2018年11月20日火曜日

ピーナッツ経口減感作:R101 Oral Immunotherapy

18歳以下しか有効でない


R101 Oral Immunotherapy for Peanut Allergy
The PALISADE Group of Clinical InvestigatorsM
November 18, 2018
DOI: 10.1056/NEJMoa1812856
https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa1812856

ピーナッツアレルギーは承認レベルの治療オプションはないが、予測不能で生命危機的なアレルギー反応を時折生じる病態

phase 3 trial
被検者;4-55歳歳時のピーナッツ蛋白 100mg(落花種子の約1/3)以下でアレルギーdose-limiting症状歴あり
二重盲検、プラシーボ対照暴露試験
3:1割り付け、AR101(ピーナッツ由来 investigational biologic oral immunotherapy drug)とプラシーボをescalating-dose programで投与
約24週間 300mg/日の維持療法レジメン完遂、トライアル脱出時二重盲検プラシーボ対照食品暴露
プライマリ有効性ポイントは4−17歳被検者比率 600mg以上でdose-limiting症状なしでチャレンジ食可能

AR101とプラシーボ使用 551名被検、4−17歳は496名
dose-limiting症状無くピーナッツ蛋白 600mg以上摂取可能比率は active治療 250/372(67.2%)、プラシーボ 5/124(4.0%);差としては 63.2% ;95% 信頼区間 53.0-73.3; p<0.001

食品チャレンジ終了時、症状最大重症度はactive-drug群で  中等度 25%、プラシーボ 59%、重症は5%と11%
介入期間副作用は4017歳の患者で95%超で強く影響





軽症分類イベントはactive-drug群では34.7%、プラシーボ群は50%
中等度分類は59.7%、 44.4%
より重症に分類されるイベントは 4.3% 、 0.8%

18歳以上では有効性示せず


ピーナッツへのアレルギー高度の小児・青年期第3相経口免疫療法で、AR101治療は、dose-limiting症状無くピーナッツ蛋白高摂取可能比率を増やし、ピーナッツ暴露症状重症度比率がプラシーボ群に比較して低下する。(Funded by Aimmune Therapeutics; PALISADE ClinicalTrials.gov number, NCT02635776.)



2018年11月19日月曜日

AIDI:抗炎症食指数と死亡率

anti‐inflammatory diet index (AIDI) と全死亡率・疾患原因特異的死亡率の関連性


 Influence of anti-inflammatory diet and smoking on mortality and survival in men and women: two prospective cohort studies.
Kaluza J, et al.
J Intern Med. 2018.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/joim.12823

16年間フォローアップ(1,057,959人年)、 死亡 16,088 (心血管死 5980、 癌 5252)

AIDI(anti-inflammatory diet index)の4分位と死亡率リスクは強い逆相関

AIDI最大 vs 最小比較で全原因死亡率リスク減少
 (18% 減少, 95% CI: 14–22%), CVD (20%, 95% CI: 14–26%)
がん死亡率も減少(13%, 95% CI: 5–20%)


現行喫煙で最も強い相関あり 全死亡率 31%、心血管疾患死亡率 36%、、がん死亡率 22%減少


現行喫煙者において、最小AIDI及び非喫煙差hとの比較で最大4分位生存期間の差は4.6年間




AIDI:16の食品群、抗炎症性特性を有する11の食品と、炎症促進性の5つの食品に分けた

<解説>
Briefly, the AIDI was based on 16 foods or food groups, including 11 foods with anti-inflammatory potential and five foods with pro-inflammatory potential.

The foods with anti-inflammatory potential were as follows:

total fruits and vegetables (cut-off ≥6 servings day1); tea (≥3 servings day 1); coffee (≥2 servings day 1); wholegrain bread (≥2 serv- ings day 1); breakfast cereal (≥1 servings day 1); low-fat cheese (≥1 servings day 1); olive and canola oil (>0 servings day 1); nuts (≥2 servings week 1); chocolate (≥1 servings day 1); red wine (2–7 serv- ings week 1); and beer (2–14 servings week 1).
The foods with pro-inflammatory potential were as follows:
unprocessed red meat (≤0.5 serv- ings day 1); processed red meat (≤0.5 servings day 1); offal (0 servings day 1); chips (0 servings day 1); and soft drinks (0 servings day 1) 
食品摂取該当スコア合致で1、非合致で0とする
<解説>





ヘルシーダイエットとなにが違うのだろう

食事性要素が小程度全身性炎症に関与し、喫煙で影響されるという報告



  • Barbaresko J, Koch M, Schulze MB, Nothlings U. Dietary pattern analysis and biomarkers of low-grade inflammation: a systematic literature review. Nutr Rev 2013; 78: 51127.
  • Calder PC, Ahluwalia N, Brouns F et al. Dietary factors and low-grade inflammation in relation to overweight and obesity. Br J Nutr 2011; 106: S578.

この2つがこの報告の根拠としている



2018年11月15日木曜日

SGLT2iの重大副作用:デンマーク国内レジストリベース研究

SGLT2iの重大副作用:デンマーク国内レジストリベース研究

”下肢切断”に関しては、CANVASプログラム:カナグリフロジンと一致した結果となったが、class effect有無今後の検討必要という考察になっている


Sodium glucose cotransporter 2 inhibitors and risk of serious adverse events: nationwide register based cohort study
BMJ 2018; 363 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k4365 (Published 14 November 2018)
Cite this as: BMJ 2018;363:k4365



GLP1受容体アゴニスト比較、SGLT2iリスク

  • 下肢切断 (発生比率 2.7 v 1.1 イベント/ 1000 人年, ハザード比 2.32, 95% 信頼区間 1.37 to 3.91) 
  • 糖尿病ケトアシドーシス (1.3 v 0.6, 2.14, 1.01 to 4.52) 

以上が1をまたがってない

以下は1をまたがってる

  • 骨折 (15.4 v 13.9, 1.11, 0.93 to 1.33), 
  • acute kidney injury (2.3 v 3.2, 0.69, 0.45 to 1.05)
  • 重症尿路感染 (5.4 v 6.0, 0.89, 0.67 to 1.19)
  • 静脈血栓塞栓 (4.2 v 4.1, 0.99, 0.71 to 1.38) 
  • 急性膵炎 (1.3 v 1.2, 1.16, 0.64 to 2.12)




低炭水化物ダイエット【炭水化物ーインスリンモデル】検証:減量中摂取炭水化物比率減少するほど消費エネルギー増加

減量中摂取炭水化物比率減少するほど消費エネルギー増加

Framingham State Food Study(FS)からも検証された

" 高glycemic-load炭水化物の摂取量増加がホルモン変化を生じ、脂肪細胞のカロリー蓄積を促進し、飢餓症状を増悪し、エネルギー消費量を低下させるという過程をとる"という【炭水化物ーインスリン・モデル】

減量中のエネルギー消費は、炭水化物比率低下ほど増加するという仮説に合致した結果であった


Effects of a low carbohydrate diet on energy expenditure during weight loss maintenance: randomized trial
BMJ 2018; 363 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k4583 (Published 14 November 2018)
Cite this as: BMJ 2018;363:k4583

【目的】総エネルギー消費量に対する炭水化物と脂肪比率の変化に対するダイエットの効果
【デザイン】ランダム化試験
【セッティング】米国2ヶ所多施設共同、2014年8月から2017年5月まで
【被検者】18〜65歳の成人164名、BMI 25以上

【介入】run-in dietによる12%減量後(2%以内)、被検者を3つの食事にランダム割りつけ、炭水化物(高比率 60%, n=54、 中等比率 40%, n=53; 低比率 20%,n=57)、20週間
テスト食は蛋白でコントロールし、体重減少維持2kg以内に補正するようエネルギー調整。
炭水化物 - インスリンモデルによって予測されるeffect modificcation検証のため、サンプルを減量前インスリン分泌(経口ぶどう糖投与後30分のインスリン濃度)の3分位に分けた

【主要アウトカム指標】プライマリアウトカムは、二重標識水(Doubly. Labeled Water:DLW)法測定による総エネルギー消費で、ITT解析。per protocol解析では、目標化減量維持被検者を含み、より正確なeffect estimateを検討。
セカンダリアウトカムは、安静時エネルギー消費で、身体活動測定、代謝ホルモンレプチン・グレリン測定

【結果】総エネルギー消費はITT分析(n=162, P=0.002)では食事で異なり、総カロリー摂取10%減少毎52 kcal/d(95%信頼区間 23 - 82)の線形傾向を示した。 
 (1 kcal=4.18 kJ=0.00418 MJ).

総エネルギー消費の変化は、高比率炭水化物割り付け群に比べ、中等比率炭水化物割り付けで 91(95% 信頼区間 -23 〜 219 ) kcal/d、低炭水化物比率では 209(95% 信頼区間 91〜 326) kcal/d高い。





per protocol解析 (n=120, P<0 .001="" 131="" 267="" 411="" d="" kcal="" p="">


減量前インスリン分泌最大3分位被検者では、ITT解析   308 kcal/d、 per-protocol解析 478 kcal/d  (P<0 .004="" p="">
グレリンは炭水化物低比率割り付けで高比率割り付けに比べ有意に低い(両解析)
レプチンは炭水化物低比率割り付けで有意に低い(per protocol)



【結論】
炭水化物 - インスリンモデルと合致し、食事中の炭水化物比率低下は、減量中エネルギー消費を増加させた。この代謝効果は、肥満治療、特にインスリン分泌高度のもので成功可能性高い。






【炭水化物ーインスリンモデル】
肥満:低糖負荷食の暫定的勝利? 基本概念としては当面“Carbohydrate-Insulin Model”で行こう!
https://kaigyoi.blogspot.com/2018/07/carbohydrate-insulin-model.html

<0 .001="" 131="" 267="" 411="" d="" kcal="" p=""><0 .004="" p="">


2018年11月14日水曜日

EMPA-Heart Cardiolink-6 trial:左室壁リモデリング改善



EMPA-Heart Cardiolink-6 trial
https://www.acc.org/latest-in-cardiology/articles/2018/11/07/16/03/sun-1145am-empa-heart-cardiolink-6-aha-2018



sodium-glucose cotransporter-2 inhibitors (SGLT2i)である empagliflozin は、2型糖尿病・冠動脈性心疾患有りの患者での左室mass低下効果あると、AHA 2018 in Chicagoにて発表

HbA1c 6.5%以上、10%以下、40−80歳、152名で、心筋梗塞あるいは冠動脈再検術後既往ある患者で左室リモデリングへのエンパグリフロジンのSGLT2阻害のインパクト検証


 エンパグリフロジン10mgにて有意に左室mass減少 (補正差 -3.35 (95% CI,-5.9 , -0.81) p=0.01)

血圧正常でもベネフィット有り、駆出率保存でも、そして既知心不全なし、標準治療最大(RAS遮断剤 80%以上使用率)でも、ベースラインのLVMI高くても効果有り

エンパグリフロジンが、早期に、統計学的に、臨床的に、心血管・心不全に関与するリモデリングを回復促進することがこの研究で示唆される

EMPA-REG OUTCOME trial や他の SGLT2i 研究で観察されたベネフィットである心血管・心不全改善に寄与するのだろう

"While the results are provocative, the small sample size limits the certainty of the effect. Larger studies are clearly needed," commented Kim A. Eagle, MD, MACC, editor-in-chief of ACC.org.
EMPA-HEART: Empagliflozin May Reduce LV Mass in Patients With CVD, Diabetes
https://www.medscape.com/viewarticle/904819



2018年11月13日火曜日

CARMELINA研究:トラゼンタ心血管疾患への悪影響ないが、腎機能への効果もない?

この治験は、心血管イベント複合アウトカムとしてはDPP-4阻害剤はプラシーボ非劣性は認められていたが、さらに心血管疾患への有効性が示されればラッキーだし、シタグリプチン(ジャヌビア)の影響無し から サキサグリプチン(オングリザ)のリスク増加まで心不全入院リスクのクラス内heterogeneityが問題で、個別的検証が必要ということだと思う。





リナグリプチン:トラゼンタとプラシーボの重大心血管イベントの効果比較

ランダム化非劣性6979名、中央値2.2年間フォロ−アップ

通常ケアと比較にてプライマリ構成アウトカム(CV死亡、非致死性心筋梗塞、非致死性卒中) 12.4% vs 12.1%
ハザード比 1-片側 97.5% 信頼境界限界 1.17で、非劣性クライテリア (upper confidence limit <1 .3="" p="">
意義:2型糖尿病・CV高リスク患者において、中央値 2.2年間に於ける、リナグリプチンはプラシーボと比較し、重大心血管イベントリスクに関して非劣性


Effect of Linagliptin vs Placebo on Major Cardiovascular Events in Adults With Type 2 Diabetes and High Cardiovascular and Renal Risk
The CARMELINA Randomized Clinical Trial
Julio Rosenstock, et al. ; for the CARMELINA Investigators
Author Affiliations Article Information
JAMA. Published online November 9, 2018. doi:10.1001/jama.2018.18269
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2714646



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この微妙な結果、MRさんたちはどう説明に走るんだろう

米国HHS:生涯スポーツガイドライン

US Department of Health and Human Services (HHS) は、生涯にわたる健康増進のためのガイドライン・プログラム・政策作成をリードし、11月12日PAGをリリース

Physical Activity Guidelines for Americans, 2nd edition (PAG)
https://health.gov/paguidelines/second-edition/report/pdf/PAG_Advisory_Committee_Report.pdf


JAMA要約
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2712935

PAGは多数の住民グループに対して健康アウトカム改善のための身体活動の種類と量についての情報とガイダンス提供

  • 就学前児童(3-5歳)では、成長・発達促進のため1日を通して身体活動あるべき
  • 小児・青年期(6-17歳)では、中強度・高強度身体活動60分以上行うべき
  • 成人では、中強度週150−300分以上、もしくは高強度好気的運動 週75-150分、あるいは等価組み合わせ中強度・高強度好気的運動組み合わせ行うべき。筋肉増強活動(筋トレ)は週2回以上行うべき
  • 高齢者、バランストレーニングや好気的運動・筋肉増強活動を含む多要素身体活動すべき
  • 妊娠・分娩後女性は中強度好気的運動を週150分以上行うべき
  • 慢性疾患や機能障害を有する成人では可能なら成人のキーガイドラインに従うべきで、好気的・筋肉増強ともに行うべき

動く時間を増加し、座る時間を減らすことはほぼ全員にベネフィットをもたらすだろうと推奨では強調

最小限の身体活動の状況では少しでも中等度から高強度身体活動増加でベネフィット大きくもたらす。身体活動増加するほどベネフィット付加される。好気的・筋トレともにベネフィットある


比較的到達容易な基準にかかわらず、上記ガイドライン推奨に合致している米国民比率は、男性 26%、女性 20%

身体活動は、肥満、2型糖尿病、心血管疾患、認知症、膀胱癌・乳癌・大腸癌・子宮内膜癌・食道癌・腎癌・肺癌・胃癌の8つのリスク減少に役立ち、睡眠、認知機能改善、転倒外傷予防に役立ち、骨関節炎やリウマチ性疾患などの疼痛管理の補助的に役立つ

PAGガイドラインでは、早期死亡リスクを33%減少する包括的効果

”このガイドライン遵守させれば、billionドルの金をセーブでき、millionの米国人QOL改善を経験させることができる”
”兵役1/3が肥満により欠格となり安全保障面でも問題”


だが、なぜ行動困難か?

実際にはベネフィットはすぐに出現するのだが、疾患リスク軽減利益は時間経過と身体活動維持が必要で、直ちに明確な結果が現れない。時間必要で、疲労や障害、楽しくなくなるなど、身体活動を日常生活で続けるには個別問題克服が必要。
家族、有人、同僚がライフスタイル選択に影響を与え、季候・天候・個別安全性、公園・歩道・プレイグラウンド・組織スポーツへのアクセス性など環境面もある


エビデンスに基づく戦略として、強化観点を
(1) 医療システム内の身体活動促進
(2)ウエアラブルデバイスやソーシャルメディアのような新しいテクノロジーをてこ入れのため機会積極利用
(3) 職場での身体活動促進
(4) スポーツへの青少年参加促進




Fitbitだけで2500万人のactive userがいるらしいが、Apple、Googleなおテクノロジー・リーダーがフィットネスアプリを作成。身体活動の開始、維持、増加を目的としている。

apple watchは、運動量が通常より減ると、通知してくる
深呼吸を無理強いする、立てない状況なのに立て・・・と通知してくる

設定で外せば良いだけだけど・・・


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...