2017年11月21日火曜日

NOACはほんとに安全で有効?

NOAC全般に言えることだが、ダビガトラン(プラザキサカプセルなど)はほんとにワーファリンに比較して安全で有効なのだろうか?



Outcomes of Dabigatran and Warfarin for Atrial Fibrillation in Contemporary Practice: A Retrospective Cohort Study

Alan S. Go, et al.
Ann. Int. Med. Original Research |14 November 2017
http://annals.org/aim/article-abstract/2662108/outcomes-dabigatran-warfarin-atrial-fibrillation-contemporary-practice-retrospective-cohort-study?doi=10.7326%2fM16-1157
ダビガトラン服用者(25,289)はワーファリン開始者(25,289)propensity score-match化比較にて、虚血性卒中発生率で明確な差を認めない (0.80 vs. 0.94 イベント/100人年; ハザード比 [HR], 0.92 [95% CI, 0.65 to 1.28]) 、同様に、頭蓋外出血 (2.12 vs. 2.63 イベント/100人年; HR, 0.89 [CI, 0.72 to 1.09])でも差を認めない。
しかし、頭蓋内出血の尤度低下 (0.39 vs. 0.77 イベント/100人年; HR, 0.51 [CI, 0.33 to 0.79]) あり、心筋梗塞発生率増 (0.77 vs. 0.43 イベント/100人年; HR, 1.88 [CI, 1.22 to 2.90])
感度分析、exposure definitionで、ダビガトラン服用と心筋梗塞の高強度・有意な関連性判明(HR range, 1.13 [CI, 0.78 to 1.64] to 1.43 [CI, 0.99 to 2.08])
さらに、ダビガトラン服用と胃腸出血率増大が、高齢者・腎疾患患者でみられた。



MR出入り制限している医局は北朝鮮を笑える?

医師全てに情報リテラシー、批判的吟味スキルがあれば、誤った情報に左右される確率は減る。むしろ、情報制限にてupdateされない環境下におこうとしている医療管理体制を疑問に思うと・・・ある病院群に対する個人的感想。

また、ある病院の循環器科は当方がINRコントロールしている高齢患者に対する処方をむりやりプラザキサへ変更。上記論文など存在しない数年前だが・・・。この変更に合理性はあったのだろうか?

・・・など、個人的に感慨深い後顧的コホート研究報告

そもそも、Ann. Int. Med.記事だからそれなりに影響を与えるだろうとは思う。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note