短期間で精神神経症を誘発する、Hピロリ菌除菌治療
抗生剤投与後の躁症状出現を、"antibiomania"と呼ぶが、クラリスロマイシンだけでなく、除菌治療に含まれるアモキシシリンでも報告がある
Association Between Acute Neuropsychiatric Events and Helicobacter pylori Therapy Containing Clarithromycin
Angel Y. S. Wong, et. al.
JAMA Intern Med. Published online May 02, 2016.doi:10.1001/jamainternmed.2016.1586
香港のClinical Data Analysis 及び Reporting System database
post hoc nested case-control analysisも施行
年齢補正 incidence rate ratios (IRR) は conditional Poisson regressionにて行う
最低1回CAM処方された患者 66 559 。平均(SD)年齢: 50.8 (14.8 歳);初回暴露時平均年齢 55.4 (14.8) 歳、男性 30 910 (46.4%)。
研究期間中初回複合神経精神イベント 1824名
複合精神神経イベント組み合わせ(72人年あたり35)、 IRR増加 4.12 (95% CI, 2.95 - 5.76)、1暴露前14日間 (72人年あたり14イベント); IRR, 1.63; 95% CI, 0.96-2.77) vs baseline (16 665人年あたり 1766 イベント)
現行使用中のIRR増加 4.12 (組み合わせ精神神経イベント 72人年あたり 35; 95% CI, 2.94 - 5.76)、直近使用なしでは増加認めず (9 events during 82 person-years; IRR, 0.95; 95% CI, 0.49-1.83) 、暴露前14日間(72人年中14イベント; IRR, 1.63; 95% CI, 0.96-2.77) vs baseline (16 665 人年中1766)
同様に、精神病イベントと認知機能障害とも、ベースラインに比べた現行使用中ではリスク増加するが、近日使用の場合ベースラインまで次第に減少する
CAM使用中精神神経イベント、精神病イベント、認知障害組み合わせ粗絶対リスクは、1000処方あたりそれぞれ 0.45、0.12、0.12
nested case-control analysis でもself-controlled case series analysisと同様の結果
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