2018年3月1日木曜日

呼吸リハビリテーション 強化 vs 通常にて身体的側面効果差認めず




Intensive versus standard physical rehabilitation therapy in the critically ill (EPICC): a multicentre, parallel-group, randomised controlled trial
Thorax , vol. 73, No.3
http://dx.doi.org/10.1136/thoraxjnl-2016-209858

ランダム化平行群割り付け目隠し評価者目隠し対照トライアル

侵襲的人工呼吸・非侵襲的人工呼吸48時間以上受けた患者

1:1 層別化(ICU入室、受診形態、介助必要による)

  • 介入群:1日90分目標身体的リハビリテーション
  • 対照群 1日30分目標身体的リハビリテーション


主要アウトカムは、6ヶ月後SF-36の Physical Component Summary (PCS)


34ヶ月、308名、介入群 150、対照群 158割り付け

ICUに於る身体的リハビリテーションは、介入群 中央値(IQR) 161 (62-273)分 vs 対照群 86 (31-139)

6ヶ月時点でのプライマリアウトカムデータ可能なのは、介入群 62 vs 対照群 54
 介入群 死亡 43、中止 11、フォローアップ不能 34
 対照群 死亡 56、中止 5、フォローアップ不能 43

6ヶ月時点でのプライマリアウトカムに差を認めず、介入群 37(12.2) vs 対照群 37 (11.3)

水の飲み過ぎには自動的にブレーキがかかる

我が意を得たり・・・の記事


「1日に水2リットル飲むとよい」はウソ?  2018年2月27日(火)17時30分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/02/2-80.php



・・・要するに、水の飲み過ぎには自動的にブレーキがかかることになっている


Overdrinking, swallowing inhibition, and regional brain responses prior to swallowing
Pascal Saker, et al.
PNAS
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5086996/
fMRI検査により、飲水後嚥下抑制が生じ、これは、体内水バランス保存のため必要な生理的機序

effort rating検討によると、過剰飲水後は、3倍努力必要だが、砂糖 8%加えると過剰飲水後も努力は少なくて済む
口渇に比較して、過剰飲水後は、嚥下で、運動皮質、前頭前皮質、線状体、視床の活動性増加を示す。
嚥下努力ratingは、右前頭前皮質、橋領域の活動性と相関
過剰飲水後の嚥下抑制が示されている。



無理して水を大量に飲んで、「水中毒」という事態にならないように・・・




メディアなどは、熱中症予防や脳梗塞予防に飲水とほざくが・・・ 自らの体のサインが一番正しい

過体重は寿命は長いかもしれないが、不健康寿命長く、健康コスト高まる可能性

寿命という物差しだと、過体重では、正常BMIに比べさほど悪くないというか、むしろ長いという報告もある
だが、心血管疾患など有病状態での寿命が長く、健康寿命から考えればやはり過体重も大問題という話




フリーテキストなので原著にて、ご自身で解釈を!




Association of Body Mass Index With Lifetime Risk of Cardiovascular Disease and Compression of Morbidity
Sadiya S. Khan,  et al.
JAMA Cardiol. Published online February 28, 2018. doi:10.1001/jamacardio.2018.0022
https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2673289

【序文】 過体重では正常BMIに比べ、全原因死亡率リスク減少するという今までの報告があるが、心血管疾患による重大な荷重コストにおいても当てはまるか?

【目的】  CVD発症率とそのサブタイプの生涯リスクを計算、体重状況によりCVD有無生存期間推定

【デザイン、セッティング、被検者】住民ベース研究、個別データ:10の大規模米国前向きコホート横断的データ:成人(ベースライン年齢, 20-39、40-59、 60-79歳)、1964−2015年の 320万人年
全被検者はベースラインで臨床的CVDなし、BMI指数、CVDアウトカムデータ利用可能な対象者
Data were analyzed from October 2016 to July 2017.

【暴露】  World Health Organization–standardized BMI categories.

【主要アウトカム・測定】  全CVD、CVDサブタイプ、致死性・非致死性冠動脈疾患、うっ血性心不全、他のCVD死を含む
身長・体重は被検者直接測定、BMIは計算

(1) modified Kaplan-Meier analysis にて生涯リスクを推定
(2) CVDもしくは非心血管系死の結合累積リスクを補正施行Coxモデルで推定
(3) CVD無しもしくは存在下推定生存期間をIrwin restricted mean survival timeにて推定


【結果】   190,672のin-person調査
平均(SD)年齢、男性 46.0 (15.0)、女性 58.7 (12.9)、女性は140,835(73.9%)

正常BMI( 18.5 - 24.9)に比べ、過体重、肥満中年成人で、CVD発生生涯リスク高い

正常体重に比べ、CVD発生ハザード(男性、女性)
過体重 (BMI, 25.0-29.9) 1.21 (95% CI, 1.14-1.28) 、1.32 (95% CI, 1.24-1.40)
肥満  (BMI, 30.0-39.9)   1.67 (95% CI, 1.55-1.79) 、 1.85 (95% CI, 1.72-1.99)
病的肥満 morbid obesity (BMI, ≥40.0) 3.14 (95% CI, 2.48-3.97) 、 2.53 (95% CI, 2.20-2.91)

BMI高値ほど、CVDサブタイプにおいて心不全発生において強い相関

中年期肥満・過体重において、正常BMI群に比較して、CVD罹病下平均年数が長い。

若年、高齢成人でも同様傾向見られる


【結論と知見】  肥満は、生存率短縮と相関し、心血管合併・死亡率リスクを正常BMIに比べ有意に増加させる。正常BMIにくらべ同様な寿命としても、過体重は早期年齢でCVD発症リスク有意に高く、結果CVD合併状態下生存確率高まる。









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