他、axisやdimensionという考え、カテゴリー上 "not otherwise specified" (NOS)(「他に分類されない」、「他に特定されない」)という分類の排除、abuse-dependenceを連続的にとらえる・・・など、改定の方向性が説明されている。
以前の報道 : DSM-5:自閉症の多くが診断クライテリアから外れる可能性 2012年1月21日土曜日
で、今回・・・
2013年5月公式リリース前の事前情報となる
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/APA/32619
WHAT'S OUT
以下の方針
- Eliminate "not otherwise specified" (NOS) diagnoses within categories:カテゴリー内にNOS(不特定)診断廃止
- Remove functional impairments as necessary components of the diagnostic criteria:診断クライテリアの必要要素としての機能障害の廃止
- Use scientific evidence to justify classifications and criteria:分類・クライテリアのための科学的エビデンス使用
軸:
DSM-IV'の主要構成スキームから、疾患、寄与要素、全般機能評価を5つの軸で分ける。
Axis I : clinical, substance-related, and learning disorders
Axis II: personality and certain other disability-based disorders.
NOS診断:
DSM-IVにはNOS診断、すなわち、カテゴリー内にフィットしない特定の類型としてcatchall(物置)が存在する。臨床の場でこのカテゴリーが頻用されることで、混乱をもたらす側面がある。たとえば、摂食障害(Eating Disorder: ED)の患者の半数越えがED-NOSとされている。
DSM-5では、NOSカテゴリーを完全に区分するか、NEC( not elsewhere classified)として記載する。
たとえば、うつ疾患NECは5つの特性に合致しないや期間が短い場合など
死別:
主な議論の一つが大うつ診断で、愛する人の死別からの重度悲しみからの起きる場合のとりあつかい。2ヶ月以内に診断不能という制限撤廃の議論。
精神疾患診断としてのcatatonia:
catatonia診断のクライテリア見直し、統合失調症サブタイプから除外し、新しい病型とするというもの。原因不明のcatatoniaと神経発達異常の自閉症と関連する新しい”catatonia NEC"を作る。
性同一性障害:
生物学的性別に合致してないと考えている個人は疾患としてレベルされないことになる。代わりに、精神的治療を受けたいのなら、 "gender dysphoria"(性別違和感?)とラベルされる。
このhot-button問題は、様々なアプローチが考慮される。
薬物乱用
DSM^IVは マリファナや麻薬などの精神状態への変調をもたらす "abuse" と "dependence"を分類したが、DSM-5作業グループは、"abuse-dependence"の区分は恣意的として連続したとらえかたをしている。 "substance use disorders"として、クライテリアに身体的トレランスや離脱症状を除外。科学的適応を反映したモノは、診断に不必要と判断。
WHAT'S IN (or STILL IN)
Dimensions:
たとえば自殺と不安など、横断的(cross-cutting)要素が多くの疾患にみられる。また、PTSDのflushbackなどの回数など特定疾患に特異的なものもある。次元的評価の導入が試みられている。
バイオマーカー:
初めて客観的検査が、精神疾患クライテリアに組み入れられる。
DSM-5の睡眠覚醒疾患において、PSGが要求されることとなる。また、ナルコレプシーは、 narcolepsy/hypocretin deficiencyのセットとなり、脳脊髄液のhypocretin(俺寄進)測定ベースで診断。
機能障害:
診断必要事項に、“機能障害や患者不安”の項目があるのを除去するよう方向性が示されたが、作業グループの一部は対処できなかった。
自閉症診断は、未だに、"symptoms [that] together limit and impair everyday functioning."が存在し、PTSDでは、 "the disturbance causes clinically significant distress or impairment in social, occupational, or other important areas of functioning"を含む。
機能障害が疾患の一部・一団である疾患があり、特に神経精神異常を定義する場合がそうである。
しかし、多くのカテゴリー、特に人格障害に関し、機能障害をチェックリストから外し、dimensional assessmentへ変更した。
Disruptive Mood Dysregulation Disorder(破壊的気分調節不全障害:
(persistent foul temper punctuated by bursts of rage:怒りの感情の爆発による持続的は激情)子供への新しい取り組みを示すが、議論のある病名:"toddler tantrums"(こどもの癇癪、5歳未満)への医学的とりくみとして、提案されたものであるが、 "temper dysregulation with dysphoria" という初期の名前は取り下げ
自閉症スペクトラム障害:
論争による変化で、自閉症+アスペルガー症候群組み合わせを他の2つのDSM-IVカテゴリーと同じく、組み合わせた。
"Craving":
特定の薬物を求める報告・状態を診断のkey innovationとした。単なる重度使用とを区別したもの
月経前不快気分障害premenstrual dysphoric disorder
depressive disorders familyから独立した診断名
WHAT DIDN'T MAKE IT
Other addictions:
性、食物、インターネット、カフェイン依存症の提案拒否
メディアで取り上げられているが、 「Said O'Brien, "We looked at sex addiction, but there was no science at all. None."「」とされ、インターネットゲーム依存はDSM-5 Section III(DSM-IV付録)でも、さらなる研究必要性が記述されている。十分な検討不十分という結論となっている。
The word "addiction":
DSM-5では用いられない。かわりに“use disorder”というラベルが用いられ、“opioid use disorder”という名前が用いられる。ただ悪意呼称だとして批判もある
Mixed anxiety-depression:
anxious with depression なのか depressed with anxietyなのか、ジレンマを生じる。提案診断名のフィールドトライアルでは異なるクライテリアとして解釈され、信頼性ゼロとなってしまった。状況はDSM-5(Section III)へ継続移行。
Attenuated psychosis syndrome:
低レベルの厳格、指向障害患者に関する病名付け提案だが、 批判を受けた。
Posttraumatic Stress Injury:
兵士や在郷軍人から"disorder"から"injury”への変更希望
Transgenderism as a V code:
性同一化障害の呼称についての提案、 s診断可能なものでも、治療可能なものでもない権利であるというflag itemのためということで、DSM-IVのchart codeの名称として使われていたもの。DSM-5では、結局、拒否されてる。
Other proposed diagnoses.
- Body integrity disorder (wanting healthy limbs cut off because "it feels right")
- Male-to-eunuch disorder (wanting surgery to become asexual)
- Hypersexual behavior (wanting to have sex all the time)
- Persistent Complicated Bereavement Disorder (prolonged or severe grief that does not meet criteria for major depression)
- Skin-picking syndrome
- Olfactory reference syndrome (believing one smells bad)
WHAT TO LOOK FORWARD TO
Primary care version
Code changes
New governance for continued revision
公に認められてない病名を乱用したり、創造したり・・・そういう活動をするメンタル関係の専門家や執筆者がいる。売名行為は個人の名誉欲・金銭欲などを満たす目的だろうが、社会的にはプラスにならない。
“セックス依存症” AND “精神科”や“専門”でググると・・・そういう人たちが ぞろぞろ
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