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2019年2月14日木曜日

MRSAキャリア退院時decolonization介入は有効か?

プライマリアウトカムはMRSA感染を減らせるか?、セカンダリアウトカムとして、罹Sン法的ジャッジメント・全原因感染・感染関連入院を減らせるか?



Decolonization to Reduce Postdischarge Infection Risk among MRSA Carriers
Susan S. Huang, , et al., for the Project CLEAR Trial
February 14, 2019
N Engl J Med 2019; 380:638-650
DOI: 10.1056/NEJMoa1716771

背景
MRSAコロナイズ入院患者は退院後感染リスク高い


序文:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、米国で年間8万人以上の侵襲性感染症を引き起こす。皮膚、軟組織、手術に関連した感染症の最も一般的な原因で侵襲性MRSA感染率は、退院後6ヶ月以内に最も高く、1年間は正常化しない。
MRSAへのアプローチには、"hygiene"と"環境クリーニング”が含まれ、鼻腔ムピロシン、クロルヘキシジン抗菌浴槽による脱コロナイゼーションでキャリアの減少、感染の予防をもたらす対策。脱コロナイゼーションは手術部位の感染リスク、皮膚感染再発リスク、ICUでの感染リスク減少をもたらす。 対教育群に比べ脱コロナイゼーション介入が退院後MRSA感染患者(キャリア)間でMRSA感染確率減少の上で優れているか?

方法
MRSAコロナイゼーション患者(キャリア):多施設ランダム化対照治験:退院時衛生教育、教育+脱コロナイゼーション
脱コロナイゼーション:クロルヘキシジンによる口腔洗浄・入浴・シャワー+鼻腔ムピロシン5日間/月2回x6ヶ月間
フォローアップ1年間

プライマリアウトカム:  MRSA infection as defined according to Centers for Disease Control and Prevention (CDC) criteria.
セカンダリアウトカム: MRSA infection determined on the basis of clinical judgment, infection from any cause, and infection-related hospitalization.

全ての解析は比例ハザードモデル、per-protocol population、as-treated populationで解析

結果
per-protocol populationでは、MRSA感染率
教育群 98 / 1063 (9.2%) 、脱コロナイゼーション群 67 / 1058 (6.3%)
; MRSA感染の84.8% が入院となる
病原不問感染発生は  23.7% vs 19.6%で、感染85.8%が入院となる

MRSA感染ハザードは教育群より脱コロナイゼーション群で有意に低率 (ハザード比 0.70; 95% 信頼区間 [CI], 0.52 to 0.96; P=0.03; number needed to treat to prevent one infection, 30; 95% CI, 18 to 230); このハザード低下ははMRSA感染による入院リスク低下につながる (hazard ratio, 0.71; 95% CI, 0.51 to 0.99)

脱コロナイゼーションは全原因臨床的感染判断尤度低下もたらす (ハザード比, 0.83; 95% CI, 0.70 to 0.99)、感染関連入院低下をもたらす (hazard ratio, 0.76; 95% CI, 0.62 to 0.93); セカンダリアウトカムの治療桜花は多数比較で事前層別判断でないため解釈に注意が必要

as-treated analysisでは、アドヒアランス完全な脱コロナイゼーション群のみ教育軍と比較すると44%減少 (ハザード比, 0.56; 95% CI, 0.36 to 0.86)、全原因感染 40% 減少  (ハザード比, 0.60; 95% CI, 0.46 to 0.78)

副作用(すべて軽症)は被検者の4.2%


結論
退院時クロルヘキシジンとムピロシンによるMRSA decolonizationは教育のみの介入に比べMRSA感染リスクを30%減少する (Funded by the AHRQ Healthcare-Associated Infections Program and others; ClinicalTrials.gov number, NCT01209234.)





スクリーンショット規制始まるそうだが・・・困ったもんだ
規制すれば良いという・・・利権団体





2015年11月13日金曜日

MRSA抗生剤誘導mecA誘導はペプチドグリカン構造変化に伴う免疫病原性が関与


βラクタム抗生剤耐性関与蛋白、 (mecA geneでencodeされた)ペニシリン結合蛋白2Aが、ダイレクトにMRSA感染中の病原性に直接寄与するという知見


Poorly Cross-Linked Peptidoglycan in MRSA Due to mecA Induction Activates the Inflammasome and Exacerbates Immunopathology
Sabrina Müller, Andrea J. Wolf, Iliyan D. Iliev, Bethany L. Berg, David M. Underhill3correspondenceemail, George Y. Liu3correspondenceemail
3Co-senior author
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.chom.2015.10.011 


MecAは、ペプチドグリカンのcross-linking減少させ、貪食細胞による分解・検出を促進し、豊富なIL-1β産生をもたらす。βラクタム暴露MRSAから分離されたペプチドグリカンは、マクロファージ内NLRP3 inflammasomeを誘導するが、この効果は可溶化に伴い喪失する。
自然発生変位MRSA細菌はペプチドグリカンcross-linkを減少させ、in vitroでのIL-1β高値となり、in vivoでの病原性を増加させる。MRSA皮膚感染βラクタム治療は免疫病原性を増悪させるが、これはIL-1依存的作用である。
MRSA抗生剤誘導mecA誘導はペプチドグリカン構造変化に伴う免疫病原性が関与する

2015年4月27日月曜日

サリチルアニリド系抗寄生虫薬剤は、MRSAへの新薬剤となり得るか?

ニクロサミドはWHO必須薬籠の一つらしい

これを含めたサリチルアニリド系薬剤がMRSAにも有効


Repurposing Salicylanilide Anthelmintic Drugs to Combat Drug Resistant Staphylococcus aureus
Rajmohan Rajamuthiah, et. al.
Published: April 21, 2015DOI: 10.1371/journal.pone.0124595

Time-Kill研究にて、ニクロサミドは静菌的、オキシクロザニドは殺菌的
オキシクロザニドは、細菌膜を透過するが、共に羊赤血球では毒性を示さない。
オキシクロザニドは、HepG2ヒト肝細胞癌細胞へ毒性示さず、ニクロサミドは低濃度で毒性示す。





こういう報告もある・・・糖尿病合併症治療へ
http://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/9504
ニクロサミドは現在寄生虫感染の治療に使われている薬だが、その誘導体が糖尿病の合併症を緩和することが、2型糖尿病のマウスモデルで明らかになった。
ニクロサミドは、寄生虫のミトコンドリアのATP(細胞のエネルギー源)合成能を低下させることによって、寄生虫の成長を阻害する。Victor Jinたちは、このATP合成阻害活性を2型糖尿病の治療に活用しようと、ニクロサミドの塩、ニクロサミドエタノールアミン(NEN)を遺伝性のマウスモデルと食餌性マウスモデルに投与した。するとNENが肝臓に選択的に蓄積し、肝臓でのミトコンドリアのATP合成能を低下させることが分かった。細胞のATPレベルが低下すると、シグナル分子が活性化され、肝細胞に貯蔵脂肪の燃焼量を増やすよう、情報を伝達する。


2015年4月3日金曜日

タバコ喫煙により、MRSAフェノタイプ変化し免疫抵抗性に変化 ・・・ 肺炎重症度死亡率増加

タバコ噴霧抽出液は量依存的にMRSA殺菌能力低下




Analysis of the Effects of Cigarette Smoke on Staphylococcal Virulence Phenotypes
Infection and Immunity Accepted manuscript posted online 30 March 2015, doi: 10.1128/IAI.00303-15 IAI.00303-15 

喫煙は、細菌ビルレンス特性に影響を与えることを立証するため
鼻腔内コロナイズしているところに、喫煙を含む吸入暴露を行う。

MRSAを喫煙抽出物(CSE)にさらすことにより、マクロファージ殺菌4倍耐性 p<0.0001。

CSE-MRSAは、細胞溶解感受性低下 (1.78-fold, p=0.032)、 antimicrobial peptide (AMP)殺菌性低下 (MIC 8 μM vs 4 μM LL-37

CSEは、量依存的に、MRSAの表面構造を変化させ 、AMPs類似変化にて90%の結合阻害を生じさせる  (p<0 .0001="" br="">

CSE暴露にて55%疎水性増加 (p<0 .0001="" p="">
CSEによるmprFのupregulation誘導、結果、MRSA AMP抵抗性増加する。

mprFのないブドウ球菌はCSE暴露による表面変化認めない

in vivoで、CSE-MRSA肺炎はマウスの死亡率増加 (40% vs. 10%) し、対照MRSA感染マウスに比べ8時間後、20時間後肺炎病変増加 (p<0 .01="" p="">
結論としてh、たばこ喫煙によりMRSA免疫抵抗性フェノタイプ 獲得し、これが、喫煙者の感染性疾患の脆弱性へつながるものと思われる。


解説記事:
https://health.ucsd.edu/news/releases/Pages/2015-04-02-cigarette-smoke-makes-superbugs-more-aggressive.aspx



こういう知見が発表されても、「たばこの有害性に科学的根拠無し」といいはる連中、都議会議員がいるから世の中はよくならない
http://matsuzawa.com/report/2015/01/post-186.html




2014年2月28日金曜日

MRSAなど細菌感染予防:おまえの聴診器きれいにしてから、偉そうなことを言え!

私が言ってるんじゃないですよ

Medpage解説記事
http://www.medpagetoday.com/HospitalBasedMedicine/InfectionControl/44513

Source reference: Longtin Y, et al "Contamination of Stethoscopes and Physicians' Hands After a Physical Examination" Mayo Clin Proc 2014; 89: 291-299.


医者の手の大部分より、聴診器にMRSAが付着しているという話


指先が最も汚く、好気的細菌数 中央値 467/ 25 cm 2


しかし、聴診器膜側部分は他の指の部分より多く、 89/ 25 cm 2
対して、親指 37/ 25 cm 2、 小指 34/ 25 cm 2、手背側 8/ 25 cm 2 (p = 0.004  P < 0.001)  


だが、医師たちは月に1回も聴診器を洗ってない。

2013年8月15日木曜日

皮膚軟部組織感染(SSTI)・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染:感受性株への変化 多く存在

MRSA・SSTI感染の3割近くは、メチシリン感受性に変貌する可能性がある


Reversion of Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus Skin Infections to Methicillin-Susceptible Isolates 
Anisha B. Patel,  et. al.
JAMA Dermatol. 2013;():-. doi:10.1001/jamadermatol.2013.4909.
外来MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染増加は、MRSAエンピリカル抗生剤使用増加傾向をもたらす。経口抗生剤限定的使用と抗生剤抵抗性に関する状況は今のところ議論状況である。

MRSA皮膚・軟部組織感染(SSTIs: skin and soft-tissue infection)からMSSA(メチシリン感受性黄色ブドウ球菌)への移行率を検討

2000年1月1日から2010年12月31日までの後顧的医療記録レビュー

被験者:MRSA陽性SSTIと、その後1ヶ月以降に培養陽性黄色ブドウ球菌SSTI例

主要アウトカム:SSTIのMRSA感染続くか、MSSAにrevertするか?

結果:215名の患者のうち、最低1回でもMSSA reversionしたのは64(29.8%)で、以降検査でMSSA reversionは55(25.6%)
reversion尤度増加減少要素を評価し、侵襲性デバイスの存在は有意に統計学的リスクで、MRSA陽性継続(相対リスク; 95% CI, 1.02-1.41; p=0.03)

結論:MRSA−SSTI患者はMSSA-SSTIへrevertする可能性がある。
MRSAリスク要素の今後の検討・後続感染への影響に関する今後の検討で、エンピリカル治療のガイダンス変更も出てくるだろう。
MRSA陽性患者の新規感染の再培養検査は、必要なマネージメント戦略であり、黄色ブドウ球菌の耐性変化を認識することができる。

一度、MRSA出現すると、二度と感受性株へもどらないと考える医療人がおおい。ひどいのになると、「MRSA」感染の有無を老人施設入所基準にしているアホなところもまだ存在する。
老人施設入所診断書でわかる 地方自治役人のアホさ 2013/01/07
 老人施設入所時感染症検査強要する施設の存在2011年 02月 04日

2013年5月12日日曜日

抗精神病薬:チオリダジン MRサ治療補助的効果の機序


向精神薬であるチオリダジン(TDZ)が臨床濃度未満でMRSAの抗生剤殺菌効果促進的に働くらしいが、その機序に関する報告

TDZは、黄色ブドウ球菌のペニシリン結合蛋白の基質である、黄色ブドウ球菌のペニシリン結合蛋白の基質である、ペンタグリシン分岐の正常ペプチドグリカン前駆物質産生に必要な、グリシンを含む細胞内アミノ酸不足を誘導する。

Thioridazine Induces Major Changes in Global Gene Expression and Cell Wall Composition in Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus USA300.
Thorsing M, , et al. (2013)
PLoS ONE 8(5): e64518. doi:10.1371/journal.pone.0064518


メレリル(チオリダジン)って発売中止されていた。

2012年7月5日木曜日

米国軍内調査:MRSAは減少傾向 :黄色ブドウ球菌血液・皮膚軟部組織感染の重要性増加


Epidemiology of Staphylococcus aureus Blood and Skin and Soft Tissue Infections in the US Military Health System, 2005-2010
Michael L. Landrum, MD; Charlotte Neumann, MPH; Courtney Cook, MS; Uzo Chukwuma, MPH; Michael W. Ellis, et. al.
JAMA. 2012;308(1):50-59. doi:10.1001/jama.2012.713


米国国防総省の調査で、900万人のactive、non-active軍人調査


MRSA (Methicillin-resistant Staphylococcus aureus)は主に病院患者、手術に関わる感染、注射部位や人工肢感染と関連し、抗生剤抵抗性の問題と共に、密接な皮膚接触のある高校や託児所、雑踏環境下で問題となっている。



侵襲性MRSA、community-onset MRSAすなわち、住民環境発症MRSAについての報告で、米国市民のcommunity-onset MRSA感染、皮膚・軟部組織感染(SSTIs)が有意に公衆衛生問題となっている。



community-onset MRSAに対し、院内発症 hospital-onset MRSAは減少しているが、community-onset MRSAに関しては不明であったということで調査。

2005年から2010年、国防総省医療システム内で診療を受けた920万超、男性 52%、non-active duty 84%
  • 黄色ブドウ球菌血液感染 2,643
  • 創部・肛門膿瘍・黄色ブドウ球菌培養 80,281
  • community-onset MRSA感染 2,094 (79 %) 
  • 黄色ブドウ球菌SSTIs 79,801 (99 %)
  • community-onset MRSA 菌血症は65歳以上で最も多い
  • community-onset 菌血症は女性より男性で多い
  • community-onset MRSA黄色ブドウ球菌SSTIsの比率58%は、community-onset MRSA菌血症(39%)や院内発症SSTIs(53%)より有意に比率が高い。
  • 院内発症MRSAによる54%はMRSAによるもの
全体的には、発症率は、2006年の62%から2010年の52%と少ないながら減少。

院内、市中とも、兵役対象では発症減少、しかし、黄色ブドウ球菌菌血症やSSTIsではそのburdenは広がっており、その面を重視した予防・治療戦略が必要。



MRSA医療関連感染頻度の減少がみられるが、今後さらに他の要素検討必要で、より効果的な予防戦略が必要。

参考: http://www.medicalnewstoday.com/articles/247454.php

2012年6月14日木曜日

全ゲノム解析の臨床的応用に有用性あり:MRSA 全ゲノム検査自動化システムへの期待

患者ケアに反映できるtime frame内の臨床的なデータを提供できる可能性があり、whole-genome sequencingの自動化が待たれる。


MRSAに関する現行のtyping techniqueは、コアゲノムの単一配列による判断であるsingle-nucleotide polymorphisms (SNPs)。
Whole-genome sequencingが可能となり、その感染伝播経路や流行特性の解明に役立つようになった。
抗生剤耐性の人工的“resistome”を作成し、phenotypic 感受性試験との一致性を確認。また、毒素遺伝子からなる“toxome”も作成
SNPs多数のhypermutator phenotypeを有し、hypermutator phenotypeを有する流行で、SNPs数閾値では判断困難な例で直近の感染伝播鎖かどうか決定可能となった。


Rapid Whole-Genome Sequencing for Investigation of a Neonatal MRSA Outbreak
Claudio U. Köser, B.A. et. a.
N Engl J Med 2012; 366:2267-2275June 14, 2012


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note