2021年1月13日水曜日

無症状から軽症COVID-19:嗅覚障害診断的価値は高いが・・・頻度が少ない

知ってたよと言われそうな話だが


無症状から軽症COVID-19症例での嗅覚障害の自覚症状評価・客観評価とも、COVID-19診断上のGwet A1c一致率が高い、外来症例においてシステマティックに評価されたanamnesisとこの臨床的検査は補完的で嗅感覚障害に対して特異的である

ただ、嗅覚障害発生率が30%程度、故に、診断的価値は嗅覚障害のあるものに対してのみ有効


(quick 3-item versions of the University of Pennsylvania Smell Identification Test and the Sniffin’ Sticks testに比較して)コストと手間のため以下の検査:Clinical Olfactory Dysfunction Assessment (CODA)による評価

For the assessment, participants used both nostrils to sniff 3 different scents located on the extremity of paper strips previously dipped in 5 μL of essential oil. The scented strips were presented separately, one strip after the other, with 10 seconds between presentations. Participants were asked to identify each scent (scoring 0 if not recognized or 1 if recognized) in an open choice, without clues or a list, and to rate the intensity of the scent on a 4-item Likert scale (0, no sensation; 1, weak; 2, moderate; and 3, strong).

結果

フランス三次医療機関854名の連続症例(有症状あるいは指標症例と濃厚接触の医療関係者・外来患者)(from March 23 to April 22, 2020)

参加者 809人のうち、男女比は2.8、平均(SD)年齢は41.8歳(13.0歳)(範囲、18~94歳)であった。参加者全員に症状があった場合、検査時に軽症であり、58人(7.2%)がSARS-CoV-2陽性であった。 Chemosensory dysfunctionは、COVID-19が確認された58人中20人(34.5%)が報告したのに対し、COVID-19が陰性と判定された751人中29人(3.9%)が報告した(絶対差、30.6%[95%CI、18.3%~42.9%])。

嗅覚機能障害は、自己申告または臨床的に確認されたもの(CODAスコア≦3)のいずれかであったが、COVID-19診断に対する感度(0.31[95%CI、0.20-0.45]対0.34[95%CI、0.22-0.48])および特異度(0.97[95%CI、0.96-0.98]対0.98[95%CI、0.96-0.99])は同様であった。

報告された嗅覚機能障害と臨床的に検査された嗅覚機能障害の間には高い一致がみられ、Gwet AC1は0.95(95%CI、0.93~0.97)であった。

19人の参加者のうち、報告された嗅覚機能障害とCODAスコアが3以下の両方を有する15人(78.9%)がCOVID-19を有することが確認された。また、COVID-19が確認された19人中5人(26.3%)には、以前に嗅覚機能障害が認められていなかったことがCODAスコアから明らかになった。


Diagnostic Value of Patient-Reported and Clinically Tested Olfactory Dysfunction in a Population Screened for COVID-19

Charles Villerabel, et al.

JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. Published online January 7, 2021. doi:10.1001/jamaoto.2020.5074 

https://jamanetwork.com/journals/jamaotolaryngology/fullarticle/2774910



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