PPI vs H2RAsの対比で、DAPTによる副作用や血栓リスク、抗血小板機能を比較
PPIは消化管出血予防効果は高いが、機能上HTRPへの影響懸念される
クロピドグレルは肝臓内でcytochrome P450、主に 3A4,2C19で代謝され活性代謝産物となり、P2Y12 ADP1受容体へ不可逆的結合をし、血小板凝集を阻害するわけだが、内因性・外因性要素がhigh on-treatment platelet reactivity (HTPR))に関係。プラスグレルでも〜27%ほど影響。
DAPT(dual anti-platelet therapy)を行っても、死亡率リスクと関連するステント血栓を生じ、クロピドグレルの個体毎反応の違いばらつきが大きい。
high on-treatment platelet reactivity (HTPR))は4−46%とばらつきが大きいものの報告されている。HTPRとPCI時の虚血性イベントの関連性に関心が向けられている。
クロピドグレルは選択的・不可逆的にP2Y12-ADP受容体を阻害する。肝cytochrome P450により不活性pro-drugはactiveな代謝産物となり2つの酸化過程が必要。しかし、〜85%はエラスターゼ水酸化され不活性となり、〜15%が代謝されP2Y12受容体へ作用する。prasugrelも同じメカニズム作用機序で、肝内酸化過程を1つ必要で、CYP450 2C19多型依存性は少ない。ticagrelorは非thienopyridine可逆的P2Y12受容体拮抗剤で、代謝過程での抵抗性少ないとされる
https://www.heartlungcirc.org/article/S1443-9506(11)01192-9/fulltext
H2 Receptor Antagonists versus Proton Pump Inhibitors in Patients on Dual Antiplatelet Therapy for Coronary Artery Disease: A Systematic Review
Cardiology 2018;140:115–123
https://doi.org/10.1159/000489165
https://www.karger.com/Article/FullText/489165
2つの臨床項目(消化管出血合併症、MACE)と1つの検査項目アウトカム(high on-treatment platelet reactivity (HTPR))で比較
研究館heterogeneityは3アウトカム全部で低い (I2 = 0%, p > 0.05 for all)
メタアナリシス fixed effectから、PPIsの方がH2RAsより消化管出血予防に関して優越 (OR 0.28, 95% CI 0.17–0.48)
HTPRリスク高い (OR 1.28, 95% CI 1.030–1.60) が、MACE発生増加を伴わない (OR 0.99, 95% CI 0.55–1.77)