2012年12月15日土曜日

比較的若年:合併症無し失神初回受診 その後死亡率増加

合併症のない健康な人であっても、26-44歳で、1年後までの死亡率ハザード比 2.02と最も高く、45歳から74歳までHR 1.29。

若年者での失神の臨床的重要性がクローズアップされている。

Prognosis Among Healthy Individuals Discharged With a Primary Diagnosis of Syncope
Martin Huth Ruwald, et. al.
J Am Coll Cardiol. 2012;():. doi:10.1016/j.jacc.2012.08.1024

【目的】 合併症既往ない人対象の国内コホートにおける失神受診の心血管副事象・死亡リスク
【背景】 失神という病態の臨床的遭遇は多いが、健康人での予後の知識は十分じゃない。
【方法】 デンマーク(2001-2009)の合併症既往無しの失神受診者を国内行政登録において同定、デンマークからの5つのコホート対象者の性別・年齢をマッチ化。
死亡、失神再発、ペースメーカー植え込み、ICD、心血管疾患入院のリスクを多変量Cox比例ハザードモデルにて解析

【結果】 失神初回診断患者 37017名、対照 185085
年齢中央値47歳(中間4分位 32-63歳)、男性 47%
死亡は、失神時総数 3023(8.2%)、対照群 14251(7.1%)
(イベント発生率は1000人年 14.3)

多変量Cox回帰解析にて、全原因死亡率(ハザード比 [HR]: 1.06; 95% 信頼区間 [CI]: 1.02 to 1.10)、心血管疾患入院(HR: 1.74; 95% CI: 1.68 to 1.80)、失神再発 (HR: 1.35; 95% CI: 1.27 to 1.44)、ペースメーカー・ICD植え込み率(HR: 5.52; 95% CI: 4.67 to 5.73;P < 0.0001)有意増加。

【結論】健康者失神初回入院は、全原因死亡率、卒中、心血管疾患入院、デバイス植え込み、再発性失神の有意な予測因子。

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