驚きの報告!
しばらく議論が続くかもしれない・・・
“飽和脂肪酸の代わりに不飽和脂肪酸を摂取を勧めること”は冠動脈性心疾患に対する世界的な食事指導ガイドラインの重要要素となっている。しかし、あまりの豊富な不飽和脂肪酸、ω6リノレン酸を摂取すること事態がはたしてベネフィットを有するものかは不明である。以下の研究コホートでは、飽和脂肪酸の代わりにリノール酸を摂取することで、全原因・冠動脈精神疾患・心血管疾患死亡率増加させた。
リノール酸の介入のアップデート・メタアナリシスで、心血管ベネフィット認めず。
この知見は世界的な食事指導ガイドラインにとって重要な意味合いを持つ。
Use of dietary linoleic acid for secondary prevention of coronary heart disease and death: evaluation of recovered data from the Sydney Diet Heart Study and updated meta-analysis
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e8707 (Published 5 February 2013)Cite this as: BMJ 2013;346:e8707
【目的】 食事性飽和脂肪酸をω6リノール酸に置き換えることの有効性評価;冠動脈性疾患・死亡への二次予防
【セッティング】 オーストラリア・シドニーの救急冠動脈ケアクリニック
【被験者】 recent coronary event 男性 458名 、年齢 30−59歳
【介入】 食事性飽和脂肪酸(動物性脂肪、通常のマーガリン、ショートニング)から、ω6リノール酸(サフラワー油とサフラワー油不飽和脂肪酸マーガリン)
対照群は、非特異的に食事指導と研究食なし
両群とも食事以外の観点は同等になるようデザイン
【アウトカム測定】全原因死亡率(プライマリアウトカム)、心血管死亡率、冠動脈疾患死亡率(セカンダリアウトカム)
ITT解析、生存率解析を死亡率アウトカム群解析
【結果】介入群(n=221)は対照群(n=237)より死亡率高い( 全原因 17.6% v 11.8%, ハザード比 1.62(95%信頼区間 1.00-2.64) p=0.05
心血管疾患 17.2% v11.0%, 1.70 (1.03 to 2.80), P=0.04
冠動脈精神疾患 16.3% v 10.1%, 1.74 (1.04 to 2.92), P=0.04)
リノール酸介入トライアルを加えメタアナリシスしたところ、冠動脈死亡リスク増加傾向(ハザード比 1.33(0.99-1.79) p=0.06)、心血管疾患増加傾向(1.27(0.98-1.65) p=0.07)
一次予防ではなく、二次予防の話であり、 一次予防でも検討されるべきで、動脈硬化最終ステージだけの話かもしれない。
また、介入が、"サフラワー油"のみであり、他のリノール酸成分ではどうかの検討も必要かもしれない。
EPA/DHAに関しての疑念が・・・また新たに
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