下記IIPsの分類の話を聞くと、そんなにRA関連肺疾患って単純だったっけ?・・・という気分に・・・ 気道系病変を加えるともっと複雑なはずだが・・・かなりクリアカットな話
British Society for Rheumatology
Kelly C, et al "RA-related interstitial lung disease: which factors predict its development?" BSR 2013; Abstract 53.
Kelly C "RA-related interstitial lung disease: survival trends over 25 years" BSR 2013; Abstract 54.
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/BSR/38636
肺疾患のリスク要素研究のため、Kellyのグループは、1987−2012年関節リウマチ患者・肺疾患患者のデータ集計。110名男性で、発症年齢は64歳。82%の症例で、肺疾患前にRAの関節症状。10%では肺症状から始まり、残りは、肺疾患・関節疾患同時発症。
間質性肺炎男性では女性より多く(75% vs 60%, p=0.02)、喫煙pack-years多いほど有意(35 vs 20, p=0.01)。
RAの年齢・性別マッチ化対照・臨床症状・レントゲンエビデンスない患者において、喫煙はかなり少なく、pack-yearsは喫煙者間でも少ない(p = 0.03)
関節リウマチ(RA)の患者の間質性肺疾患発症リスク要素は、男性・喫煙・血清反応陽性
女性が大幅に多いRA患者全般と異なり、間質性肺疾患発症RAの半数が男性というのが特徴的
加え、肺疾患全患者全員で過去喫煙・現行喫煙、RAのうち60%が過去喫煙・現行喫煙であると、ポスターセッションで報告。
血清反応陽性は肺疾患患者で多く、RA因子陽性 89%、抗CCP抗体陽性 94%
対して、対照群はリウマチ因子陽性 58%(p = 0.01)、抗CCP抗体陽性 55% (p = 0.006)
抗CCP抗体価中央値は非常に高く、肺疾患ありで 180 U/mL、肺疾患無しで 78 U/mL
(p = 0.02)
遺伝的感受性患者において、喫煙が肺の部位特異的シトルリン化沈着と関連する可能性が有り、早期RAでの抗CCP抗体の関与が考えられると説明
加え、肺疾患は以前の研究より若年発症が多い。
間質性肺疾患はRAの増加し続ける合併症で、RA患者の死亡6%に関与
死亡率のサブグループ解析では、230名で、73名死亡。
間質性肺疾患発症は増加しているが、死亡率は低下し、高齢発症が増加している。
例えば、1987年-1993年 では、肺原因死亡は肺疾患患者の67%で、中央値63歳。
2006年-2012年では、間質性肺疾患死亡比率は30%と低下し、死亡時年齢中央値は76(両比較 p< 0.01)
シクロホスファミドのような古典的免疫抑制剤の早期使用、mycophenolate mofetil (CellCept)やrituximab(Rituxan)などの新しい薬剤使用の広がりがこの原因かもしれない。
<原稿らしい・・・呼吸器学会総会のメモ>
ATS/ERS 2013
○major IIPs
i) IPF
ii) INSIP
III) RB-ILD :喫煙関連が多い:膜性および呼吸細気管支の粘膜下炎症を特徴
iv) DIP:喫煙関連が多い:
v) COP :CTのreverse なんちゃらかんちゃら所見、アジアのみ特異的に目立ってる?
vi) AIP :ARDSとは区別しろとのこと
○Rare IIPs
i) idiopathic LIP
ii) IPPFE: 特発性上葉優位型肺線維症(ref. 網谷病)
○Unclassifiable interstitial pneumonias
○Rare histologic pattern
i) AFOP : Acute Fibrinous Organizing Pneumonia → 病理基準:"fibrin balls within alveolar spaces":patchyな分布のorganizig pneumonia COP・ ;膠原病性肺疾患との鑑別
II) Bronchilicentric patterns of interstitial pneumonia
iii) Airway centered interstitial fibrosis
iV) Bronchiolocentric interstitial pneumonia
V) Peribronchiolar metaplasia ILD
病理と無関係の臨床病型の存在
HRCTパターンを追ってもIPF/NSIP混在
CT・IPFパターン純粋型はやはり信頼性高い
DLco:年間15%減少は進行性と再現性有り