肥満要素単独だけでは、その後のリスクを予測できず、“血圧、血糖、HDL、コレステロール、CRP異常”といったものを代謝的要素と定義し、これらの正常なときは肥満という要素は、その後の余命に影響を与えないという報告。
予防医学上役立てるのなら、体重単体にのみ注目するのでは無く、その他の代謝的要素に目をむけるべき
Metabolically Healthy Obesity and Risk of All-Cause and Cardiovascular Disease Mortality
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism April 16, 2012 jc.2011-3475
序文: 健康への影響は不明だが、これまでの研究では、adiposity(過脂肪状態)関連心臓代謝的リスク要素のない、肥満発現型を区別してきた。目的: 代謝的健康な肥満者と心血管疾患・全死亡率との関連性検討デザイン・セッティング: スコットランド・イングランドの一般地域住居成人たちの死亡記録との前向き関連性の観察的研究被験者: 22203名の男女 [年齢 54.1 (SD 12.7 歳), 男性 45.2%] ベースラインでCVD病歴無し介入: 血圧、HDL、糖尿病診断、腹囲、hsCRP≧3 mg/Lに基づき、代謝的健康状態分類 健康(0-1)、不健康(2以上)として、肥満はBMI 30kg/m2以上
主要アウトカム測定: フォロー 平均 7.0±3.0年、原因特異的死亡率検討。
Cox比例ハザードモデルを代謝的健康/肥満カテゴリーと死亡率との関連性を検討結果: CVD 604名、1868全原因死亡 1868名
健康非肥満登録者と比べ、肥満対比者はCVDリスク増加せず [ハザード比 (HR) 1.26, 95% 信頼区間 (CI) 0.74–2.13]
しかし、2つ以上の代謝的異常を有する非肥満者(HR 1.59, 95% CI 1.30–1.94)・肥満者 (HR 1.64, 95% CI 1.17–2.30)ではリスク増加。
代謝的不健康肥満被験者は、代謝的健康肥満対比者に比べ、全死亡率リスク増加 (HR 1.72, 95% CI 1.23–2.41)
結論: 代謝的健康肥満者は、7年間のCVDおよび全死亡リスク増加と関連せず
現行の日本で行われているメタボリックシンドローム・肥満対策は果たして、コスト効果的なのだろうか?メタボ検診への疑問というのはかなりの数の有識者が指摘しているが、抜本的に見直そうとする動きは見えてこない。
この国では、国による検診詐欺・メタボ詐欺・・・永遠に続くのだろうか?
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