2015年3月6日金曜日

急性期心不全:ナトリウム利尿ペプチド指標の正確性

急性期の状況でのBNP群評価



The diagnostic accuracy of the natriuretic peptides in heart failure: systematic review and diagnostic meta-analysis in the acute care setting


37の研究コホートの42研究報告、15263検査結果での48試験評価
急性心不全検出
閾値 BNP 100 ng/L 感度 0.95 (95% 信頼区間 0.93 〜 0.96)  、NPV  (0.90 〜 0.96)
閾値 NTproBNP 300 ng/L 感度 0.99 (0.97 〜 1.00)  、NPV  0.98 (0.89 〜 1.0)

MRproANP 最小推奨閾値 120 pmol/Lの感度レンジは  0.95 (range 0.90 〜 0.98) から0.97 (0.95 〜 0.98) 、NPVは、 0.90 (0.80 〜 0.96) から 0.97 (0.96 〜 0.98)

閾値増加させると、次第に感度低下するが、特異性は値の範囲毎ばらつきを示す。

BNPとNTproBNPは診断正確性において統計学的有意な差を認めない





といいながら、BNPは感度やや低下するものの、特異性は良さそう




慢性期は・・・


英国:癌検診の過剰検出についての一般的許容性オンライン調査

癌検診おいて、過剰検出はつきもの 英国でも一般にその認知度は低い。診断治療に結びついてもそれが予後改善につながるかは各疾患や検診方法により異なる。

論文のDiscussionには、検診パンフレット記載の過剰診断の項目に目を通していたのは、調査2名のみという状況には驚く。検診上の過剰検出というのを理解してないどころか、無知という状況が一般的。


避けられないはずの過剰検出について、情報提供したときに、一般に、それをどの程度許すか? ネット調査。



People’s willingness to accept overdetection in cancer screening: population survey

英国内のオンライン調査(ボランティアや電子メールやオンラインマーケッティングによる誘いで既存のパネルの役割を果たしてもらう) 

男性は前立腺がん・腸癌、女性は乳がん・腸癌というシナリオで、その疫学的上方と治療・予後の情報提供を行う。ベネフィットに関して2つのシナリオを準備、1つめは癌死亡率10%減少で、2つめは50%減少

主要アウトカムは、過剰検出を受け入れるかどうか各々の癌のモダリティーとベネフィットシナリオにおいて0-1000の範囲で評価

過剰検出容認にはかなりばらつきがあり 1000人×検診 あたり  中央値 113 〜 313
過剰検出許容せず、ゼロであるべきというのは、回答者の4.7%
全ての検診において過剰検出は許容できるというのは、7 〜 14%

乳がんや前立腺癌より、腸がんにおいてはその許容性は少ない

50歳以上では、過剰検出に許容性が有意に少なく、教育レベルが高いほど許容性が高い。

過剰検出について既知であたのは29%


Breast cancer (n=510)
Prostate cancer (n=490)
Bowel cancer (n=1000)
Scenario 1: 10% cancer specific reduction in mortality
Median (95% CI)
150 (120 to 197)
126 (100 to 150)
113 (101 to 142)
Accept no overdetection at all (%, 95% CI)
5.1 (3.4 to 7.4)
5.5 (3.7 to 7.9)
7.4 (5.6 to 9.2)
Accept overdetection in complete population (%, 95% CI)
10.2 (7.7 to 13.2)
7.1 (5.0 to 9.8)
8.4 (6.8 to 10.3)
Scenario 2: 50% cancer specific reduction in mortality
Median (95% CI)
313 (250 to 364)
231 (200 to 250)
205 (152 to 235)
Accept no overdetection at all (%, 95% CI)
3.5 (2.1 to 5.6)
4.5 (2.8 to 6.7)
5.2 (3.9 to 6.8)
Accept overdetection in complete population (%, 95% CI)
13.9 (11.0 to 17.2)
9.2 (6.8 to 12.1)
9.7 (7.9 to 11.7)

E型肝炎ワクチンの長期効果

4.5年間での評価 ・・・ 図をみると、それ以上に期待できそうだが・・・


Long-Term Efficacy of a Hepatitis E Vaccine
Jun Zhang, et. al.



わざとぼかして・・・


2型糖尿病FDRでは、耐糖能だけではなく、高血圧の発症リスクに注意を!

first-degree relative (FDR)は日本の法律上の第一親等と異なるので、訳の上で難しい。
The parents, brothers, sisters, or children of an individual. Also called FDR
遺伝的な親兄弟子供をFDRと呼ぶ



2型糖尿病FDRでは、耐糖能だけではなく、高血圧の発症リスクに注意を!


Glucose and the risk of hypertension in first-degree relatives of patients with type 2 diabetes

血糖値は、2型糖尿病(T2DM)患者のFDRである非糖尿病・非高血圧者での、高血圧発生と相関するという仮説検証
30-70歳のT2DM患者の FDR 1089名を検証し、フォローアップ 6.9(SD 1.7)年間にて高血圧発症を調査

ベースラインとフォローアップ期間を通し、75gOGTT施行。 
高血圧(HT)は、Seventh Report of Joint National Committee の定義

ベースライン血糖は、HT発症頻度これは年齢、性別、肥満、高コレステロール、HDLコレステロール、LDL、TG、教育、収縮期高血圧と独立して相関

IGTでは、正常耐糖能に比べ、HT発症 54%(ハザード比 1.54;  95% CI, 1.33 〜 1.77)増加

IFGでは23%増加 (ハザード 1.23; 95%CI, 1.01 〜 1.50)

高血糖レベルはHTと一致して関連。







noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note