2016年11月11日金曜日

筋炎関連間質性肺病変

間質性肺炎は、特発性炎症性筋炎患者の合併症・死亡率の上でも間質性肺炎の存在は重要で、その併発率も高い・・・ということでレビュー




Management of Myositis-Related Interstitial Lung Disease
Julie Morisset, et. al. Chest. 2016;150(5):1118-1128. doi:10.1016/j.chest.2016.04.007 

・heterogenousな初期所見・臨床経過;無症状・インシデンタルな場合、急速進行型も存在
・病歴・身体所見と、検査データ/画像などでILD患者の評価を行うことで筋炎の診断示唆する場合もある
・有症状肺疾患患者では、急性/亜急性/慢性の臨床特徴でカテゴライズ
・筋疾患重症度(有症状から最小/無症状まで)あり、筋症状発症もまたILDに続くこともあれば、肺疾患所見のみがdominatという場合もある
・ILD関連筋炎では、HRCTにおいて、両側網状・ガラス状陰影が最も多く、コンソリデーションの面積が器質化肺炎の存在を示唆する
・手術的肺生検適応は多くないが、施行例での組織パターンはNSIPが最も多い。DADと器質化肺炎も。UIPパターンは他の組織パターンより有意に少ないが存在はする。
・ILD関連筋炎は、併発症・死亡率有意に関連
・後顧的シリーズ研究では炎症性筋炎では、ILD有無で10年生存率それぞれ 71%、89%。最近の研究ではILD急性/亜急性、高齢、FVC低下、CADM(ADM - clinically amyopathic dermatomyositis)はILD関連筋炎で死亡率高い。25%がこの研究ではフォローアップ中死亡
※筋炎症状(筋力低下や血清筋原性酵素の上昇)の乏し い CADM は,抗 ARS 抗体などの筋炎特異自己抗体が 検出されず,治療抵抗性の急速進行性間質性肺炎を併発 するのが特徴とされている.近年 CADM 患者に特異的 に認められる抗 CADM-140 抗体が発見


治療薬

  • プレドニゾロン
  • Cyclophospamide(CYC)
  • Mycophenolate mofeti
  • Azathioprine
  • Calcineurin inhibitor:Cyclosporine A/tacrolimus
  • Rituximab
  • IVIG:Intravenous immunoglobulin

比較研究は少ない、前向き研究は存在しない
女性にはAZA以外、喫煙既往者にはCYCなどと報告するもエビデンスとしては乏しい
治療で、FVC 5%、DLCO 2.93%改善(Mira-Avendano et al



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