2015年5月27日水曜日

癌診断時は、禁煙受容期でもある

がんと診断されたら、禁煙行動につながるか?・・・癌診断時は禁煙受け入れやすい、
”Teachable moment”である

禁煙は癌患者にとって、メンタル・心理的側面から易感染性・心肺機能・早朝治癒機転他、あまねく健康的ベネフィット大きい。


Cancer Prevention Study-II Nutrition Cohort の調査からの報告

Does a Recent Cancer Diagnosis Predict Smoking Cessation? An Analysis From a Large Prospective US Cohort
JCO May 20, 2015 vol. 33 no. 15 1647-1652



2年後の禁煙率はがん診断患者で31.3%(95%信頼区間:CI, 28.0%〜34.5%)、対照非診断 19.5(95%CI, 19.0%〜19.9%)

4年後 43.0% vs 33.8%


癌の部位、病期で関連せず





高齢者:アルコール中東量摂取でも心構造、心機能に悪影響を与える

軽度ならアルコール摂取は健康に良い・・・というのが高齢者に当てはまるか?

高齢者の場合、特に女性では、アルコールの中東量摂取でも心臓に障害を与えることは確かなようだ


Relationship Between Alcohol Consumption and Cardiac Structure and Function in the Elderly : The Atherosclerosis Risk in Communities Study
Alexandra Gonçalves, Pardeep S. Jhund, Brian Claggett, Amil M. Shah, Suma Konety, Kenneth Butler, et. al.
Circ Cardiovasc Imaging. 2015;8:e002846 originally published May 26, 2015, doi:10.1161/CIRCIMAGING.114.002846


背景— 過剰なアルコール摂取は、心筋症と関連するが、中等度のアルコール摂取と心臓の構造・機能への影響は広く知られてない


研究方法・結果—ARIC( Atherosclerosis Risk in Communities )研究  visit 5からの登録4466 名の経胸部エコー施行被験者、除外はアルコール飲酒歴のみの者と重篤な弁膜疾患患者
4つのカテゴリー分類: 自己報告に基づく 非飲酒、 週毎7ドリンク以下、7〜14ドリンク、14ドリンク以上

心臓構造機能測定、性別層別、寄与要素補正をアルコール関連性で調査

男女とも、アルコール摂取量増加と左室拡張期・収縮期径の大きさ、左室径の大きさと相関 (P < 0.05)
男性では、アルコール摂取増加毎、カテゴリー毎に、左室心筋量増加  (8.2±3.8 g per consumption category; P=0.029)、E/E′ 比増加 (0.82±0.33  ; P=0.014)
女性では、左室駆出率低下  (−1.9±0.6% /カテゴリー増加毎; P=0.002) 、そして傾向にとどまるが、左室全般長軸Strain悪化  (カテゴリー増加毎 0.45±0.25% ; P=0.07). 


結論— 高齢地域居住者において、アルコール摂取は軽度心臓構造・心臓機能変化と関連し、女性では男性よりアルコールによる心臓毒性が生じやすい



年とったらアルコールも控えろってことらしい・・・ 

米国では、アルコール14g(18ml)を標準ドリンクとするそうだから、焼酎アルコール含量25%で、1ドリンクで済ますには18ml×4=72mlが1日あたりの1ドリンク量


ところで、アルコールの単位数ってのが国毎に違うので、Drinksという単位を学術論文で使うって避けて欲しいと思うのは渡しだけだろうか?英国、米国、オーストラリア、日本全て異なる。

ESCなど心不全収容前・入院直後管理コンセンサスペーパー


CPAP、PEEPーPSがルーチンケアになっているのが感慨深い



Recommendations on pre-hospital and early hospital management of acute heart failure: a consensus paper from the Heart Failure Association of the European Society of Cardiology, the European Society of Emergency Medicine and the Society of Academic Emergency Medicine – short version
http://eurheartj.oxfordjournals.org/content/early/2015/05/14/eurheartj.ehv066












肥満:心房細動予防のため心配フィットネスの向上を

心肺フィットネス(CRF)の悪さは、心血管系合併症・死亡率の独立したリスク要素。だが、CRFと心房細動についての関連性は不明であったとのこと


6万5千名程度 平均年齢 54.5±12.7歳、女性 46%、白人 64%の1991年から2009年までの、心房細動無し、運動トレッドミル試験被施行者対象

肥満者で顕著な心肺フィットネス増加と共に心房細動発症リスク減少相関性認めた

Cardiorespiratory Fitness and Risk of Incident Atrial Fibrillation Results From the Henry Ford Exercise Testing (FIT) Project
Waqas T. Qureshi, et. al.
Circulation. 2015; 131: 1827-1834



Nested, multivariable Cox proportional hazards modelでCRFと心房細動発症との独立予測因子推定
フォローアップ中央値5.4年間(IQR 3-9年間)、4616名の新規心房細動診断

寄与要素補正後、トレッドミル検査1METにつき、心房細動発生7%リスク減少 (hazard ratio, 0.93; 95% 信頼区間 0.92–0.94; P < 0.001)

冠動脈疾患補正後もこの相関維持 (hazard ratio, 0.92; 95% confidence interval, 0.91–0.93; P < 0.001)

CRFと心房細動発生との逆相関性は非肥満より肥満者で大きい  (P for interaction=0.02)


アップストリーム予防は,エビデンス無き虚構概念という話も聞くが、フィットネス向上による予防効果はありそうだ・・・ 

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note