fMRIによる脳の局在的機能の検討なので、これだけでは、現実的に、どれほどのインパクトを示すかはわからないが・・・
市販プロバイティックヨーグルト が、感情奮起やストレスフルな腸シグナル化に関する脳領域からの消極的反応をもたらす。
Tillisch K, et al. "Modulation of the brain-gut axis after 4-week intervention with a probiotic fermented dairy product" DDW 2012;abstract 589.
情報ソース: http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/DDW/32944
腸微生物が中枢神経シグナリングメカニズムや感情行動へ影響を与えるという報告は以前からあった。それで、ランダム化二重盲検対照平行研究で、精神・メンタル面の問題の無い健康女性(18-50歳)対象研究という次第。
4週間、1日2回 125gのプロバイオティックス
脳活動性を表すblood oxygen level-dependent (BOLD) と、BOLD反応反応タスク前後のfMRIを検討。
プロバイオティックス群では、胃・腸感覚のprocessingやmodulationに関わる脳領域のBOLD反応抑制がみられた。帯状皮質やPFC、扁桃体では、BOLD差は認めない。
プロバイオティック乳製品群は、島部、 背側線条体 、外側PFCとの扁桃体求心的ネットワークのconnectivity減少を示した。
プロバイオティック使用は、negative刺激からの感情反応への変化 をもたらす。
“善玉”概念・・・・扁桃体での反応低下って、ほんとに良いことだけなのだろうか?
扁桃体を中心とするネットワークは社会適応性と関連するはず。
もたらされたものは、単に社会的ストレッサーからの感覚鈍麻だったりして・・・
BOLD 効果は, 1990 年にOgawa1) らによって報告された現象で, 現在の脳機能計測の主要な基本原理として知られている. この機序は, 脳活動の局所賦活部における酸素消費量と血流量の変化によって生じる。Oxy-Hb とDeoxy-Hb の存在比率の変化によって生じる信号変化を捉えるものである. 安静時の脳では, 両者の比率は一定であるが, 賦活時には酸素消費が増しDeoxy-Hb が増加する. しかし, 一方では同部に流入する血流量も大幅に増加するため, 結果的に賦活部においてはDeoxy-Hb の相対的減少が生じ組織の横緩和時間が延長し信号上昇をもたらす.http://www.jsrtkinki.jp/bukai/item/83efac87a7/23.pdf
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