2022年2月25日金曜日

APRONOX研究:COVID-19患者への覚醒伏臥位にて挿管回避・死亡リスク軽減効果

"prone positioning in intubated"に関して確定的な酸素化パラメータの改善効果、死亡率の改善など示されている(Effect of prone position on respiratory parameters, intubation and death rate in COVID-19 patients: systematic review and meta-analysis | Scientific Reports (nature.com))

 

非挿管患者でのprone positioning効果

急性低酸素性呼吸不全の非挿管患者における覚醒伏臥位は、動脈血酸素濃度(PaO2)、末梢動脈血酸素飽和度(SpO2)およびPaO2/吸入酸素分画比(PaO2/FIO2)の増加によって示されるように酸素化が改善し、動脈血酸素濃度のレベル、pH、呼吸速度または血行動態に有害な影響を及ぼすことはない。伏臥位の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に有用な生理学的メカニズムは、機能的残存能力を高め、デッドスペースを減らし、肺内シャントを減らし、重力に依存する部分の換気を高め、心臓が肺に及ぼす重さを軽減する。



検索戦略(補足資料の付録7)[37]で検索された研究とAPRONOXコホートにおける気管挿管の全リスクのForest plot。#: APRONOX試験では、傾向スコアをマッチさせたコホートの患者のみを対象とした。M-H, Random: Mantel-Haenszelのランダム効果法。

除虫菊成分「ピレスロイド」の小児アレルギー性疾患への影響の可能性

 

「ピレスロイド」とは、除虫菊の花に含まれている天然殺虫成分ピレトリンと、それに似せて作られた化合物のことを指し、スプレー式駆除剤をはじめ、蚊取り線香やくん煙剤などに使われている

🔰殺虫剤有効成分の効果と特長(ピレスロイド系、有機リン系、忌避剤など) | ゴキラボ (goki.jp)


野菜・果樹向けの農薬マンゼブ、EUが21年から禁止 – オルタナ (alterna.co.jp)

マンゼブは国際名称(ISO名)をマンコゼブという、ジオカーバメート系農薬だ。フランスでは2018年の使用量第4位の農薬(1位はグリホサート)で、主にジャガイモに使われる。

日本では、ぶどう、りんご、なし、柿、柑橘類、スイカ、メロン、キャベツ、玉ねぎ、トマト、きゅうり、小豆、テンサイ、ジャガイモと広範囲に使われている。


Respiratory epidemiology

Original research

Respiratory and allergic outcomes among 5-year-old children exposed to pesticides 

Jessica Y Islam1,et al.

Thorax https://thorax.bmj.com/content/early/2022/02/23/thoraxjnl-2021-218068


Abstract

【背景】農薬が子どもの呼吸器系およびアレルギー系疾患に及ぼす影響については、ほとんどわかっていない。コスタリカの乳児環境健康調査から得られた小児における出生前および現在の農薬曝露と呼吸器系およびアレルギー系の転帰との関連性を評価した。


【方法】5歳児(n=303)を対象に、殺虫剤(クロルピリホス、ピレスロイド)、殺菌剤(マンコゼブ、ピリメタニル、チアベンダゾール)、2,4-Dの出生前および現在の比重補正した尿中代謝物濃度を測定しました。呼吸器系(過去12カ月間に医師から診断された喘息や下気道感染症(LRTI),喘鳴,咳の経験)およびアレルギー系(鼻アレルギー,かゆみを伴う発疹,湿疹の経験)の転帰について介護者から情報を収集した。代謝物濃度が高い(≧75パーセンタイル(P75))か低い(<P75)かについて、呼吸器系およびアレルギー系の転帰と個別の多変量ロジスティック回帰モデルを当てはめた。また、代謝物濃度を連続的な曝露変数として含むモデルも実行した。 

【結果】小児の呼吸器系アウトカムは頻度多い(咳嗽39%、喘鳴20%、喘息12%、LRTI5%)。現在のピレスロイド代謝物濃度(pyrethroid)高値は、喘鳴(OR=2.37、95%CI 1.28~4.34 )、かゆみを伴う発疹(OR=2.74、95%CI 1.33~5.60 )、医師が診断した喘息およびLRTIと関連していた。 

エチレンチオ尿素(ETU)(マンコゼブの特異的代謝物)高値は、LRTIといくらか関連していた(OR=2.09、95%CI 0.68~6.02)。 

ピレスロイドとETUを連続変数としてモデル化しても、同様の結果が得られた。その他の農薬曝露と健康アウトカムとの関連については、一貫性がないか、あるいは関係がないことがわかった。

【結論】現在のピレスロイド曝露は、5歳児における呼吸器系およびアレルギー系の健康に影響を及ぼす可能性がある。マンコゼブへの現在の暴露はLRTIに寄与する可能性がある。これらの知見は、ピレスロイドが家庭環境と農業で、マンコゼブが農業で広く使用されていることから重要である。



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