同様

2015年6月10日水曜日

感覚的コントロール義肢 RCT

下肢切断7名の検討

Intutive controlって、直感的制御、あるいは、感覚的コントロールって訳すのだろうか?

盲検ランダム化交差臨床トライアル、片側膝上(n=6)、膝関節(n=1)切断

電極を残存肢筋肉装着、平坦地歩行、上り坂・下り坂歩行、階段昇降を含む20回のトライアルで、主要アウトカムはリアルタイムコントロールシステム各々での classification error。 Classification errorの定義: the percentage of steps incorrectly predicted by the control system (コントロール系ステップ内の過誤比率)

リアルタイムコントロール下での筋電図信号と履歴情報によりclassification errorの有意低下 (平均ステップ数683(range, 640-756 steps) あたり平均、 7.9% [95% CI, 6.1%-9.7%]) ;対照であるメカニカルセンサー (平均ステップ数692 (range, 631-775 steps)あたり、平均、 14.1% [95% CI, 9.3%-18.9%]) ;グループ間差平均 6.2% (95% CI, 2.7%-9.7%] (P = .01)




Intuitive Control of a Powered Prosthetic Leg During Ambulation
A Randomized Clinical Trial
Levi J. Hargrove,  et. al.
JAMA. 2015;313(22):2244-2252. doi:10.1001/jama.2015.4527.

Electromyographic (EMG) and Mechanical Sensor Placement and Example EMG Data Used for Intuitive Prosthetic Leg Control


Ambulation Modes and Transitions Investigated in the Study







安全面軽視で突っ走るロボット手術に危惧を感じる一方、ロボット制御義肢の開発は遅々としている印象がある


2015年5月16日土曜日

FDG-PETによる筋肉生理学検査

具体的にどういう方法なのか知りたいが、 [18F]-fluorodeoxyglucose (FDG)を用いたPETで、非侵襲的生理学検査法とのこと

運動による筋骨格筋急性変化をみることが可能になる


[18F]-FDG positron emission tomography—an established clinical tool opening a new window into exercise physiology
Thorsten Rudroff ,  et. al.
Journal of Applied Physiology Published 15 May 2015 Vol. 118 no. 10, 1181-1190 DOI: 10.1152/japplphysiol.01070.2014


2014年5月28日水曜日

LIFE研究:中等度運動強化プログラムにて、高齢者主要運動機能障害イベント減少 しかし、同程度の副事象イベントは?

整形外科系の先生達と久光製薬は国際的に通用しない、高齢化に伴う運動機能障害の特有名称をいつまで続けるつもりなのだろう・・・ 和製英語で日本語環境を汚すだけなのに・・・


高齢者への中等度身体活動性活性化プログラムで、単なる健康教育プログラムより重篤な運動機能障害発生を減少しうるという、以下のJAMA誌の報告。


だが、包括的には有意差はないものの、この報告だと、44名の効果を生み出すため、
死亡・生命危機関連・障害持続・入院といった重篤副事象が31名に生じている!


このことを軽視して良いのだろうか?

Effect of Structured Physical Activity on Prevention of Major Mobility Disability in Older Adults
The LIFE Study Randomized Clinical Trial
 Marco Pahor,  et. al. ; for the LIFE study investigators
JAMA. Published online May 27, 2014. doi:10.1001/jama.2014.5616

 多施設ランダム化トライアル(2010年12月終了、平均フォローアップ期間2.6年:2010年2月から2011年12月)。アウトカム評価者は介入割り付けブラインド化。

1635名の運動不足の身体制限ある男女(70−89歳)。身体制限定義は、 400m歩行可能ではあるが、 Short Physical Performance Battery9点以下。
http://geriatrictoolkit.missouri.edu/ShortPhysicalPerformanceBattery.pdf


介入:構造化、中強度身体活動プログラム;週2回センター施行、居宅週3−4回(エアロビック、レジスタンス、柔軟性トレーニング)(n=818)
対照:健康教育プログラム(n=817) ;高齢者特有なトピックスへのワークショップと上司ストレッチング運動

主要アウトカム:歩行400m不能という定義の、重篤運動機能障害


結果:  
主要アウトカムである、400m歩行不能インシデントは
介入群である身体活動活性化群では、 30.1% (246 名)  vs 対照群である健康教育群 35.5% (290 名)   (hハザード比 [HR], 0.82 [95% CI, 0.69 - 0.98],  P =  . 03)


持続的運動機能障害発生では  介入群である身体活動活性化群 120 名 (14.7%) vs 対照群である健康教育群 162 名(19.8%)  (HR, 0.72 [95% CI, 0.57 - 0.91]; P  =  . 006)



重大副事象は介入群である身体活動性活性化群で 404 名 (49.4%)  vs 対照群である健康教育群  373 名 (45.7%)  (リスク比 , 1.08 [95% CI, 0.98 - 1.20])



運動することは 多くのベネフィットをもたらす。ただ、

2013年12月26日木曜日

多施設二重盲験シャム対照:半月板損傷:半月板切除術関節鏡手術にて改善効果認めず

 内視鏡的膝関節半月板切除術は整形外科手術として最も多い手術の一つ。だが、その有効性検討は十分でない。
146名(35〜65歳)膝症状を有する、変性的内側半月板断裂・膝変形性関節ではない例の 多施設ランダム化二重盲験sham対照トライアル。プライマリアウトカムは、Lysholm及び Western Ontario Meniscal Evaluation Tool (WOMET) スコア

 ITT分析にて、ベースラインから12ヶ月までプライマリアウトカムに差を認めず

Arthroscopic Partial Meniscectomy versus Sham Surgery for a Degenerative Meniscal Tear
Raine Sihvonen, et. al.
 for the Finnish Degenerative Meniscal Lesion Study (FIDELITY) Group
N Engl J Med 2013; 369:2515-2524December 26, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1305189


膝関節半月板切除術:partial meniscectomy
手術療法として以前は、半月板全切除術が行われていましたが、半月板を全て切除することで変形性膝関節症が続発するため、現在ではできるかぎり半月板を温存する手術が行われます。まず、関節鏡にて半月板の損傷の程度を確認し、縫合できる状態であれば半月板縫合術を行います。半月板の縫合できない場合には、傷んだ部分のみを切除する部分切除術を行います。関節鏡を用いるため、手術の創は小さく1cmの創が2、3箇所できるのみですが、縫合する場合は、損傷の部位と種類により、関節鏡視下で可能な場合と、関節を切開して直接する場合などがあります。http://www.kitasato-u.ac.jp/hokken-hp/section/shinryo/orthopedics/disease/if.html

2013年11月28日木曜日

身体的脆弱性国際的コンセンサス → 日本毒等の暴走概念である「ロコモ」を懸念する!

 昨今、日本では、他専門職団体・学術団体のコンセンサスがなされているとは言えないのに、「ロコモティブ・シンドローム」をまるで確立した疾患群のように宣伝し、マスメディアや製薬会社(久光・大正富山など)を巻き込む趨勢に辟易している。
 この概念は筋骨格筋系脆弱性以外無視しているかなり偏った概念であり、学際的と言えない、特定団体利益誘導概念なのである。


 【軽薄概念・ミスリーディング行為】ロコモ:運動療法介入エビデンス乏しい、 そもそも運動制限を生じる原因は整形外科疾患だけじゃない
http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/09/blog-post_8592.html


さっそく ・・・ ロコモの犠牲? NHKで骨折事故 2009年 04月 07日
http://intmed.exblog.jp/8149095/


「ロコモ」・・・いい加減にしてくれないか カタカナ概念 2009年 03月 05日
http://intmed.exblog.jp/8029696/ 

 国際的に、身体的脆弱性に関して、主要団体からのコンセンサスができた。 これでは、運動器関連疾患だけでなく、「多原因由来の医学的シンドローム」と定義されている。

 これこそが、国際的に通用する概念である。 →  臨床整形外科学会の諸君と偉そうに言い放ってみせる!



Frailty Consensus: A Call to Action
JAMDA Volume 14, Issue 6 , Pages 392-397, June 2013
Journal of the American Medical Directors Association

6つの主要国際団体コンセンサスにて以下の4つのコンセンサスポイント

身体的脆弱性
1. Physical frailty is an important medical syndrome. The group defined physical frailty asa medical syndrome with multiple causes and contributors that is characterized by diminished strength, endurance, and reduced physiologic function that increases an individual's vulnerability for developing increased dependency and/or death.

2. Physical frailty can potentially be prevented or treated with specific modalities, such as exercise, protein-calorie supplementation, vitamin D, and reduction of polypharmacy.

3. Simple, rapid screening tests have been developed and validated, such as the simple FRAIL scale, to allow physicians to objectively recognize frail persons.

4 .For the purposes of optimally managing individuals with physical frailty, all persons older than 70 years and all individuals with significant weight loss (≥5%) due to chronic disease should be screened for frailty.

2013年10月17日木曜日

特発性側湾症若年者へのBracing効果

Effects of Bracing in Adolescents with Idiopathic Scoliosis
Stuart L. Weinstein,  et. al.
N Engl J Med 2013; 369:1512-1521October 17, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1307337




多施設研究で、242名の毛唐し、116名をbracingと観察として選択
18時間最低限braceを装着し、プライマリアウトカムを50度以上のカーブ進行(治療失敗率)と側湾症進行なく成長した比率とする

有効性あきらかなため、トライアルを早期中断

治療成功率は72%で、対照では48%
(propensity-score–補正治療成功オッズ比, 1.93; 95% 信頼区間[CI], 1.08 to 3.46)


ITT解析にて、治療成功は75% vs 対照 42%  (オッズ比, 4.11; 95% CI, 1.85 to 9.16)


brace装着時間と治療成功率とに正の相関認める (P<0 .001="" p="">


2013年10月1日火曜日

反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS):低周波刺激・両側刺激は運動能回復に役立ち、高周波刺激は卒中後疼痛回復に役立つ

World Congress of Neurology
Source reference: Chervyakov A, et al "Capability of navigated repeated transcranial magnetic stimulation in stroke rehabilitation (randomized blind sham-controlled study)" WCN 2013.

medpage: http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/WCN/41970


反復経頭蓋磁気刺激法(rTMS)による両脳半球への刺激は、spasticity(痙性)にはかなりの効果が期待できるし、運動回復には低周波刺激がベスト、10Hz刺激は疼痛改善に効果的だが、痙攣リスクをもたらす可能性がある。

ロシア・モスクワの研究施設からの報告


2013年9月10日火曜日

骨粗鬆症椎体骨折への脊椎強化治療への効果報告は選択バイアスが多く、効果不明

spinal augmentation、脊椎強化治療で、具体的には、椎骨形成術(kyphoplasty)や椎体形成術(vertebroplasty)のこと

骨粗鬆症椎体骨折への脊椎強化治療への効果報告は選択バイアスが多く、効果不明

Major Medical Outcomes With Spinal Augmentation vs Conservative Therapy
Brendan J. McCullough,  et. al.
JAMA Intern Med. 2013;173(16):1514-1521. doi:10.1001/jamainternmed.2013.8725.

【重要性】
骨粗鬆症椎体圧迫骨折へのspinal augmentation (vertebroplasty or kyphoplasty) の症状へのベネフィットは議論様々。医療支払い住民ベース研究にて保存治療に比べ、spinal augmentationによる死亡率有意減少の報告がある。しかし、非ランダム化状況であり、選択バイアスの可能性があり、結果に影響を与えていると考えられる。

【目的】  骨粗鬆症椎体骨骨折治療としてのspiral augmentationと保存治療の重大医療アウトカム比較。付加的に、施行前アウトカムを用いた選択バイアスの評価及びpropensity score analysisを行った。

【デザイン・セッティング・被験者】   椎体骨骨折新規診断のメディケア報酬請求後顧的解析(2002-2006 年)、30日、1年アウトカムを比較
・spinal augmentation (n = 10 541)
・保存治療 (control group, n = 115 851)
アウトカム比較は、患者住民統計指標補正・合併症状況補正の従来の多変量解析
9017対マッチ化propensity scoreを検討し、同じアウトカムを比較

【介入暴露】   Spinal augmentation (vertebroplasty or kyphoplasty) vs 保存治療

【主要アウトカム・測定項目】   死亡率、 重大合併症、医療リソース利用

【結果】   既存共役因子補正後、対照群より、augmented群で、有意に、死亡率低い (5.2% vs 6.7% at 1 year; ハザード比, 0.83; 95% CI, 0.75-0.92)
しかし、介入する以前のaugmented群患者群、すなわち、施行前サブグループ群と呼び、この群では、医学的合併症率が、対照群に比べ、骨折後30日間で少ない (6.5% vs 9.5%; odds ratio, 0.66; 95% CI, 0.57-0.78)、これは、医学的重症度が元々低かったことを意味する。

より選択バイアス斟酌したpropensity score後、1年死亡率は両群で有意差認めなくなる。
さらに、1年後重大医学合併症は2群同様で、医療リソース(入院、ICU利用、高次ナーシング施設)利用は増える。

【結論・知見】  選択バイアス斟酌後、spinal augmentationでは、死亡率改善認めず、重大医学的アウトカム改善も認めない。それどころか、医療リソース利用が増加する。
これは、診療報酬要求データ解析にて、認知されてない寄与要素補正後ミスリーディング結論に着眼した結果の報告である。



日本の診療報酬体系もこれくらいの寄与要素補正したデータで検討しなきゃ・・・

整形・運動系機能的疾患治療・診断にも、選択バイアスが深く関与した知見が多い

2013年8月23日金曜日

ランダム化二重盲験プラシーボ対照研究:急性頸部痛に対するボルタレンゲルの有効性安全性

ジクロフェナク・ゲルは、日本では、ボルタレンゲル1%として"変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎 (テニス肘等)、筋肉痛 (筋・筋膜性腰痛症等)、外傷後の腫脹・疼痛"の保険適応で、OTCとして外用鎮痛・消炎剤「ボルタレン®AC」が発売されているらしい。

値段
ボルタレンACゲル 50g:1980円
ボルタレンACゲル 25g:1280円
もうちょっと安くできないものか?
医療施策として考えるなら、医療リソース対比できないくらい安価な状況を作る必要があるとおもうのだけど・・・

Efficacy and safety of diclofenac diethylamine 1.16% gel in acute neck pain: a randomized, double-blind, placebo-controlled study
Hans-Georg Predel, et. al.
BMC Musculoskeletal Disorders 2013, 14:250 doi:10.1186/1471-2474-14-250
 Published: 21 August 2013

【序文】
頸部痛(NP)はプライマリケアで多い筋骨格筋疾患で、不快な症状の原因となることが多い。NSAIDSは頸部痛軽減し、炎症軽減効果が期待され、早期治癒の可能性も期待されている。局所投与として、Topical diclofenac diethylamine (DDEA) 1.16% ゲルが、急性慢性筋骨格筋疾患に対し有効で耐用されると判明しているが、急性頸部痛、NPに関する治療に関しては現在まで臨床的データは存在しない。この研究の目的はDDEA 1.16%ゲルの有効性安全性をプラシーボ比較で評価すること


【研究方法】
ランダム化、二重盲験、プラシーボ対照化研究において、急性頸部痛(n=72)
DDEA 1.16% ゲル(2g, 4×/day, 5日間) vs プラシーボ

有効性評価は、 pain-on-movement (POM)、 pain-at-rest (PAR)、 functional neck disability index (NDI) と response to treatment (decrease in POM by 50% after 48 h)

副事象;Adverse events (AEs) は全研究期間対象


【結果】
プライマリアウトカムである、48時間時点でのPOMは統計学的に有意に減少
DDEA gel (19.5 mm) vs. placebo (56.9 mm) (p < 0.0001)

これは、ベースラインからの減少として臨床的有意なものである (それぞれ、75% vs. 23% )


すべてのPOMスコアは。プラシーボ比較で、DDEAゲルで、1時間で有意に減少
PARやNDIスコアは、初期評価(24時間)から以降も減少  (all p < 0.0001)


治療反応性は、プラシーボ比較した場合DDEAゲル群で有意に良好 (94.4% vs.  8.3%) (p < 0.0001)

DDEAゲルの副作用なし


【結論】
DDEA 1.16% ゲルは、OTCとして入手可能、急性頸部痛に対し有効で、耐用性あり

有効性評価ツールにより、迅速に頸部痛改善し、頸部機能改善を示す。

しかし、これらのツールがほんとに比較可能性判断に有効で、信頼できるものか不明。

さらなる研究により、このDDEA 1.16%ゲルがこのありふれた機能低下状況に対する代替的治療オプションとなるか確認が必要であろう。

2013年8月21日水曜日

内側変形性膝関節症:メタ・アナリシスにて足底板使用支持するエビデンス無し

Lateral wedge shoe insoleとは、足底板

宣伝サイト e.g. http://www.drlannysinsoles.com



日本では、論文要約として有用という話もあるようだ;http://www.eisai.jp/medical/clinician/vol58/no603/pdf/sp13_603.pdf

上記日本での要約結論ではメタアナリシス手法使われておらず、その存在意味さえ疑問


で、メタアナリシス手法によると、研究方法の問題点が浮かび上がり、20項目WOMAC疼痛スケール 2.12点減少が示されるが、プラシーボに比べ明確な違いは証明できていない。
対照無しの通常の靴との比較というバイアスの存在が分析で指摘され、ブライド化されたneutralあるいはflatな足底板との比較では、その差が示されてない。


Lateral Wedge Insoles as a Conservative Treatment for Pain in Patients With Medial Knee Osteoarthritis
A Meta-analysis
Matthew J. Parkes, et. al.
JAMA. 2013;310(7):722-730. doi:10.1001/jama.2013.243229.


結論は、全研究メタ・アナリシス的プーリングにて、lateral wedgeと内側変形性膝関節症疼痛軽減に関し、統計学的に有意な関連性をみとめるが、比較要素として、neural insole使用研究が少なく、有意で、臨床的意義ある相関とは思えない。

故に、現状では、このlateral wedge shoe insole使用は支持できない。

2013年8月16日金曜日

ICU後身体機能低下:効果的介入は、今のところ、運動・理学療法に勝るもの無し

ICU入室というイベントは、重症疾患に関わる訳だが、その後、身体機能障害が5年間も続く。これに対抗するための身体機能ターゲット介入の有効性を評価。



Interventions to Improve the Physical Function of ICU Survivors – A Systematic Review
Enrique Calvo-Ayala, et. al.
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-0779

システマティックレビューにて、14研究がクライテリア一致。

介入は、運動/理学療法(PT)、非経口栄養、看護師指導フォローアップ、自発的啓発トライアル、人工呼吸中セデーション無し、早期気管切開
10の研究でICU生存者の身体機能改善認めず 
しかし、身体運動・理学療法早期介入ベースが、長期身体機能改善の予測要素であった。


以下をみると、ICU後の身体機能への効果的介入は、運動/理学療法介入次第というのがよくわかる


2013年7月31日水曜日

膝関節痛・起立性低血圧への効果:下肢にゴムバンドを巻いて下肢屈伸運動繰り返す

これは、いいのかも・・・ 膝が悪くて運動不足の上、起立性ふらつきある患者は多い。

運動不足とふらつきと膝関節疾患の相互悪化作用を打破するためにも、下肢血流を最小限にする、Thera bandやleg band 、すなわちレジスタンス・バンド(ゴム・チューブ)を巻きつけて指導し、ふらつき転倒に注意しながらという条件付きだろうが、かなり効果があるらしい。

Counteracting Effect of Supine Leg Resistance Exercise on Systolic Orthostatic Hypotension in Older Adults

Journal of the American Geriatrics Society Volume 61, Issue 7, pages 1152–1157, July 2013

Supine Exercises for Orthostatic Hypotension in Older Adults
http://www.jwatch.org/na31810/2013/07/30/supine-exercises-orthostatic-hypotension-older-adults

平均年齢77歳、42名のイタリア人・変形性関節症・原因不問起立性低血圧患者を運動群と対照群に分ける
・運動群:起立30秒前施行の、股関節・膝関節・足関節屈伸の10回繰り返し(足に巻いたレジスタンス・バンド補助)
・対照群:単純に起立前臥位


対照群:平均収縮期血圧(BP)は起立時、27 mmHg低下即時
運動群:BP低下は10 mm Hg

有意差認めた


起立後5分、運動群より対照群でベースライン血圧への復帰遅い

2013年7月10日水曜日

筋骨格系肩痛 ・・・ 理学療法とアウトカム:システマティック・レビューできる状況じゃない 稚拙な現状

筋骨格系肩痛では、理学療法がなされる。そしてその理学療法には、運動、manual therapy、疼痛軽減テクニックが含まれる。

ベースラインの予後要素と、疼痛・機能の変化を含む研究のシステマティック・レビュー

type II エラー、heterogeneityが問題で、一致した研究結果となってない現状


この分野も、基礎的な評価指標確立してないのだろう、システマティック・レビューに合致するのはわずか1000分の1程度でしかも、ばらつきが大きく、検討不可能という状況。

まずは、共通クライテリア・指標などを統一すべきだろう

腰痛もそうだが、筋肉疾患に関して、評価法などばらつきがめだちすぎて、いくら時間経過してもまともな前向き研究などでそうはずもない

Predicting response to physiotherapy in the treatment of musculoskeletal shoulder pain: a systematic review
BMC Musculoskeletal Disorders 2013, 14:203 doi:10.1186/1471-2474-14-203Published: 8 July 2013

総数タイトル 5023回収し、154のフルテキスト記事を評価、16の記事(コホート 11、RCT 3、対照トライアル 2)を適合クライテリアとして検討
 品質クライテリア24のうち13以上に合致する9つの研究結果
 臨床的・統計学的heterogeneityが、メタアナリシスより、むしろ、定量的総合化で生じる。


3つの研究で、ベースラインにおける高度の機能障害は、機能アウトカム不良と相関(p = 0.05)

4つの研究で、肩痛期間の長さと、アウトカム不良は有意相関 (p = 0.05)


3つの研究で、年齢増加と機能悪化に、有意な相関 (p <= 0.05) ; 3つの研究では相関性みとめず (p > 0.05)



2013年6月4日火曜日

スタチン副作用:筋骨格系・関節・外傷・疼痛への広く関与している可能性

後顧的コホート・propensity score マッチ化研究により、スタチンの筋骨格謹啓への副作用イベント率の調査

従来考えられているより、広く、筋骨格筋、関節症、外傷、疼痛への関与が示唆された。


Statins and Musculoskeletal Conditions, Arthropathies, and Injuries
Ishak Mansi, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-9.

【被験者】  Tricare Prime/Plus beneficiaries evaluated from October 1, 2003, to March 1, 2010.
【介入】 2005年会計年度スタチン使用。 薬物fillベースで、2群に分割
・最低90日間スタチン使用
・スタチン無使用(研究期間内スタチン未使用) 
【主要アウトカム・測定】
ベースライン特性を用いて、propensity scoreを作成し、いずれのアウトカム指標に対してもオッズ比決定。セカンダリ解析は、研究クライテリア合致全患者。二次解析は、Charlson Comorbidity Indexを用いた非合併症患者サブグループに対して補正OR決定。
感度分析は、非筋肉骨格疾患無しのサブグループと、2年以上スタチン治療継続群で決定。
筋骨格異常発生は、ICD(9)で事前決定:Msk1:全骨格筋疾患、Msk1a:関節症及び関連疾患、 Mskb:外傷関連疾患(脱臼、ねんざ、疲労)、Msk2:薬剤関連筋骨格筋痛  
【結果】 総数 46,249名が研究クライテリア合致  (スタチン使用 13 626、 無使用  32 623 )
これらのうち、propensity score マッチ化 スタチン使用 6967名、無使用者 6967名
マッチ化ペアにおいて、
Msk1 オッズ比 1.19 ; 95% 信頼区間 [CI], 1.08 - 1.30
Msk1b オッズ比 1.13 ; 1.05 - 1.21
Msk2オッズ比 1.09; 1.02 - 1.18
Msk1aのORは、1.07 (0.99-1.16; P = .07)
二次分析、感度分析では、スタチン使用はの補正オッズ比は全てのアウトカム群で高い

2013年5月13日月曜日

日本人:思春期特発性脊柱側湾関連染色体異常・遺伝子変異(GPR 126)

思春期特発性脊柱側湾(Adolescent idiopathic scoliosis : AIS)

日本のAISは、染色体 10q24.31との関連正が報告されていた。

AIS関連locus同定のため、X染色体SNPsに拡大し、replication cohortのサイズを増加させ検討。
1819名の症例と、25,939名の対照で、染色体6q24において新しい感受性遺伝子座(susceptibility locus)を同定 p= 2.25 x 10 -10最も有意なSNP rs6570507は、GPR126 (G蛋白質結合受容体 126)である。
これは、漢民族、ヨーロッパ民族の相関を再現(combined P = 1.27 × 10−14; OR = 1.27)

GPR126 は軟骨で特に発現され、zebrafish のgpr 126 ノックダウンで、脊椎発生の骨化の遅れを示す。

この遺伝子変異が、AISの病因・病態発生に関する上での、考察的役割を示した。

Genetic variants in GPR126 are associated with adolescent idiopathic scoliosis
Nature Genetics (2013) doi:10.1038/ng.2639
Ikuyo Kou, et al.

2013年5月2日木曜日

経関節鏡的膝関節半月板部分切除術:半月板損傷・変形性膝関節症:機能アウトカム改善せず




半月板損傷及び膝関節症有症状患者への経関節鏡的膝関節半月板部分切除術が、必ずしも非手術的治療より機能的アウトカムに関して優越性あるか不明。

45歳以上の半月板損傷及び軽症・中等症変形性関節症の画像所見有りの症例351名を多施設ランダム化割り付け

・手術及び・術後理学療法
・標準化理学療法レジメン

ランダム化後6ヶ月のITT解析にて、機能的改善に関して有意差無し





Surgery versus Physical Therapy for a Meniscal Tear and Osteoarthritis
Jeffrey N. Katz, et. al.
N Engl J Med 2013; 368:1675-1684May 2, 2013


2013年3月27日水曜日

MRIオーダー:頭痛時使用にくらべ、腰椎でのMRI乱用が目立つ 、特に、家庭医に目立つ

MRIの過剰使用が問題になってきているとのこと、頭痛のための椎体検査・頭部へのMRIについて、不適切な検査が頻回かどうか調査し、外来患者への適正な必要性を検討した報告

Overuse of Magnetic Resonance Imaging
Derek J. Emery,  et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-3. Published online March 25, 2013

Letter報告のため、Medscape(http://www.medscape.com/viewarticle/781381)記事

近年のMRI数は劇的増加してきたが、腰椎MRIと臨床的サイン・症状との関連性は乏しくなってきた。と不要なMRI検査を排除することで有害性リスクを減少させ、コスト削減をすべきと説明。

腰椎、頭部の2つの専門委員会を立ち上げ、専門メンバーが9点スケールで、1−3が不適切、4−6が不明、7−9が適切というポイントでrating評価、それぞれ1000のMRIを検討。

腰椎MRIに関し、適応適切だったのは 443(44.3%)、不適切は285(28.5%)、残り272(27.2%)は適応不明。

家庭医が最も悪い成績で、 MRIスキャンのわずか33.9%で適応適切だったに過ぎず、対して、他の専門医師では58.1%

下肢術後・腰痛については、適切例160/167(95.8%)だったが、スキャン施行のわずか16.7%のみで、残り833例は、意味不明・不適切適応確率は、適切適応とのratingされた確率の3倍となった 。

一方、頭痛に関するMRIオーダーの大多数の82.8%は適切で、不適切9%、不明8.2%





家庭医・総合医が正しい医療をするわけじゃないらしい・・・


腰椎MRIに関する適正使用ガイドライン例
http://www.lni.wa.gov/claimsins/Files/OMD/MedTreat/Imaging/LBchecklist.pdf

日本でもこういうチェックリストが必要と思う


2013年3月14日木曜日

座骨神経痛フォローアップMRI検査は無駄

座骨神経痛生涯発生頻度は13-40%に及ぶ。座骨神経痛の自然死は良好なことが多く、大多数では八週間以内に自然消失する。保存的治療改善せず、持続する場合、手術が提供されるが、画像診断と手術技術発展はあるものの、必ずしもここ数十年治療成績は改善していない。
にもかかわらず、MRIが、腰椎椎間板ヘルニア既知例、持続的座骨神経痛例に頻回に施行されている。

手術 vs 長期観察ランダム化トライアル283名にて一年後とベースライン比較

Magnetic Resonance Imaging in Follow-up Assessment of Sciatica
Abdelilah el Barzouhi, et. al.
the Leiden–The Hague Spine Intervention Prognostic Study Group
DOI: 10.1056/NEJMoa1209250
84%で、良好なアウトカム
椎間板ヘルニアでは良好なアウトカム 35%、不良アウトカム33%
椎間板ヘルニアある場合の良好アウトカムは85%、無い場合は83%(P=.70)
MRI評価は良好アウトカムと不良アウトカムを鑑別できず(AU/ROC 0.48)



腰痛といい、座骨神経痛といい、医師といい、疑似医療行為といい、無駄な検査や行為がはびこる領域。
 
「腰痛をめぐる常識の嘘」など読むと、大学時代にポリクリで見聞きした腰痛に関するふんぞり返った教授の画像診断っていったい何だったんだろう・・・と思う。

2013年2月21日木曜日

急性むちうち:救急部門での積極的マネージメントは効果なく、理学療法パッケージに軽度効果?

日本で行われている治療と異なり、急性状況のむちうち症って、治療積極的にする価値がないというのが一般的だとおもうが・・・
むちうち症は 積極的に治療するほど 回復が遅れる 2005年 10月 25日

早期積極的治療法がむち打ち症の回復を遅らせる 2007年 05月 29日
今回の報告では・・・ 救急部門でのスタッフにトレーニングを施し、積極マネージメントコンサルテーションを行い、その価値があるかどうか?(ステップ1)
そして、理学療法パッケージが、単回助言より効果があるかの検討(ステップ2)

結果は・・・
積極的マネージメントコンサルテーションに付加的ベネフィット無し
理学療法パッケージで、持続性症状の軽度早期回復ベネフィット軽度あるかもしれない
というもの

Emergency department treatments and physiotherapy for acute whiplash: a pragmatic, two-step, randomised controlled trial
Sarah E Lamb DPhil, et. al.
The Lancet, Volume 381, Issue 9866, Pages 546 - 556, 16 February 2013 Published Online: 18 December 2012

ステップ1:12のNHS Trust病院、15のEDでの、grade I-IIIの急性むち打ち症状 プラグマティック、クラスターランダム化トライアル
積極的治療群 vs 通常ケアコンサルト

ステップ2:入れ子個別ランダム化トライアル、6回の理学療法セッション or 単回助言セッションで、センターにより層別化

研究者マスク化けアウトカムを4、8、12ヶ月後評価

ステップ1では、6952名登録中3851名が同意
割り付けとしては、通常ケア 1598、積極治療 2253
2704/3851*70%)で12ヶ月データ取得可能

NDIスコアは、積極治療群と、通常コンサルトで差を認めず
(12 ヶ月時点差 0.5, 95% CI −1.5 〜 2.5)

ステップ2では、599名ランダム割り付けで、助言のみ 299名、 理学療法パッケージ 300名、12ヶ月データ取得可能は479(80%)
理学療法4ヶ月で軽度助言よりベネフィット認め、NDI差 3.7 , -6.1〜-1.3)
積極マネージメントコンサルト・理学療法パッケージは、通常ケア・単回セッション助言より高額

重篤な副事象・死亡認めず


noteへ実験的移行

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