SGLT2iの尿酸低下と痛風発症リスク低下
GLP-1受容体アゴニストと比較したSGLT2iの痛風リスク比較
住民ベース新規薬剤使用者比較コホート研究
プライマリアウトカム:新規痛風発症
Cox比例ハザード回帰にてプライマリアウトカムのハザード比推定
2型糖尿病新規薬剤処方 SGLT2iもしくはGLP1アゴニスト 295,907名
痛風発症:SGLT2 (1000人年対 4.9イベント) vs GLP1アゴニスト(同 7.8イベント)
ハザード比 0.64(95% CI, 0.57 - 0.72) 発生比率差 1000腎炎対 −2.9 (CI, −3.6 to −2.1)
Assessing the Risk for Gout With Sodium–Glucose Cotransporter-2 Inhibitors in Patients With Type 2 Diabetes: A Population-Based Cohort Study
Michael Fralick , et al.
Ann. Int. Med. 14, Jan. 2020
DOI: 10.7326/M19-2610
https://annals.org/aim/article-abstract/2758844/assessing-risk-gout-sodium-glucose-cotransporter-2-inhibitors-patients-type
Assessing the Risk of Gout with Sodium Glucose Co-Transporter-2 Inhibitors: A Population-Based Cohort Study
https://acrabstracts.org/abstract/assessing-the-risk-of-gout-with-sodium-glucose-co-transporter-2-inhibitors-a-population-based-cohort-study/
SGLTiのブドウ糖毒性減少効果による心腎ベネフィット効果はあるが、SGLT2iの効果そのものはmodestと言える。それ以上に効果に関与するモノは減量、インスリン感受性改善、動脈硬化減少効果の関与が大きい。血行動態への影響としてはosmotic diuresisが関与し、血圧減少、血管内容量減少、これによりCVや腎への影響が大きいと推定
macular densaへのナトリウム運搬増加により、アデノシン遊離増加し、尿細管糸球体フィードバックが糸球体血管や糸球体保護が糸球体内圧減少により生じる。
尿酸濃度増加はCVリスク増加と関連し、インスリン抵抗性をも含むCVリスクの集合体の一部として認識されている。同時に高尿酸血症は腎尿細管間質線維化とCKDとも関連。尿酸産生 and/or排泄減少が多くの病態と関連していて多くのレビューがあるが、2型糖尿病においてはフルクトース(corn syrup)の食事による尿酸産生増加が特に注目されている。これは、肝臓のフルクトキナーゼによるフルクトースの過剰な制御されていないリン酸化により、ATPがADPおよびAMPに枯渇し、アデノシンが尿酸に変換されるためである。尿酸濃度は、受容体後インスリンシグナル伝達経路の阻害によりインスリン抵抗性を促進する。2型糖尿病では非糖尿病より尿酸濃度は一般的に高いが、通常正常範囲内であり、CVや腎疾患への独立したリスクとして(2型糖尿病に)加わる。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/dom.13670