2016年1月27日水曜日

USPSTF Recommendation Statementとして、成人うつのスクリーニング


USPSTF Recommendation Statementとして、成人うつのスクリーニング

Grade B推奨
18歳以上成人対象

リスク評価:
女性、若年・中年、非白人、低教育水準・離婚歴・無職でうつ高率。慢性疾患、メンタル疾患、精神疾患家族歴ありでリスク増加。高齢者のリスク要素は障害と疾患関連健康状態不良、困難なグリーフ、慢性睡眠障害、孤独、うつ既往。妊娠・産後のリスク要素はself-esteem不良、育児ストレス、出産前不安、ライフストレス、社会的サポートの不足、単独/パートナー不在、うつ既往、新生児対応困難気質、出産後うつ既往、社会経済状況恵まれない状況、妊娠希望無し
スクリーニング検査:
Patient Health Questionnaire in various form
Hospital anxiety and Depression Scale in older adult 
Edinburgh postnatal Depression Scale in postpartum and pregnant women
もしスクリーニング陽性なら付加的評価(うつ重症度、精神的問題合併)、診断変更考慮、医療状況の評価
スクリーニング間隔:適切なタイミングとその間隔は不明。
治療・介入:
一般的には抗うつ薬と特異的心理治療アプローチ、単独、組み合わせで行う。特定薬剤の胎児・新生児への有害可能性はあるにしても、臨床医はエビデンスに基づくカウンセリング介入を、妊娠・授乳中女性へのうつ管理のとき行わなければならない。
利益・有害バランス:moderate
他のUSPTF推奨:小児・思春期スクリーニング及び思春期・成人・老人自殺リスクスクリーニングなど


Screening for Depression in Adults
US Preventive Services Task Force Recommendation Statement
Albert L. Siu, et. al. and the US Preventive Services Task Force (USPSTF)
JAMA. 2016;315(4):380-387. doi:10.1001/jama.2015.18392.







解説記事
http://www.medpagetoday.com/Psychiatry/Depression/55848

前回の2009年度版では、包括的推奨としてプライマリケアでの成人全員へのスクリーンの重要性を強調し、印象的ガイドラインであった
妊 娠・出産後女性を含まないことが是正される一方、妊娠女性でのSSRI使用有害性を明確にして“mild to moderate"と尤度低いことを提示、胎児への有害性リスクの少ないことのエビデンスを示したが、一方、産後女性についてはこれを含まない。個別化さ れた意思決定が必要としている
うつ病歴ある場合は受診時常にscreenするよう、受診時心がけることと説明


禁煙治療:バレニクリン単独とニコチン単独及びニコチン組み合わせで治療効果差無し

強化的薬物療法全般に疑念が生じると結論づけされている



ニコチンパッチ単独 vs バレニクリン単独 vs ニコチンパッチ・ニコチン口腔内錠併用
以上の3つの治療法毎の効果に差が見られなかった


Effects of Nicotine Patch vs Varenicline vs Combination Nicotine Replacement Therapy on Smoking Cessation at 26 WeeksA Randomized Clinical Trial
Timothy B. Baker,  et. al.
JAMA. 2016;315(4):371-379.
介入:12週間のオープンラベル禁煙
・ ニコチンパッチ単独 (n=241)
・ バレニクリン単独 (n=424)
・ C-NRT(ニコチンパッチ+ニコチン lozenge(トローチ)) (n=421)

一次アウトカム:一酸化炭素確認禁煙7日毎ポイント自己報告26週目
二次アウトカム:一酸化炭素確認初期禁煙及び26週目禁煙継続、4、12、52週目ポイント禁煙率



1086名の喫煙者ランダム化:女性 52%、白人 57%、平均年齢 48歳、平均17本/日)、12ヶ月フォローアップ

治療での26週目、52週目禁煙アウトカムに差を認めず
26週目:ニコチンパッチ , 22.8% [55/241]; バレニクリン, 23.6% [100/424];C-NRT, 26.8% [113/421] 
52週目:  20.8% [50/241]; バレニクリン, 19.1% [81/424]; and C-NRT, 20.2% [85/421])

26週目、禁煙リスク差
for patch vs varenicline, −0.76% (95% CI, −7.4% to 5.9%)

for patch vs C-NRT, −4.0% (95% CI, −10.8% to 2.8%)

for varenicline vs C-NRT, −3.3% (95% CI, −9.1% to 2.6%)

全ての薬物療法耐用性あり、だが、バレニクリンは副事象イベントニコチンパッチより多い: 鮮明な夢、不眠、吐気、便秘、眠気、消化不良






バレニクリン(商品名:チャンピックス)とNRTでは、禁煙治療希望者の反応違うけどなぁ・・・私の実感と異なる報告だが、JAMA誌掲載の盲検試験だしなぁ・・・

noteへ実験的移行

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