若年・中年(20-70歳)慢性腰背部痛に対するマインドフルネスをベースにしたストレス低減法(MBSR: Mindfulness-based stress reduction)
Effect of Mindfulness-Based Stress Reduction vs Cognitive Behavioral Therapy or Usual Care on Back Pain and Functional Limitations in Adults With Chronic Low Back Pain
A Randomized Clinical Trial
Daniel C.
Cherkin, et. al.
JAMA. 2016;315(12):1240-1249. doi:10.1001/jama.2016.2323.
https://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=2504811
研究デザイン、セッティング、被検者 ランダム化、インタビューアー目隠し、臨床トライアル:ワシントン州集約医療システム、342名、20-70歳、慢性腰背部痛
2012年9月〜2014年4月登録、MBSR割り付け (n = 116)、CBT割り付け (n = 113)、通常ケア割り付け(n = 113)
介入 CBT (疼痛関連思考と行動の修正トレーニング) と MBSR (training in mindfulness meditation and yoga) を8回の週2時間グループ
通常ケアは医療を受けてるかどうかいずれも
主要アウトカム・測定 共同プライマリアウトカム:26週眼の臨床意義を有する被検者比率変化:30%以上のベースラインからの機能制限(modified Roland Disability Questionnaire [RDQ]; range, 0-23) の改善と自己報告腰背部痛不満 (scale, 0-10) 報告比率
アウトカムは4,8、52週評価
結果 342名ランダム化、平均年齢 (SD) [range] 49.3 (12.3) [20-70] 歳、女性 224 (65.7%)、腰背部痛気管平均 7.3年間(range , 3ヶ月〜50年間)
8セッション6ヶ月以上参加 123 (53.7%)、26週間完遂 294 (86.0%)、52週間完遂 290 (84.8%)
ITT解析、RDQ26週目臨床意義改善は、 MBSR (60.5%) 、CBT (57.7%)であり 通常ケア (44.1%) よりいずれも高率 (overall P = .04;相対リスク [RR] for MBSR vs 通常ケア 1.37 [95% CI, 1.06-1.77]; RR for MBSR vs CBT, 0.95 [95% CI, 0.77-1.18]; and RR for CBTvs 通常ケア, 1.31 [95% CI, 1.01-1.69])
26週目自己報告腰背部痛不満 (scale, 0-10) 臨床意義改善比率 MBSR群 43.6%とCBT群 44.9% で, vs 通常ケア群 26.6% (overall P = .01; RR for MBSR vs 通常ケア, 1.64 [95% CI, 1.15-2.34]; RR for MBSR vs CBT, 1.03 [95% CI, 0.78-1.36]; and RR for CBT vs 通常ケア, 1.69 [95% CI, 1.18-2.41])
プライマリアウトカムに関してMBSRでの52週での変化は少ないまま
結論と知見
慢性腰背部痛成人において、MBSRあるいはCBT治療は、通常ケアに比べ、26週目腰背部痛の大きな改善を認め、機能制限改善も認める。MBSRとCBTのアウトカム上の差は有意出ない
MBSRは慢性腰背部痛患者において治療オプションとして有効という示唆
腰背部痛に関して、矮小な、言葉を言い換えれば、臨床的意義さえ不明な除痛的治療を繰り返す、「リハビリテーション」という言葉とはほど遠い、慢性腰痛治療の現行の治療体系
そろそろ抜本的に見直すべきだろう。治療?関係者は変化を希望してないようだが・・・
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