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2020年7月16日木曜日

COVID-19関連ARDSは他のARDSと違うのか?

COVID-19 patient with ARDS (“CARDS”) :P-SILI防止重要!
https://kaigyoi.blogspot.com/2020/04/covid-19-patient-with-ards-cards-p-sili.html

これの続き・・・

patient self-induced lung injury [P-SILI])の存在に関する議論も必要

エラスタンス:弾性の低い、lung recruitmentの無いタイプと逆のタイプに分かれるのではないかという仮説と、COVID-19関連ARDS患者での呼吸管理上のphenotypeの特異性があるかの議論


Respiratory Mechanics of COVID-19– versus Non–COVID-19–associated Acute Respiratory Distress Syndrome
Anne-Fleur Haudebourg , et al.
AJRCCM
https://www.atsjournals.org/doi/full/10.1164/rccm.202004-1226LE
https://doi.org/10.1164/rccm.202004-1226LE       PubMed: 32479162


重度のコロナウイルス疾患(COVID-19)を呈してICUに入院した患者のほとんどは急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の基準を満たしており、侵襲的な機械的人工呼吸を必要とする。このような患者では、呼吸力学とlung recruitabilityの可能性についての知識は、人工呼吸器の設定を調整する際の指針となる貴重な情報を提供する可能性がある。

COVID-19の呼吸力学の主な特徴は、重度の低酸素血症と呼吸器系のコンプライアンスの保存であり、lung recruitability が悪いこととの関連性であることを臨床経験から定期的に報告している著者もいる。しかし、呼吸器系コンプライアンスの劇的な低下は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)関連ARDSにおいても報告されている。
Gattinoniらは最近、これらの異なる観察結果を調整することを提案し、異なる表現型は、疾患の時間経過と重症度と患者の呼吸器反応との間の相互作用に起因している可能性があり、
初期のL表現型(低い肺エラスタンス、低いリクルート性)と後期のH表現型(高い肺エラスタンス、高いリクルート性)があるという仮説を立てた。
しかし、COVID-19関連ARDSの生理学的記述や、COVID-19以外の古典的ARDSとの比較については、文献にはほとんど記載されていない。

本研究の目的は、COVID-19関連ARDS患者の呼吸力学と lung recruitabilityを記述し、非COVID-19関連ARDSと比較し、COVID-19の表現型との関連性を探ることである。


Non-COVID-19との明確な違いがあるのは BMI (Non-COVID 19 vs COVID-19 28 (24-31) vs 22 (20-27) 
他有意差のある提示としては
呼吸回数 28(28-30) vs 26 (25-30)
Airway opening pressure ≧ 5 cmH2O 12(40) vs 3 (11)
R/I 比 0.40 (0.23-0.50) vs 0.20 (0.05-0.30)

R/I ratio = recruitment-to-inflation ratio
ARDSを15および5cmH2OのPEEPで換気。圧力-体積曲線を単呼吸法比較
急激にPEEPを解放すると(15~5cmH2O)呼気量が増加する:この呼気量と、低PEEP(または気道開放圧以上)でのコンプライアンスによって予測される呼気量との差から、PEEPによるリクルートされた呼気量が推定される ref.)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31577153/


全体的に、R/I比はCOVID-19を有する患者の方がCOVID-19を有しない患者よりも有意に高かった。しかし、COVID-19患者と非COVID-19患者の間のlung recruitability高値(R/I比≧0.5で定義される)比率としては統計的有意差には達しなかった(9/30[30%] vs. 4/27[15%];P = 0.17)。

COVID-19を有する患者では、R/I比はPaO2/FiO2比と有意に相関したが(Spearmanのρ=-0.44;P=0.001)、呼吸器系コンプライアンスとは相関しなかった(Spearmanのρ=0.29;P=0.12)。

COVID-19の最初の症状が発現してからの時間および呼吸困難が発現してからの時間は、呼吸器コンプライアンス(Spearmanのρ = -0.005および0.162;P = 0.98および0.39、それぞれ)またはR/I比(Spearmanのρ = -0.320および-0.221;P = 0.09および0.24、それぞれ)とは相関していなかった。

疾患の持続期間と評価された呼吸力学パラメータのいずれとの間にも他の相関関係は認められなかった。





2020年3月13日金曜日

ARDSの酸素投与方針:LOCO2トライアル:保守的“ぎりぎり酸素投”目標は必ずしも真ならず むしろリスキーかも

LOCO2 trial


Liberal or Conservative Oxygen Therapy for Acute Respiratory Distress Syndrome
Loic Barrot, et al., for the LOCO2 Investigators and REVA Research Network
DOI: 10.1056/NEJMoa1916431


  • 保守的酸素療法:conservative oxygen therapy (ターゲットPaO2 55-70 mm Hg;パルスオキシメトリによる酸素飽和度 88-92%)
or 
  • リベラルな酸素療法:liberal oxygen therapy (ターゲットPaO2 90 to 105 mm Hg; Spo2,  96%以上) 
7日間


プライマリアウトカム: 28日目の総死亡

登録205名後、トライアルはデータ及び安全性モニタリング委員会により安全性懸念及びプライマリアウトカムにおいて2群間の有意な差の尤度低いため早期中断

参入クライテリア合致しない4名除外


day 28にて 死亡数 保守的酸素群 34/99 (34.3%) vs リベラル酸素群 27/102(26.5%) (差, 7.8 パーセントポイント; 95% 信頼区間 [CI], −4.8 to 20.6)

day 90にて 各々  44.4% vs 30.4%  (差, 14.0 %; 95% CI, 0.7 to 27.2)


保守的酸素群では5名の腸間膜虚血




副次項目としての90日死亡率は、“保守的な目標で大幅に改善された(44.4%対30.4%)

酸素による組織障害やdiffuse alveolar damageなど念頭に浮かぶとどうしても酸素投与目標ギリギリを狙いたくなる・・・ 「サーチ・サーチと騒ぐアホどもは別次元の存在」



2019年10月3日木曜日

ビタミンCのARDS治療:CRP、血管障害プロセスには影響与えず 死亡率改善効果の可能性残存

ビタミンCのARDS治療効果について、
ビタミンCの大復活来るか!?
神戸大学微生物感染症学講座感染治療学分野教授 岩田健太郎
https://medical-tribune.co.jp/rensai/2017/0711509330/
「"before-after clinical study"で死亡率は劇的に低下」報告あり。


追試など再検討必要と思われたが・・・・CITRIS-ALI Randomized Clinical Trial
米国内多施設ランダム化二重盲検プラシーボ対照治験


ARDS:呼吸促迫症候群は敗血症関連臓器疾患が多く、死亡率に有意に関連する疾患で死亡率はLUNG safe研究に寄れば34−45%と報告される病態

治験は、ビタミンC 50mg/kg in dextrose 5% in water x 6時間おき96時間(計 17回?)n=84 vs プラシーボ(dextrose 5% in water) n=83 の比較


主要アウトカムが問題でソフトなアウトカム比較で死亡率比較ではない
modified Sequential Organ Failure Assessment score (range, 0-20;高値ほど障害程度高度:ベースラインから96時間までの差
血中炎症性バイオマーカー:CRPと血管障害 (thrombomodulin 値)程度:0,48,96,168時間



Effect of Vitamin C Infusion on Organ Failure and Biomarkers of Inflammation and Vascular Injury in Patients With Sepsis and Severe Acute Respiratory Failure
The CITRIS-ALI Randomized Clinical Trial
Alpha A. Fowler III,  et al.
JAMA. 2019;322(13):1261-1270. doi:10.1001/jama.2019.11825
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2752063







プライマリアウトカムはハードなアウトカムではない。


死亡率に関しては、第28日 プラシーボ 38/82 vs ビタミンC群 25/84 (χ2 = 4.84; P = .03; 群間差, 16.58% [95% CI, 2% to 31.1%])





アウトカム比較が予備的なもんで、この報告では結論出そうもないが、死亡率に関して一部統計学的有意差があり、「バイオマーカー分析に反映されていない基礎となる敗血症誘発性の生物学的異常に対するビタミンCの影響を表している可能性」もある

なにがなんだかわからない、報告

2019年2月19日火曜日

中等度重度ARDS;食道内圧モニタリングPEEP設定は従来のエンピリカルPEEP設定優位性認めず

人工呼吸による肺障害(ventilator-induced lung injury (VILI))を最小化するためのアプローチは、1回換気量を少なく設定するなど行われているがPEEP設定については不明な部分が多い
PEEPタイトレーションの一つ食道内圧モニタリングにての先行報告(EPVent)があり、その実証臨床トライアル

結果的には否定的 “Optimizing” PEEPは未だ不明



結論:中等度・重度ARDS患者において、PES ガイド化PEEPは従来のエンピリカルPEEP-FIO2と比較して、死亡・生存者人工呼吸不要日数組み合わせイベントに差を認めず、有効性明らかではなかった。



Effect of Titrating Positive End-Expiratory Pressure (PEEP) With an Esophageal Pressure–Guided Strategy vs an Empirical High PEEP-Fio2 Strategy on Death and Days Free From Mechanical Ventilation Among Patients With Acute Respiratory Distress Syndrome: A Randomized Clinical Trial 
Jeremy R. Beitler, MD, MPH; Todd Sarge, MD; Valerie M. Banner-Goodspeed, MPH; et al
第2相RCT米国内14病院多施設、200名、16歳以上中等度・重症ARDS: PaO2:FiO2 200mm Hg以下)
2012年10月31日〜2017年9月14日まで登録、長期フォローアップ 2018年7月30日まで

介入:PES ガイド化PEEP  vs エンピリカルPEEP-FIO2 (n 102 vs 98)

プライマリアウトカム:ランク化複合スコア(死亡とday 28の生存人工呼吸不要日数)
事前設定セカンダリアウトカム:28-day死亡率、生存人工換気不要日数、レスキュー治療必要性)

結果: 200名登録(平均[SD]年齢, 56 [SD 16 ]歳、女性 46%、28day フォローアップ完遂
プライマリ複合エンドポイントでは治療群有意差無し
(PESガイド化PEEPの相対的良好アウトカム確率: : 49.6% [95% CI, 41.7% to 57.5%]; P = 0.92)
28日時点死亡:PES;-ガイド化PEEPの良好割り付け 33/102 vs エンピリカルPEEP-PIO2 30/98(30.6%)
(リスク差,1.7% [95% CI, −11.1% to 14.6%]; P = 0.88)

生存者間人工換気不要日数でも有意差無し (中央値 [IQR]: 22 [15-24] vs 21 [16.5-24] days; 差中央値, 0 [95% CI, −1 to 2] days; P = .85).

PES-ガイド化PEEP患者は、レスキュー治療確率低いy (4/102 [3.9%] vs 12/98 [12.2%]; リスク差, −8.3% [95% CI, −15.8% to −0.8%]; P = 0.04)

7つの他の事前設定セカンダリアウトカム項目についてどれも有意差無し

副事象としてはgrossな圧損傷、PES-ガイド化PEEP 6名 vs エンピリカルPEEP-FIO2 5名



ちなみに、設定法をいつもの如く手抜きGoogle翻訳

PES-Guided PEEP Group
PEEPは、少なくとも1日1回評価され、呼気終末PLを0〜6 cm H2Oの間に維持するために必要に応じて調整され、PEEPがPESによって推定される胸腔内圧よりも低くなることも実質的に超えることもない。 経験的なPL-FIO2表を使用し、酸素化目標を維持した最も低いPL-FIO2の組み合わせを目標とした。
一回換気過多を軽減するために、吸息終末期のPLが20 cm H2Oを超えた場合、VTは4 mL / kgの予測体重(PBW)まで減少しました。 重度の呼吸困難または酸血症では、吸息終末PLが20 cm H2O以下のままであれば、VTを最大8 mL / kg PBWまで上昇させることができた。
0.5以下のFIO2で0の呼気終末PLがいったん24時間許容されると、患者は離乳プロトコルに移行し、PEEPとFIO2はPLに関係なくさらに徐々に減少した

Empirical PEEP-FIO2 Group
PEEPは、オキシゲーションの目標を維持しながら、経験表で可能な限り低いPEEP-FIO2の組み合わせを維持するように調整されました。 経験則表は、最近のOSCILLATE試験の対照群から採用された8。PES誘導戦略への交差は禁止された。 PL測定値は治療チームに開示されず、PEEPを選択する際に考慮されなかった。 一回換気過多を軽減するために、気道プラトー圧が最近のARDS試験で使用されている範囲内の閾値である35 cm H2Oを超えた場合、VTを4 mL / kg PBWまで低下させることができる3,8,10。 気道プラトー圧が35 cm H2O以下のままであれば、最大8 mL / kgのPBWまで増加させることができた。




エディトリアル 参照

2019年1月18日金曜日

ARDS:好中球/リンパ球比率(NLR)は予後因子

全身性炎症は重症患者の疾患進行の重要な原因であり、一般に敗血症症候群と関連。炎症はARDSの発症と進行にも関連し、敗血症はARDSの進行リスクが高いことと関連。
ストレスに対する循環白血球の生理学的免疫応答は、好中球の増加とリンパ球の減少を特徴とすることが多いため、好中球とリンパ球の比(NLR)が固形腫瘍などの様々な疾患における予後マーカーであることが示されている。他、心血管疾患および慢性閉塞性肺疾患(COPD)でもNLRが重症患者の予測因子として調査されている。

重症敗血症および敗血症性ショックの研究において、NLRは28日の死亡率と独立して関連していることが報告され、NLRは、重症患者における短期死亡率と長期死亡率の両方の独立した指標であることが示されている。

そういう流れで検討


The Association Between the Neutrophil-to-Lymphocyte Ratio and Mortality in Patients With Acute Respiratory Distress Syndrome
A Retrospective Cohort Study
Li, Weijing , et. al.
Shock: February 2019 - Volume 51 - Issue 2 - p 161–167


ARDSの発症に全身性炎症関与しているが、好中球/リンパ球比(NLR)指標がその後の予後に関する炎症性マーカーとなるか?

後顧的検討

224名で、NLR 四分位比較  6.88 (4.61–7.94)、13.06 (11.35–14.89)、 20.99 (19.09–23.19)、 39.39 (32.63–50.15)

28日死亡率:  10.7%、19.6%、 41.4%、 53.6% (P < 0.001)

Cox回帰分析にてNLRは28日死亡率の有意リスク要素
参照値比較補正ハザード比 第2四分位:1.674, 95% 信頼区間 [CI], 0.462–6.063, P = 0.432 第3四分位:HR = 5.075, 95% CI, 1.554–16.576, P = 0.007 第4・四分位:HR = 5.815, 95% CI, 1.824–18.533, P = 0.003

同様傾向がICU死亡率、入院死亡率でも示された



2018年12月5日水曜日

海洋珪藻とRSVによる成人ARDS

喫煙歴(10 pack-year)が気になるが、ダイビングや登山などアウトドア活動性高い56歳男性
7日間の発熱と進行性呼吸困難、低酸素呼吸不全
CTにて両側のdenseなコンソリデーション

PCRにてRSウィルス+、BALF中 large, round, unicellular microorganisms with a thick and radiated capsule (厚い放射状capsuleを伴う大型円形単細胞性微生物)
marine diatom 海洋珪藻 compatilbeだそうだ

58日後退院

海洋藻毒素:Marine algal toxinは、ヒトへの健康障害、シーフード食用が多いが、時にエアゾル化毒素(brevetoxin)気道暴露による障害を生じる
マナティで、肺鬱血、肺出血、浮腫記載病変(Bossartら)あるもbrevetoxicosisの肉眼的・組織学的影響は不明。
海洋珪藻とRSVが成人ARDSの原因となったと筆者等


Acute Respiratory Distress Syndrome Potentially Caused by Respiratory Syncytial Virus and a Diatom
 Silvio A. Ñamendys-Silva , et al.
All AJRCCM Issues Vol. 198, No. 11 | Dec 01, 2018
 https://doi.org/10.1164/rccm.201802-0345IM       PubMed: 30134113
 https://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201802-0345IM



ダイビングや海岸・海近辺の海洋海藻ヒューム吸引後のARDSでは、今後、参考になる症例かもしれない

そういえば、東日本大震災の時「粉じん吸入で肺炎」との記載あるようだが、一部こういったことも考えられるのかもしれない
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsrcr/22/3/22_340/_pdf

2018年9月6日木曜日

ARDS治療:スタチン治療有効性の高い抗炎症性phenotype



炎症過剰phenotype:hypeinflammatory phenotypeとしては "sTNFr-1高値、IL-6高値、血小板数減少"、昇圧剤使用が特徴的・・・これらがスタチン使用によるベネフィット可能性高い



Acute respiratory distress syndrome subphenotypes and differential response to simvastatin: secondary analysis of a randomised controlled trial
The Lancet Respiratory Medicine, vol. 6, (9), P691-698, SEPTEMBER 01, 2018


non-US患者群と薬物療法への反応性の違いに関してARDSのsubphenotypeが存在するかどうか?

HARP-2コホートにおける、ARDS subphenotypeの2群決定

hyperinflammatory subphenotypeでシンバスタチン vs プラシーボで生存率改善差あり、 シンバスタチンとプラセボの比較で生存率改善示され、救急医療臨床試験でのさらなる予測的進化的戦略追求必要性示唆。

方法:

  • HARP-2 :多施設、ランダム化対照トライアル
  • 全般ICU、UK・アイルランド国内、ARDS発症後48時間内:シムバスタチン(80mg) vs プラシーボ
  • プライマリアウトカム:無人工換気日数
  • セカンダリアウトカム:肺以外臓器不全無し日数、死亡率
  • HARP-2セカンダリ解析:、アウトカム考慮無しの状況でベースラインデータへclass analysisを行い、subphenotype同定、
  • d they compared clinical outcomes across subphenotypes and treatment groups.



Results
540名、1名同意なし、539名研究
two-class(2つのsubphenotype)モデルは、one-class modelより良好 p<0.0001

  • hypoinflammatory subphenotype群 363(65%)
  • hyperinflammatory subphenotype群 186(35%)

class追加でもmodel fit改善せず

2つのsubphenotypeの臨床的、生物学的特性は今までの研究と類似

hyperinflammatory subphenotypeはhypoinflammatory subphenotypeより

  • 無人工換気日数少ない( 中央値 2日間 [IQR 0-17] vs 18 [IQR 0-23]; P<0.0001)
  • 非呼吸器臓器不全無し日数も少ない  (15 [0–25] vs 27 [21–28]; p < 0·0001)
  • 28日死亡率増加   (73 [39%] vs 59 [17%]; p < 0.0001


治療・subphenotypeによる患者層別横断的に有意な生存率差あり(p < 0.0001)
しかし、HARP-2ではプラシーボとシンバスタチンで28日生存率差を認めず

hyperinflammatory subphenotype群では、シンバスタチン治療患者は、プラシーボ群より、有意に28日生存率高い(p=0.008)
 同様なパターンが90日生存率でも認める







we fitted latent class models in Mplus v8 using baseline demographics (age and sex), available baseline clinical data (direct and indirect ARDS risk factors, bilirubin, creatinine, platelet count, PaO2 to FiO2 ratio, plateau pressure, tidal volume, and use of vasopressors),and baseline interleukin6 and sTNFr1 as class-defining variables (appendix). Fewer clinical and biomarker variables were available for these analyses than in our previous studies.


Muthen LK, Muthen BO. Mplus. Statistical analysis with latent variable. User’s Guide. Los Angeles, CA: Muthén and Muthén, 2017.

2017年10月11日水曜日

日本版ARDS管理臨床実践ガイドライン




The clinical practice guideline for the management of ARDS in Japan
Satoru Hashimoto, et al. and ARDS clinical practice guideline committee from the Japanese Society of Respiratory Care Medicine and the Japanese Society of Intensive Care Medicine
J Intensive Care. 2017; 5: 50.
Published online 2017 Jul 25.
doi:  10.1186/s40560-017-0222-3
PMCID: PMC5526253

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5526253/


The recommendations for adult patients with ARDS include:
  • we suggest against early tracheostomy (GRADE 2C),
  • we suggest using NPPV for early respiratory management (GRADE 2C),
  • we recommend the use of low tidal volumes at 6-8 mL/kg (GRADE 1B),
  • we suggest setting the plateau pressure at 30cmH20 or less (GRADE2B),
  • we suggest using PEEP within the range of plateau pressures less than or equal to 30cmH2O, without compromising hemodynamics (Grade 2B), and using higher PEEP levels in patients with moderate to severe ARDS (Grade 2B),
  • we suggest using protocolized methods for liberation from mechanical ventilation (Grade 2D), 
  • we suggest prone positioning especially in patients with moderate to severe respiratory dysfunction (GRADE 2C),
  • we suggest against the use of high frequency oscillation (GRADE 2C), 
  • we suggest the use of neuromuscular blocking agents in patients requiring mechanical ventilation under certain circumstances (GRADE 2B),
  • we suggest fluid restriction in the management of ARDS (GRADE 2A),
  • we do not suggest the use of neutrophil elastase inhibitors (GRADE 2D),
  • we suggest the administration of steroids, equivalent to methylprednisolone 1-2mg/kg/ day (GRADE 2A), and
  • we do not recommend other medications for the treatment of adult patients with ARDS (GRADE1B; inhaled/intravenous β2 stimulants, prostaglandin E1, activated protein C, ketoconazole, and lisofylline, GRADE 1C; inhaled nitric oxide, GRADE 1D; surfactant, GRADE 2B; granulocyte macrophage colony-stimulating factor, N-acetylcysteine, GRADE 2C; Statin.)

2017年10月2日月曜日

ART : 中等度・重度ARDS 呼吸コンプライアンス指標PEEP補正戦略は低PEEP群に比べ予後改善効果無し


結論から言えば、中等度・重度ARDSにおいて、低PEEP戦略にくらべ、呼吸コンプライアンスを指標とした補正戦略では、予後改善しなかった

 Effect of Lung Recruitment and Titrated Positive End-Expiratory Pressure (PEEP) vs Low PEEP on Mortality in Patients With Acute Respiratory Distress SyndromeA Randomized Clinical Trial
Writing Group for the Alveolar Recruitment for Acute Respiratory Distress Syndrome Trial (ART) Investigators
JAMA. Published online September 27, 2017.


 【序文】recruitment maneuverとPEEPタイトレーションがARDS予後に与える影響は不明
【目的】PEEPタイトレーションによるlung recruitment(respiratory system compliance)に基づく方法で中等度・重度ARDS28日死亡率改善するか? vs 低PEEP
【デザイン・セッティング・被検者】多施設・ランダム化トライアル 120のICU
 9ヶ国、 2011年11月17日〜2017年4月25日;中等度・重度ARDS
【介入】lung recruitment maneuver + PEEP titration (ベストなrespiratory system compliance に合わせる) n=501:実験群
対照群: 低PEEP (n=509)
【主要アウトカム】プライマリアウトカム:28日までの全原因死亡率
セカンダリアウトカム:ICU/nyuuinnkikann ;28日間人工換気free日数;7日間ドレナージ必要な気胸 ;7日間barotrauma;ICU、院内、6ヶ月間死亡率

【結果】
登録 患者 1010名(女性 37.5%; 平均[SD] 年齢 50.9 [17.4] 歳)
28日目死亡率比較 実験群 277/501 [55.3%] vs 対照群 251/509 [49.3%]
 (ハザード比  [HR], 1.20; 95% CI, 1.01 to 1.42; P = .041)


対照群に比較して、実験群では
  • 6ヶ月死亡率増加  (65.3% vs 59.9%; HR, 1.18; 95% CI, 1.01 to 1.38; P = .04)
  • 人工換気free平均日数減少  (5.3 vs 6.4; 差, −1.1; 95% CI, −2.1 to −0.1; P = .03)
  • ドレナージ必要な気胸リスク増加 (3.2% vs 1.2%; 差, 2.0%; 95% CI, 0.0% to 4.0%; P = .03)
  • barotraumaリスク増加 (5.6% vs 1.6%; difference, 4.0%; 95% CI, 1.5% to 6.5%; P = .001)

ICU収容期間、入院滞在期間、ICU死亡率、院内死亡率に有意差無し




ARDSは、肺の末梢ユニットが虚脱、水浸し、コンソリデーションを来たし、喚起不十分となる。PEEP補正はこの虚脱肺ユニットを虚脱から守り、気道の開存性を維持し、無気肺リスクを減少する目的
一方では、barotrauma、気胸リスクあり、予後改善をもたらすか、長年の課題



実践maneuverは
http://jamanetwork.com/data/Journals/JAMA/0/JOI170110supp3_prod.pdf

Compliance (SR) = Tidal Volume / ( Plateau Pressure - PEEP)

2016年8月6日土曜日

Biotrauma:人工換気関連肺障害



Biotrauma and Ventilator Induced Lung Injury: Clinical implications
G.F. Curley, et. al.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.07.019


Ventilator Induced Lung Injury (VILI)に関して・・・

Barotrauma:気胸や皮下気腫などは、高気道圧により引き起こされる
ただこの用語 misnomerであり、必ずしも高い気道圧だからVILIの原因となるわけでもなく、lung volumeが高いことが無ければ生じない。

Volutrauma:高ピーク気道圧(45 cm水柱)/高一回換気と関連し、肺水腫や透過性亢進を示す。
ストラップを胸腹につけた低一回換気の場合肺水腫を生じない。故に、気道圧そのものより肺容量による影響が大きい外傷である

Atelectrauma: WebbとTierneyらは、PEEP10cm水柱により、45cm水柱吸気最大圧による肺水腫回避現象を示した。最近では高PEEPによる肺換気の上皮損傷抑制、PEEPによる無気肺改善効果が示され、これは終末ユニットの解放・閉塞の繰り返しを低減効果などで説明されている

Baby Lung・Lung Heterogeneityコンセプト:赤ちゃんの肺部分しか呼吸に関与してないし、十分な換気部位と非換気部位が隣接。さらに障害の少ない部位へ


Biotrauma:lung strain、atelectasisなどのメカニカルなものからより軽微とも言える、様々なメディエータ遊離、白血球肺内進入、炎症プロセス局在化など、循環系メディエータが局所肺障害を生じ、それから全身への臓器障害、死に至る可能性さえある









人工呼吸管理関係って、用語知ったかぶりしないと・・・それだけで馬鹿にする風潮ある

ところで、「サーチ」と得意げに言う馬鹿多く遭遇する

2016年5月16日月曜日

ARDS患者において、ヘルメット型・非侵襲人工換気(NIV)で挿管イベント発生率減少

ARDS患者において、ヘルメット型・非侵襲人工換気(NIV)で挿管イベント発生率減少させる




ヘルメット・NIVとフェースマスク・NIV
ランダムにマスクNIV継続か、ヘルメットNIVスイッチかを割り付け

プライマリアウトカムとして、気管内挿管必要率を比べた報告


Effect of Noninvasive Ventilation Delivered by Helmet vs Face Mask on the Rate of Endotracheal Intubation in Patients With Acute Respiratory Distress Syndrome
A Randomized Clinical Trial
Bhakti K. Patel, et. al.
JAMA. Published online May 15, 2016. doi:10.1001/jama.2016.6338


分析 83名(女性45%;年齢中央値59歳;APACHE IIスコア中央値 26)、トライアルご会席にて有効性事前設定に基づき早期治験中止した

挿管イベント発生率は、フェースマスク  61.5% (n = 24)、ヘルメット 18.2% (n = 8)  (absolute difference, −43.3%; 95% CI, −62.4% to −24.3%; P < 0.001)

人工換気日数は有意にヘルメット群で高率 28 vs 12.5, P < 0.001)

90日目死亡率 ヘルメット群 15 名 (34.1%)、フェースマスク群 22 名 (56.4%)
(absolute difference, −22.3%; 95% CI, −43.3 to −1.4; P = 0.02)







副事象イベントは3名のインターフェース関連皮膚潰瘍(フェースマスク群 鼻の潰瘍 7.6%、ヘルメット群は頸部皮膚潰瘍)




フルフェースからヘルメットへと時代は変わるのだろう・・・



USCIITG: LIPS-A:ARDS発症予防アスピリン投与効果認めず

ED受診するようなリスク状態患者にその後肺胞毛細血管傷害、低酸素状態を回避するためには、何らかの有効は方法で、ARDS発症までの brief windowに介入ができれば・・・という発想は昔からある。抗炎症としてステロイドは今のところ芳しからず・・・

アスピリンはどうかと・・・予想通り、効果認めず



Effect of Aspirin on Development of ARDS in At-Risk Patients Presenting to the Emergency Department
The LIPS-A Randomized Clinical Trial
Daryl J.
Kor,  et. al. ; for the US Critical Illness and Injury Trials Group: Lung Injury Prevention with Aspirin Study Group (USCIITG: LIPS-A)
JAMA. Published online May 15, 2016. doi:10.1001/jama.2016.6330

EDに於るARDSリスク患者 7673名:篩い分け 400名ランダム化し多施設二重盲験プラシーボ対照化ランダム化トライアル

ED受診24時間以内アスピリン 325mg loading dose後81mg継続 day 7まで

プライマリアウトカムはday 7までのARDS発症

解析患者390名、年齢中央値 57歳、女性 48%、187名、入院期間中央値(IQR) 6(3-10)日間
アスピリン投与はプラシーボ比較で7日目ARDS発症頻度減少せず (10.3% vs 8.7%; odds ratio, 1.24 [92.6% CI, 0.67 to 2.31], P = 0.53)


セカンダリアウトカム(無人工換気日数、ICU滞在期間、入院期間、28日・1年生存率、血中バイオマーカー)においても有意差無し
・day 28までの無人工換気日数, mean (SD), 24.9 (7.4) days vs 25.2 (7.0) days (mean [90% CI] difference, −0.26 [−1.46 to 0.94] days; P = .72)
・ICU滞在期間, mean (SD), 5.2 (7.0) days vs 5.4 (7.0) days (mean [90% CI] difference, −0.16 [−1.75 to 1.43] days; P = .87)
・入院期間, mean (SD), 8.8 (10.3) days vs 9.0 (9.9) days (mean [90% CI] difference, −0.27 [−1.96 to 1.42] days; P = .79)
 ・28日生存率, 90% vs 90% (hazard ratio [90% CI], 1.03 [0.60 to 1.79]; P = .92)
 ・1年生存率, 73% vs 75% (hazard ratio [90% CI] ,1.06 [0.75 to 1.50]; P = .79)

 出血関連副事象イベントは両群少ない (aspirin vs placebo, 5.6% vs 2.6%; odds ratio [90% CI], 2.27 [0.92 to 5.61]; P = .13)

2015年8月20日木曜日

ARDS診断: 酸素飽和度代用OK?

ARDS患者では、SpO2/FiO2(SF)はPaO2/FiO2(PF)と極めて相関性が高い。

大規模観察前向きコホート二次解析

PF比 300以下とSF比 315以下閾値など検討


SF診断によるARDSはPF診断ARDSと臨床的特性、予後アウトカムも同様
故に、SF比診断ARDSも診断ツールとして有用という結論

Clinical Characteristics and Outcomes are Similar in ARDS Diagnosed by SpO2/FiO2 Ratio compared with PaO2/FiO2 Ratio
Wei Chen, et. al.
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.15-0169

362名のARDSのうち、PF診断 238(66%)、SF診断 124(34%)


同日ABG施行SF診断ARDS患者の小グループ10名では、PF比ではARDSクライテリア合致しない場合があった。


両群では臨床特性、合併症特性に重大な差が無く、APACHEIIスコアが例外でPF診断群で高値。 動脈血ガス依存指標(pH、PaO2)をAPACHEIIスコアから除けば、その差は明らか出なくなった。


 人工呼吸気管を含む臨床的アウトカムも差を認めず (両群平均7日間 , p = 0.25)、入院期間も差を認めない (両群 36% , p = 0.9)


ちなみに・・・

診断基準(  Intensive Care Med. 2012 Oct;38(10):1573-82.  JAMA. 2012 Jun 20;307(23):2526-33.


  • 2015年2月19日木曜日

    ARDS : ΔP=一回換気量/呼吸系コンプライアンス : 予後指標

    吸気終末(プラトー)圧減少、一回換気量減少、PEEP増加努力にて、ARDSの予後改善の可能性あり。しかし、相対的に、どの要素が重要かは不明?

    機能的肺容積で除したもの。他の指標である一回換気量やPEEPより生存率との相関関係が高いことを示した。

    人工呼吸による肺障害を最小化するため、肺サイズに応じた一回換気量標準化するよう、予測体重に対する一回換気量をスケール化する。しかし、ARDS患者では、換気可能な肺容積縮小する。そのため、呼吸器コンプライアンス:respiratory-system compliance (CRS)が指標となる。ゆえに、VT/CRS標準化が予後要素となると予測、driving pressure (ΔP=VT/CRS)を提唱。
    これは、自発呼吸努力のない場合、プラトー圧 − PEEP として、ルーチンに計算できる



    Driving Pressure and Survival in the Acute Respiratory Distress Syndrome
    Marcelo B.P. et. al.
    N Engl J Med 2015; 372:747-755February 19, 2015DOI: 10.1056/NEJMsa1410639
    ΔPがもっとも生存率相関

    1−SD増加ごと、死亡率相対リスク1.41 95%信頼区間 1.31〜1.51増加
    これは、防御的プラトー圧、一回換気量を受けてる患者でも同様。








    2014年1月4日土曜日

    白人では、血液型によりARDSリスク増加関連性有り


    ABO血液型を決定する glycosyltransferases catalyze antigen(糖転移酵素触媒抗原)は、様々なグリカン、糖蛋白に影響を与える。
    AおよびB抗原は、それぞれAおよびB転移酵素によって触媒される化学反応により生合成されます。但し、酵素反応の共通の受容基質であるH抗原は、また別 の糖転移酵素(α1-2 fucosyltransferase)によって触媒される化学反応により生合成されます。一般的に言って、複合オリゴ糖構造は単一の酵素による反応より もむしろ複数の糖転移酵素によって触媒される一連の反応によって合成されます。;参考 https://sites.google.com/site/abobloodgroup/47.2

    血液型Aは、血管疾患リスク増加と関連し、炎症や血管内皮と関連する様々な循環血中蛋白濃度と関連する。重大外傷及び重症敗血症患者におけるARDSのABO血液型との関連性を検討


    この検討では、白人特有で黒人には見られない、血液型AとARDSリスク増加の関連性が見られた


    ABO Blood Type A is Associated with Increased Risk of Acute Respiratory Distress Syndrome in Caucasians Following both Major Trauma and Severe Sepsis
    John P. Reilly, et. al.
    Chest. 2014. doi:10.1378/chest.13-1962

    都市部3次救急、レベル1外傷センター前向きコホート

    外傷患者732名中、ARDS発症 197(27%)
     血液型Aは、白人でのARDSリスク増加と関連 (37% vs. 24%, 補正オッズ比(OR) 1.88, 95% 信頼区間 (CI) 1.14,3.12, p=0.014),
    しかしアフリカ系アメリカ人では 関連せず (補正OR 0.61, 95% CI 0.33,1.13, p=0.114)


     重症敗血症 976名 のうち、ARDS発症 222(23%)
     血液型Aは、白人でのARDS発症リスク増加と関連 (31% vs. 21%, 補正 OR 1.67, 95% CI 1.08,2.59, p=0.021)、しかし、アフリカ系アメリカ人では関連せず (補正OR 1.17, 95% CI 0.59,2.33, p=0.652)

    2013年6月5日水曜日

    ARDSへのうつぶせ治療:肥満患者で、より酸素化改善、さらに、死亡アウトカム改善効果を示唆

    ARDSへのProne Position (PP)の効果は、無気肺改善し、酸素可能・アウトカムを改善する。

    重症ARDSへのうつぶせ治療効果 2013/3/21

    一方、肥満は無気肺・ARDS発症リスクである。
    となると、肥満者ARDSでのPP施行上の安全性、有効性に関心が高まる。

     結論から言えば、症例対照臨床研究によれば、PPは、肥満患者で安全で、非肥満患者よりむしろ酸素化改善を示唆する。

    肥満患者ARDSこそ、PPの有効なサブグループ

    Feasibility and Effectiveness of Prone Position in Morbidly Obese Patients With ARDS: A Case-Control Clinical Study
    Audrey De Jong, et. al.
    Chest. 2013; 143(6):1554-1561. doi:10.1378/chest.12-2115 


    肥満患者 (BMI 35以上)・ARDS (PaO2/FIO2 200以下)を、非肥満(BMI 30未満)とマッチか

    プライマリエンドポイントは、安全性と、PPコンプライアンス
    セカンダリエンドポイントは、 PaO2/FIO2 、人工換気期間、ICU滞在期間

    2005年1月から2009年12月まで、 149名のARDS入院
    33名の肥満患者、33名の非肥満患者マッチ化

    PP期間中央値(25th-75th パーセンタイル)
    肥満:9 (6 - 11)時間 、非肥満: 8(7-12)時間 p=.28

    合併症 51
    肥満:25、 非肥満 26 

    グループ同士、1つ以上の合併症数は同等 (n=10, 30%)


    PaO2/FIO2比は、有意に肥満患者で増加  (肥満: 118 ± 43 mm Hg → 222 ± 84 mm Hg vs 非肥満 113 ± 43 mm Hg → 174 ± 80 mm Hg; P = .03)

    人工換気期間、ICU滞在、院内感染に関して有意差なし

    90日めでの死亡率は有意に肥満患者で減少 (27% vs 48%, p < 0.05)

    2013年5月21日火曜日

    重症ARDSへのうつぶせ治療効果

    水準的広がりをもつ陰影がその後も残存するARDSのCT画像をみると確かに仰向けだけだとよいはずがないと思う。

    以前は、うつぶせ寝肯定的な報告があり


    Prone-Supine II Study:ARDS重症低酸素血症に対する”うつぶせ治療”効果有意な生存延長効果認めず 2009年 11月 11日

    この報告で一気に熱が冷めたような気がする


    今回は、久しぶりに、肯定的報告

     ↓

    Prone Positioning in Severe Acute Respiratory Distress Syndrome
    Claude Guérin, et. al.
    for the PROSEVA Study Group
    N Engl J Med. May 20, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1214103

    多施設前向きランダム化対照化トライアル
    うつぶせ寝 237名
    あおむけ寝 229名
    28日め死亡率は、それぞれ、16.0%、 32.8% (p < 0.001)
    ハザード比 0.39( 95%信頼区間 [CI], 0.25-0.63)
    非補正90日め死亡率は、それぞれ、23.6%、41.0% (p < 0.001)
    ハザード比 0.44 (95% CI, 0.29-0.67)
    合併症頻度で群間有意差なし
    例外は心停止頻度で、仰向け群が多い

    2013年4月1日月曜日

    スタチン・EPC移植併用急性肺障害治療効果

    Endothelial progenitor cells (EPCs)は、急性肺障害での血管内皮修復と関連。 
    シンバスタチンにより、急性肺障害治療に関しEPSの機能促進的に働くことが示された。
    Repair of lipopolysaccharide-induced acute lung injury in mice by endothelial progenitor cells, alone and in combination with simvastatin
    Hao Li, et. al.
    BALB/C マウスを、24時間前に腹腔内シンバスタチン前処置後、LPSを気管内暴露、2時間後経静脈的移植によりEPC治療
    血管透過性、血管内皮修復、炎症性サイトカイン測定

    シンバスタチン前処理とEPC移植により、LPS惹起急性肺障害を抑制し、2種併用療法効果によりこの効果は持続した。
     
    スタチンと急性肺障害/ARDS

    肺炎後スタチン:死亡回避治療必要人数 15 ・・・ スタチン予防効果  2011年 04月 08日



    後顧的コホートでは、ALI/ARDS関連性認めず
    Statin administration did not influence the progression of lung injury or associated organ failures in a cohort of patients with acute lung injury.
    Kor DJ, et. al.
    Intensive Care Med. 2009 Jun;35(6):1039-46. 

    2012年8月20日月曜日

    急性肺障害・ARDSへのPartilatory Support

    死亡率影響に関する研究は不充分だが、ICU滞在・人工呼吸期間への好影響、他、生理学的影響は好影響を示した。


    Partial Ventilatory Support Modalities in Acute Lung Injury and Acute Respiratory Distress Syndrome—A Systematic Review.
    McMullen SM, Meade M, Rose L, Burns K, Mehta S, et al. (2012)
    PLoS ONE 7(8): e40190. doi:10.1371/journal.pone.0040190



    2つのRCTと、6つの前向きコホート、1つの後顧的コホート、1つの症例対照研究、41の臨床生理学的研究、28のpre-clinical study

    死亡率評価判断パワー研究無し、1つのRCTでIUC滞在期間短縮、無人工呼吸日数の増加を示した。

    自発呼吸を温存するベネフィットが主に生理学的影響を与え、ガス交換改善、血行動態改善効果をもたらし、肺以外臓器潅流・機能に好影響を与えた。

     

    2012年5月23日水曜日

    ARDSの定義変更:Berlin Definition

    ONLINE FIRST
    Acute Respiratory Distress SyndromeThe Berlin Definition ONLINE FIRST
    The ARDS Definition Task Force
    JAMA. 2012;():1-8. doi:10.1001/jama.2012.5669


    ARDSは1994年AECC(American-European Consensus Conference )で定義され、移行、この定義の再現性・信頼性に関する議論が出現している。




    American Thoracic Society and the Society of Critical Care Medicine)推奨で、European Society of Intensive Care Medicine が、2011年専門家委員会が Berlin Definitionを設けた。





    原案
    3つの独立カテゴリー
    低酸素血症;軽度(200 mm Hg < PaO2/FIO2 ≤ 300 mm Hg)
    中等度(100 mm Hg < PaO2/FIO2 ≤ 200 mm Hg)
    重度severe (PaO2/FIO2 ≤ 100 mm Hg)

    4付帯変数
    ・レントゲン上重症度

    ・呼吸器系コンプライアンス(≤40 mL/cm H2O)

    ・PEEP (≥10 cm H2O)

    ・補正分時呼吸換気量(≥10 L/min)






    軽症、中等症、重症ARDSはそれぞれ死亡率増加と相関 (27%; 95% CI, 24%-30%; 32%; 95% CI, 29%-34%; and 45%; 95% CI, 42%-48%, respectively; P < .001)、 人工呼吸期間中央値増加と相関 (5 days; interquartile [IQR], 2-11; 7 days; IQR, 4-14; and 9 days; IQR, 5-17, respectively; P < .001)

    AECC定義と比べ、最終的Berlin Definitionは死亡率信頼性予測向上している。
    area under the receiver operating curve : 0.577 (95% CI, 0.561-0.593) vs 0.536 (95% CI, 0.520-0.553; P < .001)

    ARDSのBerlin Definitionアップデート・改訂はAECC定義の限界によるものである。

    noteへ実験的移行

    禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note