2016年10月6日木曜日

小児喘息:管理困難喘息の鑑別特性

管理困難喘息の鑑別特性


図的要約





Distinguishing characteristics of difficult-to-control asthma in inner-city children and adolescents

Jacqueline A. Pongracic,et. al.
J. Allergy and Clinical Immunology Oct. 2016, Vol. 138, 4 p1030-1041
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.jaci.2016.06.059

6-17歳の喘息子供/青年をベースライン評価とbimonthlyガイドラインベース管理1年間
コントロール困難例・容易例を同定
4回受診以上で、フルチカゾン 500 μg以上±LABA vs 100 μg以下

ベースライン指標を単変量解析2群割り付け、変数的選択アルゴリズムを使用しコントロール困難喘息の特徴を同定する試み

619登録、コントロール困難喘息 40.9%、コントロール容易喘息 37.5%、群分け不能 21.6%

ベースラインでの気管支拡張剤後FEV1が、コントロール困難/容易鑑別の最も重要な鑑別特性
鼻炎重症度・アトピーのマーカーも鑑別として重要

時間推移にて、コントロール困難喘息は、急性増悪頻回、特に春/秋、昼間・夜間症状悪化、特に、秋/冬、高用量コントローラ治療でも肺機能障害ある場合




(劣化御容赦)


ベースラインのNO呼気濃度も一応 p=0.05有意差

  • Difficult 20.5(12.0-38.2) vs Easy 17.4 (10.7-32.0)


ベースライン好酸球数

  • Difficult 300.0 (190.0-500.0) vs Easy 200.0 (115.0-400.0)  p=0.004





ACTはやはり良い指標のようだ・・・

慢性呼吸不全;再挿管高リスク抜管後介入:NIV vs high flow oxygen療法群

再挿管リスクの高い患者での抜管後介入
NIV vs high-flow酸素療法群 比較


再挿管リスクなどは変わらないが、副事象から考えれば、圧倒的に high-flow群が望ましい?


Effect of Postextubation High-Flow Nasal Cannula vs Noninvasive Ventilation on Reintubation and Postextubation Respiratory Failure in High-Risk Patients
A Randomized Clinical Trial
Gonzalo Hernández,  et. al.
JAMA.
Published online October 05, 2016. doi:10.1001/jama.2016.14194



再挿管リスク予測される高リスク予定抜管後状態

  • 65歳以上
  • APACHE-II>12 (抜管日)
  • BMI> 30
  • 分泌物管理困難
  • ウィーニング困難・長期化
  • 併発症1つ以上
  • 人工呼吸主適応が心不全
  • COPD中等症・重症
  • 気道管理問題
  • 人工呼吸長期化



プライマリアウトカムは、72時間以内再挿管、抜管後呼吸不全
非劣性限界を10%と定義
セカンダリアウトカムは、呼吸器感染症・敗血症、MOF、入院期間・死亡率、副事象イベント、再挿管までの期間

604名(平均年齢 65 [SD 16]歳、男性 388 [64%])
NIV群 314、high-flow  oxygen群 290


再挿管不要比率
high-flow群 66 (22.8%) vs NIV群 60 (19.1%)
(absolute difference, −3.7%; 95% CI, −9.1% to ∞)



抜管後呼吸不全比率
high-flow群 78 (26.9%)
NIV群  125 (39.8%)
 (risk difference, 12.9%; 95% CI, 6.6% to ∞)

 再挿管までの期間・時間に有意差無し
high-flow群 26.5 時間 (IQR, 14-39 時間)
NIV群  21.5 時間 (IQR, 10-47 時間)
(absolute difference, −5 時間; 95% CI, −34 to 24 時間)

ランダム化後ICU滞在期間中央値は、high-flow群が短い
high-flow群  3 日間 (IQR, 2-7) vs NIV群  4 日間 (IQR, 2-9; P=.048)

他のセカンダリアウトカムは2群同様

治療離脱必要な副事象はhigh-flow群 無し vs NIV群 42.9% (P < 0.001)



対象の発端病態は、内科系疾患5割〜6割、COPD急性増悪5%〜1割程度、感染がらみ13%〜15%、術後3-4割強、外傷 4%〜6%程度

基礎疾患・病態ばらばらな中の分析

noteへ実験的移行

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