Zielinski A, et al "Stair-related injuries to young children treated in U.S. emergency departments, 1999-2008"
Pediatrics 2012; DOI:10.1542/peds.2011-2314.
“National
Electronic Injury Surveillance System of the US Consumer
Product Safety Commission”
の1999-2008年データの後顧的解析
5歳未満の子供で、階段事故による治療は1999-2008年で 93 189
/年 、人口1万あたり46.5
年あたりの事故数は、1999年から2008年までに、11.6%減少
階段関連外傷率も住民1万あたり53.0から42.4へ有意に減少
ほぼ4分の3(76.3%)の子供が頭部・頚部領域の外傷、 入院率は 2.7%
搬送外傷時点で、1歳未満の子供の24.5% 、3回を越えて入院した場合は他のメカニズム
CBSNEWS:
http://www.cbsnews.com/8301-504763_162-57395274-10391704/report-child-falls-down-stairs-every-six-minutes-in-u.s/
階段の上と下にゲートを作る、階段にものをおかずきれいにしておく、手すり取り付け・設置
子供と上がるときはものを他に持たないことなど、子供用に対策を行うこと
2012年3月13日火曜日
肉(レッドミート)を食うと、寿命が短くなる :毎日肉食で12%死亡率アップ
肉(レッドミート)を食うと、寿命が短くなる。
毎日、レッドミートを食べると、慢性疾患だけに限定すれば12%ほど死亡率を増加させる。
Red Meat Consumption and Mortality
Results From 2 Prospective Cohort Studies
An Pan et. al.
Arch Intern Med. Published online March 12, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2011.2287
毎日、レッドミートを食べると、慢性疾患だけに限定すれば12%ほど死亡率を増加させる。
Red Meat Consumption and Mortality
Results From 2 Prospective Cohort Studies
An Pan et. al.
Arch Intern Med. Published online March 12, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2011.2287
前向き観察研究 Health Professionals Follow-up Study (1986-2008) 37698名の男性、 Nurses' Health Study (1980-2008) 83 644名の女性
心血管疾患・がんをベースラインで有しない対象者、食事はアンケート法評価、4年毎アップデート
296万人年あたり 死亡 23 926 (心血管疾患 5910 がん死 9464)
主要ライフスタイル・食事リスク要素補正多変量補正・1サービング/日あたりの総死亡率プール化ハザード比(HR)(95%CI)
非加工レッドミート 1.13 (1.07-1.20)、 加工レッドミート 1.20 (1.15-1.24)
CVD死亡率に関するHRsは、それぞれ 1.18 (1.13-1.23)、 1.21 (1.13-1.31)
がん死亡率に関するHRsは、それぞれ 1.10 (1.06-1.14)、 1.16 (1.09-1.23)
他の食べもの、具体的には、魚、鶏、ナッツ、豆類、低脂肪乳製品、全粒に対する1サービングあたりの影響は、7-19%ほど死亡率減少と関連
フォローアップ終了までに、男性9.3%、女性7.6%の死亡を、レッドミート 42g/日(0.5サービング/日)までに抑えることで、少なく出来る可能性がある。
Dose-response relationship between red meat intake and risk of all-cause mortality in the Health Professionals Follow-up Study (A) and the Nurses' Health Study (B).
Hazard ratios and 95% CIs (error bars) for total mortality associated with replacement of other food groups for red meat intake.
糖化飲料量と虚血性心疾患・中間パラメータの関連性明らか
Sweetened Beverage Consumption, Incident Coronary Heart Disease and Biomarkers of Risk in Men
Lawrence de Koning et. al.
CIRCULATIONAHA.111.067017 Published online before print March 12, 2012
糖化飲料は体重増加、2型糖尿病リスクと関連するが、冠動脈疾患や、中間的バイオマーカーとの関係は明らかでは無かった。
42883名の男性を含む前向きコホート研究 Health Professionals Follow-up study
累積量と人工甘味飲料摂取と、致死的・非致死的CHD(心筋梗塞)の関連を比例ハザードモデルで検討
フォローアップ期間22年で、CHD 3683例
糖化飲料について、最大四分位では、最小四分位に比べ、相対リスク CHD 20% 増加 (RR=1.20, 95% CI: 1.09, 1.33, p for trend < 0.01):年齢、喫煙、身体活動性、アルコール、マルチビタミン、家族歴、食事の質、エネルギー摂取、BMI、登録前体重変化、ダイエット補正
人工甘味料入り飲料消費は、CHDと有意な相関認めず (multivariate RR=1.02, 95% CI: 0.93, 1.12, p for trend = 0.28)
自己報告コレステロール・TG・血圧・2型糖尿病診断補正にてこの相関減弱。
糖加飲料摂取は、人工甘味追加ではみとめられない、有意な影響をもたらす。具体的には、TG、CRP、TNFr1、 TNFr2の増加。 HDL, Lp(a)、 leptin減少 (p values < 0.02).
iPadはレジデントの仕事効率を改善する
New iPadの画像改善にすごく期待しているところ・・・自炊pdf閲覧のため。それ以外、レントゲンプレゼンテーションに非常に役立つことに改めて気付いた。惜しむらくはもうちょっと軽くなればなぁ・・・と。
病院勤務医にとって、カルテ閲覧・入力が端末で可能なら随分仕事も楽になるだろう。端末数が限られている場合とか・・・・。勤務医時代のオーダリングシステムって端末が少なくて待ち時間長かったことを想い出した。
Impact of Mobile Tablet Computers on Internal Medicine Resident Efficiency
Patel et al.
Arch Intern Med.2012; 172: 436-438.
ソース:http://www.latimes.com/health/boostershots/la-heb-ipad-residents-20120312,0,3372357.story
こういう報告の一方で・・・
電子カルテは医療費コスト増大につながる 2012年3月7日
http://kaigyoi.blogspot.com/2012/03/blog-post_3304.html
電子カルテ・臨床決定サポート電子化システムは未だ医療の質の改善をもたらさない
2011年 01月 25日
http://intmed.exblog.jp/11987200/
医療の電子化そのものがすべて効率化につながるわけではない
IT化のコスト・ベネフィット・有害性に関して、個別的に検討が必要である
病院勤務医にとって、カルテ閲覧・入力が端末で可能なら随分仕事も楽になるだろう。端末数が限られている場合とか・・・・。勤務医時代のオーダリングシステムって端末が少なくて待ち時間長かったことを想い出した。
Impact of Mobile Tablet Computers on Internal Medicine Resident Efficiency
Patel et al.
Arch Intern Med.2012; 172: 436-438.
なんと、YouTubeを見るだけではなかった。
Archives of Internal Medicine で、115名のシカゴ大学内科レジデントでiPadを患者カルテ、病院のページングシステム、医学文献アクセスのため提供したところ、医師のefficiencyがタブレットコンピュータアクセスを有することで増加したかどうかを検討。
結果は肯定的だった。
タブレットコンピュータを持ち運ぶ前と4か月後を比較し、90%のレジデントがタブレットを仕事上用い、より効率的になり1日1時間ほど時間節約となったと報告。
自己報告データは、患者ケアを主眼としてオーダーのタイミングの観察により効果確認。
iPad所有前は午前7時ラウンド前までのオーダー5%増加。
time teams前までのオーダー8%増加により、病院から離れる時間が早くなった。
パーソナルモバイルコンピューティングの導入は、レジデントの効率を自覚的にも、客観的事実上も改善。
iPadをレジデントが持つことで、charting areaでのコンピュータ待ちが少なくなったことで、患者のもとに行く時間が多くなった。
しかしながら、iPadの効果に関して、Angry Birdのスコアに関する効果は調査されてない。
ソース:http://www.latimes.com/health/boostershots/la-heb-ipad-residents-20120312,0,3372357.story
こういう報告の一方で・・・
電子カルテは医療費コスト増大につながる 2012年3月7日
http://kaigyoi.blogspot.com/2012/03/blog-post_3304.html
電子カルテ・臨床決定サポート電子化システムは未だ医療の質の改善をもたらさない
2011年 01月 25日
http://intmed.exblog.jp/11987200/
医療の電子化そのものがすべて効率化につながるわけではない
IT化のコスト・ベネフィット・有害性に関して、個別的に検討が必要である
診療にプラグマティック行動介入をくわえることで、腹囲減少
Rossらは、2年の行動ベースの身体活動、食事プログラムを、肥満対策診療に組み込み評価
490の運動不足、肥満成人をランダム化し、通常ケア(n=241)と行動介入(n=249)に分ける
有意な主要効果はウェスト径に見られ(<0.001)、2年持続 (mean [SE], –0.9 [0.4] cm vs +0.2 [0.4] cm; P < .05)
著者らは、 プラグマティック行動介入プログラムを臨床に組み込むことで、持続的なウェスト径減少をもたらすと結論
Trial of Prevention and Reduction of Obesity Through Active Living in Clinical Settings
A Randomized Controlled Trial
Robert Ross et. al.
Arch Intern Med. 2012;172(5):414-424. doi:10.1001/archinternmed.2011.1972
Changes in waist circumference (WC) during the 24-month study by tertile of change (low, medium, and high) in physical activity. * P < .05 compared with low tertile. P < .01 compared with low tertile.
この介入、腹囲1cm程度の効果
代謝的な効果や臨床的アウトカムへの効果が示されてない
そういえば、日本のインチキ・メタボ検診って、治療効果の判定も腹囲判定
臨床的アウトカムなんて考えてない行政・実務担当者たちが今日もインチキ検診にはげんでいる日本。
490の運動不足、肥満成人をランダム化し、通常ケア(n=241)と行動介入(n=249)に分ける
有意な主要効果はウェスト径に見られ(<0.001)、2年持続 (mean [SE], –0.9 [0.4] cm vs +0.2 [0.4] cm; P < .05)
著者らは、 プラグマティック行動介入プログラムを臨床に組み込むことで、持続的なウェスト径減少をもたらすと結論
Trial of Prevention and Reduction of Obesity Through Active Living in Clinical Settings
A Randomized Controlled Trial
Robert Ross et. al.
Arch Intern Med. 2012;172(5):414-424. doi:10.1001/archinternmed.2011.1972
Changes in waist circumference (WC) during the 24-month study by tertile of change (low, medium, and high) in physical activity. * P < .05 compared with low tertile. P < .01 compared with low tertile.
この介入、腹囲1cm程度の効果
代謝的な効果や臨床的アウトカムへの効果が示されてない
そういえば、日本のインチキ・メタボ検診って、治療効果の判定も腹囲判定
臨床的アウトカムなんて考えてない行政・実務担当者たちが今日もインチキ検診にはげんでいる日本。
ダビガトラン:心筋梗塞・ACSリスク増加
Uchino と Hernandez による、2011年3月までの、dabigatranの急性冠疾患アウトカム(心筋梗塞:MI)・急性冠症候群(ACS)アウトカム非劣性ランダム化トライアルのシステマティック・レビュー、メタアナリシス
心房細動卒中予防2研究を含む 7トライアル(n=30 514)、急性冠動脈血栓塞栓 1、ACS 1、短期深部静脈血栓症予防 3
ワーファリン、enoxaparin、プラシーボ比較の対照群比較で、Dabigatranは、有意にMI、ACSリスク増加と関連
dabigatran 237/20 000 [1.19%]、 vs control 83/10 514 [0.79%]
オッズ比 (Mantel-Haenszel), 1.33; 95% CI 1.03-1.71; P = .03)
臨床医は、ダビガトラン使用による心血管疾患への重大な悪影響を考慮し使うべき
Dabigatran Association With Higher Risk of Acute Coronary Events
Meta-analysis of Noninferiority Randomized Controlled Trials
Ken Uchino, MD; Adrian V. Hernandez, MD, PhD
Arch Intern Med. 2012;172(5):397-402. doi:10.1001/archinternmed.2011.1666
非弁膜症性心房細動: プラザキサ vs ワーファリン 定量的benefit-harm解析・経済的分析 2011年 11月 11日
http://intmed.exblog.jp/13983778/
ダビガトラン(商品名:プラザキサ)は、日循で緊急提言あったように、処方前クレアチニン・クリアランス測定必須の件・死亡例報告、そして、保存性の問題(その後緩和されたが保存に関する注意事項あり)もあり、当初報告されたほど、非専門医が簡単に扱える薬剤ではないことが分かってきた。
レビュー:心房細動へのダビガトラン投与 2011年 02月 04日
http://intmed.exblog.jp/12050604/
急性静脈性血栓塞栓治療:抗トロンビンDabigatranの有効性と安全性 2009年 12月 07日
http://intmed.exblog.jp/9377765/
高齢者身体活動と死亡リスク減少の関連:アクチグラフによる身体活動測定でより明らかに
893名の地域居住老人で、日々の運動と運動外の身体活動を24時間/日 10日間、actigraphを用いて測定
総身体活動レベルが高いほど、死亡リスク減少と相関。
この相関は、高齢となったときの身体活動性や可能性のある寄与因子補正後も、持続
1日の総身体活動性は従来の測定方法で補足されない部分を評価可能となり、活動性のあるライフスタイルと生存率の関連性をさらに明らかにした。
Total Daily Physical Activity and Longevity in Old Age
Aron S. Buchman, MD; Lei Yu, PhD; Patricia A. Boyle, PhD; Raj C. Shah, MD; David A. Bennett, MD
Arch Intern Med. 2012;172(5):444-446. doi:10.1001/archinternmed.2011.1477
要約無し
活動量計 アクチグラフ:http://www.sanita.co.jp/actigraph/index.html
肥満は精子運動低下をもたらす ・・・ 男性不妊
BMIの男性精子への影響に関するシステマティック・レビュー
14研究ベースで、9779名の総研究サンプル
正常体重者に比べ、過体重・肥満者は、有意に oligozoospermia or azoospermiaのリスク増加をもたらす
Obesity and Increased Risk for Oligozoospermia and Azoospermia
the Obesity-Fertility Collaborative Group
Arch Intern Med. 2012;172(5):440-442. doi:10.1001/archinternmed.2011.1382
(要約がないというめずらしい報告)
14研究ベースで、9779名の総研究サンプル
正常体重者に比べ、過体重・肥満者は、有意に oligozoospermia or azoospermiaのリスク増加をもたらす
Obesity and Increased Risk for Oligozoospermia and Azoospermia
the Obesity-Fertility Collaborative Group
Arch Intern Med. 2012;172(5):440-442. doi:10.1001/archinternmed.2011.1382
(要約がないというめずらしい報告)
患者満足度至上主義 → 救急受診減少 しかし、死亡率増加、医療費増大、処方薬剤増大
医師への患者満足度を最も高めるのを目標とすると、救急医療利用を減らすことができるが、一方では、入院数を増やし、総医療費・処方医療費増大をもたらし、死亡率を増加させることになる
社会住民統計・アクセス・疾患背景・補正後の検討で、患者満足度が最小限の場合に比較しての結果で、死亡率増加は健康状態が比較的良好・疾患背景が比較的重篤でないにかかわらず、副作用的影響の方が大きく出るため、こういう結果になる。
患者満足度に関わる要素をよく理解する必要があり、患者満足度をあまりに重視することは、医療の過剰利用そして、コスト増大、アウトカムへの悪影響をもたらす。
The Cost of Satisfaction
A National Study of Patient Satisfaction, Health Care Utilization, Expenditures, and Mortality
Joshua J. Fenton, MD, MPH; Anthony F. Jerant, MD; Klea D. Bertakis, MD, MPH; Peter Franks, MD
Arch Intern Med. 2012;172(5):405-411. doi:10.1001/archinternmed.2011.1662
2000年から2007年にかけての、成人 51 946名の前向きコホート national Medical Expenditure Panel Survey
1年時患者満足度 、 2年時医療利用(救急医療、入院)、2年時医療消費量(総医療費、処方薬剤費)、3.9年平均フォローアップ中の死亡率
社会住民統計、保険状態、通常の医療資源利用度、慢性疾患状況、健康状況、1年時医療費用補正後、最小四分位に対する最大四分位患者満足度では、
・救急医療利用受診オッズ比減少 (補正オッズ比[aOR], 0.92; 95% CI, 0.84-1.00)
・入院 (aOR, 1.12; 95% CI, 1.02-1.23)、 総医療費 8.8% (95% CI, 1.6%-16.6%) 、 処方箋薬剤費 9.1% (95% CI, 2.3%-16.4%) 、 死亡率 (補正ハザード比, 1.26; 95% CI, 1.05-1.53)増加
「患者中心の医療」という言葉は正しいのだけど、ある時点だけの「患者満足度」だけが真の患者のニーズをみたすことになるのだろうか?
患者満足度がすべてということで、顧客サービスを前面にして、ホテル並みのサービスをするのが当然という風潮が広まった。しかしながら、ネットでみるとそれは結果的に入院・入院に伴うリスクの増加を伴う。特に生命予後の比較的少ない状況ではリスクの方が上回る可能性が高くなる。
顧客満足度最重視医療への導入が入院や処方数増大に伴う死亡リスク増大そして医療費高騰に直結する現実を無視してきた。
“日本医療機能評価機構”ってところはまさにそういう馬鹿な評価のてんこ盛り、患者の真のニーズや医療費増大を無視した暴走を続けている。
国会での議論をみてると、表層的な一時点だけの“満足度”を最終目標としているかの議員や大臣の厚生行政の話し合いがなされている。あの人たちの頭の中のプライマリアウトカムは表層的な庶民への人気とりだけ・・・
脱線するが、“○○がんゼロ”を目標とする医療施策にともなう有害性に全く気付かない愚かさ・・・
そんなスタンスでこの国の医療行政が決められているのである。
社会住民統計・アクセス・疾患背景・補正後の検討で、患者満足度が最小限の場合に比較しての結果で、死亡率増加は健康状態が比較的良好・疾患背景が比較的重篤でないにかかわらず、副作用的影響の方が大きく出るため、こういう結果になる。
患者満足度に関わる要素をよく理解する必要があり、患者満足度をあまりに重視することは、医療の過剰利用そして、コスト増大、アウトカムへの悪影響をもたらす。
The Cost of Satisfaction
A National Study of Patient Satisfaction, Health Care Utilization, Expenditures, and Mortality
Joshua J. Fenton, MD, MPH; Anthony F. Jerant, MD; Klea D. Bertakis, MD, MPH; Peter Franks, MD
Arch Intern Med. 2012;172(5):405-411. doi:10.1001/archinternmed.2011.1662
2000年から2007年にかけての、成人 51 946名の前向きコホート national Medical Expenditure Panel Survey
1年時患者満足度 、 2年時医療利用(救急医療、入院)、2年時医療消費量(総医療費、処方薬剤費)、3.9年平均フォローアップ中の死亡率
社会住民統計、保険状態、通常の医療資源利用度、慢性疾患状況、健康状況、1年時医療費用補正後、最小四分位に対する最大四分位患者満足度では、
・救急医療利用受診オッズ比減少 (補正オッズ比[aOR], 0.92; 95% CI, 0.84-1.00)
・入院 (aOR, 1.12; 95% CI, 1.02-1.23)、 総医療費 8.8% (95% CI, 1.6%-16.6%) 、 処方箋薬剤費 9.1% (95% CI, 2.3%-16.4%) 、 死亡率 (補正ハザード比, 1.26; 95% CI, 1.05-1.53)増加
「患者中心の医療」という言葉は正しいのだけど、ある時点だけの「患者満足度」だけが真の患者のニーズをみたすことになるのだろうか?
患者満足度がすべてということで、顧客サービスを前面にして、ホテル並みのサービスをするのが当然という風潮が広まった。しかしながら、ネットでみるとそれは結果的に入院・入院に伴うリスクの増加を伴う。特に生命予後の比較的少ない状況ではリスクの方が上回る可能性が高くなる。
顧客満足度最重視医療への導入が入院や処方数増大に伴う死亡リスク増大そして医療費高騰に直結する現実を無視してきた。
“日本医療機能評価機構”ってところはまさにそういう馬鹿な評価のてんこ盛り、患者の真のニーズや医療費増大を無視した暴走を続けている。
国会での議論をみてると、表層的な一時点だけの“満足度”を最終目標としているかの議員や大臣の厚生行政の話し合いがなされている。あの人たちの頭の中のプライマリアウトカムは表層的な庶民への人気とりだけ・・・
脱線するが、“○○がんゼロ”を目標とする医療施策にともなう有害性に全く気付かない愚かさ・・・
そんなスタンスでこの国の医療行政が決められているのである。
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