2013年9月3日火曜日

結核菌はヒト起源・出アフリカにまでさかのぼることができる

大規模遺伝子研究により、結核菌は、7万年前アフリカでのヒト起源にまでさかのぼることが判明。同時、この遺伝子の薬剤耐性を引き起こす39の新しい遺伝子の発見もなされた。

Out-of-Africa migration and Neolithic coexpansion of Mycobacterium tuberculosis with modern humans
Iñaki Comas ,et. al.
Nature Genetics (2013) doi:10.1038/ng.2744
17世紀から19世紀にかけて西洋においても、ヒトの死の20%が結核によるもので、高い死亡率を現在でも発展途上国においては保つ。259のM. tuberculosis complex (MTBC) 種の全ゲノム分析で、グローバルな多様性を特徴付けするデータセットを用い、この暴言筋の歴史を再考察した。結果、約7万年前からMTBC出現し、出アフリカの頃から、共に存在したことが明らかになった。



Genomic analysis identifies targets of convergent positive selection in drug-resistant Mycobacterium tuberculosis
Maha R Farhat, et. al.
Nature Genetics (2013) doi:10.1038/ng.2747

116の新しい配列、7つの配列化結核菌全ゲノムを用い、47の薬剤耐性菌種特異的genome-wideな検討。既知耐性マーカー100%検出する、ヌクレオチド位置・遺伝子状の変異を同定。加え、39のゲノム領域のpositive selectionを発見。これらは細胞壁合成、翻訳調整、DNA修正経路に関わる成分をencodeする領域であった。
一つの遺伝子、ponA1の変異の機能的遺伝子解析により、リファンピシン存在下でのin vitro増殖が示された。

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