このUSPSTFの推奨は、過剰投与の存在・危険性が念頭にある。
“閾値効果”、すなわち、特定の値を超すと心血管リスクが逆方向となる可能性・・・ビタミンDに関するメタアナリシスでそのことが示された。
やはり、ビタミンD補充するにしても、血中濃度測定が望ましいと思われる。
Circulating 25-hydroxy-vitamin d and risk of cardiovascular disease. A meta-analysis of prospective studies.
Wang L, Song Y, Manson JE, et al.
Circ Cardiovasc Qual Outcomes 2012; DOI:10.1161/CIRCOUTCOMES.112.967604.
【背景】
ビタミンD濃度は心血管疾患(CVD)リスクと関連している。しかし、心血管健康ベネフィットの25OHビタミンD(25[OH]-vitD)濃度至適値に関しては不明
【方法・結果】
1966-2012年の、25(OH)VitD濃度とCVDリスク比較の前向き研究 、MEDLINE・EMBASEから調査
クライテリア該当24文献、独立19研究、6123のCVD症例/65994被験者 メタアナリシス
最低・最高25(OH)VitD濃度カテゴリー比較プール化相対リスク
総CVDイベント 1.52(95%信頼区間、1.30-1.77)ベースラインCVDありの患者を除外したものに限定された時、そして、季節性補正・共役要素補正の時に、有意で、強力な関連性を示した。
CVD死亡率 1.42(95%信頼区間 1.19-1.71)
冠動脈疾患 1.38(95%信頼区間 1.21-1.57)
卒中 1.64(95%信頼区間 1.27-2.10)
fractional polynomial spline regression analysis(おそらくMFP解析)で、ビタミンD濃度とCVDの連続性の関連性が示された。
単相性に25(OH)ビタミンD濃度60 nmol/Lまでは、濃度減少と共に、CVDリスク増加
25nmol/L減少毎に相対リスク1.03(1.00-1.06)
【結論】-
メタアナリシスにより、25(OH)ビタミンD濃度が低いほど、20-60nmol/Lの間は、線形に、CVDリスク増加と関連
60 nmol/L超のときの関連性を今後調査する必要がある。
VITAL研究:ビタミンDサプリメント大規模研究 2010年 12月 28日
メタアナリシス: ビタミンD±カルシウムサプリメント:癌・骨折予防 2011年 12月 26日
ビタミンDは20~60 mmol/Lあたりまで線形に関連し、 60 nmol/Lを超過すると心血管リスク増加の可能性。
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