2016年4月19日火曜日

呼吸器系吸入手技:20年間進歩なし

グローバルにも吸入手技改善効果認めてないらしい。DPI製剤多種出現してさらに混乱を呈している実地。




Systematic Review of Errors in Inhaler Use: Has Patient Technique Improved Over Time?
Joaquin Sanchis, et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.03.041
システマティック・レビュー&メタアナリシス
144記事、54,354名、テクニック観察 59,584テスト

MDIエラー内訳
co-ordination  45% , 95% CI, 41-49%
吸気速度 and/or 深さ 44% , 95% CI, 40-47%
吸気後呼吸ホールド 46% , 95% CI, 42-49%

DPIエラー内訳
準備の誤り 28% (26–33%)
吸気前呼気最大化 46% (42–50%)
吸入後呼吸ホールド 37% (33–40%)


正確なテクニックな全般頻度は 31% (28–35%)
許容範囲 41% (36–47%)
不良 31% (27–36%)

調査期間20年間の前半と後半でその頻度分布に変化無し



吸入指導の重要性は厚労省にないらしく、今度の吸入指導関連新規項目も医療機関持ちだし&厳しい縛りで・・・現実的とは言えないものである(薬価を高価にするだけしか能の無い、馬鹿役人は薬剤の適正使用による効用をしらない様である)

メトホルミンは現時点で単独勝者:心血管イベント減少確認

全くグローバルスタンダードでない、日本の糖尿病・高血圧などの診療

最たるものが、2型糖尿病におけるメトホルミンの位置づけ
欧米では、T2DM診断、即、メトホルミン投与考慮
今回の、140万名超、204研究の解析で、メトホルミンはSU剤に比べ心血管疾患リスク30−40%減少。



「"Metformin looks like a clear winner"」ということで、2−3年間2型糖尿病治療に於ける、最大エビデンスの一つとなろう・・・という解説(http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-04/jhm-ddm041416.php)

生命危機に関わるケトアシドーシス・シックデイ対応など注意は必要だが、SU剤だって不可逆性脳障害を生じるわけだから、注意すべきなのは同様なはず
file:///Users/makiseyoichi/Downloads/recommendation_biguanide.pdf

糖尿病診療も目標の一つは微小血管疾患だけでなく、心血管疾患合併症リスク軽減のはず


Diabetes Medications as Monotherapy or Metformin-Based Combination Therapy for Type 2 Diabetes: A Systematic Review and Meta-analysis
Nisa M. Maruthur, et. al.
Ann Intern Med. Published online 19 April 2016 doi:10.7326/M15-2650
http://annals.org/article.aspx?articleid=2513979


心血管死亡率はvs SU剤に対し、メトホルミン減少
全原因死亡率、心血管合併症、微小血管障害合併症に関しては不十分、強度は弱い

HbA1c減少程度は単剤横断的及びメトホルミンベース併用で同等だが、例外はDPP-4阻害剤がやや効果乏しい


体重は、メトホルミン、DPP-4阻害剤、GLP-1受容体アゴニストで減少維持、SU剤、チアゾリジン系、インスリンで増加(群間差 5kまで)


低血糖はSU剤で頻度多く、胃腸合併症はメトホルミン、GLP-1受容体アゴニスト頻度大
性器真菌感染はSGLT-2阻害剤で増加



EMPA-REG程度では、SGLT-2阻害剤評価まだまだなんだなぁ

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note