2015年9月30日水曜日

ACOS

結論には、めあたらしい概念ではなく、"Dutch hypothesis"(1961年)(Orieら)から臨床で多く遭遇する病態・問題であり、時を経てあらためて提起された課題。



Phynotypingさかんなタイミング、COPD薬剤マーケット開発など、注目される歴史的必然といったところか・・・



The Asthma–COPD Overlap Syndrome
Dirkje S. Postma, et. al.
N Engl J Med 2015; 373:1241-1249September 24, 2015 

喘息とCOPDは世界の住民の12名に1人が関係している病気。喘息とCOPDは全く異なる疾患分類だが、これら2つの病気はheterogenousでしばしばオーバーラップする。
"Asthma-COPD overlap syndrome" (ACOS)は、喘息・COPDの両者の臨床特性を同時にもつ患者において適応される病名である。

Asthma is an inflammatory disease that affects the large and small airways.・・・・

COPD is also an inflammatory airway disease, one that affects the small airways in particular・・・

喘息とCOPDの気道炎症は異なり、喘息は好酸球性炎症、Th2リンパ球関連炎症で特徴づけられ、COPDは好中球炎症とCD8リンパ球の関与する炎症で特徴付けられる。


高齢者の場合特に、喘息とCOPDは臨床的に類似してくる。喘息気道リモデリング患者では時と共に非可逆性気道閉塞が存在し、COPDに類似する。COPD患者での可逆性気道閉塞の場合も喘息類似COPD患者のそれと類似する。

http://www.ginasthma.org/local/uploads/files/ACOS_2015.pdf

GINAとGOLDで、ACOSジョイント文報告
どちららしいかということを因子にて評価


閉塞性肺疾患の15%〜45%に存在すると推定。だが、二重盲検前向き研究報告無く、当然治療法に関する情報はなく、未知のままである。

・・・・

このレビューは、2つの疑問
1)喘息、COPD、ACOSの適正な診断ラベルづけをどのように決定すべきか
2)ACOS診断をうけた患者の治療方法をいかにすべきか
について議論



・進行性気道閉塞:ヒトの肺の成長は成人なりたてまで続き、30歳までで成長が終了する。肺容積が増加しFEV1測定の肺機能は改善する。その後成人初期では1年間に25から50mlずつFEV1正常でも減少し、喘息患者では年に80ml、COPD患者では150ml低下する場合もある。FEV1年次減少速度で喘息、COPD鑑別できるかのエビデンスは乏しい。・・・寿命延長に伴い小児期喘息発症などの長期喘息暴露と重症喘息患者の存在増加がACOSの疫学に関わる可能性がある・・・


・気道過敏性

・気道可逆性

・アトピー

・気道炎症

・FeNO

・臨床実践上明確?

・現行治療
・喘息と付随COPD患者
・COPDと付随喘息患者





気道過敏のある群ではFEV1/FVC比低下急峻




http://journal.publications.chestnet.org/data/Journals/CHEST/22014/96S.pdf


気道過敏性と喫煙の相互関連はクリアに存在する

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note